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2024年2月29日木曜日

日米のイージス艦が台湾を守る「盾」になる----日米同盟の台湾防衛構想

 中国を慮る日本国内の勢力にとっては看過できない記事です。また、専守防衛の幻にとりつかれている向きにとっても神経をさかなでされそうですが、大陸が一層狂っていくと台湾の防衛が日本の利益線であることが明らかになり、国民も理解できるようになるはずですが、当然底に至るまでに相当の妨害反対運動が展開されるはずですから要注意です。反対運動には大陸の思惑もからみ、実際に支援を提供してくるかもしれません。こうした内政干渉には断固反対しましょう。Warror Maven記事からのご紹介です。


日米同盟は、中国の弾道ミサイル、対艦ミサイル、核ミサイルに対抗する能力を拡大中


米同盟は、高度な弾道ミサイル防衛(BMD)技術で武装した軍艦の合同パトロールによって、中国の弾道ミサイル、対艦ミサイル、核ミサイルを追跡し、対抗する能力を拡大している。

 レジリエント・シールド2024と呼ばれる合同演習で、海上自衛隊はBMD戦術を米海軍の軍艦と融合させ、照準、ネットワーキング、火器管制、迎撃技術を洗練させた、と米海軍の小論文は述べている。演習はコンピュータを使ったシミュレート環境で行われたが、両国のBMDエンベロープを拡大することを念頭に、日米の脅威探知、照準、ネットワーキングの相乗効果の評価を狙った。技術の進歩に伴い、コンピューター・ベースのシミュレーションは、実際の「実戦的」なシナリオ、データ・ネットワーキング、高度なターゲティングのシミュレーションとともに、兵器システムの主要な性能パラメータを忠実に再現できるようになってきている。

 日米のBMD能力は、太平洋戦域の脆弱な地域全体にミサイル防衛の包囲網を大規模に拡大する可能性があるため、極めて重要な戦術力学をもたらす。日本はイージス艦のパートナーであり、米海軍も日本もイージス艦を運用している。これは、両国の軍艦が同様のソフトウェア、技術インフラ、コンピューティング、目標追跡情報を共有する能力で運用されることを意味するため、非常に重要である。イージス・コンバット・システムは、敵の弾道ミサイルの位置を特定し、追跡し、破壊するために、共通のコンピューティング標準、ソフトウェア、火器管制、高感度レーダー探知を使用するよう設計された技術の統合スイートである。イージス艦の最新のアップグレードであるベースライン10やソフトウェア主導の「技術挿入」により、弾道ミサイル防衛と航空・巡航ミサイル防衛の両方を1つのシステムで実行できるようになり、対艦ミサイルだけでなく弾道ミサイルやICBMさえも追跡・迎撃できるようになった。

 そのため、広い海域に分散しても連携を維持できる能力があれば、日米のBMD戦闘艦はより迅速かつ正確に、より広い海域を防衛できるようになる。海上でのBMD能力は機動的であるだけでなく、脅威のデータが変化した場合、新たな位置に移動することができる。ペイトリオットや高高度防衛ミサイル(THAAD)のような陸上ミサイル防衛と異なり、BMD能力を持つ艦船は、移動式発射台としてある程度の機動性を持っている。これは、BMD兵器が発射後の軌道のより早い段階で脅威を迎撃するのに有利な位置にあることを意味する。イージスシステムは、共通の部品、IPプロトコル、ネットワーキングのトランスポート層技術で作られ、ネットワーク化された防衛の「シールド」の「ノード」として動作する分散した軍艦間で、ターゲットやレーダー・リターン・データを迅速に共有することを可能にする。


SM-3ブロックIIAは日米共同開発で生まれた

日米両国は最近、新型のSM-3ブロックIIAのような先進的な兵器開発計画で広範囲に協力している。SM-3ブロックIIAは、より大きく、より長距離で、より精密な艦船発射型迎撃ミサイルで、敵のミサイルやICBMさえも追跡して破壊することができる。自衛隊と米海軍は長年にわたり、SM-3ブロックIIAや、進化型シースパロー・ミサイル・ブロックIIのような他の艦載型迎撃ミサイルの開発に共同で取り組んできた。

 台湾を併合しようとする中国の動きは、台湾の防衛力を圧倒し、その戦力を破壊するように設計された弾道ミサイルの一斉攻撃で始まる可能性が高いと多くの人が見ていることを考えれば、海上ベースの共同BMDを運用する能力は、台湾の防衛で極めて重要であることがわかる。大規模な一斉攻撃を完全に阻止することは難しくても、前方に配置された日米のBMD対応艦船は、台湾海峡を越え台湾に向かう中国の弾道ミサイルを大幅に減速させ、鈍らせ、あるいは阻止することができる。米国、日本、同盟国が、中国が大規模な弾道ミサイル攻撃を仕掛けようとしているという何らかの高度な情報、監視、理解を得た場合、イージスレーダーを搭載したBMD対応艦船を前方配置し、中国のミサイルを打ち落とし、破壊できる。

 レジリエント・シールドは、その名の通り、台湾、日本、韓国、そして南シナ海に至るまで、中国軍の弾道ミサイルによる奇襲攻撃や急速な攻撃から「盾」となる日米の能力を強化しようとするものだ。中国の弾道ミサイル攻撃を減速させれば、大量の地上航空機、防衛要塞、部隊の拠点が、一連の攻撃で短時間で破壊されるのを防止できる。中国による台湾占領を想定したウォーゲームでは、弾道ミサイルによる奇襲攻撃で離陸する前に、大量の台湾軍機、米軍機、同盟軍機が地上で破壊される可能性があるとしている。このような懸念のため、日米同盟のBMDシールドが果たす重要な機能を強調している。■



US & Japanese Aegis Missile Defense Warships to Form Protective "Shield" Around Taiwan - Warrior Maven: Center for Military Modernization

By Kris Osborn, President, Center for Military Modernization


2014年10月20日月曜日

米海軍 イージス駆逐艦2隻を日本へ追加派遣


BMD対応を日米が強化するとのは脅威対象が引き続き拡大する必要があると日米が理解していることを意味するのでしょう。経ヶ岬レーダーは北朝鮮をにらむ大事な拠点となりますが、反対運動が出ているのはどれだけ安全保障の意味を理解しない人たちがいるかを示していると思います。


Navy Moving Two Additional BMD Destroyers To Japan

By: Sam LaGrone
Published: October 17, 2014 10:38 AM
Updated: October 17, 2014 10:38 AM
USS Benfold (DD 65) is at anchor off Koror, Republic of Palau in 2012. US Navy Photo
USS ベンフォード(DDGー65) パラオ共和国コロール沖にて。2012年. US Navy Photo

米海軍の最新鋭弾道ミサイル防衛駆逐艦二隻が日本に追加派遣され、ると米太平洋艦隊が16日発表。
  1. USSベンフォード Benfold (DDG-65) とUSSミリアス Milius (DDG-69) は母港をサンディエゴからそれぞれ2015年、2017年に横須賀へ変える。
  2. 一方、USSラッセン Lassen(DDG-82)はUSSバリー   Barry(DDG-52)と交代し横須賀の前方配備海軍戦隊 Forward Deployed Naval Forces (FDNF)からメイポート基地(フロリダ州)へ移動する。
  3. 「バリー、ベンフォード、ミリアス各艦は近代化改装で性能はトップクラスとなる」と声明文がうたう。
  4. 上記三隻はアーレー・バーク級駆逐艦でイージス・ベイスライン9改修でBMDに加え通常戦能力が上がる。コンピュータ処理能力の向上で複雑なBMD脅威へ対応し、対空戦・BMDのミッション切り替えが容易になる。
  5. 「各艦は海上自衛隊のイージス艦と共同し、経ヶ岬(京都府)で今年末に稼働開始のTPY-2レーダーも加え米日両国による地域内ミサイル防衛能力の即応性を高める」(太平洋艦隊声明)
  6. ニミッツ級空母USSロナルド・レーガンRonald Reagan(CVN-76が前方配備戦隊に加わり、USSジョージ・ワシントン(CVN-73)に交代する準備が進んでいる。■