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2026年1月3日土曜日

回顧2025年 その9 国防政策の1年

 Defense Secretary Pete Hegseth speaks at Marine Corps Base Quantico on September 30, 2025, after summoning almost 800 generals, admirals and their senior enlisted leaders from around the world on short notice.

2025年9月30日、ピート・ヘグセス国防長官は、世界中から約800人の将軍、提督、上級下士官を急遽召集し、クアンティコ海兵隊基地で演説した。アンドリュー・ハーニック/ゲッティイメージズ

回顧2025年(9):国防政策

第二期トランプ政権の波乱に満ちた初年は、前例ない安全保障戦略と国防総省の人員削減をもたらした

Defense One 

ディフェンス・ワン・スタッフ

2025年12月24日


ヘグセス、反 DEI タスクフォースを立ち上げる

このタスクフォースが対象とする、割当制や差別的な昇進政策などは、実際には存在しない。

2025年1月30日 | メガン・マイヤーズ

大虐殺:統合参謀本部議長、海軍作戦部長、空軍副長官、3人の最高司法顧問が交代

トランプ大統領とヘグセス国防長官は、大規模なDEI粛清で、軍の最高幹部の数人を解任する計画を発表した。

2025年2月21日 | オードリー・デッカー、ブラッドリー・ペニストン

国防総省、来週5,400人を皮切りに最大61,000人の職員を解雇へ

国防総省は、第 1 回の人員削減の後、民間人職員を 5~8% 削減することを目的とした見直しを開始すると、人事担当官は述べた。

2025年2月21日 | メーガン・マイヤーズ

国防総省の組織改編は、秘密主義的な行動と監視の緩和を図る動きと見る向きもある

トランプ大統領が統合参謀本部議長に選んだ型破りな人物は、特殊作戦の豊富な経験を持つ。

2025年2月23日 | パトリック・タッカー

国防総省職員を揺るがす変化にひろがる混乱と不安

人員削減、出張凍結、事務負担増加で、民間人が動揺している。

2025年3月12日 | メガン・マイヤーズ

国防長官、国防総省幹部に2週間以内に削減と変更の計画立案を指示

ヘグセス国防長官による国防総省職員の削減に向けた急ピッチの取り組みが新たな段階に入った。

2025年3月29日 | ブラッドリー・ペニストン

法執行機関への軍事支援は一時的であるべきだが国防総省はこれを中核的な任務としている

国防総省文書によると、「国境封鎖」、ICE支援、麻薬対策作戦が最優先事項だ。

2025年8月31日 | メガン・マイヤーズ

ヘグセス長官の下で国防総省民間職員6万人超が離職、当局は影響について沈黙

急遽命じられた改革から数カ月が経過したが、当局者は指標の開示や問題についての議論を拒否している。

2025年9月25日 | メガン・マイヤーズ

国防長官、前例のない会議で10件の人事・適正手続きの見直しを発表

ヘグセスは世界中から上級将官を召集し、自身の意見に同意しない者には辞職するよう促した。

2025年9月30日 | メーガン・マイヤーズ

「ヨーロッパを再び偉大に」など、国家安全保障戦略の完全版

本誌が検証した完全版は、トランプ政権が古い関係を断ち切り、新しい関係を構築する計画の概要を述べている。

2025年12月9日 | メーガン・マイヤーズ

議会が承認した軍人住宅補助金をトランプ大統領が「戦士配当」ボーナスに改称

29億ドル以上の調整資金が軍人住宅手当の増額に割り当てられた。現在、この資金は1,776ドルの小切手に充てられている。

2025年12月18日 | トーマス・ノベル

2025 in review: policy

A turbulent first year of the second Trump administration brought precedent-breaking security strategy and hasty cuts to the DOD workforce.

BY DEFENSE ONE STAFF

DECEMBER 24, 2025

https://www.defenseone.com/policy/2025/12/2025-policy/410386/?oref=d1-homepage-river



2017年1月25日水曜日

何が起こっても不思議はないトランプ政権の国防政策をあえて予測すると


大統領選挙というルールあるゲームでの勝者を認めない、というのがよくわかりません。自分が選んだ候補じゃないから認めたくないというのでは話になりません。移行期間が終わり、すでに新政権が始まっていますが、初めての21世紀型大統領に期待できることと失望させられることが混じり合うのではないでしょうか。ひょっとするとレーガン時代が再来するのかもしれません。ここに掲載したのは大西洋協議会という超エリートの観点ですが、現実を受け入れてよく見ようとしていますね。さすがです。

Aviation Week & Space Technology

Opinion: Under ‘High-Beta’ Trump Presidency, Anything Could Happen

Jan 20, 2017Steven Grundman | Aviation Week & Space Technology

ドナルド・トランプ政権が国防政策でどんな前兆を見せてくるだろうか。国防予算は増額されるのか。軍の規模、構造、性質を変えるのか。重要な調達事業を取り消すのだろうか。今のところは「そうなるかも」としか言えない。トランプの選挙運動では国防については注意深く政策を検討した効果が出ており、政権移行中も予測のブレを示す兆候はほとんど皆無だった。
新政権から出てくる可能性はきわめて幅広く、予測を試みるのは無謀と言わざるをえない。よくトランプのペンタゴン変革の方向性を聞かれるが、著者は毎回ため息をついて「何が起こっても不思議はない」と答えている。あるいは機関投資家から「トランプの行っていることは『ハイ・ベータ』(ベータとは株式の変動を示す用語で分子生物学や高血圧症でも使う言い得て妙の表現だ)」との発言も耳に入ってくる。
ここまで不確実性がある中で著者は予測を断念し、変化の兆しとなる現象を直視することとした。以下は新政権の方向性を図る意味で著者が今後フォローする指標というべきものである。
国防支出: トランプ政権の提言は総額方式(基本国防予算に『海外緊急作戦(OCO)予算を加える)でオバマ政権と比較するとどうなるのか。2017年分としてオバマ政権は総額5,890億ドル(基本5,240億ドル+OCO650億ドル)を要求した。2018年は基本5,570億ドルと見られ、ここに著者は620億ドルがOCOとなると試算して総額は6,190億ドルに膨れ上がると見ている。新政権は国防支出案を公表すると前政権が残した総額1.208兆ドルの2017年度から2018年度にかけての合計予算が変わるはずでその中で新政権の国防支出の方向性が反映されるだろう。
国防体制: アフガニスタンの米軍部隊はどうなるだろうか。昨夏にオバマ大統領はアフガニスタン駐留部隊を8,400名に再設定した。これは同年で二回目のペンタゴンによるホワイトハウスへの要請でアフガニスタン撤兵のペースを落とすことになったものであり、当初官邸側は「大使館警備」程度の規模にしたいと希望していた。自由の前哨作戦はそれでも依然として米軍の海外展開で最大規模の緊急作戦である。トランプ政権がアフがニスタンにどこまで介入する意図があるかで展開部隊の規模も変わってくる。アフガニスタンでは米軍は約6千名のNATO部隊と共同作戦を展開していることもトランプのアフガニスタンでの決定に影響するだろう。
調達事業: F-35Aで機体単価が低率初期生産ロット10(2018年から90機生産)の交渉でどうなるのだろうか。トランプはツィッターでボーイングとロッキード・マーティンを非難したことが調達方針よりは国防支出を巡る戦いに影響を及ぼしそうだ。トランプは価格を真正面から取り上げ調達事業の変化の争点にした。F-35事業推進室長のクリストファー・ボグデン中将は昨年12月に「ロット10では6%ないし7%は機体価格が下がるのではないか」と発言しロット9と比較していた。つまりロット10では一機95百万ドルを下回る(あるいは上回る)ことになり、そうなれば新大統領の姿勢でペンタゴンの調達事業も本当に変わるきっかけになるかもしれない。
その他まだわからないこともある。ドナルド・トランプは政治駆け引きの才能があるが、公共政策分野は帰納法思考では対処出来ないほど広範囲に及ぶのであり、国防政策の内側にどれだけ近づけるかで生計を立てる筆者含むわれわれとしては風評と事実を区別するためにも意味のある道標がほしいところだ。
Steven Grundman is the principal of Grundman Advisory and Lund Fellow at the Atlantic Council. His views are not necessarily those of Aviation Week.

2016年11月4日金曜日

★★トランプ大統領で米国防政策はこうなる



投票数で勝っても選挙人で多数を獲得できなければトランプ候補は当選できないのですが、ここに来て同候補に明らかに勢いがついており予想外の結果が生まれそうな気配です。トランプ大統領になって国防政策はどうなるのか、共和党の重鎮の考え方に耳を傾けてみましょう。このとおりならかなり期待できる国防政策が期待できそうです。選挙戦は人格攻撃など低劣になっていますが、冷静な思考が裏で動いいていることにホッとします。日本も一層の防衛支出を求められるのは避けられないでしょう。

Top Trump Military Advisers Detail GOP Candidate's Defense Plan



2016年大統領選挙で国防問題は主要争点になっていない。予算制限法の制約が予算強制削減措置とともに解除された場合を想定し、両陣営ともに国防政策では一般的な言及にとどめているのが現状で、その中でクリントン候補が政策面にやや詳しく触れている程度だ。トランプ候補は本人が軍の「惨状」と呼ぶ状況の再建に重点を置いている。だが両候補ともに各論となるとわずかしか明らかにしていない。
一般投票まで一週間となった今、共和党の軍事問題政策の重鎮二名からトランプ当選で国防がどうなるかが見えてきた。アラバマ州選出上院議員ジェフ・セッションズは上院軍事委員会に所属しトランプ政権誕生の暁には国防長官就任が濃厚と言われている。ランディ・フォーブス下院議員はヴァージニア州選出で下院海洋権力小委員会委員長だが来年1月で議員を退く。予備選に勝てなかったためだ。だがフォーブスは海軍問題での知見の豊かさで知られ、海軍長官候補のひとりた。
先週金曜日にこの両名がDefense Newsへトランプ政権のペンタゴン方針について語った。
政権発足早速とりかかる主要政策は何か
セッションズ:トランプは米国は力による平和を推し進めるべきとする。軍の戦力が低下していると見ており、再建が必要だ。予算強制削減がその原因だ。アメリカの国益を第一におくべきだ。
国益の中核部分に焦点を合わせる。同盟関係の再構築、新規友邦国もあり、外交政策はもっと現実的にして、頭の中だけで有効な政策目標は求めていかない。結果が悪くなるだけで人命が犠牲となり、財源にも悪い。これまで巨額の投入をしながら肝心の我が国や我が国が助けるべき人々に恩恵がなかった。
軍関係でトランプがまず最初に行うのはISIS撃滅だ。就任30日以内に軍に作戦案を作らせるといっている。軍事行動以外にサイバー、金融、情報宣伝、外交の各手段を駆使しISISを壊滅させる。ISISは米国にとって直接の脅威だ。わが国を攻撃すると公言している。また攻撃を実施したものを祝福している。真正面から対決して敗退させるべき敵だ。
トランプは繰り返しアメリカの道を誇らしく思うと発言している。世界に対して謝罪こそしないが、成果は祝う。移民問題は安全保障問題との認識で、米国に脅威となる人物は入国させないと発言した。
また国内エネルギー生産を拡大すると発言しており、雇用を作るだけでなく、富の海外流出を防ぐ。また危険な海外地帯への依存度を減らす。
サイバー能力をてこ入れし向上させると具体的に発言している。わが方には防御、攻撃双方の手段がある。サイバー攻撃を受けるだけの立場に甘んじ反撃しないままというのは受け入れがたい。
国防総省の主な支出項目を検討している。トランプの提案は陸軍の増強だ。現在の48万名体制を54万名に拡大する。
SessionsAlabama Senator Jeff Sessions pledges his commitment to Republican candidate for President Donald J Trump before he speaks to supporters at a rally at Ambridge Area Senior High School on October 10, 2016 in Ambridge, Pennsylvania.Photo Credit: Photo by Jeff Swensen/Getty Images
その理由は?
セッションズ; まだお話しできる段階ではないが海軍に現在の水準より引き上げる余地がある。トランプはアメリカのプレゼンスを各地で示すべく海軍力拡張を主張している。ランディ、君はコメントしたいだろう
フォーブス: 質問は「当選翌日になにをするのか」だったよね。
全体的な話だ。合衆国大統領は単に案を実施する立場ではない。大統領は議会とともに、政策立案者とともに案を前進させるのが役目だ。なぜこのことが重要かというとクリントン候補はオバマの取った道筋と同じ方向を目指すといっている。つまり若干手直しするものの路線を継承するということだ。
だがトランプ大統領は最初の数日間で国際国防戦略を国防総省の下で、国家安全保障会議の下でなく作るといっている。明らかに仕事の進め方が変わる。世界各地で活動は、この八年間は国家安全保障会議が筋書きを書いてきた。八年前と比較して今の方がよくなっている国はどこにもない。
二番目に誰が当選するにせよ、安全保障会議では戦略が生まれてこない。 アイゼンハワー大統領除き、これができた大統領はない。だが次の大統領が誰にせよ、現在の想定を超えた規模の危険や脅威に直面するはずだ。そこでペンタゴンが選択肢を示す戦略を大統領に示すことが鍵となる。
トランプ大統領とクリントン大統領の違いはトランプなら我が国の能力や装備を元の方向に戻し大統領としての選択の幅が広がることだ。クリントン候補の言葉をそのまま受ければ、基本的にオバマ政権を継承すると言っているので、こう聞きたい。2007年には戦闘司令官の求める兵力艦船数の90%を充足していたのが今年は42%しか実現していないのを継続するのだろうか。歴史始まって以来の小規模かつ高機齢の空軍でいいのか。陸軍が45万人体制に縮小するのを認めるのか。トランプ大統領は軍の能力、勢力を再建する。
346ないし350隻が必要だ。なぜなら隻数、戦力をともに増やすことで脅威発生時の次期大統領に選択肢が広がれば、単に成功するだけでなく、アメリカ国民の生命を保護することができるからだ。
セッションズ: 海兵隊は18万名まで縮小しており、トランプは20万名まで拡充する提案だ。米大統領の信頼度が歴史的な水準まで減少している今日では米国が国防支出を放棄していると見られてもおかしくない。言葉だけでこの流れを変えるのは不可能だ。
トランプ構想では艦船数を増やし、兵力や機数を高水準で維持する。言葉だけでなく世界に対して米国の力を理解させる。平和の維持につながる。
2012年大統領選のロムニー候補には海軍拡充案が詳細な内容であったと記憶している。今、350隻と言ったが、どんな艦種を想定しているのか。現在は272隻で合計308隻規模だ。では追加する42隻はどんな構成になるのか。航空母艦はもっと必要なのか。
フォーブス:まず発言を思い出してもらいたい。米国には新国防戦略を国防総省主体で必要だ。ここからご質問の内容に答える。現政権が手がけてこなかった内容だ。現政権が生んだのは12ページの国防戦略指針だけだ。バカげた話だ。.
つぎに方向性の違いがおわかりだろう。トランプ候補は巡洋艦の重要性を強調している。現政権は11隻ある巡洋艦をすべて撤去しようとしている。巡洋艦、駆逐艦を十分揃えて360度全方位の対応が可能だ。巡洋艦の近代化改装は続けるべきだ。トランプ大統領は現在の大統領と反対のことを口にしている。巡洋艦が必要だ。
空母がもっと必要なのか反対なのかを断言できる人はいないと思う。だが潜水艦はもっと必要だ。10年間で41隻まで縮小すれば中国の半分となり、受け入れられない。20201年に攻撃型潜水艦が一隻加わるが、トランプ大統領は明らかに潜水艦を強化していくだろう。
セッションズ:フォーブス議員のいうように、巡洋艦の近代化とくにミサイル防衛能力は必須だ。トランプ候補が予算強制削減措置は国防総省では停止すべきと発言していることに注意喚起したい。世界が数年前よりずっと危険な場所になっていることを認めるべきだ。我が方も増強すべきだ。
トランプ候補はイラン、北朝鮮へのミサイル防衛措置の強化もはっきり主張している。また北朝鮮が核爆弾を有し、イランも短期間で核兵器開発する能力がある。両国はミサイル開発も進めている。米国のミサイル防衛の性能と有効性を向上していくべきだ。
Forbes
U.S. Rep. Randy Forbes, R-Va., speaks to a reporter after a news conference March 1, 2013 on Capitol Hill in Washington, DC.Photo Credit: Photo by Alex Wong/Getty Images
予算強制削減措置に触れているが、予算管理法と議会内の政治力学で連邦予算の支出規模が宣言されているはず。今後どうすべきと見ているのか。350隻、ミサイル防衛、海兵隊増員、戦闘機追加を言及している。すべて実現すれば相当の支出増になる。
セッションズ: 支出増の必要は疑う余地はない。予算に関連してきた当事者としては断腸の思いだが、予算強制削減の水準のままではいられないのだ。トランプ大統領はオバマ大統領やヒラリー・クリントンと違う選択をする。国防支出を増やしながら他の費目も同様に増額させるのは賢明な策ではない。
世界規模で危機状況にあるのだ。世界各地で自体は悪化している。だからこそ強くあるべきで支出を増やす必要がある。国家安全保障にそれほど関係しない費目に支出する必要はない。全費目を増額する必要もない。新大統領は現政権の政策方向とは全く違う立場を明確に示すだろう。
矛盾しないか。一方で強力な軍事力を主張し、他方で例えばロシアに強硬態度を取らないとし同盟各国への要求を増やすという。トランプ大統領は太平洋重視の姿勢を守らないのか。
セッションズ:ロシアとの関係は現政権下で著しく悪化したのであって、ヒラリー・クリントンが国務長官だった時点の話だ。逆転できるかわからない。努力はする。わが国の国益の観点で見る。米ロ両国は今より協調できるはずだ。中国は大幅に自己主張を強めている。日本は中国機の侵入に対応して航空機を発進させている。両大国がともに世界尾の大きな懸念材料になっている。
国防支出増はこれから出現する脅威に対応するもので、次から次に脅威が生まれているようにみえる。こちらが想定したとおりにはならない。また同盟各国も応分の負担増は必要だ。各国の支出内容を指示するのは容易ではないが、重要なことは確かだ。GDP比2%台の国防支出をしているNATO加盟国は五カ国にすぎない。これに対し米国は3.6%でもっと増えるかもしれないのだ。
各国に要望するのは当然だ。真剣な議論が必要となる。ドナルド・トランプはこのやり方を熟知している。しっかりと腰を下ろして要求する。これでわが国の予算以外でも必要な措置がとれる。
フォーブス: 二つの点で対立が生まれないようにする必要がある。一つはトランプ候補には自国の国防力は他国の意図の上に構築するべきものではないとわかっていることた。そんな意向など48時間もあればすぐ変わる。なんといっても軍の能力と装備の上に構築すべきものである。
このことを主張するのはトランプ候補だけではない。統合参謀本部議長があり、前の統合参謀本部議長や上下両院の軍事委員会の過去の委員長も同じ意見だ。米国がこれ以上の軍事力削減に進めば、ロシアや中国のような国が元気づくだけでこちらに追いつけると感じる。トランプ候補の政見は各国との協調を狙う。強い国防力と国防装備、能力の拡充は一層協調的な関係につながり競合勢力は国防体制の支出追加ができなくなる。
セッションズ: もう一つの争点は核兵器だ。あまりにも急激に削減すれば他国は米国と同等に競合できると過信しかねない。このことを心配している。世界は米国が二級軍事力になってほしいとは表いない。他国に先を越されては困る。核兵器で世界の平和を維持することに意味がある。
またこのこともお伝えしたい。ドナルド・トランプは戦争をしたいわけではない。戦争は悪、破壊、死、富の浪費だと見ている。シリアで何が起こったのか、リビアの国民の苦境もみている。エジプトはイスラム同胞団の被害からまだ回復していない。イラクはこれから復興という段階だ。ヒラリー・クリントンは軍の助言を無視して無理やり撤兵を押し通した。今やイラクでは自国領土の奪回に必死になっているがそもそも軍が撤退した後の2011年に平和の元で選出された政府が機能していたときの領土奪回だ。
太平洋重視政策への質問に答えていない。大西洋から太平洋への部隊移動の流れを止めるのか。
セッションズ:太平洋重視に向かうと思う、太平洋での立場を強化することは賛成だ。ランディはこの問題をもっと深く研究していると思うがどうか。
フォーブス:現政権が構造変化に手を付けたといっているが、全く新規の政策ではない。変化は前から始まっていた。世界の貿易量の三分の二が行き交う地域を単純に見ることはできない。世界の有力海軍国や陸軍部隊がこの地域に関心を払っている。
現政権が見過ごしていることがある。アジア太平洋にもう一度焦点を合わせれば良いと見ている。中東やその他地域には力を入れないとする。トランプ候補には米国はバスケットから卵一つだけを抜き取れないとわかっている。世界全体を防衛する能力と装備が必要だ。
アジア太平洋で大規模な軍事力が必要な点では変更ないが、世界の他の地域から能力装備を抜き取って来るのは認められない。その選択肢はだめだ。
一つの問題が核戦力の近代化改修だ。トランプ大統領が誕生すれば核の三本柱の再強化を提唱し、弾道ミサイル潜水艦、大陸間弾道弾、爆撃機の充実に動くのか。ロシアへの姿勢を強硬にする可能性はあるだろうか。核近代化の狙いの一つがロシアへの姿勢だ。2人はロシアとの関係改善を主張されているが。
セッションズ: ロシアは大規模市民防空演習を行い核攻撃での生き残りを訓練している。核兵器近代化で先に行っており、実際の攻撃計画も整備している。きわめて危険で面倒な関係にほかならない。相手側にはこちらが核兵器近代化を断固として進める姿勢を見せつける必要があろう。
オバマ政権はこの点を承知しているが、まだ完了していない。十分な予算をかき集めていない。核兵器の一部にはまだ真空管を使っているような状況だ。対応は必須だ。
トランプ候補は最新鋭ミサイル防衛が必要と訴える。これはどんな意味があるのか。どの装備を更改するのか。
セッションズ; まず弾道ミサイル防衛装備がある。すでに迎撃ミサイルの誘導装置で技術が確立されている。開発は今後も続けて既存のミサイルに取り付ける必要がある。
東海岸に防衛ラインが必要なのか決める必要がある。東海岸にレーダー基地は必要だろう。これは今後も続ける。技術を進歩させて敵より先に立っている必要がある。費用は膨大ではない。予算計上は今後も妥当規模を維持して新型装備の展開の勢いを維持すべきだ。
北朝鮮にどう対応するのか。同国は兵器開発を続け韓国、日本を攻撃する能力を整備中でゆくゆくは米国も標的に入れるだろう。韓国、日本にミサイル防衛装備をもっと設置するのか。
セッションズ: 太平洋の同盟各国と一緒に作業して米国が各国のパートナーであると理解させ、日本、韓国を覆うミサイル防衛の傘には両国の負担を求めるべきだろう。トランプ候補は中国は北朝鮮の危険な状態打開でもっと活躍すべきだと繰り返し主張している。
もう少し哲学的レベルで話をすれば、政治の話題になるのが事実であることは確かだ。韓国の状況はオバマ政権誕生時より悪化している。中国との関係はもっと悪くなった。ロシアはずば抜けて悪い。パキスタンも悪化、イランも悪化している。リピアも同様。リビア難民がヨーロッパを目指している。シリアも大規模な惨状だ。イラクは国土奪回に向かっている。エジプトでは軍が介入して国政選挙になったのは幸いとはいえ脆弱でやはり以前より悪化している。オバマ政権とヒラリー・クリントンは国務長官として状況の回復にほとんど寄与していない。ISISがのさばっている。ほぼ世界の各地で挑戦を受けている状況だ。
ドナルド・トランプがこの状況にどう対応するつもりなのかを紹介してしまったのは間違いだと思う。こぼれたミルクは相当の量でわが国の信用度を回復して安定した世界を取り戻す方法を見つけなくてはならない。
国防産業が考慮すべき点はなんだろうか。ドナルド・トランプは大企業は覚悟しておけと述べている。大企業の利益を減らして成果を実現しようとしているのか。
セッションズ:間違いない。米国政府は最低価格で調達して不良欠陥もないことを期待している。国防契約企業各社が納期どおりで予算通りに製造することを監視していく必要がある。
フォーブス: 覚えておいてもらいたいのは国防契約企業各社の予測可能性だ。戦略さえ与えれば守る様になる。予測可能性が生まれれば必要な事業を展開できるはずだ。
もうひとつ学んでいるのは相手は国家だけではないことだ。非国家勢力がどんな兵器を入手しているかが気になる。米国への脅威となるからだ。■



2016年2月9日火曜日

★’16大統領選挙>サンダース当選の場合、国防予算はこうなる



米国が内向きになっているのは悲しむべきことです。今年の大統領選候補者を見ると今までなかった主張が堂々と述べられているのに驚かされますが、その最右翼は左翼のサンダース候補でしょう。当選の可能性はわかりませんが、こんな政策が実施されれば日本は相当防衛費を増やさないといけなくなるでしょうし、中国にとってサンダース候補が一番望ましい選択になってしまいます。

Feel The Bern! What A Sanders’ Military Might Look Like

By MARK CANCIAN on February 08, 2016 at 3:08 PM

Sen. Bernie Sanders
ひとつ思考実験をしてみよう。ヴァーモント州選出上院議員バーニー・サンダースが大統領に当選したらどうなるか。サンダースの国防政策はどうなるか。アイオワでの接戦で当選が確実になるものではない。党大会への道は険しい。だが国防の観点に絞れば検討する価値はありそうだ。
  1. まず国防予算は大幅に縮小する。同候補の掲げる社会対策に資金が必要だ。税率アップで費用を賄うが、当然ほかの予算が削られる。民主党討論会でサンダースはスカンジナビア各国の社会福祉制度に言及している。各国はGDP比1.3%を国防に使っており、これは欧州地域NATO加盟国の平均に近い。これに対して米国は2016年に3.1%相当を国防に使う。(ただしここには戦役継続予算を含まず) これを1.3%に削るとDoD予算は2,350億ドルになるが、それでも世界最大規模とはいえ、現行の5.350億ドルが半減する。サンダースはまだこの提言を公にしていないが、自身の考える政府の役割のあるべき姿では当然この方向に進む。ではこの予算で調達できるもの、犠牲になるものを考えてみよう
  2. この予算規模をCSISが作成した戦力経費モデルに投入すると興味深い結果が出た。まず戦力はおおよそ6割カットで調達の仕組みは大幅に変更となる。この予算規模では第二次大戦後ずっと守ってきた戦力構造は維持できない。また世界規模でアメリカが当然のごとく実施してきた戦略も実施不可能となる。その前にすぐ現れる予算上、事業での影響を見てみよう。
  3. サンダースはペンタゴンの「ムダ、不正、乱用」を一掃すると主張している。同意見のものは多い。議会内部には党派問わず同じ主張をする向きが多い。ただし実際に改善し、事業を効率化に向けるのは困難だ。国防の無駄を削るのは社会福祉の世界で「福祉不正受取者」を排除するのと等しい。確かにこの問題は存在しており、政府は毅然たる対策をとるべきだが、実施しても大きな節減効果は生まない。実際に予算を節約するには人員や装備を削るしかない。
  4. サンダースがまず手を付けるのは核戦力だろう。繰り返し予算が多すぎると主張し、今後10年間で1,000億ドル削減を公約している。サンダースが採用するのは「最小限抑止理論」で、破滅的な報復効果を発揮できるだけの核能力だけあればよいとする。このための弾頭数は300から400との見積もりがある。なお、新STARTでは上限は1,550発だ。ここまで弾頭数を削減すればICBMは全数使用終了とし、爆撃機も退役させ、ミサイル原潜も現行の14隻を6隻に削減する必要があろう。新型長距離打撃爆撃機(LRSB)は高価格を理由に打ち切りになるだろうが、LRSBはまず通常兵器運用から開始する想定なのだが。同様に国家核安全保障局(NNSA)も縮小されるだろう。同局は核兵器を開発、製造する部局だ。兵器開発研究施設でもローレンス・リヴァーモア(カリフォーニア)が閉鎖されるだろう。すべて実施すれば年間150億ドル相当の節約効果が生まれるが、まだ十分ではない。
  5. サンダースはミサイル防衛にも批判的だ。そのためここでも大幅削減となるだろう。だが実質的な節減効果は大きくない。ミサイル防衛庁予算は81億ドルで半分が国土のミサイル防衛、残り半分が戦域大のミサイル防衛だ。このうち戦域対象のミサイル防衛のTHAAD、AEGIS SM-3やペイトリオットがテスト結果では先行しており、国土防衛システムは遅れている。戦域防衛は海外展開中の米軍や同盟国の防御に役立つため,党派超えた政治的支持がある。そうなると年間節約効果は10ないし20億ドルにとどまり、やはり必要額に達しない。
  6. 実際に節約を生むのは以下の方策だろう。

  • 陸軍正規部隊を25万名まで削減する。現在は47.5万名体制。そのかわり予備役はさほど削減させず、29万名を州軍および陸軍予備部隊に維持する。サンダースの主張では海外各国に駐留する米軍部隊の削減、特に裕福な欧州や日本で減らす。陸軍は前方配備よりも急派部隊に性格を変える。それでも戦力は相当のものがあり、戦闘旅団25個を維持できるが、海外派遣には時間がかかり、砂漠の嵐作戦の再来は無理だ。
  • 海軍は160隻程度に縮小し、空母(「冷戦時の遺物」)は5隻にする。ここまで縮小すると時間が相当かかるので、一部艦船は予定より早く退役させることになろう。米海軍は現有の艦船であと10年20年は生きながらえるだろう。しかし艦隊規模の縮小は海外プレゼンスの縮小につながる。太平洋を優先すると、欧州は全面撤退、中東も大部分撤収することになり、太平洋リバランスも想定より規模が縮小する。西太平洋諸国は撤退気味の米国より国力が伸びる一方の中国に依存することが多くなる。艦船建造の基盤産業力を維持するため、数隻の建造は続くだろうが、閉鎖に追いやられる造船所も現れる。まずカリフォーニアのNASCOとメインのバスアイアンワークスが消えるだろう。コネチカットのエレクトリックボートも存続が危うくなる。
  • 空軍では第五世代戦闘機としてF-35(「驚くほどの浪費」)の生産は既存機の耐用年数延長に切り替え、F-16やF-15の稼働を続ける。空軍には清算済みのF-35やF-22で構成する第五世代機の在庫があるが想定より相当縮小する。
  • 海兵隊は9万人(常備部隊)水準まで削減。これでも世界最大規模の陸戦隊といえるが、前方配備の維持は無理となり、第二次大戦終結後維持してきた体制が崩れる。

  1. 国防関係者がサンダース候補のキャッチフレーズ「バーン(=バーニー)の息吹きを感じろ」を実感すのは間違いないだろう。■
著者マーク・カンシアンはオバマ政権の予算管理局で主席国防予算アナリストを務め、現在は戦略国際問題研究所で国防アナリストを務めている。