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2018年5月24日木曜日

今年のRIMPACに中国は不招待扱いに

まっとうな判断でしょう。いよいよ自由陣営対専制体制の新冷戦がインド太平洋ではじまるのでしょうか。PLANが前回、わが海上自衛隊に示したシーマンシップにもとる行為を想起すれば、このまま中国が世界標準に触れずに行動するのはどうかと思いますがしかたないですね。



China Disinvited from Participating in 2018 RIMPAC Exercise 2018年RIMPAC演習に中国は招待されないことになった

May 23, 2018 11:58 AM • Updated: May 23, 2018 3:28 PM

中国海軍の多目的フリゲート艦衡水Hengshui (572)がUSSストックデール (DDG 106)と隊列を組んで移動中。2016年の環太平洋軍事演習にて。 on July 28, 2016. US Navy photo.

軍はハワイで開かれる今年の環太平洋軍事演習に中国を招へいしないことに決めた。国防総省報道官が発表した。

南シナ海で国際規範や自由で開かれた公海の原則に反する行為があることを理由に国防総省報道官クリストファー・ローガン海兵中佐は人民解放軍海軍(PLAN)は演習に参加しないと発表した。ただし先年の演習で中国は潜水艦安全対策や非戦闘要素の演習内容に参加してきた。

「米国は自由で開かれたインド太平洋を重要視している。中国が継続して南シナ海の問題地点を軍事化していることで同地域に緊張と不安定を招いているため2018年実施の環太平洋演習(RIMPAC)にPLA海軍は招へいしないこととする。中国の動向はRIMPAC演習の目的や原則と不一致している」

「中国が対艦ミサイル、地対空ミサイル(SAM)装備他電子妨害措置を南シナ海スプラトリー諸島に搬入したとの明白な証拠があり、ウッディ島に爆撃機を着陸させたことも緊張を呼んでいる」

「当方としてはこうした動きや引き続き軍事化を進めているのはスプラトリー諸島の軍事化は進めないと習主席が米国および世界に対し約束した内容に違反する行為と受け止めている」

米第三艦隊報道官ジュリー・ホランド中佐はUSNI Newsに対し中国は合同任務部隊(CTF)175の一部として米沿岸警備隊カッター・バートルフ(WMSL-750) 他各国海軍艦船やCTF171も加わり米海軍遠征ダイブ・サルベージ部隊に合流する予定になっていたと述べている。PLANは合計四隻の艦船を派遣する予定で、病院船和平方舟他サルベージ・ダイビングチームもその一部となっていた。

中国は2016年演習にも参加していたが当時も緊張が高まっていた。アシュ・カーター国防長官(当時)は2016年4月にこう述べている。「この地域内の安全保障に関する基本姿勢は常にどの国も仲間はずれにしないことであった。そのため同盟国同士で団結している間も新規に提携関係をインドやヴィエトナムと模索し、フィリピンのように各国がこちらの陣営に加わるのは中国への懸念が理由だ。だが今でも同じ姿勢は有効で共同で対処しようとしている。そのため仮に中国から参加希望があれば、絶好の機会となる。各国に背を向けて孤立するかわりに各国の協力関係の一部となってもらう方がのぞましい。まさしくこれがアジアの奇跡を実現させた考え方なのだ」

2012年に中国は2014年実施の演習へ招へいされており、PLAN艦船4隻を派遣し、別に招かれざるスパイ艦一隻も送ってきた。その直後に米国は中国に2016年演習へ招待している。南シナ海の緊張はじめ両国間にぎくしゃくした関係があったが、海軍上層部に人道援助や災害救難運用のための演習を一緒に行う必要性が認識され、海上衝突の回避のための通信手順や緊急時に備えた船舶運用や救難訓練は必要との認識があった。

ロシアは2016年演習にも招へいされていない。クリミア半島の併合や東ウクライナへの介入が理由だったが、ロシア海軍は駆逐艦一隻を派遣し、USSアメリカ(LHA-9)を監視していたほか、スパイ艦一隻で演習の様子を見ていた。■

2017年6月2日金曜日

米海軍:中国は次回リムパックも招へい対象


中国が来年どうなっているかもわかりませんが、招へいには素直に応じるでしょう。ただし、その際は前回、海上自衛隊にあからさまな無礼を働いたことを再発させないようシーマンシップを発揮してもらいたいものです。それができなければやはり中国は異質な存在のままになるでしょう。

China among invitees to major US exercise 

米大規模海軍演習に中国も招へい対象

 By: Christopher P. Cavas, May 29, 2017 (Photo Credit: MC3 David Cox/U.S. Navy)

WASHINGTON — 米国が来年主催する環太平洋合同演習(リムパック)に中国が再度招へいされると米海軍が5月29日認めた。
  1. 「リムパック2016の参加26カ国はすべてリムパック2018に招かれる」と米第三艦隊(サンディエゴ)の広報官ライアン・ぺリー中佐は述べている。
  2. ペンタゴンは6月にサンディエゴで開かれる準備会合に中国も招くとライアン中佐は確認し、議会が定めた軍組織間、海軍間の中国との付き合い方のガイドラインを遵守していると述べている。準備会合はその後も二回予定され、中国招へいは都度承認が必要になるとライアン中佐は付け加えた。
  3. リムパックは隔年開催の世界最大の海軍演習の触れ込みでハワイ真珠湾を中心に展開される。米太平洋艦隊が主催し第三艦隊がホストとなり会期は数週間にわたり、海上での各種シナリオ演習の前に社交、競技イベントもある。
  4. 2016年に参加したのはオーストラリア、ブルネイ、カナダ、チリ、コロンビア、デンマーク、フランス、ドイツ、インド、インドネシア、イタリア、日本、マレーシア、メキシコ、オランダ、ニュージーランド、ノルウェイ、中国、ペルー、韓国、フィリピン、シンガポール、タイ、トンガ、英国の各国が米国に加わっている。第三艦隊によれば水上艦45隻、潜水艦5隻、航空機200、25千名が参加した。
  5. 中国が招へいに応じれば2018年は中国人民解放軍海軍(PLAN)がリムパックに三回連続参加することになる。2016年にはPLAN艦艇5隻が参加した。駆逐艦、フリゲート艦、潜水艦救難艦、測量艦、病院艦各一だ。2014年には参加した4隻とは別に情報収集艦が演習に付きまとっていたが同艦はリムパックに正式に参加した艦ではなかった。
  6. ロシアはリムパック参加は2012年の一回にとどまっている。ロシアはその後招へい対象から外されており、情報収集艦と駆逐艦が2014年、2016年それぞれ演習を監視していた。
  7. 2018年演習の正式日程は今後の準備会合で決まるとペリー中佐は説明。
  8. 2018年演習ではチリが脚光を集めるとペリー中佐は解説。チリが各国混成群の指揮官を初めて務めるためだという。
  9. 米中関係はここにきて一歩前進一歩後退の様相を呈しているが米国は北朝鮮の核ミサイル脅威の抑え込みで米国が中国の支援に期待している。5月24日には米駆逐艦デューイが南シナ海ミスチーフ礁付近を航行し中国の神経を逆なでしている。その後、中国機が米哨戒偵察機に危険なほど接近する事案が少なくとも二回発生している。■