トランプのヴェネズエラ襲撃が世界を変えた:キューバ、中国、ロシアは新たな現実に直面を迫られる – 存亡が一番危うくなったキューバの動きが要注意です
19fortyfive
ルーベン・ジョンソン
ドナルド・J・トランプ大統領が2025年3月3日(月)、ホワイトハウス・ルーズベルトルームで投資発表を行う様子。(ホワイトハウス公式写真/モリー・ライリー撮影)
要点と概要
–「絶対の決意作戦」は、空・海・陸の戦力を結集してニコラス・マドゥロを拘束した米軍の襲撃作戦で戦略的に重大な意味があり、その規模(150機以上)、緊密な統合作戦、マドゥロ政権の核心的保安体制への深い情報アクセスが特徴だ。
– 同作戦はハバナ、モスクワ、北京に波及効果をもたらす地域的な「パラダイムシフト」を引き起こす可能性がある。
ヴェネズエラ攻撃のメッセージ:米国には政権打倒できる力がある
「我々は地域のパラダイム転換へ扉を開いた」。ワシントンDCの戦争研究所所属で元米陸軍副参謀総長(1999-2003年)のジャック・キーン将軍が、米軍による昨夜のヴェネズエラへの空・海・陸三軍同時攻撃についてフォックスニュースで述べたコメントである。
キーン将軍は、今回の攻撃と強権指導者ニコラス・マドゥロ・モロスの国外移送が、ラテンアメリカ変革の第一歩となると期待すると述べた。
さらに「左派・犯罪政権に屈するラテン諸国の流れが終焉を迎える瞬間となる可能性がある」と続けた。
「南米がかつての姿——民主政府が統治する大陸——へ回帰する」のを世界は目撃することになるだろう。
トランプ大統領のヴェネズエラへの作戦行動で分かっていること
軍事行動が間もなく行われるという兆候が強まっていた。
1か月以上にわたり、カリブ海における米軍の増強は、「武力示威に十分な」規模から、「大規模な軍事作戦を実施するのに十分な」レベルに拡大していた。
ドナルド・トランプ米大統領、ダン・ケイン統合参謀本部議長、マルコ・ルビオ国家安全保障問題担当大統領補佐官によるブリーフィングによると、「絶対の決意作戦」から重要なポイントとあわえ、広範囲にわたる影響が明らかになった。
軍事力と情報力の浸透
その一つは、米軍が地球上のほぼあらゆる場所で攻撃を実行できる能力を有していることだ。これは、ヴェネズエラへの攻撃だけでなく、今年 6 月にイランの核兵器設計センターに対して行われたミッドナイト・ハンマー作戦でも実証されている。
重要な軍事拠点やその他の資産を破壊し、ニコラス・マドゥロ大統領を拘束するための、米国の夜間軍事作戦は、現代の軍事史上でも最も複雑な作戦のひとつだった。
ケイン議長は本日の作戦後ブリーフィングで、この作戦には「数ヶ月に及ぶ計画と訓練」が必要であり、150機以上の米軍機が投入されたとメディアに説明した。
「統合という言葉では、この任務の圧倒的な複雑さ、これほど精密な救出作戦の全容は説明しきれない。西半球全域にわたり150機以上の航空機が投入された」と、トランプ大統領とルビオ上院議員が並ぶ合同記者会見でケイン議長は述べた。
ケイン議長はさらに、起訴されたマドゥロ大統領と妻シリア・フローレス両名が「投降し、米国司法省により拘束された」と説明。「卓越した米軍の専門性と精密さにより支援され、米兵の犠牲は出なかった」と付け加えた。
天候による4日間の遅延を経て、米国は現地時間金曜日23時(東部夏時間)に作戦を開始。ケインによれば「夜の一番暗い時間帯」に、西半球全域の陸上・海上20か所の基地から航空機が離陸した。ケイン議長はさらに、この襲撃作戦には米空軍のF-35およびF-22ステルス戦闘機、B-1爆撃機に加え、米海軍のF/A-18戦闘機、EA-18グロウラー電子戦機、E-2空中早期警戒機が効果的に投入されたと付け加えた。
作戦説明によれば、米空軍の防空制圧(SEAD)出撃と米海軍のグラウラーの運用により、ヴェネズエラ軍には「襲来を察知する余地も、たとえ察知しても防御射撃を展開する能力もほとんどなかった」と、この共同作戦に精通する元米軍計画担当者が本誌に語った。
救出チームを乗せたヘリコプターは東部夏時間午前1時過ぎにマドゥロ大統領官邸に到着したが、大統領警護部隊から激しい銃撃を受けた。
米特殊部隊は、邸宅内で鋼鉄製安全室へ逃げ込む寸前の大統領夫妻を拘束した。
米軍がマドゥロの所在や邸宅の設計・配置について持っていた詳細な情報は、米情報機関が数週間にわたり「現場に目と耳を潜入させていた」ことを示していると、元CIA職員は指摘した。「マドゥロの警備組織に対する高度な浸透工作だ」。
複数のメディア報道によれば、この浸透工作は極めて徹底しており、米陸軍デルタフォースを含む精鋭部隊が「マドゥロの安全屋を再現した模型を作成し、強固に防御された邸宅への突入方法を訓練」していたという。
ロイター通信が取材した匿名の情報筋によれば、CIAは8月から現地に小規模チームを配置し、マドゥロの行動パターンや日常の習慣を詳細に把握していたため、拉致作戦は「完璧に」遂行できたという。
米国の敵対勢力が反撃に出る可能性
マドゥロ政権とヴェネズエラを打倒し、おそらく米国の同盟国となることは、同国の従来の同盟国にとって悪い知らせとなるだろう。
特に深刻な影響を受けるのはキューバだ。同国はヴェネズエラに対し長年にわたり広範な支援を続けており、反撃に出る兆候が見られる。
先月、マイアミの反カストロ派活動家は筆者に語った。「ハバナは『アンクル・サムの目を突く機会』を待ち望んでいる。マドゥロに米国への抵抗を促すことは、その最も顕著な手段の一つだった」
キューバの治安・情報機関もマドゥロ政権にとって重要な支援基盤であり、ハバナはそれに見合った報酬を得ていた。「マドゥロ大統領とその側近の安全を守る最内層の警護要員は全員キューバ人だ」と、フロリダ国際大学キューバ研究所副所長で著名な専門家であるセバスティアン・アルコス博士は語る。
アルコス博士によれば、キューバはマドゥロ政権崩壊を防ぐためなら重大な措置も辞さない構えだった。その理由の一つは、「ハバナは、ロシアや中華人民共和国(PRC)といった他のパートナー国を含む軸で、ヴェネズエラが『弱点』であると理解している」からに他ならない。
アルコス博士は本誌に対し、現在見られる状況は「ヴェネズエラを運営してきた人々はキューバにヴェネズエラを運営してほしいと望んできた人々である」と語った。「マドゥロは全権を握る指導者ではなかった。彼はキューバにとっての象徴的存在だった」。
さらに彼は、マドゥロ政権下のヴェネズエラ副大統領でモスクワへ逃亡したとの噂があったデルシー・ロドリゲス、国防相ウラジミール・パドリノ・ロペス、内務・司法・平和相ディオスダド・カベジョ・ロンドンが本日午後遅くカラカスで記者会見を開いたと続けた。彼らは国家運営を継続すると発表した。そして忘れてはならないのは、マドゥロの権力構造は依然として機能しているということだと彼は述べた。
キューバは問題を抱える…そしてロシアも…中国も
キューバにとっては生存をかけた闘いとなる。「ヴェネズエラが関与しなければ、ハバナの石油供給は45日しか持たない」とアルコスは述べた。「そして現状を見る限り、彼らが関与から外れたようには見えない。今後の展開を注視する必要がある。現時点では非常に混乱している」
将来的には、キューバ政権は労働力としてヴェネズエラへの依存度を高めざるを得ないかもしれない。移民の波と出生率を低下させた経済動向により、「現在のキューバは人口統計上の大惨事だ」とアルコスは指摘する。「キューバはラテンアメリカ全体で一番高齢化が進んでいる」
キューバの生命線――人的資源とエナジー――が完全に断たれた場合、「同盟国に有能な安全保障・情報サービスを提供できるというハバナの評判は大きく損なわれる可能性がある」と、ラテンアメリカで活動する米特殊部隊・保安サービス請負業者は述べた。しかしキューバが最も脆弱な環とは限らない。
つい最近まで、ロシアのウラジーミル・プーチン大統領は米国の攻撃を阻止するため、多数のオレシュニク弾道ミサイルをヴェネズエラに配備すると脅していた。
ロシアと中国はマドゥロを支援すると約束していたが、これは米国大統領の決意に影響を与えなかった。
モスクワにとって、マドゥロはシリアのバッシャール・アル=アサドに次いで失うことになった第二の主要同盟国で、いずれの場合もロシアの影響力は保護効果を発揮しないまま指導者は権力を失った。「結果として、ロシアのその他同盟国はプーチンの『保証』にもはや何の価値あるものも保証しないのではと疑問を抱くだろう」と元CIA職員は述べた。「失うものが多すぎる人々があまりにも多い。これは危険な状態だ」■
著者について:ルーベン・F・ジョンソン
ルーベン・F・ジョンソンは、外国の兵器システム、防衛技術、国際的な武器輸出政策の分析と報告において36年の経験を持つ。ジョンソンはカシミール・プワスキ財団の研究部長である。また、2022年2月のロシアによるウクライナ侵攻の生存者でもある。長年、米国防産業で外国技術アナリストとして勤務した後、米国防総省、海軍省、空軍省、ならびに英国政府およびオーストラリア政府のコンサルタントを務めた。2022年から2023年にかけて、防衛報道で2年連続の受賞を果たした。デポー大学で学士号、オハイオ州マイアミ大学でソ連・ロシア研究を専門とする修士号を取得。現在はワルシャワ在住。
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