冷 戦末期の米軍ジェット戦闘機はソ連機材各種に対し大きく優位だった。1988年登場のSu-27も例外でなく、F-15の相手にならなかった。だがSu-27最新版は真剣に対応すべき脅威だ。 スホイSu-35SはSu-27の改良型第二弾で前身のSu-35M同様の単座双発高度操縦性を誇る機材だ。35S型は大型カナード翼がついて、ユーロファイターのように見える。NATO呼称「フランカーE」の同機は第4++世代機としてF-15イーグル、F-18、さらにF-35ライトニングIIも油断できない対決相手だ。 Su-35の武装にはGSh-30-1(30m自動機関砲、150発発射可能)以外にペイロード17,630ポンドまでを外部ポイント12箇所に搭載する。空対空、空対地、対レーダー、対艦の各種ミサイルや、TV誘導、レーザー誘導、衛星誘導の爆弾を搭載する。これに対し米空軍のF-22の主翼下強化ポイントは4箇所しかなく、内部兵装庫は3発しか搭載できない。 サトゥルンAL-41F1Sターボファン双発の推力でほぼ全機の第4世代機を上回る操縦性で危険を離脱できる。最高速度 1,550 mph、上昇限度59,050フィートで同機は重武装かつ高速力の機材だ。 ただし国防アナリストにはSu-35最新型はロシア第5世代機のスホイPAK FA(Su-57)の生産が軌道に乗るまでのつなぎに過ぎないとの見方がある。 ロシア空軍以外にも同機を運用する国があり、域内のパワーバランスの変更につながる。もともと同機は輸出仕様だったが、ロシア空軍が2009年にローンチカスタマーになった経緯がある。 中国人民解放軍空軍(PLAAF)、インドネシア空軍が同機を発注しており、うち中国は初期納入4機を2016年に、10機を2017年それぞれ受領し、24機まで増える。Jane'sは25億ドルの商談と見る。中ロ合意には支援機材、予備エンジンも含まれ今年中にすべて実施となる。 中国がSu-35初の海外導入国となり、米国の敵勢力に制裁対応する米議会措置の立法(CAATSA)で中国は制裁対象となった。それでもPLAAFはSu-35を2018年4月から部隊編入している。 昨秋にトルコも同型機36機の導入でロシアと最終商談に入った。この動きはトルコがF-35事業から除外された
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