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2020年2月15日土曜日

危機管理を強化しよう。北朝鮮が核攻撃を東京にしかけたらどうなるか

核攻撃はおこらないとの信念があるのか、日本で真剣に核攻撃が起こった場合の想定は検討されていないのではないでしょうか。北朝鮮の核兵器もまさか日本に到達することはないと考える方が多いのか、政党でこの問題をまともに取り上げているのは幸福実現党のみのようです。(同党はいまだ国政選挙で議席を一度も獲得していません)福島原発事故で経験したようにどうもこの国の人の考え方には危機管理、つまり嫌なことを言って嫌われる勇気が欠けている気がしますがいかがでしょうか。今回の武漢ウィルス事件でも後手にまわった対応が批判の対象になるでしょうが、危機管理が足りなかったのでは


京の人口は13.5百万人で日本最大の都市で全国人口の1割が集中する。首都圏には35百万人と世界最大の都市人口が居住する。東京は北朝鮮の核攻撃の標的であり、実施されれば第二次大戦後誰も体験したことのない破壊に見舞われる。
 東京が首都になったのは19世紀後半当時の日本は西欧に追いつこうと近代化に必死だった。帝国主義まで導入したため朝鮮半島を1910年から1945年まで統治した。朝鮮人抵抗組織がゲリラ戦を展開し、現在まで続く強い日本への対抗意識が生まれた。北朝鮮は当時の抵抗運動を継承して正当性を主張している。
 こうした歴史はあるものの、北朝鮮問題で日本は脇役の立場だ。北朝鮮は主敵を米国と定めている。金日成は長距離ミサイルを整備し、朝鮮戦争再開となれば在日米軍基地を標的と定めていた。
 在日米軍基地は大部分が都市部にあり、北朝鮮が核攻撃対象にしそうなのが横田航空基地だ。
 横田基地に米軍関係者14千名が勤務しており、在日米軍司令部、航空輸送団の本拠地であり、東アジアにおける米軍の輸送、医療拠点として重要地点だ。同時に航空自衛隊も防空司令部を置き、朝鮮戦争時には米空軍B-29が北朝鮮拠点を爆撃に出撃した。
 有事になれば北朝鮮が広範囲の核攻撃を加えると見る専門家がおり、敵を萎縮させ核兵器使用の意思があることを事前に敵に知らせる意図があるはずという。横田基地には北朝鮮人民を攻撃した拠点として、日米の司令部機能があり、標的になるのは確実だろう。
 横田基地に北朝鮮核兵器が命中すればどうなるか。核兵器専門家アレックス・ウェラースタインが開発したオンラインツールNUKEMAPを使い、その場合の状況がわかる。ここでは便宜上、北朝鮮が20キロトン弾頭を搭載した中距離弾道ミサイル北極星2ミサイルを発射し、横田航空基地の駐機場に命中させたとしよう。
 NUKEMAPでは熱傷や加圧、放射性降下物の各効果を推察している。広島型原爆より25パーセント強力な核爆弾でも比較的小型と分類され、横田基地の場合は即死12,800名、負傷45,460名と出ている。同基地は相当の規模があるが、フライトライン勤務の人員数は極めて少ない。放射性降下物は北東に流れ埼玉県、茨城県に届くが東京中心部は避ける。
 その他の標的の場合はどうか。霞が関の日本政府中枢部が狙われた場合、即死24,290名、負傷90,780名になる。放射性の雲はここでも北東に流れ、浅草駅まで危険地帯になる。住民は茨城県まで海岸沿いに退避を迫られるだろう。
 だがもっとも深刻な被害になるのが新宿区が標的となった場合で、防衛省がそこにある。即死56,400名、負傷128,310名となり放射性降下物は東京の人口集中部ほぼ全域に影響を与える。
 NUKUMAPの計算は純粋の科学ではなく、サイトでも推定値は「あくまでも参考」と断り書きがある。使用するモデルに「シールド効果」として建屋やそこに隠れるヒトへの効果が盛り込まれているか不明だ。
 東京特有の事情として負傷率がある。東京の交通システムには長大な地下鉄網があり、放射性降下物の一時的避難場所として、市民多数を収容できる。事前警告があれば負傷率は相当下がるはずだ。一方で東京の地形に起伏が乏しいため爆発は相当先から見えるはずで市民多数が失明するほか、不運にも爆発を目にする地域の市民が火傷など被害を受ける。
 東京に複数の核弾頭が命中する可能性はどうか。北朝鮮にはその他の標的もあり、同時命中の可能性は低い。北朝鮮は日本が整備した弾道ミサイル防衛網を突破する必要もある。SM-3搭載のイージス駆逐艦があり、ペイトリオットPAC-3が最終段階で守りにつく。ただし、北朝鮮で投入可能な装備数が増える傾向にあるため、同国が敵とみなす国の首都東京に核弾頭複数が発射される可能性が今後増える。最後に大型核兵器が投入された場合の想定では死傷者が増え、60キロトン攻撃が霞が関に向けられれば死亡者は56,710名と20キロトンの2.5倍に増え、負傷者は25万名に上ると予想される。
 東京への核攻撃で数万名の生命を奪い、深刻な負傷を多数に与え、長期間に及ぶ健康障害が数百万名に生じる。不気味な予想だが、改めて核兵器の恐ろしさを教えてくれるだけでなく、二度と使用してはいけない兵器だと教えてくれる。■

この記事は以下を参考にしました

Hypothetical: North Korea Lobs A Nuke At Japan

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