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海上輸送力・兵站の軽視が米軍の南シナ海作戦を困難にする。中国の拡張を食い止めるため新たな投資が必要だ。

  CH-53K キングスタリオンが共用軽戦術車両を吊り下げる能力を実証した。フック一つで重量l18,870ポンドの同車両を100フィート上空まで移動させた。 (U.S. Navy) 戦場で秩序・無秩序を分ける一線は補給活動にある  (孫子)   大 勝利の裏には検討に検討を重ね迅速対応した兵站活動があった。1944年のノーマンディ上陸作戦が好例だ。逆に補給をろくに立案せず大敗を喫したのがナポレオンのロシア侵攻だ。1959年、当時のNATO副参謀総長ヘンリー・エクレス海軍少将は兵站をこう定義した。「補給活動は一国の経済力と自国軍の戦術作戦を結ぶ橋である」。この橋の整備・強化につとめないと装備、糧食が不足し勝利はおぼつかなくなる。  広大な海域に数千もの離島が点在し、インフラが未整備に近いアジア太平洋戦域では米本土と域内展開する米軍部隊を結ぶ課題が多数ある。各部隊は「一国の経済」とは世界最大の大洋で切り離されており、中国は東シナ海、南シナ海の裏庭で影響力を強め、領有権主張も一層激しくなっている。インフラの欠如により大型輸送機や大型補給艦が投入できない。  中国と開戦となれば兵站活動が難題になるのは避けれない。   地理 中国の領土拡張運動の中心はプラトリー、パラセル両島しょにあり、豊富な水産資源、石油ガス埋蔵量が戦略的な狙いだ。また同地域を毎年数兆ドル相当の海上輸送が通過する。こうした島しょは135万平方マイルに数百もの小島・ 珊瑚が点在し、インフラは皆無に近い。  CIA調べではスプラトリー諸島に飛行場は8箇所、ヘリパッド5箇所あるが港湾施設はない。中国軍はパラセルのウッデイ島に人工港と飛行場を構築し、人民解放軍1000名が駐屯している。  中国海軍が隻数で米海軍を上回るまでになった中で、米国は新型垂直離着陸機や海上輸送力の強化でギャップを埋める必要がある。   脅威 中国軍は西太平洋での補給活動の重要性を理解している。東シナ海、南シナ海への進出も補給面の優位性を確立する狙いがある。同海域は中国本土への食料、燃料の補給路であり、ここだけで世界貿易の約2割をコントロールできる。南シナ海での中国の野望を放置すれば、同国の影響力が拡大し国際海洋法は形骸化する。  シンクタンクRandコーポレーションの2020年研究成果では「(中国軍による)占拠を許せば、中国は数千マイル南

53歳になったCH-53の過去、現状、未来

先週沖縄で発生した事故は深刻でしたが、例によって日本側の反応は感情的でCH-53全体の飛行をやめろ、とか危険な機体扱いにしてしまいましたね。住民に被害がなくて幸いでしたが、だれも米側乗員の安否を気遣わなかったのはどういうことでしょう。また、今後新g奈多のスタリオンが登場してもやはり危険機材扱いするつもりなのでしょうか。オスプレイと重なるところがありますが、背後に政治的な動機があるのか注視する必要もありそうです。また報道機関にはCH-53E(CH53ではありません)と明記してもらいたいものです。 The CH-53's Dark Present But Bright Future On This The Chopper's 53rd Birthday 明暗分かれる現状と将来の中、53歳になったCH-53 The type has gone through a turbulent patch in recent years but a new super powerful variant could revitalize its legacy for decades to come. 近年、つらい境遇にあったが、新型機の登場で再活性化され偉業はこれからも続く STEVEN KAETER/SIKORKSY BY TYLER ROGOWAY OCTOBER 14, 2017 http://www.thedrive.com/the-war-zone/15146/the-ch-53s-dark-present-but-bright-future-on-this-the-choppers-53rd-birthday 巨大な シコースキー CH-53が53歳になった。「スタリオン」の初飛行は1964年10月14日で現在は三世代目のCH-53Kキングスタリオンが登場している。CH-53に代わる機体はCH-53の改良型しかないとはよくいったものだ。この事はイスラエルが最近身をもって知ったばかりだ。 SIKORSKY ARCHIVES YCH-53Aとして1964年10月14日に初飛行 Flightglobal.com によるとイスラエル空軍はMV-22オスプレイの評価を中断したが、CH

世界一高価になったCH-53Kの機体単価の内訳

装備が高額になって米国だけで維持ができなくなってきた事例ですね。海兵隊が言う費用分担に加え、共同保有やリースなどの方式も今後あらわれるかもしれません。日本は掃海用MH-53Eを引退させたばかりで当面同機には需要がないでしょう。しかし今やロッキードの一部となったシコースキー(今後発音に近いこの呼称とします)は日本にも話を持ってくるかもしれません。スーパースタリオンは日本でかなり不評だったようなのでどうなりますかね。今度はキング・スタリオンですからね。 Total cost of CH-53K is $131 million per helicopter: Here's the breakdown  CH-53Kの単価が131百万ドルになる理由 By: Jeff Schogol, April 3, 2017 (Photo Credit: Lockheed Martin.) http://www.defensenews.com/articles/breakdown-of-ch-53k-costs もしCH-53キング・スタリオンが新車なら本体価格87.1百万ドルに諸税、登録費用などが加わり131百万ドルになると言う話だ。 米海兵隊は2029年までにCH-53Kを200機導入し、老朽化してきたCH-53Eスーパースタリオンと交代させる。CH-53Eで稼働率が深刻な問題になっている。 ニキ・ツォンガス下院議員(民、マサチューセッツ)がCH-53Kの単価が87.1百万ドルから122百万ドルに膨れ上がっていると指摘している。同機はロッキード・マーティン子会社のシコースキーが製造する。 「ここまでコストが膨れるのは深刻な経費増だ」とツォンガス議員は3月10日に下院軍事委員会戦術航空陸上部隊小委員会の聴聞会で発言した。「今後にさらなる価格上昇がないとしても一機2006年価格で122百万ドルというのはF-35よりはるかに高い機体になる」 海兵隊はこれに対しCH-53K機体単価は上昇しておらず、よくあることだが初号機はエンジニアリングや工具費用が入るのでどうしても高くなると弁明。 「なんでも最初はうまくいかないものです」とヘンリー・ヴァンダーボート大佐が海軍連盟の年次海空宇宙シンポジウムで発言している。 「時が経て

米海兵隊が進めるCH-53Kは大幅に性能向上した新型スーパースタリオン

Marine Corps Prepares New CH-53K for First Flight by KRIS OSBORN on OCTOBER 21, 2014 http://defensetech.org/2014/10/21/marine-corps-prepares-new-ch-53k-for-first-flight/ 海兵隊が新型CH-53Kスーパースタリオン大型輸送ヘリコプターの各種テストを実施中。同機は来年に初飛行の予定。 CH-53Kは現行のCH-53Eスーパースタリオンの改修型で、貨物27,000ポンドを110カイリ先に輸送し、30分滞空して出発地に戻る性能が高温環境下でも発揮できる設計だ。 同型で海兵隊空陸任務部隊Marine Air Ground Task Force(MAGTF)向けに想定した性能が実現すると海兵隊は説明している。 CH-53Kは軍事作戦以外に人道援助他非軍事ミッション、強襲作戦も想定していると海兵隊エリック・パーセル少佐 Maj. Eric Purcell (海兵隊大型ヘリコプター開発部門)は説明。 「実際の飛行パターンでテストし、特に動力伝達系や駆動部分、燃料供給システムやサブシステムをテストしています」と語るのはハンク・ヴァンダーボート大佐Col. Hank Vanderborght(海軍航空システム本部所属、H-53ヘリコプター開発部門責任者)だ。 陸上テストは三分の一を消化ずみで、GE-408に過負荷・高リスクテストも行っている。 初飛行が遅れて今年から来年になったのは技術問題のせいとヴァンダーボート大佐は言う。 課題の一部は機体の供用期間を30年として部品が耐久性を持つかを確認することだという。 CH-53Kだけが事業準備でつまづいて遅延した例ではない。管理室によれば2011年に会計検査院が報告書でコスト上昇と日程管理の遅延を問題視した後は順調に推移しているという。実戦配備は2019年予定で当初の予定から4年遅れる。 CH-53Kは現行CH-53Eの貨物搭載量の三倍となる。これが実現できたのは機体が軽量化したためで複合材の他アルミニウムやチタニウムも使用している。.横材構造と表皮はすべて複合材でローターブレイドは新設計で先端はたわみを