Marine Corps Prepares New CH-53K for First Flight
http://defensetech.org/2014/10/21/marine-corps-prepares-new-ch-53k-for-first-flight/
CH-53Kは現行のCH-53Eスーパースタリオンの改修型で、貨物27,000ポンドを110カイリ先に輸送し、30分滞空して出発地に戻る性能が高温環境下でも発揮できる設計だ。
- 同型で海兵隊空陸任務部隊Marine Air Ground Task Force(MAGTF)向けに想定した性能が実現すると海兵隊は説明している。
- CH-53Kは軍事作戦以外に人道援助他非軍事ミッション、強襲作戦も想定していると海兵隊エリック・パーセル少佐 Maj. Eric Purcell (海兵隊大型ヘリコプター開発部門)は説明。
- 「実際の飛行パターンでテストし、特に動力伝達系や駆動部分、燃料供給システムやサブシステムをテストしています」と語るのはハンク・ヴァンダーボート大佐Col. Hank Vanderborght(海軍航空システム本部所属、H-53ヘリコプター開発部門責任者)だ。
- 陸上テストは三分の一を消化ずみで、GE-408に過負荷・高リスクテストも行っている。
- 初飛行が遅れて今年から来年になったのは技術問題のせいとヴァンダーボート大佐は言う。
- 課題の一部は機体の供用期間を30年として部品が耐久性を持つかを確認することだという。
- CH-53Kだけが事業準備でつまづいて遅延した例ではない。管理室によれば2011年に会計検査院が報告書でコスト上昇と日程管理の遅延を問題視した後は順調に推移しているという。実戦配備は2019年予定で当初の予定から4年遅れる。
- CH-53Kは現行CH-53Eの貨物搭載量の三倍となる。これが実現できたのは機体が軽量化したためで複合材の他アルミニウムやチタニウムも使用している。.横材構造と表皮はすべて複合材でローターブレイドは新設計で先端はたわみをつけているとシコルスキーエアクラフトコーポレーションは説明している。
- 海兵隊の調達想定は200機で、単価約70百万ドル。2028年までに完全運用を開始し、2050年代にかけて稼働させる。なお、生産開始は2016年予定だ。
- 「CH-53Kはこれまでの大型ヘリコプターの延長線というだけでなく、ヘリコプター運用の姿を変えるものとなる。海兵隊は即応体制が一番高い組織として今後も残る」(パーセル)
- パーセルにおよれば真価が試されるのはアフガニスタンだ。CH-53Eではパイロット両名は9,000ポンドの補給物資を三回つづけて30マイルずつ前線基地に送り、毎回燃料補給をして帰還するという。
- 「CH-53Kではこのミッションを三基の貨物吊り下げ用フックにそれぞれ違う貨物を取り付けて一度に実施できます」
- CH-53Kでは「分割式トルク」“split-torque” も開発されている。分割式トルクのトランスミッションでは高馬力、高速回転のエンジン出力を低速低トルクのロータードライブに伝達できる。これにより機体重量を増やさずに高出力が得られるので効率が優れる。
- もう一つの特長が指向性赤外線対抗手段DIRCMでレーザーを使い飛来するミサイルの方向を変えさせる。
- K型はフライバイワイヤで飛行し、状況対応型保守管理を採用しており、診断機能の付いたセンサーにより機内システムを監視し、故障予知と回避を行うと海兵隊は説明している。■
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