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歴史に残る機体(25)サンダーボルトP-47とA-10の意外な共通点

ともに被弾しても飛行可能で、近接航空支援で不可欠な機材だ。 サンダーボルトが嫌いな人はいない。 今日のA-10サンダーボルトIIはウォートホッグとも呼ばれ、米軍機材でおそらく最も人気の機体だろう。少なくとも米地上部隊に。逆に空軍上層部にサンダーボルトは頭痛の種だ。75年前にもサンダーボルトの名称の機体があり、これも人気の戦闘機だった。 両機種の類似点は皆無に近い。P-47サンダーボルトは第二次大戦機で欧州上空でルフトバフェと戦う高速高高度戦闘機として開発された。A-10サンダーボルトIIは低空飛行の対地攻撃機としてソ連戦車を葬るのが狙いだった。 共通面もある。ともに空力学的に洗練されていない。P-47には愛情込めて「ジャグ」(ジャガーノートの短縮形)がついたが、太い胴体を見ればこの名称に異論がないだろう。P-51マスタングが5トン、スピットファイヤが3トンに対し、ジャグは機体重量が7トンと空を飛ぶトラックだった。A-10はエンジン双発を尾翼上に配置し、巨大な機関砲を機首に搭載したのはニキビを想起させる。 さらに双方のサンダーボルトは出自が共通する。P-47はリパブリックエアクラフトが製造した。リパブリックは1965年にフェアチャイルドが買収し、フェアチャイルド・リパブリックになり、A-10を製造した。 サンダーボルト兄弟は大火力で知られる。.50口径機関銃8門を搭載したP-47は圧倒的効果を上げた。A-10の30ミリ機関砲では劣化ウラン弾でイラク戦車を第一次湾岸戦争で破砕した。 両機種とも多少の被弾なら平気だ。P-47の頑丈で大型かつ装甲付きのコックピットで「機体と星型エンジンが相当の被弾を吸収したままで帰還できた」とコーネリアス・ライアンが「遠すぎた橋」で記述している。「炎上するサンダーボルトで機外脱出より安全と胴体着陸させたパイロットもいる。胴体着陸で樹木を倒し、衝撃を吸収させ怪我なく脱出したパイロットもいた」 P-47は敵弾が命中しても平気だったが、A-10では楽しむ余裕さえある。対空ミサイルや火砲の集中を生き残る設計で西ヨーロッパへ侵攻するソ連戦車隊を狩るウォートホッグはF-15やF-16なら墜落する命中弾を浴びても平気だ。コックピットはチタンで囲まれ機関砲弾に耐えるし、飛行制御の油