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11月, 2022の投稿を表示しています

一般公開が12月2日と迫る中、プロトタイプ機が量産型に極めて近いB-21の開発は今後の新型機開発にも影響を与えそう。

  Northrop Grumman 公式発表に先立ち、ノースロップ・グラマンは、ほぼ量産型のB-21プロトタイプでテストを効率化すると自信たっぷりだ 今 週金曜日の新型ステルス爆撃機B-21の公開を前に興奮が高まる中、ノースロップ・グラマンの航空システム部門社長トム・ジョーンズTom Jonesは、試作機の生産型と近い設計を称賛している。米空軍にとって30年以上ぶりの新型爆撃機となるB-21には確かに多く期待が寄せられているが、ジョーンズは、この機体が今後のプログラムの取得スケジュールの短縮を達成する上で重要な役割を果たすと主張している。 Defense Newsの取材に応じたジョーンズは、2015年にB-21の開発契約を獲得したノースロップ・グラマンが、実験モデルではなく、生産仕様の爆撃機で飛行試験を行うという空軍の希望を優先させたと語っている。この包括的な目標は、今年10月に空軍調達チーフのアンドリュー・ハンターが、B-21の飛行試験に生産仕様型機を使用することで 「初飛行に向けた配当が得られる 」と説明したときにも繰り返されていた。基本的に、空軍はこの方法論により、生産仕様と異なる試験機で通常必要とする長大な試験期間が短縮できると期待している。 12月2日に公開されるB-21レイダーのレンダリング画像。 Credit: U.S. Air Force   テストを、未成熟のプロトタイプ機で行うと、見つかった障害がプロジェクトの開発スケジュールに悪影響を与える可能性がある。例えば、先行するB-2プログラムの6機の量産前試作機は、運用開始が決まってから運用基準に合わせるため比較的大規模改造を施さなければならなかった。他の多くの開発機材も、前線に出ることなく、多くの手直しが必要で、結局は限られた能力しか発揮できない。 1988年に初めて一般公開されたB-2スピリット。Credit: Goretexguy/Wikimedia Commons それ以上に、これらの機体で行われる試験の忠実度は、生産仕様の後継機から大きく逸脱している場合、効果が低くなる。これはまた、後々、より生産に近い機体でより多くのテストを行うことを意味する。したがって、ジョーンズは、最終的に完成する設計とほぼ同じB-21プロトタイプを使用することで、迅速かつ効率的な調達の未来への流れを作ることができ

ウクライナはロシア攻勢に9カ月持ちこたえてきたが.....

  ケルソン市の自由広場でゼレンスキー大統領の抜き打ちのケルソン訪問(11月14日)を称えた少年。(Paula Bronstein /Getty Images) ウクライナは、西側諸国の支援を受けつつ、要求の多くを満たしているが....   ポ ーランドのマリウシュ・ブワシュチャク国防大臣Minister of National Defence Mariusz Błaszczak は、ワルシャワ安全保障フォーラム(WSF)開会式で、「ウクライナ人は自分たちと我々の自由のため戦っている」と述べた。「我々はウクライナをできるだけ強固にし、できるだけ早く紛争を終結させるべく努力している」。  著名な防衛・外交政策の専門家が集まった同イベントでは、ブワシュチャックのウクライナに対する確固たる無条件支持の立場が、響き渡った。欧州の国防担当者は、プーチンは仲介による和解に真摯な関心を抱いていない、彼は、ロシアがこの紛争で勝利する見込みがないと理解するまで、敵対行為を続けるだろうというのが、予想だ。  つまり、ウクライナ軍がロシア軍を追い出すまで、ウクライナを武装化し続けるということだ。フォーラム終了後の数週間、ロシアは大きな損失を被り続け、国防指導部はウクライナのケルソン地域から完全撤退することを公に発表した。  元米軍欧州司令官のベン・ホッジス Ben Hodges は、各種フォーラムで、「ロシア軍の兵站は極めて悪い」「ウクライナ軍が整然と作戦を展開している」ことから、ロシアの最終的な敗北は既定路線と見てよいと発言している。  「必要なものを提供し続ける限り、ウクライナの勝利への道は不可逆的だ」とWSFで述べた。「ロシアは止められない。今、ロシアにできることは、罪のない人々を殺害することだけだ」と述べた。  フォーラムや関係者との会話から、ウクライナと同盟国がロシアをさらに後退させるため、そして次に来るものに備えるために、引き続き注目すべき4つの側面について広く合意が得られているようだ。 1. ウクライナ軍の革新と近代化を続ける ウクライナ軍は、旧世代兵器を設計時と異なる方法で使用するという、これまでにない才能も発揮している。3月にベルジャンスク港で、設計から50年近く経過したOTR-21(SS-21)スカラブ/トーチカ-U弾道ミサイルとATGMを組み合わせロシアのアリゲータ

ペイトリオットミサイルのウクライナ供与が水面下で議論されている模様。ロシアがイラン製弾道ミサイルを投入する懸念の中で。

    Lockheed Martin ロシアがイラン製弾道ミサイルを投入しそうな懸念の中、ペイトリオットのウクライナ供与の議論が進んでいる ペ ンタゴンとNATOによると、短距離弾道ミサイルに対し比較的強固な防御能力を持つ地対空ミサイルシステム「ペイトリオット」をウクライナ軍に移譲することが検討されている。ウクライナ当局は、ロシアの全面侵攻以前からペイトリオットを求めていたが、ここにきて電力網へ大規模ミサイル攻撃を受けたため、同装備への関心が再び高まってきた。また、ロシア軍がイランの短距離弾道ミサイルを使用し始めることが懸念されており、多くのウクライナ国民が真冬に文字通り暗闇と寒さの中に置かれることになりかねない。 2022年10月、ギリシャのクレタ島で行われた演習で、地対空ミサイル「ペイトリオット」を発射するドイツ軍。 Bundeswehr 国防総省高官は本日、記者団に対し、アメリカ当局とその同盟国協力国がウクライナへの派遣を検討中の防空システムの中にペイトリオットが含まれていることを確認した。10月に、統合参謀本部議長マーク・ミリー米陸軍大将は、ウクライナの統合防空網を長期的に大幅に近代化するという、アメリカ主導による計画に含まれる可能性があるシステムとして、ペイトリオットを挙げていた。 発射台、捜索・火器管制レーダー、コマンド・コントロール・コンポーネントを含む、典型的なペイトリオット・バッテリーの構成を示す図式。 via GlobalSecurity.org 国防総省のトップスポークスマンであるパトリック・ライダー米空軍准将は、その後の記者会見で「我々はウクライナにペイトリオットを提供する計画はない」と明言した。「しかし、再び、そのような議論を続けるだろうし、発表できる内容があれば、明らかにします。 「ペイトリオットミサイルのような特定の能力に関しては......かなり重要な保守と維持と同様に、訓練について話しています。結局、 "プラグ・アンド・プレイ "の装備などない」。ライダー准将はさらに、「戦場ですぐに使い始めることはできない。高度なシステムになると、このようなことが考慮されます。しかし、繰り返しになるが、引き続き防空を優先事項と考えており、同盟国や協力国と協力して、ウクライナにできるだけ早く提供し、その能力を使い始められるよう

主張 沖縄からのF-15C飛行隊撤退は滑走路非依存型無人機LCAATなど新構想を試す絶好の機会となり、中国等が投入したミサイル費用を無効にできる

  XQ-58Aヴァルキリーが米陸軍ユマ試射場(アリゾナ州)で発射された。Dec. 9, 2020. (U.S. Air Force photo by Staff Sgt. Joshua King) ウクライナで、比較的安価な無人航空機の価値が日に日に明らかになり、戦争戦略家はその有用性を他の場所でも見直するようになってきた。ランド研究所のデビッド・オクマネクDavid Ochmanekは、以下の論説で、在日米軍基地からF-15を撤退させる最近の動きは、在日米軍の態勢を見直す絶好の機会であり、無人機がどこに適合するかを論じている 。 米 空軍は最近、F-15C/D戦闘機部隊を沖縄の嘉手納基地から撤退させる計画を発表した。戦略的な意味合いについては議論の余地があるかもしれないが、この発表は、西太平洋他の地域における空軍の戦力態勢を見直す必要性と機会の両方を浮き彫りにしている。分析によれば、比較的新しい技術である自律型滑走路非依存型航空機が、将来の態勢で主要な役割を果たす可能性がある。 国家防衛戦略が中国による侵略の抑止を最優先しているのを考えれば、最前線同盟国に駐留する戦闘機を減らすことは直感に反するように思えるし、老朽化して縮小する戦闘機群を管理する空軍が抱えるジレンマの一端を反映しているとも言える。 F-15は米空軍戦闘機で最も古い機体であり、米空軍は当面の間、嘉手納からの撤退を型戦闘機のローテーション配備で相殺すると発表している。しかし、沖縄にローテーションで駐留することは、アジア、ヨーロッパ、中東の他の地域での戦闘機駐留の要求を満たすために、ここ何年も苦労してきた空軍にさらにストレスを与えることになりかねない。 現在検討対象の選択肢には、嘉手納の前方駐留戦闘機飛行隊を第5世代戦闘機で再整備すること、米空軍戦闘機隊全体の規模を拡大してローテーション配備を支援することがある。しかし、満たされるべき戦略的必要性を考慮すると、こうした選択肢は、創造性に欠ける。 まず、沖縄はじめ前線基地が、陸上機の運用拠点として成り立つかどうかが問題だ。一方、沖縄は作戦地域に近いため、日本や台湾の防衛の航空作戦拠点として魅力的だ。戦闘機の航続距離は限られており、空中給油を行わなければ戦闘半径は基地から500マイル程度にしかならない。 しかし、沖縄は中国の多数の弾道ミサイルや巡航ミサイル

ズムワルト級駆逐艦はこう活用せよ-----同級駆逐艦3隻の再起動への期待

  ズ ムウォルト級駆逐艦 DDG 1000 の想像図。海上統合艦隊で運用され、陸上の海兵隊部隊を支援し、沿岸・航空・水中戦も行う、新クラスのマルチミッション型米海軍水上戦闘艦だ。 ズ ムワルト級は再起動できる。2001年9月の同時多発テロの数ヵ月後、米海軍は、冷戦後のブルーウォーター支配を念頭に新しい3種類の「艦船群」を発表した。沿岸戦闘艦(LCS)、21世紀型駆逐艦(DD21、現DDG 1000)、21世紀型巡洋艦(CG(X))で、ハイエンドの統合防空ミサイル(IAMD)に加え、沿岸での作戦や陸上作戦支援に重点を置いていた。20年がたった今、当時想定された艦隊構造は存在しない。「テロとの戦い」の拡大や競合相手としての中国の台頭といった戦略的衝撃の犠牲となったこと、また、プログラム上の疑問ある決定により大幅なコスト超過を招いたことによる。 太平洋(2016年12月8日)海軍で最も技術的に進んだ水上艦である誘導ミサイル駆逐艦USSズムウォルト(DDG 1000)(左)は、沿岸戦闘艦USSインディペンデンス(LCS2)と編隊を組んで、サンディエゴの新しい母港への3カ月にわたる旅の最終行程を進行中である。ズムウォルトは到着後、戦闘システムの設置、試験・評価、艦隊との統合運用を開始する予定。 (U.S. Navy photo by Petty Officer 1st Class Ace Rheaume/Released)161208-N-SI773-0401 米海軍は、CG(X)を全面中止し、LCSは大量建造したが、ハイエンド紛争に適さないとして、多くを退役させる意向だ。その結果、ズムワルト級3隻が残ることになった。ズムワルト級は、海軍の最新駆逐艦クラスであるアーレイ・バーク級フライトIII DDGの推進力と数倍の電力を生み出す統合電力システムを備えた1万4千トンのマルチミッション艦である。ズムウォルトは、海軍がDDG51ラインの再開を決定したことにより、プログラムの不手際と産業基盤での問題両方が発生し、艦隊に加わるまで大変な苦労を経験した。しかし各艦が提供する重要な戦闘上の利点を実現するため必要な予算を支出する機運が高まっている。Hope Hedge Seckが19FortyFiveの記事で最近詳述している。国防総省(DoD)と海軍は、期待される利益を実現するため、積極

英軍のフォークランド奪回作戦(1982年)から台湾防衛など米海兵隊が目指す前線分散展開が学べる教訓とは....

  独 裁国家が島国の隣国を侵略するのをどうしたら阻止できるだろうか。侵略勢力が海岸に上陸したら、主要な拠点から何百、何千マイルも離れた場所で活動し、地元の数的優位を持つ敵をどうしたら撤退させられるか。1982年、アルゼンチン軍事政権が、英国の海外領土フォークランド諸島の主権を長年にわたって主張してきたため、英国はこの問題で解決を迫られた。アルゼンチンからフォークランドを奪還するため英国が実施した長距離遠征作戦「コーポレート作戦」の勝利と、中国から台湾を守ることに焦点を当てた課題には、不穏ながら類似点がある。     米海兵隊は、インド太平洋で激化しつつある大国間競争への対処すを優先課題としている。フォークランドで英軍は、海兵隊司令官が将来の活動として想定しているのと同様の方法で活動した。広大な海洋地形に分散した小規模な編隊、比較的限定的な間接火力支援、限定的な近接航空支援だ。南大西洋で英国の機動力と後方支援を可能にするためには、垂直上昇機が不可欠であった。しかし、海兵隊の新しいコンセプトには、こうした航空機がほとんど見られない。 これらの矛盾に対処するため、コーポレート作戦で学んだ関連する教訓を簡単に概観しよう。教訓を把握してから、現在および将来の垂直上昇能力の最大化に重点を置き、海兵隊の概念にうまく取り入れる方法を考察する。 コーポレート作戦 1982年4月2日、アルゼンチン軍が南大西洋にあるフォークランド諸島の英国領に侵攻した。歴代英国政権は、アルゼンチンによる上陸されれば既成事実化を意味すると結論づけていた。しかし、マーガレット・サッチャー政権は、フォークランド諸島を奪回すると即座に決定した。数時間後には、岩だらけの島々からアルゼンチンを追い出すための「コーポレート作戦」が開始された。最初の海軍艦艇は、侵攻から3日も経たないうちに英国を出港した。急速に編成された統合任務部隊は、障害を乗り越え、8,000マイル以上を横断し、6月14日までに諸島の領有権を取り戻した。しかし、勝利が約束されていたわけではない。機動部隊が出港した瞬間から、垂直上昇の必要性を予測できなかったこと、指揮系統が曖昧だったこと、水陸両用作戦を軽視した部隊設計が、最終的な成功を脅かすことになった。 英軍作戦は、広大な距離とそれに伴う困難双方の克服を迫られた ( Source : Depar