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今週の降雪で、交戦両側にとり残酷になりかねないウクライナの冬が初めて姿を見せた
ウクライナに冬が到来した。夏の青々とした草原は消え去り、秋の黄金色の野原は急速に色あせ、戦車の跡や新しいクレーターが雪の白さに埋もれようとしている。
ウクライナのT-64BV戦車2両が移動する映像で、気温がさらに下がるとどうなるか見当をつけることができる。薄暗い曇り空の下、雪に覆われた2台の大型戦車が転がっていく。雪に覆われた地形は美しいが、そこで戦う人々には容赦がない。
米国がウクライナに寄贈した旧アフガン空軍のMi-17の1機と、オランダから寄贈のYPR-765 APCも霜に覆われて登場した。雪は、戦争初期のハルキウ郊外でのロシア人犠牲者の冷厳なイメージを想起させる。
前線から離れたウクライナ各地では、さらなる試練をもたらす。ウクライナの大手エナジー会社DTEKの代表Maksym Tymchenkoは、すでに生命維持装置の頼りの電力供給に過度の負担をかけないよう、国民は冬が来る前に国外に出る準備をすべきだとまで述べている。
解放されたばかりのケルソンも同様で、電力や水といった基本的なインフラの多くが、戦闘や焦土作戦でダメージを受けたままだ。
最新情報
サンクトペテルブルグ郊外でガスパイプラインが大爆発
土曜日の朝、ロシアのサンクトペテルブルク郊外のレニングラード州で、天然ガスのパイプラインと思われる大きな爆発が発生した。
爆発の原因は不明で、死傷者は報告されていない。産業事故は起こるものだが、ロシアがウクライナのエナジーインフラを攻撃し続け、今秋に発生したNordStreamパイプラインの破壊工作が疑われる状況を考えれば、注視しておく必要がある。
スナク英首相がキーウ訪問
リシ・スナク英国首相は、土曜日雪が降るキーウでヴォロディミル・ゼレンスキー大統領と会談した。
BBC報道によると、2人は、イラン無人機の脅威が続く中、それに対抗するため125門の対空砲、レーダー、電子戦システムなど英国の新援助パッケージを協議したという。また両名はキーウで鹵獲・破壊されたロシア装備品の展示場を訪れ、スナク首相はウクライナの爆弾探知犬ジャックラッセルテリアと対面した。
スナック首相は、ボリス・ジョンソン元首相が首都に続き、ウクライナ首都を訪問した2人目となった。また、ゼレンスキー大統領は、ロシアが正式に戦争終結の交渉を求めていないことを確認した上で、今回の訪問を受け入れた。
ケルソンで地雷撤去続く
ケルソン地方からは、ウクライナ兵が対戦車地雷を間近で除去している映像が入っている。戦車攻撃用の地雷を爆発させる前に、兵士が爆薬を装備している。
ウクライナのM1224 MaxxPro地雷除去待ち伏せ防護車(MRAP)の残骸が示すように、この作業は危険だ。エンジンと前車軸の前部はすべて吹き飛ばされたが、乗員室は設計通りほぼ無傷で残った。
ケルソン駅に初列車到着
2月24日のロシア軍の攻撃以来初めて、ウクライナ列車がケルソン駅に到着し、多くの群衆が装飾された車両を歓迎した。キーウ地下鉄をはじめ、機材を運ぶ東西の重要路線であるウクライナ鉄道は、ロシアの猛攻にもかかわらず、驚くほどの回復力を示している。
黒海に関しては、キンバーン湾の狭い砂州をウクライナが攻撃したとの噂があったが、土曜日に被害の写真が公開され、一部は真実であることが判明した。水陸両用車による上陸作戦の報告は根拠がないが、半島の建物を誰かが砲撃したのは事実のようだ。
ケルソンを奪還したウクライナは、クリミア含む残りの占領地の解放を約束し、いつ、どこで次の行動を起こすのかと、世界は考えている。ウクライナのハブリロフ国防副大臣は、2022年末までにクリミアを奪還できると主張したが、その後、ウクライナ政府はこの楽観的な主張を撤回した。
クリミア橋復旧作業続く
損傷したクリミア橋の工事は続いており、作業員がプレハブの橋脚を所定位置に取り付けているのが見受けられる。10月8日の攻撃で橋が破壊され、半島とロシアを結ぶ重要な橋の通行は制限されたままだ。
前線上空では、ウクライナのMiG-29フルクラムとされる機体がAGM-88 HARMを発射する映像が公開された。このミサイルは発射後、ロフト状に飛行し射程距離を伸ばし、レーダーを探知して照準を合わせる能力がある。ウクライナがフルクラムのHARM能力を急速に向上させている。
マイクロドローンなど西側提供の装備品
身近なところでは、ウクライナのマイクロドローン「ブラック・ホーネット」の写真もある。ウクライナは、イギリスとノルウェー経由で、この小型監視ドローンを何機か装備している。
冬の戦闘に備える
ウクライナ軍は、前線近くの驚くほど住みやすい掘っ立て小屋の兵舎の動画をツイートした。兵士が自主的に建てたとされるこの兵舎には、照明、2段ベッド、無線LANルーターが完備されている。凍てつく悪夢の中での戦いには、このような居心地の良い、暖かい寝床に大きな価値があるはずだ。
バフムト町の近くにも、寒さが厳しく中で、戦況を思い起こさせるものがある。ロシア軍戦死者がクレーター内に散乱している。モスクワはこの地域のウクライナ戦線に攻撃を続けている。
R・スチュワートも「参戦」
ロックンロールの殿堂入りしたロッド・スチュワートは今週、青と黄色を身にまとい、ウクライナへの賛辞を込め英国ツアーを開始した。■
Ukraine Situation Report: The Winter War Has Arrived | The Drive
BYSTETSON PAYNE|PUBLISHED NOV 19, 2022 4:01 PM
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