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ウクライナによる小型無人装備での水上艦艇襲撃事件から米海軍も警戒すべきなのだが....

 

  • Black Sea Fleet

 

セヴァストポリ港に停泊するロシア黒海艦隊「アドミラル・マカロフ」。(Ulf Mauder/Picture Alliance via Getty Images).

 

米海軍にとってロシア黒海艦隊を大胆に攻撃したウクライナは、爆発物を積む無人艇が大型艦にもたらす脅威は本物であり、無人技術の向上で、さらに悲惨になるとの警告だ

クライナ軍は、無人水上艦によるロシア軍艦への攻撃とされるビデオ映像を公開した。ロシアのフリゲート艦アドミラル・マカロフを損傷させた可能性がある。

 月曜日、軍高官は記者団に対し、国防総省はクリミアのセヴァストポリにあるロシア海軍基地で爆発が起きたと考えていると語ったが、同高官は爆発の原因や被害規模に言及を避けた。 

 また、米国がウクライナに提供した無人沿岸防衛艇がロシア艦船攻撃に使われたかについても言及を避け、アドミラル・マカロフに関する質問はロシア国防省に照会するよう求めた。

 1940 年 11 月の英海軍によるイタリア海軍タラント基地への攻撃は、日本海軍が空母艦載機を発艦させ真珠湾攻撃を行う1年以上前に、空母から発艦した航空機が主力艦を攻撃できることを証明していたように、ウクライナのセバストポリ攻撃は将来の海戦の予行となり得る。

 何十年もの間、米海軍は自爆テロの脅威に警告し続けてきた。2000年10月、アルカイダのテロリストが、爆弾を満載したボートで駆逐艦USSコールの側面に衝突した。爆発で乗組員17人が死亡し、37人が負傷した。

 当時、USSコール艦長であったカーク・リポルド退役海軍大将は、タスク&パーパスに対し、海軍の軍艦に対するこうした攻撃がこれ以上起こらないため、海軍が自爆ボートの脅威を重視しなくなったことを懸念している、と述べた。

 リポルドは、海軍の各艦には、「あらゆる脅威を検討し、戦力防御策や情報と照らし合わせて、我が艦を守る最善の方法は何かを判断する」ことを唯一の任務とする将校が必要であると述べている。

 海軍は他国と戦い勝たなければならないが、中国が遠隔操作ボートで日本にいる米海軍の艦船を攻撃する事態も考えられるので、非対称の脅威にも備える必要があるとリポルドは言う。

 2002年、ポール・ヴァン・ライパー海兵隊中将Lt. Gen. Paul Van Riperは、自爆ボートを使う敵がどれほどの損害をもたらすかを軍首脳に示した。ライパー中将は、「ミレニアム・チャレンジ2002」ウォーゲームでレッドチームを率いていた。10分間の攻撃で、ヴァン・ライパーは自爆ボートの波を放ち、ブルーチーム19隻を沈め、2万人の死傷者を出した。

 残念ながら、「ミレニアム・チャレンジ2002」は、米軍にとって目覚めの一撃とはならなかった。ヴァン・ライパー中将が示した教訓を心に刻むどころか、軍はレッドチームに恣意的な制限を課し、明らかにブルーチームを勝たせることを意図していたのである。その結果、ヴァン・ライパーはレッド・チームのリーダーを途中で辞めた。

 ヴァン・ライパーが自爆ボートによる波状攻撃で米軍を無力化できるのを示したとすれば、イエメンのイランが支援するフーシは、無人ボートも有効な対艦兵器になることを証明した。2017年1月30日、フーシは爆発物を詰めた遠隔操作高速ボートで、サウジのフリゲート艦「アル・マディーナ」を損傷させた。イランがフーシに無人艇を提供した可能性が高いと、ケビン・ドネガン海軍中将Vice Adm. Kevin Doneganは当時、ディフェンス・ニュースに語っている。

 2017年1月から2021年6月まで、フーシは合計24回の海上無人機攻撃で成功または未遂を行ったと考えられていると、ノルウェーのスタバンゲル大学のHåvard HaugstvedtはWar on the Rocksに寄稿している。

 海軍の広報担当者は、月曜日に、イラン、中国、ロシア、その他の敵対国からの無人艇や無人機による攻撃から艦艇を守るため、海軍がどのような措置をとっているかとの質問に対して、海軍は戦力保護措置や将来の作戦について議論せず、仮想シナリオについて推測もしないと、コメントを拒否した。

 中国人民解放軍はロシアとウクライナの戦争を注視しているようだ。中国戦略家は長年、外国の戦争からの教訓を軍事ドクトリンに取り入れている、とワシントンDCのシンクタンク「新アメリカ安全保障センター」の軍事革新専門家、トーマス・シュガート Thomas Shugart退役海軍大佐は述べている。

 「今回のウクライナ無人装備による攻撃で、中国が無人水上艦艇に興味を持つようになるかは分かりませんが、PLAは既にあらゆる種類の無人装備の大規模開発に注力しています。「確かに、このような奇襲は、敵対する施設や部隊への奇襲攻撃に重視するPLAと一致するものです」。

 ミレニアム・チャレンジ2002でレッドチームを率いたヴァン・ライパー退役中将によれば、米軍は無人艇攻撃の意義を十分に理解しておらず、その脅威に対応する最初の一歩を踏み出したに過ぎないという。

 ヴァン・ライパーは、中国を将来の敵と想定することで、米軍はイランなど他の脅威への注力を失っていると指摘し、国防総省は操縦方法や心理作戦の訓練にもっと時間を割く必要があると付け加えた。

 ウクライナの無人機攻撃で明らかになったのは、アメリカが次に直面する敵が、米国の艦艇やその他ハイテク兵器システムに対抗するため、比較的安価な無人兵器システムを投入する可能性が高いということだ。■

 

What the US Navy must learn from Ukraine's bold drone attack on Russia's Black Sea Fleet

BY JEFF SCHOGOL | PUBLISHED NOV 1, 2022 8:42 AM

Jeff Schogol

Jeff Schogol is the senior Pentagon reporter for Task & Purpose. He has covered the military for 15 years. You can email him at schogol@taskandpurpose.com, direct message @JeffSchogol on Twitter, or reach him on WhatsApp and Signal at 703-909-6488. Contact the author here.


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