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F-3(FX)でノースロップ・グラマン提案が採択されていたら....YF-23が日本で実現していたのか....止まらない航空ファンの妄想(同機への熱い思い)

 

YF-23 Stealth Fighter. Image Credit: Creative Commons.

 

 

ースロップ・グラマンが日本向けにYF-23のような新型ステルス戦闘機を製造する一歩手前まで進んでいた。 あと1週間もすれば、ノースロップ・グラマンは、アメリカ空軍の次世代長距離戦略爆撃機B-21レイダーを発表する。同社は、米軍の他の航空プログラムでも重要な役割を担ってきたが、最後の戦闘機はF-14トムキャットでした。現在、同社は、F-35の主翼スキンなど、他の軍用機にもさまざまな部品を提供している。

 

 

2018年、ノースロップ・グラマンは日本の航空自衛隊(JASDF)向けに先進的なマルチロール戦闘機の開発を検討していると報じられ、再び戦闘機メーカーになるところだった。ノースロップが東京のためにYF-23の新型を作る可能性もあったとさえ考えられていた--しかし、それは実現しなかった。

 

日本のF-X計画

日本のF-Xは、米国が1997年のオベイ修正案で、ステルス性能を含む先進技術を保護するために、ロッキード・マーチンF-22ラプターの輸出を禁止したことに始まる。その結果、日本はF-22を購入できず、結果的に国産戦闘機の製造を検討することになった。同時に、日本政府は米国と英国に提案書を送り、プロジェクト参加を求めた。

 ロイターが2018年に報じたように、「海外パートナーを迎え入れることで、日本は約400億ドルと推定される開発コストを分散し、そうでなければゼロから開発しなければならない技術にアクセスできる」と期待した。

 BAE Systemsボーイング、ロッキード・マーチン、ノースロップ・グラマン含む多くの企業がこれに応じた。ボーイングは、航空自衛隊のF-15のアップグレードを提案した。これは現在アメリカ空軍で運用されているF-15EXと同様のものになったかもしれない。BAEシステムズも同様にユーロファイター・タイフーンのアップグレードを提案し、ロッキード・マーチンはF-22とF-35のハイブリッド戦闘機を提案してきた。

 ノースロップ・グラマンもF-3プログラムに興味を示し、日本の情報提供依頼(RFI)に応じ、日本の防衛産業と予備的な協議を行ったと伝えられている。

 また、グラマンはYF-23のスペックも提示していたとも言われている。同機は、1991年にアメリカ空軍の先進戦術戦闘機(ATF)競争で、ロッキード・マーチンF-22ラプターに敗れた。2018年から現在に至るまで、YF-23がかなり強力なステルス技術を備えていたため、日本がこの方向に進んだかもしれないと論じる記事が相当数ある。今日に至るまで、YF-23をF-22ラプターよりも優れた機体だと考えている専門家もいる。

 YF-23は、「技術メニュー」を東京に提供した。

 

YF-23と別の方向へ

しかし、日本が海外パートナーにコストを分担してもらうことを望んでいたとしても、F-3のエイビオニクスと飛行ハードウェア(通信・ナビゲーションシステム、レーダー、エンジンなど)は国内企業による提供を確保しようとしていたように見えた。すでに日本のIHIが開発していたからだ。

 2020年10月、三菱重工業が同戦闘機プログラムの開発主体に選ばれ、2030年代半ばまでに三菱F-2の後継機となると明らかになった。2000年就役したF-2は、三菱とロッキード・マーチンが共同製造した。F-3が現在どの程度進んでいるかは明らかではないが、日本は英国主導のFCAS(Future Combat Air System)プログラム(別名テンペスト)にも参加している。

 

YF-23

YF-23 Stealth Fighter. Image Credit: Creative Commons.

 

 ノースロップ・グラマンにF-3開発の機会が与えられていたら、「こうなっていたかもしれない」という推測がまだ残っている。おそらくそれは、機会を逸した不幸な機体と多くの航空ファンが今も考えるYF-23に似た機体になっていただろう。■

 

Did Japan Almost Build a 'New' YF-23 Stealth Fighter? - 19FortyFive

ByPeter Suciu

 

A Senior Editor for 19FortyFive, Peter Suciu is a Michigan-based writer. He has contributed to more than four dozen magazines, newspapers, and websites with over 3,000 published pieces over a twenty-year career in journalism. He regularly writes about military hardware, firearms history, cybersecurity, and international affairs. Peter is also a Contributing Writer for Forbes and Clearance Jobs. You can follow him on Twitter: @PeterSuciu.


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