2022年11月14日月曜日

NGADを極秘裏に開発中の米国は、さらに第七世代機の開発に向かうだろう

 

Image Credit: Lockheed Martin.

 

 

メリカ空軍は、第6世代戦闘機を極秘裏に開発中だ。F-22やF-35の第5世代戦闘機は、今も世界をリードする最先端機材だが、アメリカはロシアや、特に中国などライバル国の戦闘機技術の進歩を警戒している。

 

NGADは本当に必要なのか?

アメリカに第6世代戦闘機が必要なのかでは議論の余地がある。アメリカは航空宇宙装備では、今も世界をリードしている。質的にも量的にも、アメリカは他の追随を許さない。中国は国内での航空機製造能力を積極的に拡大中だが、ロシアとアメリカの両方の設計とDNAを共有する第5世代戦闘機成都J-20をすでに200機以上製造している。また、中国は独自の第6世代戦闘機の開発にも取り組んでいる。米国の主要なライバルは中国で、もうひとつの超大国になりそうな唯一の存在であるため、米国は戦闘機技術に関し中国に優位性を持たせることはできない。したがって、米国は、必要となる資源と無関係に、第6世代戦闘機を追求することになる。

 

NGADとは?

米国の第6世代プロジェクト、すなわち次世代航空優勢(NGAD)プロジェクトは、予備設計段階であり、エンジニアリング-製造-開発段階に入っていない。米空軍は、2020年代末までにNGADを実戦配備する意向を表明している。2022年も終わろうとしているのに、設計段階にあることを考えれば、米空軍のタイムラインが実現可能なのかどうか、疑問に思う人もあるだろう。

米空軍は当然ながら、NGADプログラムを秘密にしている。しかし6月、フランク・ケンドール空軍長官は、米空軍がNGADを設計していること、そしてNGADが「マイルストーンB」審査プロセスを通過していないことを認めた。マイルストーンBは 「プログラムの技術成熟段階の完了と買収プログラムの正式な開始を意味する」とDefense Newsは報告した。「軍が予備設計を採択し、生産に先立ちシステム統合、製造工程、その他の詳細に焦点を当てる段階」だ という。

 

新型ステルス戦闘機のタイムライン

外部では、NGADプログラムが2020年代末までに飛行開始すると確信していない。ヘリテージ財団のフェローで元米空軍パイロットのジョン・ヴェナブルJohn Venableは、Defense Newsに「(2030年までに)実現する可能性はあるが、そうならない確率が高い」と述べた。同じく元アメリカ空軍のパイロットで、現在ミッチェル航空宇宙研究所研究員のヘザー・ペニーHeather Penneyも同意見だ。「私は、NGADが2020年代末までに本格生産に達するか懐疑的です「2030年代に入ってからと考えるのが現実的でしょう。空軍がこれが間違いだと証明してくれることを期待します」。

 それでも、すべての議論は、NGADがいつ運用されるのか、そして運用されたとき、実際に何が可能になるのかに集中している。そもそもNGADが必要なのかという問題には、誰もあまり関心がないようだ。より新しく、より優れた軍事技術の開発に邁進する近視眼的な焦点は、航空宇宙の分野でいつもある。米国は、第二次世界大戦以来、航空宇宙の設計を新しく改良することに関して、「ペダルを踏み続け」てきた。

 米国の軍事指導層は、空中で競合相手より優位に立つことに固執している。ソ連崩壊以来、30年ぶりに米国の一極集中に挑戦する大国が出現した今、それが変わるとは思えない。

 アメリカの航空宇宙産業複合体には休む暇はない。NGADが運用開始されれば、アメリカは第7世代戦闘機の設計にシームレスに移行し、休む暇もないだろう。■

 

The World Reacts: Can the Air Force's NGAD Become the Best Fighter Ever? - 19FortyFive

ByHarrison Kass

November 12, 2022

 

Harrison Kass is the Senior Defense Editor at 19FortyFive. An attorney, pilot, guitarist, and minor pro hockey player, he joined the US Air Force as a Pilot Trainee but was medically discharged. Harrison holds a BA from Lake Forest College, a JD from the University of Oregon, and an MA from New York University. He lives in Oregon and listens to Dokken. 

In this article:Next-Generation Air Dominance, NGAD, Sixth-Generation Fighter, U.S. Air Force, U.S. Military


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