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2024年12月5日木曜日

フーシのドローンを "空対空 "で排除した詳細を紅海派遣部隊の米海軍司令官が述べている(Warrior Maven)

 



スタンダード・ミサイルなどの迎撃ミサイル、甲板搭載砲、EWシステム、空中戦闘機などが、数カ月にわたる海上戦闘で多用された。

紅海での無人偵察機と巡航ミサイルの捕捉と破壊は、センサー類、宇宙と航空ベースのISR、火器管制システム、レーダーアプリケーション、「水平線の向こう側を見る」ことができる有人・無人の航空プラットフォーム、運動性と非運動性双方の迎撃と対抗措置に依存していた。

タンダード・ミサイル、甲板搭載砲、EWシステム、空中戦闘機などの迎撃ミサイルはすべて、数ヶ月にわたる海上戦闘の間、この地域の海軍艦船、同盟国艦船、商業船舶を救うため広範囲にわたり使用された。

「最初はスタンダードミサイルの発射から始めた。しかし、すぐに空対空ミサイルを使用するようになった。我々はサイドワインダー型ミサイルで空対空ミサイルをいくつか仕留めた」と、紅海の第2空母打撃群司令官だったジャヴォン・"ハク"・ハキムサデ少将は、フーシ派相手の海上戦について本誌のインタビューに答えた。

ハクは、EW、空対空ミサイル、迎撃ミサイル、銃がすべて紅海で使用され、彼の部隊が攻撃を受けている間、継続的な戦闘の過程で調整と適応したと説明した。フーシの攻撃を阻止する場合、成功するかどうかは探知と迎撃の"スピード"にかかっていると、ハクは本誌に語った。

「海上防衛とは、決断を下さなければならない迅速さであり、選択可能な選択肢の数々なのです」。

米海軍と国防総省の指導者たちや兵器開発者たちはもちろん、戦術を洗練させ、新しい作戦コンセプトを模索し、学んだ教訓を実行に移し、新世代の脅威に備えることを念頭に、紅海での最近の戦闘と成功した「迎撃」の数カ月を分析し続けている。

海軍の仲間たちから「ハク」と呼ばれる彼は、第2空母打撃群司令官として紅海で勤務していたため、紅海関連の議論で米海軍の重要な上級指導者の一人である。ハクは、第2空母打撃群の展開の最後に紅海で指揮を執っており、前任のマーク・ミゲス少将を賞賛した。しかし、"ハク "は海上戦訓練に深く関わり、指揮官としてフーシのミサイルや無人機の迎撃を監督した。

紅海では、艦載のイージス艦レーダーが脅威を探知し、飛来する無人偵察機やミサイルを破壊するのに必要な「キルチェーン」の完成で成功を収めた。ハクは先端技術によって可能になった特定の事象の進行に従った、統合された脅威の追跡と迎撃のプロセスを本誌に説明した。紅海での数ヶ月の展開の間、攻撃が続く中、海軍指揮官たちは、多くの場合、フーシの無人偵察機を攻撃するため最良迎撃手段は、空中の戦闘機であることを認識した。

 「イージス艦は、その脅威が何であるかをピックアップし、分類します。基本的に、リンク16ネットワークがあり、攻撃グループ全体、航空機、船舶、そして空軍のパートナーに普遍的な画像を提供します。艦船のレーダー・システムを使えば、戦闘機に届く特定の軌道を指定することができます」。

空対空ミサイルで武装した戦闘機が、標準的なレーダーの開口部を超える距離の敵ドローンを攻撃するのに最適な位置に前進できることを考えれば、これは理にかなっている。 戦闘機が脅威の詳細を受信し、攻撃してくる脅威と交戦するために搭載されたセンサー、武器、火器管制を使用することができるからだ。

「イージス艦は、何が起こっているかを示す広域画像のようなものです。戦闘機が見たい特定の脅威のデータリンクトラックは、その戦闘機がソーダストロー......火器管制レーダーをその特定のトラックに置くことを可能にし、それでよりよく識別し、火器管制ソリューションを置くことができるようにするのです」(ハック)。

紅海での米海軍の戦闘中、部隊はEA-18GグラウラーEW機を初めて使用し、AIM-9Xサイドワインダー空対空ミサイルでフーシの無人機を破壊した。

「最初はEA-18グラウラーだった。 これは、電子妨害ポッドを搭載できるように改造されたF-18だが、サイドワインダー・クラスのミサイルを発射する能力は健在だ。つまり、この特殊なケースでは、通常は妨害機の役割を果たす航空機が、たまたま適切な位置に適切な武器を持っていたのだ。もちろん、パイロットも電子対策士官も、ミサイル発射の訓練を受けている」。

海軍は、防御を圧倒するねらいの無人機や巡航ミサイルを大規模に破壊する最先端の方法を慎重に検討している。ハクは本誌に対し、紅海から学んだ重要な教訓のひとつとして、艦船防衛には無人機の「集団」を迎撃するのに十分な砲弾ミサイルを備える必要があるということだと語った。

「、戦闘の観点で最も考慮しなければならないのは、砲弾類の容量でしょう。ドローンを撃墜するのに十分な弾丸がなければならない。  「理想を言えば、相手が発射される前に相手を撃つか、あるいは電子的に、ある種の非運動的効果でドローンへのコマンド信号を妨害できるようにしたい。でも、それができないこともある。だから、もし大量のドローンが襲ってきたら、それなりの規模の砲弾量を用意する必要があるのです」。■

Kris Osborn is the President of Warrior Maven – Center for Military Modernization and Osborn previously served at the Pentagon as a Highly Qualified Expert with the Office of the Assistant Secretary of the Army—Acquisition, Logistics& Technology. Osborn has also worked as an anchor and on-air military specialist at national TV networks. He has appeared as a guest military expert on Fox News, MSNBC, The Military Channel, and The History Channel. He also has a Masters Degree in Comparative Literature from Columbia University.


Red Sea Navy Commander Details “Air-to-Air” Kills of Houthi Drone Attacks

Interceptors such as Standard Missiles, deck-mounted guns, EW systems and airborne fighter jets were all used extensively during months of maritime combat

Kris Osborn · November 27, 2024

https://warriormaven.com/sea/red-sea-navy-commander-details-air-to-air-kills-of-houthi-drone-attacks


2024年6月7日金曜日

EA-18GグラウラーがフーシのMi-24ハインドをAGM-88E対放射誘導弾で破壊していた

 


戦闘の現場で独創的なアプローチが取られることがよくありますが、電子戦機として本来はレーダーを標的にするEA-18Gが地上に駐機中のハインドヘリを対レーダーミサイルで撃破したことを米海軍が確認しました。それにしてもフーシがこうした装備を今でも保有していることが紅海の情勢を不安定にしているので、米軍含む各国軍が躍起として撲滅を進めてしるのですね。




A USN EA-18G took out an Mi-24 with an AARGM.


米海軍は、EA-18GグラウラーがAGM-88E高性能対放射線誘導ミサイルを使用してMi-24ハインドを破壊していたとの本誌の疑いを確認した


軍は木曜日、電子戦機EA-18Gグラウラーの1機がAGM-88E高性能対放射線誘導ミサイル(AARGM)を使用してMi-24/35ハインド攻撃ヘリコプターを破壊していたことを本誌に確認した。5月15日に公開された写真で、空母ドワイト・D・アイゼンハワー(アイク)に配備されたグラウラーにハインドの謎の "キルマーク"が写っていたときに本誌が示唆した推論を裏付けるものである。この交戦はまた、非放射標的に対するAARGMのユニークな精密攻撃能力を浮き彫りにしているようだ。

 「AARGMが実戦で使用された最初の事例となったのは、アイクに配備されたE/A-18Gによるもので、米第5艦隊地域に現在配備中である」と海軍関係者は我々に語った。同関係者は、その交戦がグラウラーにハインド・キル・マークを与えた交戦と同じかどうかについては明言しなかった。

 本誌は当初、その殺傷にはAARGMが関与している可能性が高いと推測していた。

 「ハインドは地上で攻撃されたらしいが、グラウラーにしては奇妙だ」と本誌のタイラー・ロゴウェイは5月16日にツイートした。「最良の推測はこうだ。彼らは座標を打つためにAARGMを発射した。AARGMは、このように時間的な影響を受けやすいエフェクターである。もっと詳しく調べてみよう」。"


海軍関係者が『ウォー・ゾーン』に語ったところによると、それは2月24日に起こったことのようだ。

 ドワイト・D・アイゼンハワー(アイク)空母打撃群は、イエメンのフーシ支配地域への自衛攻撃を実施した。「これは連合軍との共同作業で、イエメン国内の対艦ミサイル基地、貯蔵施設、指揮統制センターを含む16カ所にわたるフーシの標的60箇所を攻撃した。また、回転翼航空機も破壊された」。


海兵隊兵器戦術教官(WTI)コースの訓練中、反対勢力(OPFOR)アセットとして使用された民間所有のMi-24。(米海兵隊撮影:SSgt. Artur Shvartsberg, MAWTS-1 COMCAM/ Release)


VAQ-130 "ザッパーズ "のグラウラーは、"AGM-88E高性能対放射線誘導ミサイル(AARGM)を地上目標に空対地交戦を行い、回転翼機を破壊した。「このヘリコプターは、イエメンでイランに支援されたフーシ派のテロリストのもので、民間商船を脅かし、罪のない人々の命を奪い、航行の安全を危険にさらしている」。


CENTCOMは、その作戦のビデオを投稿した。


F/A-18スーパーホーネットがUSSドワイト・D・アイゼンハワーから発進し、2月24日、イランに支援されたフーシの標的に対する攻撃を支援している。


AGMは、AGM-88高速対放射ミサイル(HARM)の進化形であり、主に敵の防空を抑制し、破壊する設計だ。80マイル以上離れた目標に到達し、音速の2倍以上の速度に達する。海軍によれば、AGM-88Eは2011年にグラウラーから初めて試験発射され、数年間運用されている。


「AARGMは、敵対的なエミッターを攻撃する際に、既存のHARMインベントリよりもはるかに高い精度を実証した」と、直接および時間敏感な攻撃プログラムオフィス(PMA-242)で対放射線ミサイルを担当していた副プログラムマネージャー、チャド・リード中佐は述べている。「この兵器は、敵の防空能力を無力化するために特別に設計されたものであり、航空機搭乗員に電子攻撃任務のための追加ツールを提供するも」。


The basic configuration of the AGM-88E AARGM. <em>Orbital ATK</em>

The basic configuration of the AGM-88E AARGM. Orbital ATK


AARGMは、その祖先であるHARMとは多くが異なっている。その最たるものが、脅威のレーダーが一旦放射を停止しても高精度で命中させることができる点だ。つまり、レーダーが攻撃の途中で停止しても、AARGMは極めて高い精度でレーダーを攻撃する。アクティブ・ミリ波レーダー・シーカーの追加により、AARGMは目標が元の位置から移動ている場合にも命中させることができる。


このスタンドオフの精密打撃能力により、AARGMは防空関連以外の目標に対する迅速な対応打撃兵器として二次的に使用することもできる。つまり、放射線を出さない地上標的を長距離で素早く攻撃することができる。このケースでは、海軍の「キルチェーン」または作戦前の諜報活動がMi-24を発見し、AARGMが地上のMi-24を破壊するために使用された。そうでなければ、近くで攻撃された別の目標による巻き添えで破壊されたことになるが、その可能性は低いと思われる。


グラウラーのキルマークは、航空機や艦船、その他の軍用装備品に、敵の装備品を破壊したことを示すこのようなアートがステンシルされる長い伝統の中で最新の事例だった。例えば3月には、アイクに配備された米海軍のF/A-18E/Fスーパーホーネットが、フーシの無人機撃墜を記念してステンシルでマークされた。また、これらのミッションに参加した同盟国の航空機にも施されている。これは、この地域で同様の脅威を撃墜した軍艦に見られたキルマークに続くものだ。


このキルマークは、以前にも指摘したように、AIM-120 AMRAAMの搭載オプションが追加され、AIM-9Xも間もなく追加されることで、グラウラーの空対空ミサイル能力が拡張されることを意味している。紅海上空やその周辺でのフーシのドローンの活動を考えると、もしまだそうでないとしても、グラウラーがいつでも初の空対空殺戮を行う可能性は残っている。


イエメン空軍は、サウジアラビア主導のアラブ連合との戦争が同国西部でフーシ派反体制派に対して勃発する前に、Mi-24/35ハインド派生機を多数保有していた。当初、イエメン空軍が保有するMi-24/35ハインドは紛争中に破壊されたか、まったく使用できなくなったものと考えられていたが、近年、少数が戦闘に参加したとの報告もある。



8月08日、亡くなったフーシ派少将の弔辞ビデオには、フーシ派指導者が #イエメン のミルMi-24ヘリコプター、ヒューイIIヘリコプター、MiG-21ジェット戦闘機の近くに立っている様子が映っている。


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いずれにせよ、フーシのハインドが一機減ったわけだ。■


EA-18G Growler Killed A Houthi Mi-24 Hind With An AGM-88E Anti-Radiation Missile

The Navy has confirmed our suspicions that an EA-18G Growler used an AGM-88E Advanced Anti-Radiation Guided Missile to destroy an Mi-24 Hind.

BYHOWARD ALTMAN, TYLER ROGOWAY|PUBLISHED JUN 6, 2024 3:53 PM EDT


2024年3月20日水曜日

フーシ攻撃の様子をアデン湾上の米空母アイク航空団に見る。

 フーシによる海上交通妨害は一向に止む気配がなく、米海軍はじめ有志国部隊は毎日高いテンポの作戦展開を迫られているようです。海上交通にこれだけ依存している日本が未だにこの問題を深刻にとらえていないのが不思議です。The War Zone記事からのご紹介です。


Drone kill marks on F/A-18E Super Hornet from the USS Dwight D. EisenhowerUSN

海軍スーパーホーネットがフーシ派ドローン撃墜の印をつける

フーシの無人機を数カ月にわたり撃墜した海軍のF/A-18E/F飛行隊は、その功績を機体に刻印している

デン湾に数カ月にわたり駐留しているスーパーキャリア、USSドワイト・D・アイゼンハワー(通称IKE)搭載び米海軍のF/A-18E/Fスーパーホーネットに、フーシの無人機撃墜を示すキルマークが施されている。長い伝統を持つ同様のマーキングが、この地域で同様の脅威を一掃した艦艇にステンシルされているが、作戦に参加している戦闘機にこのようなマーキングが施されているのは、少なくとも私たちにとっては新しいことだ。

本誌は、この地域での危機が5カ月間にわたり加速するなか、スーパーホーネットがフーシ無人機と交戦を開始したことをいち早く報じた。その後、無人機撃墜は日常茶飯事となり、他国の戦闘機も撃墜している。


3月5日、紅海でニミッツ級空母USSドワイト・D・アイゼンハワー(CVN69)の飛行作戦中、打撃戦闘機隊(VFA)105の「ガンスリンガー」に所属するF/A-18Eスーパーホーネットの発進を合図する船員たち。ドワイト・D・アイゼンハワー空母打撃群は、中東地域の海上安全保障と安定を支援するため、米第5艦隊作戦地域に配備されている。(米海軍公式写真)

米海軍は「IKE」での作戦の様子を伝える映像を公開した。VFA-131「ワイルドキャッツ」のF/A-18Eスーパーホーネットの1機が、フーシの無人機のシルエットと爆弾のシルエットをつけているのが写っている。後者は対地攻撃ミッションの成功を象徴している。ドローンのシルエットは、一般的に、フーシ派がここ何年も使用している一方向攻撃ドローンのSammadファミリーのように見える。

イエメンの武装勢力が発射した無人機を撃墜するだけでなく、米英軍は関連する軍事目標を攻撃している。防空システム、武器貯蔵所、司令部などだ。しかし、ほぼ絶え間ない武器投下の大部分は、発射準備中の無人機やミサイルなど、一刻を争う標的に集中している。この困難な任務の多くは、IKEの航空団に委ねられている。

BBCの最新レポートでは、IKEに搭載された別のスーパーホーネットのドローンキルマークの画像と、空母が同地域で対応している進行中の危機についての詳細も掲載されている。

記事は、作戦区域を通過する他の海上交通を保護するIKEと4隻の米海軍水上戦闘艦を指揮するデイブ・ロウ大佐の言葉を引用している。大佐は、この作戦は「危険なもの」であり、米海軍の資産に対する直接的かつ永続的な脅威は、いつ何時でも発砲される可能性があるという点で、第二次世界大戦以来、最も危険であると述べている。

BBCもキル・マーキングに注目し、こう報じた:「コックピットの側面には、投下した爆弾、破壊したレーダー基地、空から撃墜した無人機のシルエットが描かれている。すでに300発以上の爆弾やミサイルを発射している」。

一ヶ月前、米海軍は、フーシの無人機や巡航ミサイル、弾道ミサイル攻撃を受けながら、水上戦闘機が地対空ミサイルのスタンダード・シリーズを100発以上発射したと発表した。F/A-18E/Fが無人機撃墜に使っているものについては、AIM-120が最も成功していることが証明されているが、AIM-9Xもドローン対応に使うことができる。銃の使用は、このような小型で動きの遅い標的に対しては、はるかに困難で潜在的に危険な提案である。

一発50万ドル、高くても数百万ドルもするミサイルを、数千ドルの無人機を撃墜するために使用することの高い代償と、このような作戦がミサイル在庫に与える影響については、これまで詳しく述べてきた。海軍は現在、議会に対し、フーシの猛攻への対抗で消耗した兵器の補充に必要な資金を、補正予算案以外と別に提供するよう求めている。

IKEの航空団司令官であるミゲス少将は、BBCの取材に対し、バブ・エル・マンデブ海峡と周辺におけるフーシ派の航行妨害作戦の背後に誰がいるのかを明らかにした: 

「フーシを支援しているのはイランだ。武器や技術だけでなく、標的の情報提供や支援も行っている。根源はイランからだ」。

海軍で2番目の古参現空母IKEが、いつまでこの地域の対フーシ作戦の拠点として現場に留まるのか定かではない。同艦は2023年10月14日にノーフォークを出港した。

この地域の危機がすぐに解決される兆しはなく、IKEは5ヶ月間、少なくとも当分の間、非常に高いテンポの作戦を迫られている。■

Navy Super Hornets Are Now Wearing Houthi Drone Kill Marks

BYTYLER ROGOWAY|PUBLISHED MAR 19, 2024 5:49 PM EDT




2024年1月11日木曜日

フーシがこれまでで最大規模の対艦攻撃を紅海で展開。英米海軍が撃退している模様。OPG参加国は増えたが艦艇派遣は少数。大手海運会社に紅海通過を忌避剃る動き。

 相変わらず日本国内では紅海の情勢に無関心ですが、すでに紅海ルートを迂回する海運会社も現れています。当然、その物流コスト上昇は利用者が負担するわけで、せっかくインフレが低下してきた状況が再び不安定になりかねません。ところで日本もいつの間にかOPGに参加しているのでしょうか。国会でこの話題が出てくるのかが注目です。The War Zone記事からのご紹介です。

<em>Photo by Yasin Demirci/Anadolu via Getty Images</em>

Photo by Yasin Demirci/Anadolu via Getty Images

世界の海上貿易の約15%がこの海域を通過しているが、今回の脅威を受け、一部の大手海運会社は喜望峰経由に変更している。この航路はかなり遠回りになり、コストも大きく影響する。


紅海航路への過去最大の攻撃: 私たちが知っていること


ランに支援されたフーシ派勢力は昨夜、紅海南部の海運に対してこれまでで最大と言われる攻撃を開始し、米英の軍艦や戦闘機が21機の無人機やミサイルを撃墜した。攻撃の余波による被害や負傷者の報告はないが、この重要な貿易ルートで現在繰り広げられている対立を明確に示した。

 グラント・シャップス英国防相は、「フーシ派による紅海での攻撃としてはこれまでで最大」と述べた。同様の評価は、アントニー・ブリンケン米国務長官も出しており、同長官は「最大の攻撃」であり、「イランによる援助と幇助、技術と装備の提供」と述べている。

 この攻撃はイエメンの港湾都市ホデイダとモカの沖合で行われたと、民間の諜報・警備会社アンブレイが発表した。

 アンブレイによれば、ホデイダ沖では、船舶がミサイルや無人偵察機の飛来を伝える無線メッセージを発し、同海域の軍艦は「最大速度で航行するよう」 促したという。

 ホデイダ沖の事件は、イギリス軍のUKMTO(United Kingdom Marine Trade Operations)によっても記録されている。

 一方、モカの事件では、アンブレイは、艦船がミサイルの飛来、少なくとも1機の空中ドローン、数隻の小型船を目撃したと報告したと述べた。

 米中央軍(CENTCOM)はこれを「複合攻撃」と表現し、空母USSドワイト・D・アイゼンハワー、アーレイ・バーク級駆逐艦USSグレイブリー、USSラブーン、USSメイソン、英海軍45型駆逐艦HMSダイヤモンドのF/A-18E/Fによって、18機の一方向攻撃型ドローン、2発の対艦巡航ミサイル、1発の対艦弾道ミサイルが撃墜されたと述べた。

 CENTCOMは以下発表した:「これは11月19日以来、紅海の商業航路に対する26回目のフーシの攻撃である」。

 シャップス国防相によると、HMSダイヤモンドもフーシの攻撃を受けた可能性が高いという:「私の理解では、艦自体が狙われた可能性もあるが......海運全般に対する攻撃だ」。

 伝えられるところによると、HMSダイヤモンドは、シーバイパー防空ミサイルと砲撃の両方を使い、フーシ派が発射した18機のドローンのうち7機を撃墜した。シーバイパーは、「内層」防衛のために約18マイルの射程距離を持つアスター15ミサイルと、75マイル以上の長距離目標を交戦できるアスター30チップで武装することができる。

 一連の交戦からわかることとして、少なくとも数機のドローンが交戦前に艦にかなり接近したことを示すものであり、興味をそそられる。しかし、どのような砲システムが今回使われたのかはまだわかっていない。

 砲に関しては、45型は4.5インチ・マーク8主砲1門、20mmファランクス近接武器システム2門、DS30B Mk 1 30mm速射砲2門、それにブローニング50口径重機関銃と7.62mm汎用機関銃で武装している。

 英国防省は、フーシの攻撃に対して行動するHMSダイヤモンドの写真(記事冒頭に掲載)を発表し、グラント・シャップス英国国防長官は以下の声明を発表した:

「一夜にして、HMSダイアモンドは米軍艦とともに、紅海におけるイランに支援されたフーシ派からのこれまでで最大の攻撃を撃退することに成功した。シーバイパーミサイルと艦砲を展開し、ダイヤモンドは、ダイヤモンドとその乗組員に怪我や損害を与えることなく、彼女に向かう複数の攻撃ドローンと周辺の商業船舶を破壊した。

「英国は同盟国とともに、このような違法な攻撃は完全に容認できないものであり、続ければフーシ派がその結果を負うことになると以前から明言してきた。我々は、罪のない人々の命と世界経済を守るために必要な行動をとる」。

 これに対しフーシ派は公式声明で次のように述べた:「全能の神の助けにより、イエメン軍の海軍部隊、ミサイル部隊、無人航空部隊は、シオニスト団体に支援を提供していたアメリカ艦船を標的に、多数の弾道ミサイルと海軍ミサイル、無人機による共同軍事作戦を実施した」。

 フーシ派の声明はまた、この作戦を、10人のフーシ派武装勢力を殺害した2023年12月31日の米軍の攻撃に対する「初期対応」であるとしている。

 その際、米海軍のヘリコプターは、コンテナ船に発砲し乗り込もうとしたフーシ派の小型ボート3隻を撃沈しており、イエメンの反体制派標的への攻撃の前触れではないかとの憶測を呼んでいた。

 声明はさらに続く:「イエメン武装勢力は、侵略が停止し、ガザ地区の揺るぎない同胞に対する包囲が解除されるまで、イスラエル船や占領地パレスチナの港に向かう船がアラブ海や紅海を航行するのを阻止し続ける。イエメン軍は、占領下のパレスチナの港を除くすべての目的地に向けて、紅海とアラビア海における船舶航行を継続することに全力を尽くすことを確認する」。

 一方、フーシ派反政府勢力の高官でスポークスマンのモハメッド・アル・ブカイティは、Xに次のように投稿した。「イスラエルとつながりのある船舶を沈没させたり、差し押さえたりすることが目的ではなく、イスラエルに『希望の道』を経済的な圧力カードとして使わせ、ガザでの大量虐殺の犯罪をやめさせ、住民に対する包囲網を解除させることが目的だ。これは正当な道義的行為であり、特にわれわれはイスラエルと戦争状態にある」。

 2023年10月7日にガザ紛争が始まって以来、フーシ派は紅海の南端などで船舶に対する攻撃を複数回行っている。当初、標的とされた船舶は何らかの形でイスラエルと関係があると言われていたが、キャンペーンを続けるうちに、こうした関係は希薄になり、あるいは完全に消滅してしまった。


 今回のフーシ派による攻撃は、本日予定されていた国連安全保障理事会の採決を前に行われたもので、反政府勢力の反航海キャンペーンを正式に非難し、攻撃の即時停止を求める可能性があった。

 これまでフーシ派は、ガザ地区のハマスに対するイスラエルの戦争に対抗して、彼らのキャンペーンはイスラエルに向けられたものだと主張してきた。

 一方、イランはフーシ派の軍事的後ろ盾として、反体制派への支援を打ち切るよう求める米国などの要求を拒否してきた。

 その一方で、アメリカ主導の国家連合は、攻撃を抑止するため、あるいは、少なくとも飛来する無人偵察機やミサイル、その他のフーシの潜在的脅威を阻止するために、紅海をパトロールしている。プロスペリティ・ガーディアン作戦(OPG)の下、このタスクフォースが設置され、20カ国以上がOPGに参加している一方で、軍艦を参加させている、あるいは参加させる予定の国は、アメリカ、イギリス、フランス、ギリシャ、デンマークの5カ国にとどまっている。昨日、OPGへの参加を表明したばかりのシンガポールも、艦艇を提供する予定はない。■


Largest Attack On Red Sea Shipping To Date: What We Know | The Drive

BYTHOMAS NEWDICK|PUBLISHED JAN 10, 2024 12:13 PM EST

THE WAR ZONE


2023年12月24日日曜日

紅海 米海軍はフーシのドローン群をどうやって破壊したのか?

 紅海でフーシの無人機の大群を米海軍がどうやって撃退したのか、その手段については保安上の理由で公表されていませんが、Warror Mavenが大胆な推論を提供しています。技術が想像以上に早く進展しているようです。

米海軍のアーレー・バーク級誘導ミサイル駆逐艦がイエメンのフーシ支配地域から発進したドローン14機を一掃した

子ジャミング、近接信管、迎撃ミサイル、甲板搭載砲、地域を保護で覆い隠す「エリア」兵器、さらにレーザーも、米海軍のUSSカーニーが14機の敵ドローンの小さな群れを一度に追跡、無効化、破壊した手段として考えられる。

米中央軍の公式声明によると、「12月16日早朝(現地時間)、紅海で活動中の米海軍アーリー・バーク級誘導ミサイル駆逐艦USSカーニー(DDG 64)は、イエメンのフーシ支配地域から発射された14機の無人航空機システムとの交戦に成功した」とある。

これらの攻撃は、英国軍艦によっても防御されたが、紅海におけるイスラエル、米国、非軍事的な海上通商に対するフーシの支援による攻撃と思われる一連の最新のエスカレーションを示すものである。

どのようにしてこの作戦が達成されたのか、その詳細は安全保障上の理由で明らかにされていないが、艦船のレーダー、射撃管制、目標追跡、精度、そして非キネティックな対抗措置の可能性といった分野において、艦船防衛の戦闘能力は画期的な進歩を遂げているようだ。どのように達成されたにせよ、作戦環境におけるドローンの群れの撃破は、USSカーニーの米海軍の乗員と艦を保護しただけでなく、紅海を通過する多くの商業船舶を救ったようである。

分散殺傷能力

ドローンの群れに対抗するために長い間開発されてきた兵器システムが、実際に運用可能なレベルに達した可能性がある。しかし、米海軍は、大規模な「ブルーウォーター」「オープンウォーター」海上戦に備えた艦隊の「武装」強化が目的の水上艦隊全体の一連のアップグレードと兵器の強化を何年も語ってきた。2015年頃に浮上したこの構想は、「分散殺傷能力(Distributed Lethality)」と呼ばれ、水上艦隊全体の武装と防御をオーバーホールして改善する包括的でハイテクな取り組みだった。

ドローンを破壊するために使用されたと思われる特定のシステムは多数あり、多くは近年、複数年にわたる分散殺傷能力整備の一環として追加またはアップグレードされた可能性がある。具体的には、レーザー兵器システム(LAWs)のようなレーザー、水上電子戦改善プログラム(SEWIP)ブロック3と呼ばれるEWシステム、SeaRAMミサイルシステム、ローリングAirFrameミサイル、および近接武器システム(CWIS)による艦艇防御の強化が含まれる。さかのぼること10年前、海軍研究本部Office of Naval ResearchはUSSポンセでLAWsのデモンストレーションを行い、配備した。LAWsレーザー・システムは、敵のドローンを追跡して焼却する低コスト方法となり、ターゲットを無力化するか完全に焼却する拡張性も備えていた。近年、海軍は駆逐艦にさらに先進的な一連のレーザー兵器を搭載しており、フーシのドローンの群れに使用された可能性もある。そのような可能性のひとつが、駆逐艦に搭載されている先進的なロッキード・マーチンのレーザーシステム、HELIOSはHigh Energy Laser With Integrated Optical Dazzler and Surveillanceの略だ。

「ロッキード・マーティンは、60KW以上の光ダズラーと監視を統合した高エネルギーレーザーを米海軍に納入した。

HELIOSは現在、米海軍の駆逐艦に搭載されているが、紅海の軍艦に搭載されているかはわからない。確かにHELIOSの技術的特徴の多くは利用できないかもしれないが、ロッキードの広報担当者は新システムはLAWよりも射程が長く、調整可能で強力だと述べている。

「スペクトルビーム結合ファイバーレーザーを使用しており、LaWsの "インコヒーレントに結合された "6つの高品質ファイバーレーザーよりも高いビーム品質を与えている。

しかし、可能性が高いのは、ミニドローンの大群に対抗するために、何らかのEW、エリア兵器、近接信管が使用されたことだ。例えば近年、海軍はSEWIPと呼ばれる最先端の電子戦スイートを統合した。SEWIPは、敵ドローン群の誘導システムと電子信号を無効化するように設計された次世代の標的電子「ビーム」シリーズだ。特にSEWIPブロック3は、16通りの異なるアクティブ電子スキャン・アレイ(AESA)を組み合わせ、標的を定めて個別に分離した「鉛筆のように鋭い」ビームを放射する。数年前、SEWIPブロック3を開発したノースロップ・グラマンは、ビームを個別に集束させることで、必要な場所にエネルギーや電子的な「妨害」信号を送り込むことができると述べた。SEWIPブロック3の統合的あるいは集団的なシステムが、フーシが発射した14機のドローンそれぞれを標的にするために使用された可能性は考えられる。個々の狭く設定されたEWビームを多数利用することは、戦術的に多くの重要な利点をもたらす。システムは複数の脅威を同時に追跡できるだけでなく、ターゲティングに役立ち、自艦の「シグネチャー」放射を制限することもできる。

重層的な艦艇防御

同時に、近接信管を使えば、"キネティック"ソリューションも簡単に使用できる。ドローン間の距離にもよるが、近接したドローン群を爆発物で完全に「断片化」し「ブランケット化」するように設計の爆発物で集中した群れを破壊する可能性がある。各種迎撃弾に使用できる近接信管は、特定の標的の場所で爆発効果を最大化するために、「空間」または「エリア」で爆発する設定にできる。近接信管を搭載したSM-2迎撃ミサイルが使用されたのかもしれない。ドローンが遠すぎて近接対策ができず、接近して飛行していた場合だ。しかし、SM-2のような大型迎撃ミサイルは、ドローンが小型であることを考えれば可能性は低い。ローリング・エア・フレーム・ミサイルとCIWSを統合したSeaRAM防衛は、敵目標を5マイルの距離から破壊することができる。これは、特に迎撃ミサイルが精密誘導で敵のドローンを追跡し破壊する場合、かなりのスタンドオフレンジとなる。

SeaRAMシステムは、CIWSのインフラとレーダー上に構築されている。CIWSのファランクス兵器は、小型ボートのような至近距離の脅威に20mm砲を発射する。シーラム(SeaRAM)ミサイル・システムは、CIWSのエリア兵器に代わり、11個のミサイル・バッテリーから発射されるローリング・エアフレーム・ミサイル(Rolling Airframe Missile)を搭載する。CIWSは、改良により水上の脅威だけでなく空からの脅威にも対応可能になった。CWISの射程距離は約2~3マイルで、小型無人偵察機が近づけば、それを撃ち落とすのに十分だ。

レイセオンは本誌に対し、SeaRAMは艦船の防御範囲を大幅に拡大し、CIWSの能力を超えた長距離ローリング・エアフレーム・ミサイルを可能にし、複数の標的を同時に追跡し破壊できると語った。興味深いことに、海軍の兵器開発者は、SeaRAMはローリング・エアフレーム・ミサイルの精度と正確さを、CIWSのファランクス(Phalanx)の高解像度サーチ&トラック・センサー・システムの機動性と統合し、迅速な対応ができるように設計されていると説明している。

ファランクスは、独自の索敵レーダーと追跡レーダーを備えており、他のシステムから独立して機能することができる。これにより、艦船の安全を確保するための反応時間が短縮される。Missile Defense Advocacyの興味深いエッセイによれば、「ファランクスには、バージョンが複数あった。例えば、CWISブロック1Aは、複数の標的に対し効率的に機能するようにソフトウェアと処理能力を変更しており、ブロック1Bファランクス・サーフェイス・モード(PSUM)では前方監視赤外線レーダー(FLIR)が追加され、ホバリング中の航空機や低速で移動している航空機や水上艦艇と交戦できるようになった。

フーシの小型ドローンの大群がUSSカーニーから約5マイル以内に接近した場合、CWISまたはSeaRAM兵器がそれらを破壊するために使用された可能性が高い。20mm砲で毎分4500発の弾丸を一帯に撃ち込む能力は、14機のドローンの小艦隊がUSSカーニーの周囲2~3マイル以内に接近した際に、十分破壊できるものと思われる。

本誌の見解

筆者の推測では、効果的な防御手段はCWISかSEWIPのどちらかだと思う。レーザーが異なる移動目標に14の異なるビームを同時に発射できるとはまだ思えないからだ。しかし、そのような技術革新は急速に進んでいると思われ、複数の「ビーム」を発射できるレーザー兵器はすでに存在している。また、SM-2のような迎撃ミサイル1発で14機すべてを破壊できる可能性は、ドローンが非常に密集しており、何らかの "近接 "信管が使用されていない限り、ないようだ。CWISが最も可能性の高いシナリオだが、しかし、フーシの無人機が海軍の艦船からSeaRAMで約5マイル、CIWSで約2~3マイル以内に入ったかどうかはわからない。もしそうなら、CWISが一面を弾丸で覆い尽くし、無人機を破壊した可能性が高い。最も可能性が高いのは、これらの兵器が近年運用面で飛躍的に成熟したことを考えると、EWシステムだろうと私は思う。また、ドローンが民間船舶や商業船舶の近くで活動する場合、EWソリューションであれば、商業船舶の領域で投射物や破片を放出する「動力学的」爆発を発生させないため、周囲の船舶へのリスクが低くなる。重要なのは、フーシ派のドローン群の射程距離とその近接性、つまり互いにどの程度離れていたかを突き止めることだろう。群れがばらばらならば、それぞれのドローンを個別に標的にすることも不可能ではなかっただろう。■


How Did a US Navy Warship Destroy a Houth-Fired 14-Drone Attack Swarm? - Warrior Maven: Center for Military Modernization

By Kris Osborn, President, Center for Military Modernization

  • UPDATED:5 HOURS AGOORIGINAL:DEC 18, 2023


Kris Osborn is President of Warrior Maven – Center for Military Modernization. Osborn previously served at the Pentagon as a Highly Qualified Expert with the Office of the Assistant Secretary of the Army—Acquisition, Logistics & Technology. Osborn has also worked as an anchor and on-air military specialist at national TV networks. He has appeared as a guest military expert on Fox News, MSNBC, The Military Channel, and The History Channel. He also has a Masters Degree in Comparative Literature from Columbia University.


2023年12月21日木曜日

フーシが紅海で攻撃を強化、心配な紅海の海上交通の安全。西側諸国が集団で安全確保に向かう。日本にも行動が求められるのではないか。

 

スエズ運河を通過して東方へ移動する重要な紅海でフーシが民間船舶を狙った攻撃を繰り返しており、世界経済に大きな脅威になりつつあります。いまだに国境線の視点しかもちあわせない国民には経済線の重要性が理解しにくいのでしょうか。今後、日本も相応の負担を求められ、紅海の安全な航行を確保する動きに加わるのではないでしょうか。Politico記事からのご紹介です。


The guided-missile destroyer USS Carney in Souda Bay, Greece.

The Carney, a U.S. destroyer, intercepted 14 “one-way attack drones” on Saturday, according to the U.S. Central Command. | Petty Officer 3rd Class Bill Dodge/U.S. Navy via AP


ロイド・オースティン国防長官が中東を訪問する予定の中で、海軍艦船の配備とフーシの攻撃がともに増加している

米英の海軍軍艦は土曜日、イエメンのフーシ支配地域から発射された無人偵察ドローン十数機を撃墜した。イランが支援する同グループによる紅海の艦艇や商船に対する最新の攻撃となった。

米中央軍によれば、米駆逐艦USSカーニーは14機の「使い切り攻撃型ドローン」を迎撃し、商業船舶の保護を強化するために新たに同地域に到着した英駆逐艦HMSダイヤモンドもフーシ派のドローンを撃墜した。

ドローンと弾道ミサイルによる商船・軍艦への攻撃により、世界最大の海運会社マースクは金曜日に、紅海のバブ・エル・マンデブ海峡を通過する船舶に対して「追って通知があるまで航行を一時停止する」よう指示した。

土曜日にカーニーが無人偵察機を撃墜したのに加え、12月13日にはUSSメイソンがイエメンから発射されたという無人航空機を撃墜した。その数日前には、紅海のバブ・エル・マンデブ海峡で巡航ミサイルの攻撃を受けた民間船を救助した。カーニーもまた、米政府当局が同艦の周辺を飛行していたと発表した複数の無人偵察機と巡航ミサイルを迎撃した。

カーニーとメイソン両駆逐艦がここ数週間、フーシ派の攻撃阻止に忙殺されている間に、3隻の米海軍駆逐艦が先週、地中海に入った。

ミサイル駆逐艦のUSSラブーン、USSデルバート・D・ブラック、USSサリヴァンズの3隻で、アメリカの存在感を高めている。これらの艦船は、ハマスによる10月7日のイスラエル攻撃以来、地中海で活動中のジェラルド・R・フォード空母打撃群に加わる。

フォード空母打撃群は、2隻の駆逐艦と巡洋艦を擁し、ハマスの攻撃とそれに続くフーシ派の弾道ミサイルやドローンの迎撃を受け、アメリカ、フランス、イギリスの軍艦がこの地域におけるアメリカのプレゼンス拡大の最前線に立っている。

グラント・シャップス英国防相によれば、イギリスのHMSダイヤモンドも土曜日に「商船を標的」とした無人偵察機を破壊したという。

シャップス国防相は、イエメンのフーシ派反体制派による商船への攻撃は、「国際商業と海洋安全保障への直接的な脅威」と述べた。

ロイド・オースティン国防長官が来週、中東を訪問する。バイデン政権は、イランが支援する米軍への攻撃の急増に対応し、イスラエルとハマスの紛争を封じ込めようとしている。

オースティンはバーレーン、カタール、イスラエルの指導者たちと会合を持つ予定だ。

イラクとシリアに駐留するアメリカ軍も、10月中旬以来90回以上、イランに支援された代理勢力に狙われている。

海上では、バイデン政権はフーシ派の攻撃に対抗するための国際海上タスクフォースの結成に取り組んでいる。この計画は、紅海、バブ・エル・マンデブ水路、アデン湾での海賊とテロ対策に重点を置いている39カ国からなる既存の連合軍、統合任務部隊153を拡大するものであるようだ。

「国防総省のパット・ライダー報道官は今月、記者団に対し、「われわれは間違いなくここで行動を起こそうとしている。「これは国際的な問題であり、国際的な解決が必要だ

オスロに本部を置き、世界中の商船に対する脅威を追跡しているノルウェー船主協会の代表、ハラルド・ソルベルグは、紅海の船舶に対する脅威に深い懸念を表明した。

「この海域における商業船への攻撃はすべて、今週のノルウェーの製品タンカーMTストリンダへの攻撃のように、紅海における民間船舶の安全保障の状況を深く憂慮させるものである。「このような攻撃は深刻かつ容認できないもので、我々はこの海域のすべての関係者に対し、この海域の民間船舶に対する脅威を速やかに取り除くよう求める。「世界で最も重要な補給線を確実に開通させることは、関係するすべての政府にとって最優先事項でなければならない」。■


Houthis launch more attacks in Red Sea as US warships head to region - POLITICO

By PAUL MCLEARY

12/16/2023 12:00 PM EST




2023年11月21日火曜日

日本郵船運行のギャラクシー・リーダーを占拠したフーシ派戦闘員はヘリコプターで同船を強襲していた

現地時間日曜日に発生した日本郵船が運行する自動車運搬船ギャラクシー・リーダー強襲事件で、主犯のフーシ派はイスラエル船舶だと主張していましたが、どうも同船の所有関係は込み入っているようです。

The War Zoneの記事からのご紹介です。


Houthis release video showing their helicopter raid on the Galaxy Leader in the Red Sea.

Houthi screencap


フーシ派はヘリコプターで襲撃していた


戦闘員少なくとも7人が、民間商船ギャラクシー・リーダーにヘリコプターで移動し、ブリッジを占領した


イランの支援を受けた反政府勢力組織フーシ派は月曜日、紅海を航行中のバハマ船籍の車両運搬船ギャラクシー・リーダーに対する日曜日のヘリコプター襲撃を映したビデオを公開した。フーシ派は現在も同船と乗組員25人を拘束している。米軍当局者が『ウォー・ゾーン』紙に語ったところによれば、フーシ派による船舶へのヘリコプター攻撃はこれが初めてだという。

映像は、UB-32ロケットポッドと思われるものとドアにPKM軽機関銃を装備したフーシのMi-171Sh型輸送ヘリコプターが同船に向かって飛行する様子から始まる。黒、赤、白、緑のパレスチナ国旗と赤、白、黒のフーシ国旗を掲げたヘリコプターは、船尾から船首に向かい同船の上空を低空飛行し、ヘリコプターが飛び去る前に、少なくとも7人の武装したフーシの戦闘員が飛び出しギャラクシー・リーダーに乗り込む間だけ着陸した。


AK-47で武装した戦闘員たちはブリッジに向かって移動する。


After disembarking from the helicopter, Houthi rebels move out toward the bridge. (Houthi screencap)

ヘリコプターから降りた後、フーシ派の反乱軍はブリッジに向かって移動する。(フーシのスクリーンショット)


彼らは近づき、中に入り、そこにいた乗組員少なくとも3人を捕虜にした。


Houthi rebels approach then enter the bridge. (Houthi screencap)

フーシ派反乱軍が接近し、ブリッジに侵入。(フーシのスクリーンショット)


映像はその後、貨物室の中で反乱軍の一人が右手にピストルを振りかざし、"アッラーフ・アクバル(神は偉大なり)"と叫ぶシーンに切り替わる。


A Houthi rebel is seen walking around the empty cargo hold shouting Allahu Akbar (God is good). (Houthi screencap)

フーシ派の反乱軍が、アラー・アクバル(神は善なり)と叫びながら空の貨物倉の周りを歩いているのが映っている。(フーシ派のスクリーンショット)


映像は、2015年にイエメン空軍の航空機一式を鹵獲したフーシ派が、穏健な海況の日中、海上で少なくともヘリコプターによる船舶襲撃を行う技術を身につけたことを示している。


NBCによれば、事件は現地時間の日曜午後1時頃に起こった。AP通信によると、フーシ派は、イスラエルとの関係で同船を攻撃しており、ガザのハマスに対するイスラエル軍の作戦が終わるまで、イスラエルと関係がある、あるいはイスラエルが所有する国際公海上の船舶を標的にし続けると述べた。


「イスラエルの敵に属する船、またはイスラエルと取引する船はすべて合法的な標的になる」とフーシ派は述べた。


当初の報道では、同船はイスラエル所有のものだった。


イスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相の事務所は、同船への攻撃についてフーシ派を非難したが、英国所有で、イスラエル人は乗船していなかったと述べた。


AP通信によると、イスラエル政府関係者は、この船は英国所有で日本が運航していると主張したが、公開されている海運データベースの所有者情報では、この船の所有者はレイ・カー・キャリアとされていた。この会社は、イスラエルで最も裕福な人物の一人として知られるアブラハム・"ラミ"・ウンガーが設立した会社である。


ウンガーはAP通信に対し、事件は知っているが詳細を待っているためコメントできないと語った。ウンガーは2021年にオマーン湾で、彼と関係のある船が爆発事故を起こした。イスラエルのメディアは当時、これをイランのせいにした。


月曜日に当局は、ギャラクシー・リーダーの船長と一等航海士がブルガリア人であることを確認した。


AP通信によると、同船の運航会社である日本郵船は、ハイジャック時に貨物はなかったと述べた。乗組員はフィリピン、ブルガリア、ルーマニア、ウクライナ、メキシコ出身。


BBCの報道によると、日本は月曜日、ハイジャックを非難し、反体制派と協力して船員を取り戻すと述べた。松野博一官房長官は、日本政府はフーシ派武装勢力との交渉を通じて乗組員の早期解放に全力を尽くしており、イスラエルとも連絡を取り、サウジアラビア、オマーン、イラン政府とも協力していると述べた。


「フーシ派武装勢力による紅海でのギャラクシー・リーダー拿捕は、明白な国際法違反である。「我々は船と乗組員の即時解放を要求する。適切な次の措置について、同盟国や国連のパートナーと協議する」。


これは、10月7日のイスラエル・ガザ戦争勃発以来、フーシ派反政府勢力が関与している一連の事件の最新のものである。


11月15日には、アーレイ・バーク級誘導ミサイル駆逐艦USSトーマス・ハドナーが、紅海でイエメンから発射されたドローンを撃墜した。ある政府関係者は、この艦を直接攻撃したのはフーシ派のドローンだったと語った。先月お伝えしたように、アーレイ・バーク級駆逐艦USSカーニーは、フーシ派の陸上攻撃巡航ミサイル4発とドローン20機近くを破壊した。11月8日には、フーシ派は同じ水域上空で米軍のMQ-9リーパー無人偵察機も撃墜している。反体制派はまた、イスラエルがガザ地区で続けている作戦に対抗して、巡航ミサイルや弾道ミサイルを発射し、ドローンをイスラエルの標的に向けて発射している。


フーシ派が関与するこの最新の事件は、彼らが一歩も引く意思がないこと、そして彼らが長年行ってきた海運を脅かす能力を高めていることを示している。


過去にもフーシ派は、戦争状態にあるサウジアラビア主導の連合軍に属する船舶を何度か攻撃している。しかし、以前にも書いたように、これらの攻撃はロケット、ミサイル、ドローン船によって行われたと主張されている。


日曜日の襲撃の映像は、2023年4月にイランがオマーン湾でアメリカ行きの石油タンカーを襲撃した事件を彷彿とさせる。その時の映像には、イラン海軍がヘリコプターから急降下して船を奪取する様子が映っていた。


フーシ派がイランからこの種の任務についてどの程度の訓練を受けているかは不明だが、フーシ派がヘリコプターで船舶を襲撃できるようになった事実は、危機感を高めている。日本とフーシ派の間で協議が続いていると報じられているほかは、この状況に対する国際的な対応はまだない。■


Houthi Helicopter Raid On Ship In Red Sea Seen In New Video

BYHOWARD ALTMAN|PUBLISHED NOV 20, 2023 3:47 PM EST

THE WAR ZONE