バルト海の海底ケーブルやパイプラインを妨害破壊行為から保護するNATO任務として、フランス海軍のアトランテーク2のパイロットがドイツのハンブルクで離陸前点検している(ジョン・レスター/AP通信) バ ルト海上空のフランス海軍機機上にて— 強力なカメラ を搭載したフランス海軍の偵察機が バルト海 上空を飛行中、眼下に貨物船が現れた。カメラオペレーターが船の前方デッキや煙突から立ち上る煙の様子を詳細に確認できるまで、貨物船にズームインし、さらにズームインし、さらにズームインした。 NATO の新たな任務を帯びた長距離偵察機アトランテーク2は、ハイテクの視線を別の標的に向け、さらに別の標的にと、5時間以上にわたるパトロールの間に、同機のセンサー群はバルト海の大半をくまなく探査した。 戦略的に重要な海域の上空を飛行機が飛ぶことは、 軍艦が海上をパトロールしている という事実と相まって、紛れもないメッセージを発信している。バルト海を縦横に走るエネルギーやデータケーブル、パイプラインの水中ケーブルが破壊された事件が増加していることを受け、NATOは、破壊工作の疑いに警戒を強めているのだ。 「我々は全力を尽くして反撃し、何が起こっているのかを把握し、二度と起こらないよう次のステップを確実に実行します。そして、敵対者たちにもそれを知らしめるべきです」と、NATO事務総長のマーク・ルッテは 今月 、バルト海沿岸諸国の経済的繁栄に不可欠な海底インフラを保護する新たな同盟ミッション、「バルティック・セントリー」を発表した際に述べた。 バルト海の海底には何が? 電力や通信ケーブル、ガス・パイプライン が、比較的浅く、ほぼ内海であるバルト海に面する9カ国を結びつけている。 例えば、フィンランドとエストニア間の94マイルのバルティックコネクター・パイプライン、スウェーデンとドイツの送電網を結ぶ高圧バルティック・ケーブル、フィンランドとドイツ間のC-Lion1通信ケーブル(729マイル)などがある。 なぜケーブルが重要なのか? 海底パイプやケーブルは、経済を支え、家を暖かく保ち、何十億名をつないでいる。重要な通信ネットワークの追跡と マッピング を行うTeleGeographyによると、月までの往復距離を優に超える807,800マイル(1,301,800キロ)以上の光ファイバ...
軍事航空、ISR、 無人機、サイバー、宇宙、安全保障、最新技術....防衛産業、軍事航空、軍用機、防衛関連宇宙開発等の最新技術動向を海外メディアからご紹介します。民間航空のニュースは「ターミナル1」をご覧ください。航空事故関連はT4へどうぞ。無断転載を禁じます。YouTubeでご利用の際はあらかじめご連絡ください。