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ラベル(2023年10月7日ハマス奇襲攻撃)が付いた投稿を表示しています

史上始めて対艦弾道ミサイルを実戦投入したフーシ派は、これだけの種類の弾道ミサイル巡航ミサイルを保有している。対する防御技術も併せ、紅海がミサイル戦の実験場になっている。

  フーシ派にそもそも対艦弾道ミサイルがあるのかと疑問の方も多いようなのでThe War Zone記事からご紹介します。驚くほど多様なミサイルが流入しており、イラン、ロシア、中国が背後にあるようです。ただし、誘導制御に必要なインフラがフーシ派にはないので、これまで船舶で撃沈された事例が発生しているだけなのでしょう。 イエメンのフーシ派は対艦弾道ミサイルを史上初めて使用し、多様な対艦巡航ミサイルも保有しているので要注意だ イ ランの支援を受けたフーシ派武装勢力が、世界で初めて怒りのままに対艦弾道ミサイルを発射した。フーシ派は対艦巡航ミサイルもますます多様化しており、そこに神風ドローンが加わり、ここ数カ月で紅海とその周辺で何十回もの攻撃を行っている。にもかかわらず、フーシの対艦ミサイル兵器の詳細については不明なままである。最近、シンクタンクの国際戦略研究所が、これらの兵器に関する有用なガイドをまとめた。 国際戦略研究所(IISS)は先週、フーシの対艦ミサイル兵器に関する考察を初めて発表した。イランの支援を受けるイエメンのグループが2014年以降に獲得した6発の対艦弾道ミサイルと6発の対艦巡航ミサイルの詳細が明らかにされた。IISSのファビアン・ヒンツ国防・軍事分析研究員は、これらの兵器の内訳を図解し、その能力を分析した。この分析は全文を読む価値があり、以下からアクセスできる。 ©2023, The International Institute for Strategic Studies, originally published on https://iiss.org/online-analysis/military-balance/2024/01/houthi-anti-ship-missile-systems-getting-better-all-the-time/ (reproduces with permission) フーシ派は、ミサイルや無人偵察機の大部分は国内開発だと主張しているが、イラン政府が関与していることに議論の余地がない。ミサイルや無人機の実際の開発、生産、組み立てが、イランの直接の援助の有無にかかわらず、イエメン国内でどの程度行われているかは、長い間不明であった。 これらのミサイルの実際の能力を評価することも難しい。また、昨年10月以降、紅海周

フーシがこれまでで最大規模の対艦攻撃を紅海で展開。英米海軍が撃退している模様。OPG参加国は増えたが艦艇派遣は少数。大手海運会社に紅海通過を忌避剃る動き。

  相変わらず日本国内では紅海の情勢に無関心ですが、すでに紅海ルートを迂回する海運会社も現れています。当然、その物流コスト上昇は利用者が負担するわけで、せっかくインフレが低下してきた状況が再び不安定になりかねません。ところで日本もいつの間にかOPGに参加しているのでしょうか。国会でこの話題が出てくるのかが注目です。The War Zone記事からのご紹介です。 Photo by Yasin Demirci/Anadolu via Getty Images 世界の海上貿易の約15%がこの海域を通過しているが、今回の脅威を受け、一部の大手海運会社は喜望峰経由に変更している。この航路はかなり遠回りになり、コストも大きく影響する。 紅海航路への過去最大の攻撃: 私たちが知っていること イ ランに支援されたフーシ派勢力は昨夜、紅海南部の海運に対してこれまでで最大と言われる攻撃を開始し、米英の軍艦や戦闘機が21機の無人機やミサイルを撃墜した。攻撃の余波による被害や負傷者の報告はないが、この重要な貿易ルートで現在繰り広げられている対立を明確に示した。  グラント・シャップス英国防相は、「フーシ派による紅海での攻撃としてはこれまでで最大」と述べた。同様の評価は、アントニー・ブリンケン米国務長官も出しており、同長官は「最大の攻撃」であり、「イランによる援助と幇助、技術と装備の提供」と述べている。  この攻撃はイエメンの港湾都市ホデイダとモカの沖合で行われたと、民間の諜報・警備会社アンブレイが発表した。  アンブレイによれば、ホデイダ沖では、船舶がミサイルや無人偵察機の飛来を伝える無線メッセージを発し、同海域の軍艦は「最大速度で航行するよう」 促したという。  ホデイダ沖の事件は、イギリス軍のUKMTO(United Kingdom Marine Trade Operations)によっても記録されている。  一方、モカの事件では、アンブレイは、艦船がミサイルの飛来、少なくとも1機の空中ドローン、数隻の小型船を目撃したと報告したと述べた。  米中央軍(CENTCOM)はこれを「複合攻撃」と表現し、空母USSドワイト・D・アイゼンハワー、アーレイ・バーク級駆逐艦USSグレイブリー、USSラブーン、USSメイソン、英海軍45型駆逐艦HMSダイヤモンドのF/A-18E/Fによって、18機の一

ついにフーシ派に警告: 攻撃やめねば深刻な結果を招くぞ 日本も共同警告に加わった>次は空爆か

  日本が新年気分に包まれている間にも世界は動いています。フーシ派への各国共同警告には日本も参加したようですね。次の動きは空爆でしょう。 THE WAR ZONE の記事からのご紹介です。 警告は、紅海でのフーシ派の攻撃が11月19日以降で24回あったことを受けて出されたが、どんな結果なのかは明言していない イ ランに支援されたイエメンのフーシ派が紅海の商業船舶を攻撃している。しかし、警告は、これらの攻撃が継続された場合にどのような行動を取るかについては明示していない。米中央軍によれば、11月19日以来、24件の攻撃があった。 米国、オーストラリア、バーレーン、ベルギー、カナダ、デンマーク、ドイツ、イタリア、日本、オランダ、ニュージーランド、英国は、1月3日にホワイトハウスが発表した共同声明の中で、「我々は、違法な攻撃を直ちに中止し、不法に拘束された船舶と乗組員を解放することを求める」と要求した。「フーシ派が人命、世界経済、そしてこの地域の重要な水路における自由な通商の流れを脅かし続ければ、その結果に対する責任はフーシ派が負うことになる。我々は、国際的なルールに基づく秩序に引き続きコミットし、不法な拿捕や攻撃について悪意ある行為者に責任を負わせることを決意している」。 「紅海で続いているフーシの攻撃は違法であり、容認できず、深刻な不安定化をもたらしている。民間船舶や艦艇を意図的に標的にする正当性はない。無人航空機、小型ボート、ミサイルを使用した商業船舶を含む船舶への攻撃は、初の対艦弾道ミサイルの使用を含め、世界で最も重要な水路のひとつで世界貿易の基盤となっている航行の自由に対する直接的な脅威である」と警告は述べている。 警告は次のステップを明示してはいないが、以前指摘したように、『サンデー・タイムズ』紙は、英国が米国やおそらく他のヨーロッパ諸国とともに一連の空爆を準備していると報じた。『サンデー・タイムズ』紙によれば、共同声明は空爆が命令される前の最終警告となるだろうという。 米英仏の軍艦はすでに、紅海南部の海運に向かうフーシ派のミサイルや無人機を多数撃墜している。米海軍のヘリコプターも、砲撃してきたフーシ派のボートを撃沈した。 以前お伝えしたように、アメリカは「レーダー施設や設備を含む、フーシ派に対するあらゆる種類の攻撃パッケージを協議している」と米軍当局者は12

紅海で米海軍ヘリコプターがフーシ派ボート3隻を撃破。ASBMは構想から現実になった。多国籍部隊の活動は不明。日本はいつまで静観を許されるだろうか。

今年もよろしくお願い致します。新年第一号の記事はきな臭くなってきた紅海の話題です。 紅海での戦闘行為がエスカレートしてきました。今回のフーシ派による行為は航海の自由への公然たる妨害で看過できませんが、それ以上に物流の劣化につながりかねず、関係者は神経をとがらせているはずです。自由な国際間の物流の恩恵を受けている日本が、何らかの負担を求められるのは当然でしょう。しかし、他人事にとらえ、他人への支援に冷淡な日本が行動に出るのか。今年の注目事項の一つです。また、フーシが使っている弾道ミサイルは技術的に低レベルといわれますが、イランが戦訓から技術を進歩させるのは当然で、ASBMが「使える」兵器になったのも2024年の世界の現実です。The War Zone記事のご紹介です。 紅海を対艦弾道ミサイルが飛び交う中、フーシ派のボートを米海軍のMH-60シーホークが撃破した 紅 海の南端では、事態がヒートアップしている。紅海南端を通過する船舶に対するフーシの攻撃は続いているだけでなく、さらに複雑になっているようだ。米中央軍発表によると、米海軍のヘリコプターが貨物船からの救難信号に応答中、フーシの襲撃船に銃撃された。ヘリコプターは反撃し、ボートを撃沈した。  今回の事件に関する米中央軍の声明は以下の通り: 「イランに支援されたフーシの小型ボートが紅海南部で商船と米海軍のヘリコプターを攻撃した。12月31日午前6時30分(サヌア時間)、コンテナ船MAERSK HANGZHOUは、イランに支援されたフーシ派の小型ボート4隻から攻撃を受けていると、24時間以内に2度目の救難信号を発した。小型ボートはイエメンのフーシ派支配地域から出航し、MAERSK HANGZHOUに向け小型武器や小火器を発砲し、同船から20メートル以内まで接近し、同船に乗り込もうとした。MAERSK HANZGHOUに乗船していた契約警備員が応戦した。USSアイゼンハワー(CVN 69)とUSSグラベリ(DDG 107)のヘリコプターが救難信号に応答し、小型ボートに口頭で呼びかける過程で、小型ボートが小火器で米軍ヘリコプターに発砲した。米海軍のヘリコプターは正当防衛で応戦し、4隻の小型ボートのうち3隻を沈没させ、乗組員を殺害した。4隻目のボートは海域から逃走した。米軍の人員や装備に被害はなかった」。 報告によれば、この小

紅海上空で米海軍スーパーホーネットが実機を撃墜し、同型機によるキルの二例目となった

  紅海の緊張はどこまであがるのでしょうか。海運ルートとして紅海の運行に支障が出れば、日本経済にも大きな痛手となるのですが、やはり日本の関心事に入ってきていませんね。2024年は国民の意識が拡大し、世界情勢にもっと敏感になり、翻って日本の安全保障を考える動きが強まるとよいですね。 U.S. Air Force photo by Staff Sgt. Michael Battles F/A-18E/Fで2回目の撃墜記録となり、空母航空団での制空戦闘機としての役割を強調した イ エメンのフーシ派は12月26日、紅海南端付近で対艦・対地攻撃兵器の新たな猛攻を開始した。米中央軍によれば、アーレイ・バーク級駆逐艦USSラブーン(DDG-58)とアイゼンハワー空母打撃群のF/A-18スーパーホーネットが、使い捨て攻撃ドローン12機の、対艦弾道ミサイル3発の、陸上攻撃巡航ミサイル2発を撃墜したという。一連の交戦は、現地時間の午前6時半から10時間にわたって行われた。フーシの兵器はいずれも命中しなかった。 スーパーホーネットがキルを記録したことが、新たな展開である。F/A-18E/Fによる空中殺傷は、2017年のシリア上空でのSu-22以来、2度目(おそらくそれ以上)となる。イスラエル空軍は10月7日以来、フーシ派の無人機を撃墜しており、イエメン発の無人機を空対空で撃墜した長い歴史を持つサウジアラビアも撃墜した可能性があるが、米軍戦闘機は撃墜していない。とはいえ、スーパーホーネットの防空任務への起用はそれほど驚くべきことではない。現在、USSドワイト・D・アイゼンハワー(アイク)がアデン湾で待機しているからだ。この海域は、狭くて物騒なバブ・エル・マデブ海峡によって紅海と隔てられている。 スーパーホーネットは、無人機や巡航ミサイルに対抗できる能力を持っている。搭載するAN/APG-79は、間違いなく地球上で最も成熟したアクティブ電子スキャンアレイ(AESA)レーダーだ。AESAは、ドローンや巡航ミサイルのような低空飛行で小型の標的を発見、追跡し、交戦を支援する能力を十二分に備えている。また、ATFLIRターゲティングポッドは、敵味方識別(IFF)目的に有用な遠距離からのターゲットの視覚情報を提供することができる。このような状況では、フーシ勢力が発射している無人機や巡航ミサイルの種類や