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ホームズ教授:日本はなぜ真珠湾で失敗したのか(19FortyFive)―米国にとって真珠湾攻撃は12月7日日曜日の出来事ですが、奇襲攻撃を卑劣な攻撃にした外務省の失敗、戦術と戦略を区別できない日本人の思考の限界は残ったままですね

  Dr. James Holmes: The Naval Diplomat - 19FortyFive Why Japan Failed at Pearl Harbor By James Holmes 日本軍の真珠湾攻撃後に炎上するUSSアリゾナ(BB-39)、1941年12月7日。 大日本帝国の真珠湾攻撃は失敗だった。平時の戦略的競争相手に対する自らの行動の影響を見誤り、競争相手を敵に回し、自ら破局への道を歩み始めた カ ール・フォン・クラウゼヴィッツは微笑むだろう。軍人は戦略、作戦術、戦術を科学として考えたがる。そのような態度は物事を単純化し、戦場での成功は変数や方程式、インプットとアウトプット、その他もろもろの処理によってもたらされると暗示する。士官候補生が任官の前段階で海軍科学や軍事科学のコースを学ぶのには理由がある。そして、数値的な見方は慰めになる。運命は自分でコントロールできる、あるいは少なくとも予測できる。 私たちは数学ができるのだ。 クラウゼヴィッツは、歴史上最も傑出した軍事学者であり、生涯を武器に費やした人物だが、その見解は異なる。 プロイセンの軍人クラウゼヴィッツは、武術の努力には科学的な側面があることを認めている。兵站(へいたん)は軍事作戦の一側面であり、定量的アプローチが適している。A地点からB地点に十分な量の物資を運び、埃っぽい戦場を支配する軍隊が勝つのに十分な弾薬や貯蔵品を確保することだ。兵器生産もそのひとつだ。それはまず科学的な研究開発に依存し、次に工業的な方法とインフラに依存する。 等々。 科学が役割を果たす。 しかし、クラウゼヴィッツは最終的に、戦争は科学というよりも芸術であると結論づけた。戦争は生身の戦闘員と生身の戦闘員が戦うものであり、人間の動機や行為を正確に数値化することは不可能だからだ。人間が予測不可能なのは、コストや利益、リスクを合理的に計算して行動するからだけではない。また、妬み、憎しみ、復讐心、恨みなど、理性的でない情念、とりわけ暗く煽動的な情念から行動することもある。客観的な測定単位をどう定めるのか。 そんなものはない。 では、競争する人間同士を比べてみよう。欺瞞とミスディレクションが戦略、作戦、戦術の中核をなす。相互作用は戦争をフラクタルな環境にする。 戦争は予測不可能である。 クラウゼヴィッツが戦略立案...

真珠湾攻撃から80年、ホームズ教授が帝国海軍による攻撃は失敗だったと言い切る三つの理由。

      日 本帝国海軍が航空攻撃で米戦艦群を真珠湾で沈め80年になる。作戦は救いがたい失策だった。   矛盾して聞こえるだろうか。そんなことはない。日本の機動部隊は空母中心の打撃部隊で遠距離移動し、荒天をものともせず、450機を搭載し、その他戦艦、巡洋艦、駆逐艦、補助艦が空母部隊を護衛し補給支援を行った。   日本近海からハワイ沖までこれだけの部隊を移動させるのは大変な任務だった。艦隊は広い海面に広がったが任務は戦術的には完遂した。艦載機二波にわかれ1941年12月7日朝にハワイへ来襲し、フランクリン・ロウズヴェルト大統領は「不名誉の日」と名付けた。米海軍では94名の戦死者が生まれたが、日本軍の攻撃の優先順位は湾内中央部フォード島に係留した戦艦8隻だった。   サミュエル・エリオット・モリソンがハーヴァード大歴史学教授としてまとめた第二次大戦時の米海軍戦闘記録で書き残した。「戦闘開始30分でアリゾナは燃えさかり、オクラホマは転覆、ウェストヴァージニアは沈没し、カリフォーニアは沈みつつあった。戦艦は乾ドックにいたペンシルヴァニアを除き、大損傷を受けた」(幸いにも米空母部隊は航空機輸送用に使われ12月7日は海上にあった)   8:25までに第一波攻撃は終わった。その時点でモリソンは「日本軍はおよそ9割の目標の攻撃を終え、太平洋艦隊の戦艦部隊が壊滅した」と記述した。また日本軍機はオアフ島内の戦闘航空機をほぼ全数破壊した。   10:00に戦闘は終了した。モリソンは以下述べている。「緒戦でここまで決定的な勝利を収めて始まった戦争は近代史になかった」    ただ筆者は真珠湾攻撃が日本帝国にとって大惨事になった理由を以下三点あげたい。まず、機動部隊は本国からはるか遠隔地まで遠征したため、戦略原則である「継続性」を実行できなかった。軍事大家カール・フォン・クラウゼビッツも敵の「重心点」つまり敵の軍事、社会双方の集合地点を把握すべしと指揮官に説いていた。これが見つかれば、効果的に攻撃し、「攻撃に次ぐ攻撃を同じ方向に向け」敵の抵抗が下火になる、もう抵抗できなくなるまで続けるべしとした。   ボクシングも同じだ。相手ボクサーをふらつかせる一撃を加えたら、連打を加え相手をノックアウトさせ...