2機のF-19を描いたマッズ・バングソのアートワーク(この画像はフランチェスコ・コッティ著『ステルス戦闘機』の表紙にも使われている) 。 ジョン・アンドリュースとF-19神話 F-19ステルス戦闘機は架空の航空機で、テスターズやイタレリなどの模型キットやビデオゲームのおかげで1980年代に人気を博した。実際のステルス機であるF-117ナイトホークが公表される前に、米国の極秘ステルス技術に関する噂や推測設計から生まれた。 筆者はフランチェスコ・コッティ著のF-19に関する新刊『ステルス戦闘機』の序文を書く機会に恵まれた。「スパイ活動、革新、情熱のスリリングな物語であり、趣味人の夢がいかにして現実のものとなったかを明らかにし、F-117の製造に至った驚くべきエンジニアリングの冒険と、米ソ間の大きな緊張の時代に属する、冷戦であまり知られていないエピソードのひとつを通じ、史上最も象徴的な模型キットの発祥を描いている。実際の出来事にインスパイアされた物語だ」。 フランチェスコから序文の執筆を依頼されたとき、筆者はさまざまな理由から引き受けた。中でも、F-19が私の青春時代を象徴する航空機のひとつであったからだ。1975年生まれの私が航空に興味を持ったのは80年代半ばのことで、当時は情報へのアクセスが今よりずっと限られていた。航空界の動向を知るには、月刊航空雑誌を待たねばならなかった。 当時の専門誌では、未来的なテクノロジーがアメリカで密かにテストされているという噂が根強く報じられていた。そうした記事を読みながら、謎めいた飛行物体はどんな形をしているのだろうかと考えた。象徴的なSR-71ブラックバードのようなマッハ3以上の航空機が長い間活躍していたのなら、ネバダ砂漠の不可解な基地の中で詮索の目から隠された悪魔のようなものが他にあるのだろうかと! 1986年頃のF-19模型(フランチェスコ・コッティ・コレクション) 飛行機に熱中する多くのティーンエイジャーがそうであるように、筆者もスケールモデル製作に没頭し、信じられないほどの数の模型キットを集め、記録的な速さで新しいスケールモデルを製作した(成果はささやかなものだったが)。F-19に出会ったのは、スタティック・モデリングがきっかけだった。イタレリのキットをレビューした雑誌を初めて読んだ日のことをはっきりと覚えている。他の...
軍事航空、ISR、 無人機、サイバー、宇宙、安全保障、最新技術....防衛産業、軍事航空、軍用機、防衛関連宇宙開発等の最新技術動向を海外メディアからご紹介します。民間航空のニュースは「ターミナル1」をご覧ください。航空事故関連はT4へどうぞ。無断転載を禁じます。YouTubeでご利用の際はあらかじめご連絡ください。