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2017年11月11日土曜日

イスラエルのブルーフラッグ演習は7カ国参加で展開中


ドイツとイスラエルが過去は過去、と割り切り現実を直視しているのがすごいですね。東アジアの某国たちには到底理解不能でしょう。インドはC-130だけ参加させて既成事実をつくったのでしょうか。イスラエルとの連携にすぐ迎えない不都合さがあるのかもしれません。演習は隔年実施のようですが、どこかの段階で日本も参加できればいいですね。

 

Israel Just Proved Why No Nation Wants to Fight Its Air Force in a War

イスラエルとだけは交戦したくないと各国がなぜ思うのか証明中
November 10, 2017

イスラエルが同国最大規模の空軍演習を実施中。
  1. 11月2日にイスラエル空軍はブログで「ブルーフラッグ2017はイスラエル史上最大の国際空中戦闘演習で本日開始され、7カ国空軍部隊がウヴダAFBに到着した。合同演習は三度目で各国飛行隊がイスラエル飛行隊とともに飛行する」と述べている。ブログではさらに「演習は二週間にわたり展開し第一週では各国部隊は基地で寝食をともにし、お互いをよりよく知る機会となる。第二週は複雑なシナリオによる合同作戦を展開する」と伝えている。
  2. 二週間の演習でほぼ100機が飛ぶのは世界最大規模の空軍演習とメディアが報道している。
  3. エルサレムポスト記事ではブルーフラッグ演習は「現実の交戦状況をシミュレートし、参加部隊はアラヴァ砂漠上空で数百回のソーティーをこなし、制空攻撃、敵防空網の制圧破壊含む戦闘シナリオを実施する」と報道。
  4. 参加するのは米国、ポーランド、イタリア、ギリシャ、インド、フランス、ドイツの各国だ。このうち米国、ポーランド、イタリア、ギリシャは以前も参加しており、フランス、インド、ドイツが初参加だ。
  5. 中でもドイツの参加が注目だ。同国にはナチの歴史がある。イスラエルの左寄りHaaretz新聞がこの点をとらえ「ユーロファイター機にドイツ空軍の十字マークがついてイスラエルのダビデの星を付けたF-15とならぶ光景には違和感がある」と伝えている。イスラエル空軍高官は「過去は過去。現在はドイツと良好な家関係にありドイツの参加に意義がある」とエルサレムポストに述べている。ドイツ空軍代表も同紙にイスラエル上空を飛行する初のドイツパイロットになり「光栄の至り」と述べている。
  6. 演習に参加する機体ではイスラエルはF-15、F-16I各1飛行隊、F-16C/D二個飛行隊の他、戦術輸送機、ブラックホークヘリコプター、UAV、電子戦機を投入する。米国、ギリシャ、ポーランドはF-16、フランスはミラージュ2000D、ドイツはユーロファイター・タイフーンだ。イタリアはパナヴィア・トーネード、インドはC-130J「スーパーハーキュリーズ」だ。
  7. イスラエル空軍の訓練部門トップは演習に目標が二つあるという。「まず空軍全体の準備態勢度を上げることで内容の濃い訓練経験が役立ちます。二番目は世界に対してIAFの先進性、戦力を示しイスラエルの国際的地位を引き上げることです。その意味で参加隊員は大使の役割を果たします」
  8. 米部隊はイタリア駐留の第510戦闘機飛行隊でウヴダ空軍基地と周囲の地形は比類ない訓練環境だとパイロットや支援クルーの経験上重要だと述べる。「演習場の環境はイタリアでは実現不可能で、イスラエル側は現実的な標的や地上脅威を訓練用に用意してくれました」と飛行隊司令ベンジャミン・フリーボーン中佐が語る。「不慣れな飛行基地から不慣れな空域にしかも各国部隊と飛ぶのは訓練体験として貴重です」
  9. フリーボーン中佐は演習は補給支援隊員にもよい機会だとも述べる。「本拠地の支援体制がない場所から発進させるのは整備補給要員の実力を試す機会になります。当地では全員が迅速に動いていますよ」
  10. ブルーフラッグ演習は米空軍の有名なレッドフラッグにも似ており、2013年に初実施されている。第二回は2015年10月で規模を拡大し米国、ギリシャ、ポーランドが参加した。演習は34か国が視察している。■
Zachary Keck (@ZacharyKeck) is a former managing editor of the National Interest.
Image: Wikimedia Commons.

2017年10月28日土曜日

噂は本当か、イスラエルF-35にシリアSAMが命中(大いに疑わしい)


噂が噂を呼びそうですが、中東の空は込み合っており、事実誤認の可能性は十分あります。また情報戦の様相もあり、今後もこの話には尾ひれがついて当分話題に上りそうです。



Did a Russian Missile Really Hit an Israeli F-35?

ロシアミサイルがイスラエルF-35に命中していた?

October 26, 2017

ロシア製対空ミサイルがイスラエルの新鋭F-35ステルス戦闘機に命中していたのか。
  1. ロシア寄りメディアによれば今月S-200地対空ミサイルがシリア上空でイスラエルF-35Iに命中したという。イスラエルはF-35一機が損傷を受けたことを認めている。ただし、バードストライクとしている。
  2. 発生したのは10月16日でイスラエルはシリアSAM陣地をダマスカス郊外で攻撃したと発表。レバノン上空を飛行中のイスラエル偵察機にシリアがSAMを発射した2時間後の攻撃だった。陣地は破損し、イスラエル空軍に被害なしとイスラエルは発表。偶然の一致なのか同日にロシア国防相セルゲイ・ショイグSergei Shoiguがイスラエルに到着しベンジャミン・ネタニヤフBenjamin Netanyahu首相、アヴィグドル・リーバーマンAvigdor Lieberman国防相と会談している。
  3. ただしロシア軍事動向特にシリア内戦への介入を追うウェブサイトSouthfront.orgによれば話は全然違う。「入手した情報によればシリア国防軍はS-200をイスラエル軍用機に発射した」とある。
  4. SouthfronはF-35が原型が1960年代のミサイルの命中を受けたと報じている。「ソ連製ミサイルはシリア軍が運用する中で最高性能の長距離劇劇手段だ。今回は近代戦で旧式装備が活躍したことになる」
  5. ただし同サイトの裏付けは弱い。イスラエルがシリアミサイル陣地攻撃を発表して数時間後にイスラエルメディアがF-35一機が二週間前にバードストライク被害にあっていたと報道。同機は無事着陸したが、イスラエル空軍は同機の飛行復帰は困難と認めた。イスラエルが受領したF-35Iはまだ7機で発注総数は50機だ。
  6. 「確かに事件は『2週間前』だが公表は10月16日になってからだ。イスラエル筋は『鳥と衝突』したF-35の写真は公表していない」とSouthfrontは伝える。
  7. Southfrontは損傷機の写真をイスラエル空軍が公表する必要がどうしてあるのか伝えていない。米国防関連ウェブサイトThe Driveはイスラエルで供用開始したばかりのF-35をシリアにいきなり投入されるとは緊急時以外は考えにくいと指摘。(イスラエルにはF-15やF-16が相当数配備されており、すぐ投入できる) さらにF-35はレバノン上空の偵察ミッションには向いていない。
  8. The Driveの結論はこうだ。「可能性はすべて捨てきれないが、フロイドがいうようにバードストライクはバードストライクにすぎないのだろう」
  9. いずれにせよ、今回の事案で興味を惹かれるのはF-35がロシアミサイルの命中を受けたのかどうかだ。UFOと同様で、事実かもしれないし事実ではないかもしれないが状況証拠以上の何かがないと信ぴょう性は低いままだ。
  10. F-35は米技術力の象徴であり同時に、F-35が戦闘中に損傷あるいは撃墜されたとあれば当然関心の的となる。ロシアやその取り巻き勢力はF-35命中に一斉にとびつきF-35支持派が反論してくるのは必至だ。
  11. イスラエルF-35部隊が実戦投入されているとの報道がすでに出ているがあくまでも報道だ。米空軍と並びイスラエル空軍が世界で最も活発に作戦行動しているので、遅かれ早かれF-35が実戦の試練を受けるのは確実だ。ただし今のところ噂の域を出ない。
  12. 事態は今始まったばかりなのだ。

Michael Peck is a contributing writer for the National Interest. He can be found on Twitter and Facebook.
Image: An F-35A Lightning II Joint Strike Fighter takes off on a training sortie at Eglin Air Force Base, Florida in this March 6, 2012 file photo. Canada is poised to buy 65 Lockheed Martin Corp F-35 Joint Strike Fighter jets, sources familiar with the process told Reuters, marking a major renewal of Canada's fighter fleet and helping contain costs of the expensive defense program. REUTERS/U.S. Air Force photo/Randy Gon​

2015年9月8日火曜日

★イスラエル>F-35導入を周到に準備中 機体改装も視野へ B型導入も?



いつもながらイスラエルの論理、行動様式には感心しますが、すでにF-35に愛称をつけただけでなく、段階的に同機を導入することで交渉力をつけ、一方で国産装備との親和性を確保すべく改装も検討し、いざという際を想定して機体整備実施でのルール除外で予め合意を得ておく、さらにもっと大変な事態を想定してB型の導入も検討している...すごい。F-35によるイラン攻撃が起こらないといいのですが、イランの先制攻撃を受けた後の報復としてF-35をステルス性をかなぐり捨てても怒れる翼として使用する想定のようなので、来年以降に同機が実際にイスラエルに導入されれば中東で抑止力として働くでしょうね。では日本の場合はどうでしょうか。今後の進展に期待しましょう。しかしF-35を55年間も運用するとは想像しにくいですね。

Eyeing Iran, Israel Readies for Stealth Strike Fighter

By Barbara Opall - Rome 4:11 p.m. EDT September 5, 2015

TEL AVIV — イラン他の仮想敵を念頭に、強固な防空体制の突破を狙うイスラエルはF-35アディールAdir (ヘブライ語で強者の意味)ステルス戦闘機の導入(2017年)に備え準備を進めている。
  1. 最初の2機がイスラエルに到着するとイスラエル空軍(IAF)のゴールデン・イーグル飛行隊(ネゲヴ砂漠のネヴァティム空軍基地)に編入される。
  2. 2017年までに初期作戦能力(IOC)を獲得する想定で作業が同時に進行している。イスラエルは米政府支援でスムーズな運用開始を期待している。
  3. 「同機が実現するステルス性その他高性能は明らかだ」とIAF関係者がDefense Newsに語っている。これはイランが供与を受けると言われるロシア製S300などを使った高度の防空体制を前提にした質問への答え。
  4. 「敵に攻撃を加える可能性は十分にあり、かつ実現可能だ」とE少佐は語る。少佐はアディールプ・ロジェクトを統括し、F-35操縦パイロットにも選抜された。
  5. 「これまでできなかったことが今後は実施可能となる」と同少佐は語ってくれた。なお、保安上の理由で本名は伏せた。
  6. 「域内の心理状態も変わるだろう。邪魔を受けずに敵を攻撃できる。戦争の仕方が大きく変わることは敵も承知だろう」
  7. 現地及び米国内取材で関係者から主契約企業ロッキード・マーティンがイスラエル国営ラファエルと共同でイスラエル製の空対地兵器類を同機に搭載する作業を進めていることが判明した。
  8. 同様にロッキードはイスラエルが提案する主翼への外部タンク搭載で機体内部タンクの18,000ポンドの燃料を追加する案を検討中。
  9. 「外部に追加燃料を搭載した際の功罪を検討中」とロッキード・マーティン関係者がDefense Newsに語っている。「航空優越を確保した後ならステルス性を心配しなくてよい。そこで燃料タンクを追加できる。探知される心配がなくなるからだ」
  10. イスラエルの国防筋業界筋からはステルス性を維持しつつF-35用コンフォーマルタンクが欲しいとの声が出ている。探知の危険が少ないままで飛行距離を二倍以上にできるのなら検討価値は十分ある。
  11. 「コンフォーマルタンク開発で肝心のステルス性が犠牲になるのは困る」と上記IAF関係者は述べた。
  12. イスラエルはすでにF-35開発事業の要求事項である機体の維持はロッキード・マーティンが運営する指定施設のみで行い自国では重整備の実施しか許さない条項の除外適用を勝ち取っている。
  13. 現地の関係者によればアディール向け補給支援センターが飛行隊司令部のあるネヴァティム空軍基地内に立ち上がろうとしており、IAFはロッキード・マーティンの自律型補給支援システム(ALIS)へ無制限のアクセスを許されることになるという。ALISは世界規模で同機の運営を支援するネットワークで運用国に機体耐用年数の55年間で一貫した機体維持の立案、実行を可能とする仕組みだ。
  14. 「ALISはうまくできており、自動化されており、ロッキード・マーティンの思惑通り非常に効率良く費用対効果が高いはずだが、1点不満な点は自国内に敵のミサイルが飛んでこない国向けにできたシステムであることだ」と上記IAF関係者は述べた。
  15. 「ミサイルが国内に落ちてきたら、イスラエルにくる航空機も船舶も減る。だからイスラエルは自国で補給を戦時でも維持する独自方法を模索している」のだという。
  16. ロッキード・マーティンでF-35国際ビジネス開発にあたるスティーブ・オーヴァー部長はイスラエルには「自国内で軽整備を実施する能力は十分ある」とし、有事の場合を言及している。だが機体重整備やエンジン整備は共同開発室が運営し、同社が設けた設備で行う必要があり、「これは他の運用国と同じ」と述べた。
  17. 別の取材でオーヴァー部長は重整備の実施は厳重な保安体制の下で行うとし、監視措置を必要条件としていると語った。「機体を分解すれば秘密が白日のもとにさらされます。そのため作業は指定施設でのみ行うのです」
  18. ロッキード幹部はイスラエル独自で機体支援機能をさらに高い次元に引き上げる能力があると同国を評価しており、ソフトウェア全体が影響を受けない限り黙認する方針だ。同社は凍結滑走路を考慮して読jにドラッグシュートを装着するノルウェーの例をあげた。
  19. 「イスラエルには独自策の実施能力がありますが、機体設計全般や性能自体に影響が出る改装は関係国が事前合意しない限り実施できません」(オーヴァー)
  20. その一方、IAFは第一陣パイロットを米空軍ルーク空軍基地(アリゾナ)ヘ送り訓練を来年中頃までに開始する整備要員も米空軍の補給支援基地があるエグリン空軍基地(フロリダ)他米国内施設で実施する。
  21. 米政府はイスラエル向けF-35輸出を計75機承認しているがイスラエル政府が契約したのは33機だけだ。
  22. 当地の国防筋によればイスラエルは次の17機の成約を複数年度方式で完了させる意向で、2020年までを視野に入れている。ここまでの50機はF-35A仕様の想定。
  23. その後、米国政府が追加安全保障支援を提供する前提で、イスラエルはF-35Bを25機追加する可能性がある。短距離離陸垂直着陸方式の同型はイスラエルにとっては敵ミサイルが国内基地を攻撃する可能性を考えると説得力のある選択だ。
  24. 「最初の50機はA型で問題はない」と上記IAF関係者は言う。「75機全部を調達するのならSTOVL型も検討対象だ。ただし利点と不利な点があるが、オプションはいつも維持しておきたい」■