スキップしてメイン コンテンツに移動

投稿

ラベル(ジョージ・フリードマン)が付いた投稿を表示しています

★中国経済の退潮は止まらない:フリードマンは中国をこう見ている

中国経済の矛盾はあまりにも規模が大きく全体像を理解している向きは少ないのですが、さすがフリードマンはうまくまとめていますね。中国経済が崩壊しないのもお金が今は回っているためだとよくわかります。では、ソ連のように軍拡が経済の実態を無視して進んで破綻することはあるのか。これが今後の中国で注視すべき進展でしょうね。ちなみにフリードマンは中国は大国になれないと見ているのですね。 Reality Check . March 6, 2017 By George Friedman China’s Economy Continues to Decline 中国経済の退潮は続く 経済苦がそこまできている 李克強首相が全人代でGDP成長率は2016年の7パーセントが今年は6.5パーセントとの見通しを発表した。中国経済の成長率としては2016年は1990年以来最低だった。経済成長を占う予測精度はどの国でも疑わしいものだが、中国経済統計の信頼度は著しく疑わしい。そのため実際の成長率は6.5パーセント未満と見ている。 李首相発表の重要部分は中国政府として経済弱体化を止める手立てがないと示した点であり、これから経済面の苦痛が来るとも示唆している点だ。李克強は中国経済の変革はこれから期待できるものの苦痛が伴うと述べている。李は中国経済を蛹から変身するべく苦闘する蝶に例えた。言い換えれば状況はこれから悪化することになる。 中国の経済奇跡はかつての日本同様に終了している。経済再生は機能していないがこれに驚く向きは皆無だ。二桁経済成長が持続できたのは出発点の経済状況が最悪だったからだ。日本の例では第二次大戦からの復興で、中国は毛沢東の政策からの回復であった。単純に以前の状況に戻せば経済は動いた。損害が大きければ経済上昇もそれだけ長く続く。 だが全土を覆った大失策の後始末をする社会で成長率が持続できたこと自体が不合理だ。経済が成熟すれば、異常なほどの成長率の維持も困難になる。中国が世界経済を支配するとの説は1980年代には疑わしかった。日本が支配すると思われていた。ただし日本は経済成長を維持できず世界支配もできなかった。一旦不可能とわかれば、幻想も霧散消滅する。世界も過剰...

★2040年の世界:中国から首位を奪う国は日本だ

ちょっと歯切れの悪い論調でもあるのですが、フリードマンの前著では中国を100年後の大国としてはまったく想定しなかったことを思い出す必要があります。海洋大国としての日本の将来についてはもっと楽観的になって良いのではないでしょうか。そのためにも国内に残るしがらみをひとつひとつ検討して本当に維持する価値があるか見極める必要があります。保守とはなんでも昔通りに守ることにこだわることではないはずです。皆さんはどう思いますか。 Asia's superpower in 2040 won't be China George Friedman and Jacob Shapiro, Mauldin Economics Feb. 7, 2017, 8:11 PM http://www.businessinsider.com/japan-will-be-asias-superpower-in-2040-2017-2 日本が2040年までに東アジアの主導権を握る大国に上り詰める。これがGeopolitical Futures(GPF)による物議をかもす予測の一部だ。 GPFが中国に消極的なことはよく知られている。またこの見方に同意しない向きがあるだろうが、当社の理由付けには納得してもらえると思う。中国はこれから深刻な問題に直面し、中国共産党の支配力が衰える。 日本が超大国になる可能性は一見少ない。人口は中国の十分の一にすぎず、高齢化しつつ減少中だ。日本の負債総額は対国内総生産比で229%にのぼる。 そんな日本があと25年もすると東アジア最大国になるとはどういうことだろうか。 出発点は日中両国の経済構造の違いだ。 分析を進めると両国の強み弱みがはっきりとし、当社の予測が一層正確に見えてくる。 中国経済を地域別に見ると 下の地図では中国は4地帯に分け、それぞれのGDP構成比を示した。データは中国国家統計局のものである。中国はこの区分で各地方の経済動向を把握する。(数字が政治的思惑で操作されている可能性が高いことを忘れてはならない) Mauldin Economics この地図から中国経済のいびつさと弱点が見える。 東部の沿海地方が中国経済の半分以上に相当...