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次期大統領専用ヘリの選定が始まる

US Navy Moves Ahead To Replace Presidential Helicopters By Reuters aviationweek.com November 27, 2012 米海軍がマリーンワン大統領専用ヘリ部隊の老朽化へ対応する動きを遅まきながら示しはじめている。その一号機は2020年から供用開始となる予定。 .前回の海軍による大統領専用ヘリ調達計画は2009年にロバート・ゲイツ国防長官(当時)が ロッキード・マーティン 案をキャンセルしたことで終了している。その理由として仕様要求が繰り返し変更されたことで総額がほぼ倍増の130億ドルに膨れ上がったことが取り上げられていた。 先週金曜日に海軍が発表した提案公募要領では新造ヘリ25機を購入する内容で応募企業に12月5日までの回答を求めている。また入札企業には12月10日の週に非公開会合で政府側から詳細内容を説明するとしている。 ロッキード・マーティンは シコルスキー 航空機と組み、シコルスキーS-92で入札する。 前回ロッキードと提携した アグスタウェストランド は ノースロップグラマン とチームを組みアグスタウェゥトランド101を提案する。 ボーイング はH-47チヌークまたはV-22オスプレイでの入札を検討中だ。 現行機材はVH-60ナイトホークとVH-3Dシーキングでともにシコルスキー製。機材運用は海兵隊だが、調達は海軍が担当する。 入 札公募は連邦政府調達情報ホームページで11月23日に掲載されていた。海軍はその中で実用化ずみ通信装置を既存機体に搭載することを目標においていると 説明。また、調達要求の最終版は2013年3月に公表し、初回の技術設計契約を2014年中ごろに締結したいとしている。 海軍スポークスウーマンのケイト・ミューラー大佐Captain Cate Muellerは固定価格を基本に、開発奨励金をつけた契約を海軍は希望しており、固定価格を条件にまず低率初期生産をかいししてから本格生産に持っていきたいとしている。 海軍は2013年度から2017年度にかけてこの調達関連で18・5億ドルを形状しており、初年度は61.2百万ドルで始め、2017年度には687.7百万ドルに増やす。 この海軍による調達案は軍用製造メーカー各社が国防予算削減を覚

Darpaが考える戦闘機開発の新手法で大幅な期間短縮が可能となるか

 ご注意 以下の内容には一部こちらも理解できないものが含まれています。また、このまま実施した場合は既存企業にとって不利益な結果が出る可能性があります。   Darpa Works To Speed Design, Simplify Manufacture aviationweek.com November 05, 2012 米 国防高等研究プロジェクト庁Defense Advanced Research Projects Agency, Darpa に想像力が不足していると揶揄する向きはいないと思うが、航空宇宙産業の開発製造工程で長年使われている方法を丸ごと考え直すことは、GPS、インター ネット、ステルスを実現させてきた同庁でもさすがに簡単なことではない。 適 応性機体製造計画Adaptive Vehicle Make (AVM) programの呼称でDarpaはモデルに基づく設計、仮想共同エンジニアリング、一環生産方式を組み合わせて全体を俯瞰する工程ととらえ開発所要期 間、設計・製造テスト・再設計の時間サイクルで短縮化を追及している。 「軍 装備品の調達方法は持続可能な形になっていないといっても過言ではないでしょう」と語るのはネイサン・ウィデンマン中佐(Darpa AVM計画主査)Lt. Col. Nathan Wiedenman, Darpa AVM program managerだ。「これまでのようにたくさん出費してそれに似合わない結果しか手に入らないやり方では継続できません」 中 佐が指摘しているのは2010年報告で米陸軍が合計220億ドルを15年間に渡り出費したあげく対象プログラムが取り消しになった事例だ。また、「オーガ スティンの法則」にも触れている。1984年にロッキードのノーマン・オーガスティン前会長が費用支出の傾向から50年たつと米国防予算で購入できるのは 戦術航空機がわずか一機になってしまうと結論づけた事例だ。 Darpa は原因を設計手法に求めている。全体システムを技術要素で分解し、個別部品やサブシステムを最適化してから各部を組み合わせるという考え方だ。「作ってか らテストし、期待通り作動するかを見ています。ただし常にそうはいきません。なぜなら各部品・サブシステムが予期できない形で相互作用し

F-35 海兵隊が初の飛行中隊を編成しました

US Marines Establish First Operational Squad Of F-35 Fighters By Reuters aviationweek.com November 21, 2012 .米海兵隊は11月20日にF-35初の戦闘機中隊をユマ基地(アリゾナ州)で発足させた。 同基地にはF-35B三機がすでに到着しており、さらに13機が来年中に加わる。海兵隊は5億ドルで同機用の格納庫、訓練用高性能フライトシミュレーター、整備施設を新設している。 新設飛行中隊は今年末に飛行を実施する予定で、このたび発足式がペンタゴン、ロッキードの幹部に加え同州選出マケイン上院議員Senator John McCain(上院軍事委員会で共和党トップ)も参加してとりおこなわれた。 It marked good news for the radar-evading Lockheed fighter program, which has been restructured three times in recent years to save money and allow more time to work out technical kinks.これまで三回に渡り立て直しを図ってきた同機の開発で今回の飛行中隊発足は朗報だ。 Marine Corps Commandant General James Amos said it was a historic day for the smallest of the U.S. military services, which urgently needs to replace its aging fleet of older model F/A-18 fighters built by Boeing Co, and AV-8B Harrier jets, which are growing expensive to maintain.海兵隊にとってもF/A-18初期型の老朽化が進む中でこれは大きな意味を持つ日になった。 .「本中隊は海兵隊のみならず米国、世界初の第五世代、多機能ステルス戦闘機部隊で、本日から運用を開始する」(海兵隊総司令官ジェイムズ・エイモス大将Marine Corps

有効性が証明されたアイアンドームはイスラエルが整備してきたミサイル防衛の努力成果

Iron Dome Repels Hamas Rockets   avitionweek.com November 21, 2012 南 部レバノンを巡る2006年紛争ではヒズボラ発射のミサイルの25%がイスラエル北部の人口稠密地帯に命中していた。今回の紛争ではハマスおよび聖戦派の ロケットの命中地点は安全上の理由で秘匿されているが、イスラエル国内の死亡者数は極めて少なく、10名未満になっており、イスラエルのアイアンドーム Iron Dome 短距離ミサイル防衛システムを配備した五個部隊が予想以上に効果的であることを示している。 イ スラエルで第二次レバノン戦争と呼称する前回の紛争では、損害総額38億ドルだった。これを教訓にイスラエルは研究開発を進め、着弾する25%のロケット の迎撃を目指した。また、このミサイル防衛が効果的であればイスラエルはガザに地上軍を侵攻させる必要がなくなる。ガザでの軍事行動は一日26百万ドルの 出費となり、これならミサイル防衛に投資するほうが安上がりだ。イスラエルは ラファエル Rafael 開発によるアイアンドームの二個部隊をまず予算化した。 米国はさらに8個部隊相当の整備費用を負担し、その見返りにアイアンドーム技術の提供を受ける。 レイセオン とラファエルは共同でアイアンドーム以外にデイビッズスリングDavid’s Sling(ダビデのパチンコ)中間高度防空ミサイルといった高性能システムの拡販を目論む。 「発 射された敵ロケットのデータはすべて集めており、技術改良に利用しています。すでにシステムの性能向上をはじめており、ロケット迎撃率を90%以上に引き 上げる事ができるでしょう」(ラファエル社幹部) イスラエル国防軍(IDF)の記録によるとロケット攻撃の迎撃率は最新で85%だという。 さらに予備策としてイスラエル政府は予備役75千名の招集を決定した。しかし、予備役兵員は最先端の戦闘経験が少ない。そのため、主力部隊の補助として想定され、特殊作戦部隊、落下傘兵、装甲部隊他戦術空軍部隊が主に侵攻部隊となるのだろう。. ハマスによるロケット攻撃の初回11月14日と15日にIDFは877基のロケット発射を記録している。このうち、イスラエル国内に到達したのは570発で307発がアイアンドームで迎撃された。 し かし、570

ノースロップ・グラマンのファイヤーバードとはどんな機体なのか

Northrop Grumman Reveals Bigger Firebir d By Guy Norris guy_norris@aviationweek.com aviationweek.com November 13, 2012 ノースロップ・グラマン が秘密裡に開発したファイヤーバード Firebird 中高度飛行有人操縦選択型機 optionally piloted vehicle (OPV) 実証機の複座型が非公開の発注で完成しテスト飛行を開始した。 .ノースロップ社テストパイロット二名が操縦した同機はカリフォーニア州モハーヴェで11月12日に初飛行に成功。動力は ライカミング TEO-540E ピストンエンジン一基で高度3,880 ftまで上昇し、最高速度100 kt.を六分間の飛行で記録した。 2011 年に発表されたファイヤーバード実証機より30%大きい機体の、生産を前提とした同機は全長35.5 ft. 全幅 72.2 ft. だ。二人目のパイロット席が発注者の要望で追加され、特定の目的で設計されたUAVにオプションで有人操縦できる形になっている。 原型の単座型は民間航空路を通常型機として飛行する構想だった。ノースロップによると複座化で副パイロットあるいはセンサーシステムの運用用としても選択肢が広がるという。ただしもともとの目的である低コスト長時間監視能力は変更ない。 無 人機とした場合は地上局から見通し線 line-of-sight (LOS)  無人モードあるいは見通し線外モードで運行する。「さらに先に飛行するの出ればキャノピーを外して ガーミン のパイロット用システムの代わりに L3 の衛星通 信アンテナが入ります」(ファイヤーバード計画責任者ジェリー・マディガンFirebird Program Manager Jerry Madigan) .機体単価10百万ドルにはエイビオニクス、基本センサーを含み、生産型のファイヤーバードは現在運行中で老朽化が進む特殊用途航空機各型の交替には最適だと同社は言う。 同 機への関心を一気に高めたのは2011年のエンパイヤ・チャレンジ演習での各軍相互運用、情報共有展示でのこと。同演習は米国統合軍司令部U.S. Joint Forces Commandの解体により

次世代主力機で覚えておきたい新技術の動向 Advent/Invent とは

Advent, Invent Address F-35 Needs And Look Ahead aviatonweek.com November 05, 2012 次世代の米国製戦術航空機が2030年ごろの実戦配備が期待どおりに実現する保証はどこにもない。逆にエンジンおよびシステムで適応技術 adaptive engine and system technology の開発が進行中であり、その最初の適用例として ロッキード・マーティン F-35が対象になる可能性がある。同機は2020年代を通じ生産される唯一の米国製戦闘機になるはずだ。 . 米空軍と海軍が注目しているのが高性能多用途エンジン技術 Advanced Versatile Engine Technology (Advent)  および統合機体エネルギー技術 Integrated Vehicle Energy Technology (Invent)  という相互関連した二つの計画で空軍研究所(AFRL)の主導のもとF-35性能向上策が生まれるように構想されている。 F-35では適応技術の実用化が遅かれ早かれ必要となるとされることを前提にペンタゴンは次世代戦闘機の試作型製作を立ち上げようとしており、最新の自動化設計ツール、モデル化、シミュレーションを応用して開発工程の効率化を追求する予定だ。 10 月初めに空軍と海軍宛にフランク・ケンドール国防次官(調達担当) Frank Kendall, undersecretary of defense for acquisition から書簡が送付され次世代航空優勢機体コンセプトの探求を開始が示されている。5年以内に試作機完成に持っていく構想だ。18ヶ月でコンセプトを完成させ るため国防高等研究プロジェクト庁 Defense Advanced Research Projects Agency (Darpa) 予算を使うと同書簡に記してあると ブルームバーグ が報道している。 「い つの日かF-35に取って代わる次世代機の性能要求水準の検討を今から始めても時期尚早とはいえない。「さらにF-35は高性能機とはいえ未だ開発が10 年ほどかかっても完了していない機体.....最先端機を設計するわが国の技術能力が衰えていると憂慮している

F-22墜落事故がフロリダで発生  

F-22 Fighter Crashes In Florida, Pilot Unhurt aviationweek.com November 16, 2012 米空軍のF-22戦闘機が15日にフロリダのティンドール空軍基地Tyndall Air Force Basで墜落したが、パイロットは安全に脱出し無傷と基地の広報官が発表した。 事故機は通常の訓練ミッションから帰還途中で、現地時間午後3時30分ごろに墜落している。 事故現場近くにはハイウェイ98号線があり、事故により二時間閉鎖された。搭乗パイロットは氏名不詳だが深刻な外傷はないと基地広報官は明らかにした。. 空 軍は2011年にF-22全機の飛行を5ヶ月に渡り停止したことがあり、その経緯はパイロットの意識が低下し機体制御ができなくなる事態が発生したため だった。空軍はその原因をパイロットへの酸素供給量が不足したためとした。今年7月に国防総省は飛行制限を解除し、長時間飛行が今夏から再開されていた。

オバマ再選で国防メーカーにどんな影響が出るのか

Obama Win Leaves Budget Uncertainty For US Arms Makers aviationweek.com November 07, 2012 バラク・オバマ大統領再選により米軍需産業が直面していたいろいろな不確実性のうちひとつは消え、議会による追加国防予算削減5,000億ドルの実施が先送りとなる可能性が出てきた。 一方、政府の赤字削減策は手付かずだとの指摘もある。 大統領は再選御礼の席上で共和党とともに赤字削減に努力すると約束し、業界幹部、国防専門家の間に1月2日実施予定の強制執行予算削減は数ヶ月先送りになるのではと期待が膨らんだ。 オバマはホワイトハウスに残り、上院は民主党主導、下院は共和党優勢となり、国防関連企業には大きな変化とならなかった。 だがアナリストの中には共和党が大統領選挙に敗れたこととオバマの協力追求姿勢で強制的一括予算削減の実施が3月末まで延期されると見る向きがある。この時期までに2013年度臨時予算措置とともにブッシュ前政権の減税措置がともに失効する。 これにより連邦予算の赤字削減策で別の手段を探る時間稼ぎが議員にできるとはいえ、最終妥協策では結局は国防予算の追加削減となるという見方でアナリスト陣も企業幹部連も一致している。 アナリストの中にはオバマ政権による2013年度予算要求は200億ドルから260億ドル減になるのではと見ているものもあり、強制執行停止で求められる550億ドルという削減目標の半分ほどに相当する規模だ。 「大 統領再選は織り込み済みで、いまや焦点は財政の崖 fiscal cliff および強制執行停止に移っています」(RBCキャピタルマーケッツのロブ・スタラードRob Stallard with RBC Capital Markets) 「与野党間で二年間も協調妥協の空気がなかったことから、合意形成は困難でしょう」ともいう。 また国防関連株は大筋で今年は持ち直しているが、「財政の崖の期限が迫り、なにも進展がないと」これまで以上のプレッシャーを受けるだろうとも言う。 アナリスト陣は共和党のミット・ロムニーが当選していれば国防産業にプラス効果を予測していた。同候補は国防予算支出拡大を約束していた。 .バークレイズのアナリスト、カーター・コープランドCarter