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2026年5月12日火曜日

建艦が計画通り進められなくなっている米海軍でフォード級4番艦の引き渡しが延期、5号艦6号艦クリントン、ブッシュは建造未定

 フォード級空母4号艦引き渡しは2034年まで延期、5号艦6号艦クリントンおよびブッシュは建造時期未定(米海軍発表)


STARS AND STRIPES • 

 ゲイリー・ワーナー記者

2026年5月11日



2026年2月、ギリシャのソウダ湾に停泊する空母「ジェラルド・R・フォード」。建造の遅れにより、今後建造される4隻の空母の就役予定日は2027年、2032年、2034年にずれ込んだ。(ハンナ・ドナヒュー/米海軍) 


海軍は、空母「ドリス・ミラー」(USS Doris Miller)の引き渡し予定を、従来より2年遅れの2034年に修正した。▼ジェラルド・R・フォード級空母の4番艦(艦番号CVN-81)の新引き渡し日は、先週公表された米海軍の「2027会計年度造船・改装計画書」に記載されている。▼「造船所のスペース不足により、CVN-81の船体モジュールを建造する能力が制限されたため、CVN-81の引き渡し時期は2032年2月から2034年2月に変更された」と造船報告書は述べている。▼造船所内の物理的なスペース不足による建造の遅れは、海軍の空母更新計画にドミノ効果をもたらしている。▼すべての空母は、米国で原子力空母を建造できる唯一の施設HIIニューポート・ニューズ造船所で建造されなければならない。▼USSジョージ・H・W・ブッシュは、最後に建造されたニミッツ級空母で2003年9月に起工、2006年10月に進水し、2009年1月の就役式で海軍に引き渡された。起工から就役までの総期間は5年8ヶ月であった。▼その後、作業は新型のジェラルド・R・フォード級空母へ移行し1番艦「ジェラルド・R・フォード」の建造は2009年11月に開始された。▼同艦は2013年11月に進水し、2017年7月に引き渡された。▼起工から就役までの総期間は7年8ヶ月であった。▼2番艦「ジョン・F・ケネディ」は2015年7月に建造が開始され、2019年10月に進水した。同艦は2027年3月に就役する見込みである。▼この期限のままなら、起工から就役までの期間は11年8ヶ月となる。▼造船所の作業遅延により、3番艦USSエンタープライズ(CVN-80)の引き渡し予定は、海軍の2026年造船計画における見積もりよりさらに8ヶ月遅れる。▼同艦の起工は2022年4月に行われた。海軍の報告書によると、「CVN-80の引き渡し日は、進水に必要なクリティカルパス(重要工程)の建設遅延により、2030年7月から2031年3月に変更された」という。▼この日程では、エンタープライズの起工から就役までの期間は推定8年11ヶ月となる。▼HIIニューポート・ニューズは土曜日、USNIニュースへの声明で、エンタープライズとドリス・ミラーでスケジュール変更が発生していると認めた。


三等調理兵曹ドリス・ミラーは、計画中のジェラルド・R・フォード級空母4強姦の艦名の由来となっている。ミラーは、1941年12月7日の日本軍による真珠湾攻撃での勇敢な行動により、海軍十字勲章を授与され、1943年11月24日、ギルバート諸島でのマキン島の戦いで護衛空母「リスコーム・ベイ(USS Liscome Bay)」が日本潜水艦の魚雷攻撃を受けた際に戦死した。(米海軍)


▼「CVN-81の建造スケジュールは、CVN-80の遅延が造船所の稼働能力に連鎖的に及ぼした影響を受けています」と、HII傘下のニューポート・ニューズ造船所の広報担当トッド・コリロはUSNIニュースに語った。▼「生産能力の制約により、乾ドックでのCVN-81の初期構造躯体建造が遅れているが今年中に起工式を行う予定だ」▼造船所と海軍は、近年の空母建造およびその他の造船活動の遅延は、新型コロナウイルスのパンデミック、サプライチェーンの遅延、そして有能な労働者の確保と定着の問題によってさらに悪化していると述べている。▼HIIニューポート・ニューズは、月曜日午後時点でコメントの要請に応じていない。▼海軍は現在、議会が義務付けている最低ラインの空母11隻を運用している。▼国防総省は、老朽化したUSSエンタープライズ(1961年就役)および1975年から2009年にかけて就役した10隻のニミッツ級空母に代わるものとして、ジェラルド・R・フォード級空母を10隻新造する計画だった。▼海軍は当初、空母ニミッツを2025年に退役させると発表していたが、日程を2度延期しており、現在は2027年3月の退役が予定されている。▼これは、後継艦ジョン・F・ケネディの就役が予定されている月と同じである。▼次に退役するのは、1977年10月に就役したUSSドワイト・D・アイゼンハワーで、海軍は当初、同空母が2026年に退役すると発表していたが、後継艦である新エンタープライズが艦隊に加わる2030年代初頭へと延期した。▼ドリス・ミラーは、1982年3月13日に就役したUSSカール・ヴィンソンの後継となる。▼海軍は2025年1月、次の2隻のフォード級空母を「ウィリアム・J・クリントン」と「ジョージ・W・ブッシュ」と命名すると発表し、「セオドア・ルーズベルト」(1986年就役)と「エイブラハム・リンカン」(1989年就役)の後継となる見込みだ。▼ただし両空母の建造スケジュールは、現時点で公表されていない。


ゲイリー・ワーナー は、『スターズ・アンド・ストライプス』紙で太平洋北西部を担当している。東ドイツ、韓国、サウジアラビア、英国、フランス、そして全米各地から取材を行ってきた。ニューヨークのコロンビア大学ジャーナリズム大学院で修士号を取得している。


Fourth new Gerald Ford-class carrier delayed until 2034, Navy says By GARY WARNER 

STARS AND STRIPES • May 11, 2026 

https://www.stripes.com/branches/navy/2026-05-11/navy-uss-doris-miller-delay-21641982.html


2022年9月2日金曜日

9代目となるUSSエンタープライズ(CVN80)の起工式が8月27日に行われました。若いオリンピック選手の贈ったことばがかっこいい。

 

次期エンタープライズになるフォード級空母が起工されました。以下、米海軍の広報資料からお伝えします


プログラム・エグゼクティブ・オフィス・エアクラフト・キャリア広報部発表資料

 

ァージニア州ニューポートニューズのHII-ニューポートニューズ造船所(NNS)で2022年8月27日土曜日、オリンピックメダリストのシモーン・バイルズSimone Bilesとケイティ・レデッキーKatie Ledeckyが、「ここに、USSエンタープライズのキールが真正かつ公正に敷かれたと宣言します」の言葉とともに、鋼板にイニシャルをチョーキングし、熟練溶接作業員がエンボス加工し未来のUSSエンタープライズ(CVN 80)のキールに貼り付けた。

 

レデッキーは全米最新鋭の空母の歴史的な起工式に出席し、バイルズはテキサス州スプリングから事前録音されたメッセージで参加した。5年前の2017年8月24日、バイルスとレデッキーは、USSジェラルド・R・フォード(CVN78)級空母の3番艦エンタープライズ建造の最初のマイルストーン、ファーストカットオブスチール式典に出席していた。

 

土曜日、NNSの溶接工エフォニー・キングとジョナサン・リショーが小さな鋼板に選手のイニシャルを溶接し終えると、NNSのリードリガー、マイク「チリ」ウィリアムズがレデッキー選手に無線機を渡し、レデッキー選手はNNSのクレーンオペレーター、チャーリー・ホロウェイに688トンのキールユニットをドライドックに下ろすよう命じた。これは、CVN80が完全に組み立てられると、エンタープライズの前方半分を支える部分だ。セレモニープレートは、キールに永久に貼り付けられる。

 

2022年4月5日、NNSがエンタープライズの最初の「スーパーリフト」でキールユニットを搭載して以来、エンタープライズ建造は予定通り進んでいる。最初の主要構造部材が設置され、作業員は、事前装備済みモジュールを結合し、乾ドックで空母の組み立てを続けている。

 

空母プログラムエグゼクティブオフィサー(PEO CV)のジェイムズ・ダウニー少将Rear Adm. James P. Downeyは、「これは艦とクラスにとって重要なマイルストーンです」と述べた。「造船所はUSSジェラルド・R・フォードとジョン・F・ケネディ建造から得た教訓を、エンタープライズ建造に適用しています。我々の業界パートナーは、統合デジタル造船のベストプラクティスをプロセスに適用しており、コストとスケジュール両面で効率化を実現している」。

 

ジェラルド・R・フォード級新造船計画室を率いるブライアン・メトカーフ大佐は、本艦の建造効率について例を挙げた。「CVN 80とCVN 81を2隻購入することで、初期建造プロセスで効率化が実現できました。また、大型スーパーリフトをあらかじめ装備した空母建造は、これまでのフォード級船体より大きく効率化しました」。

 

CVN80のドライドック建艦プログラムはスーパーリフト131基で構成する。これに対し、USSジェラルド・R・フォード(CVN78)は162基、未来のUSSジョン・F・ケネディ(CVN79)は155基のスーパーリフトで建造された。

 

エンタープライズは、アメリカ独立戦争でイギリス軍から捕獲後、1775年就役したスループ艦として誕生し、この名を冠したアメリカ海軍軍艦は9隻目となる。最後のエンタープライズ(CVN 65)は、1961年から2017年まで世界初の原子力空母として活躍し、現在は造船所近くに係留され、環境影響評価結果と廃棄方法に関し海軍の決定待ちだ。

 

エンタープライズの伝統

第二次世界大戦中、USSエンタープライズ(CV6)のチーフヨーマンを務めた99歳のビル・ノーバーグ退役兵曹は、起工式に出席し、建造者と船員が一体となった遺産を称えた。ノーバーグは、USSホーネット(CV8)から発進したドーリットル空襲やミッドウェー海戦など、太平洋戦争中の重要局面を直接目撃した。ノーバーグの「エンタープライズ」は、その名を冠した7隻目だった。

 

PEO航空母艦エグゼクティブ・ディレクター代理であるケヴィン・コーミアKevin Cormierは、ノーバーグがCV 6とCVN 80をつなぐ存在だと指摘した。「造船とメンテナンスは過酷で不朽の活動です。乗員に奉仕し、海上の挑戦に応える戦闘艦を準備する仕事は、これまで以上に重要です」。

 

設計・建造から不活性化・廃棄に至るまで、艦の全使用期間を通じ空母艦隊を建造・維持・支援する乗組員と艦の設計者・建造者の努力が連鎖的に存続する。コーミアは、ジェラルド・R・フォード級新造船プログラムオフィスの副プログラムマネージャーを兼務している。

 

式典出席者の顔ぶれ

エリック・レイヴン海軍次官Under Secretary of the Navy Erik K. Ravenが基調講演し、今回の式典の意義を語った。「この式典は、この造船所で、この国で、この日に、新たな艦の生命が、多くの世代のアメリカ国民、軍人、友人、家族、指導者、パートナー、同盟国に奉仕するため始まったことを示すものです」。

 

レイヴンはさらに、「先代のビッグEの目の前で、我々は今、次世代エンタープライズ、最新の未来の海軍艦艇、CVN 80のキールを置く」と宣言した。

 

レイブンはまた、2022年は空母運用100年の節目だと指摘した。1922年3月20日、USSラングレー(CV 1)は実験艦としてスタートしたが、すぐに「革命の触媒となり、海上戦闘を変え、海軍の活動範囲の拡大が証明された」と述べた。「空母は強さと希望の象徴となり、紛れもない米外交の代表として世界で認識されている。未来のエンタープライズは、海と世界の自由を守る我々のコミットメントの、もうひとつの確かなシンボルとなるだろう」。

 

レイブンは2022年4月13日に海軍次官の職責に就いた。海軍省の最高執行責任者(COO)および最高管理責任者(CSO)を務める。

 

米艦隊司令官ダリル・コードル大将Adm. Daryl Caudleは、「エンタープライズは、比類なき機動性と航続距離、先進の戦闘・制御・通信システム、艦内原子力発電、さらにおそらく最も重要な、前例のない速度と持続性を備えた最も堅牢かつ致死的な次世代攻撃機を運用できる能力など、その戦力を通じ統合抑止構想を進める鍵となる」と発言した。

 

このほか、ロブ・ウィットマン下院議員Rep.Rob Wittman(共、バージニア1区)、エレイン・ルリア下院議員Elaine Luria(民、バージニア2区)、ボビー・スコット下院議員Bobby Scott(民、バージニア3区)など、著名な参列者がいた。

 

エンタープライズ起工式には、ニューポートニューズ・シップビルディング社長のジェニファー・ボイキンJennifer Boykin、大西洋海軍航空部隊司令官ジョン・マイヤー少将RADM John Meier、PEO CV大将ジェームズ・P・ダウニー大将、ニューポートニューズの造船監督官ハンナ・クリーワルト大佐Capt. Hannah Kriewaldtら海軍と業界の代表が出席した。

 

艦のスポンサーについて

同艦のスポンサーは、国際的に名が通っている。レデッキーは、2012年、2016年、2020年の3大会で10個のメダルを獲得したオリンピック選手。オリンピック金メダル7個、世界選手権金メダル15個は、女子水泳選手として最多。レデッキーは、14の世界記録と37のアメリカ記録を更新した。6月に個人種目で世界選手権5連覇を達成した初の水泳選手となり、歴史に名を刻んだ。

 

バイルズ選手は、米国女子体操界で最多のメダルを獲得し、世界選手権とオリンピックで32個のメダルを獲得した。2016年と2020年の2回のオリンピックに出場し、米国の体操選手としては最多7個のオリンピックメダルを獲得した。バイルズは、メンタルヘルス啓発の提唱者としての活動が評価され、2022年7月7日に大統領自由勲章を受章した。

 

両親デイヴィッド・レデッキーとメアリー・ジェン(ヘーガン)・レデッキーが会場にいる中、世界チャンピオンレデッキーは、国の真のヒーローである労働者について話した。「しばしば認識されていない...非常に困難で大変な仕事で働き、実体を作り構築し...、国民の健康、社会、自由が保護されています」。レデッキーは造船所労働者に感謝し、「軍の戦力維持を支援することにより、皆さんは国の安全の維持を助けているのです 」と述べた。

 

レデッキーは第二次世界大戦中、太平洋の「最悪の戦いで」戦闘外科医として第一海兵師団に従軍した亡き祖父、エドワード・ジョーダン・ヘーガン医学博士の功績を振り返り、造船業者や軍属、家族の犠牲に触れた。

 

彼女は、水泳でも人生においても、持久力、不屈の精神、一貫性の重要性について語り、特徴は彼女お気に入りのトレーニングのマントラに反映されている。レデッキー選手は、「リードして、リードし続ける」、「近道はしない」をトレーニングの信条としている。

 

レデッキーは、「水泳のもう一つの大切な要素である効率性で、造船技師たちがそれぞれの仕事を完成させるために働きつつ、『ビッグE』の名声に恥じないように近道をしていないことが私にはわかります」と述べた。レデッキー選手はBig E "ファミリーに、「最終目標を念頭に、チームメイトの小さな勝利を祝い、...その過程でお互いを励まし合う」よう呼びかけた。

 

共同スポンサーのシモーン・バイルズ選手は、テキサス州スプリングにある自宅ジムから録音メッセージで、エンタープライズの伝統の一部であること、命名・引渡しに向け進む同艦の次の大きな節目を祝うことを誇りに思うと述べた。

 

ジェラルド・R・フォード級

ジェラルド・R・フォード級は、全長1,092フィート、幅124フィート、総トン数10万トンで、30ノット以上で航行可能な空母。フォード級は、従来型空母より少人数の乗組員で運用できる設計で、現行ニミッツ級と比較して、耐用年数50年間の総コストで大幅削減が期待されている。

 

将来のUSSエンタープライズは、2029年に不活性化される予定のUSSドワイト・D・アイゼンハワー(CVN 69)の後継となる予定だ。■

 

Keel Laying commemorated for third ship in Gerald R. Ford-Class, the future USS Enterprise (CVN 80)

 

29 August 2022