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新型フリゲートUSSコンステレーションの建造、2年半で完成度はわずか10パーセントにとどまる(1945) ― 米海軍の建艦計画で予定通り進行した例がないのが現状です

  コンステレーション級フリゲート。 クリエイティブ・コモンズ ア メリカ海軍のUSSコンステレーションの建造は、2022年半ばに始まった。2年半以上が経過した今、タイムラインに詳しい人物によれば、完成度はわずか10%だという。  このペースだと、建造開始前の2年間の設計開発を含め、艦が完成するのは9年後になる。  このスパンは、イタリアの造船所が建造するのに要する年数の2倍である。  コンステレーションは、20隻からなる予定のラインの最初の艦船となる。米海軍と設計者は、コンステレーションの設計をイタリアのフィンカンチエリが建造した艦に基づいて行った。  しかし、イタリア設計仕様で建造されているにもかかわらず、コンステレーションは現在、当初予算の見積額13億ドルを上回る見込みだ。  当初コンステレーションは2026年に就役する見込みだった。海軍が就役までの期間を短く設定したのは、実績ある設計を選んだためであり、それによって生産サイクルが早まるはずだった。  コンステレーションの建造は、予想された建造期間の2倍に及ぶ工期の延長、50%近いコスト超過、鋼材コストの高騰に伴う問題、その他数多くの要因により、生産サイクルに頭を悩ませている。 シップヤード・ブルースとUSSコンステレーション ウォール・ストリート・ジャーナルが説明するように、ここまでの生産速度の遅さと余分なコストは、ほとんど誰もアメリカの新しい軍艦を買いたがらない理由を説明するのに役立つ。 アメリカの戦闘機、HIMARSのような戦場での精密攻撃システム、ジャベリンATGM、その他数え切れないほどの兵器は、依然として外国に人気がある。 しかし、米軍の造船所について触れると、潜在的な顧客は尻込みする。  ほぼ100年にわたり世界最強の海軍を擁することで知られるこの国が、なぜ造船所の能力と顧客基盤にこれほど多くの問題を抱えているのかは、昨年の米海軍協会の記事で説明されている:「米国はかつて、自国の商船隊と造船所を戦略的能力とみなし、船舶と造船所には納税者から補助金が支払われていた。残念なことに、1980年代に補助金は廃止され、世界の生産高に対するアメリカの貢献度は0.50%から約0.05%に縮小した。「米国の造船所は、人件費と建造費で外国の造船所に太刀打ちできない。「安定した契約がなければ、産業インフラを維...

米海軍のコンステレーション級フリゲートの設計は5月に準備完了、2番目の操船所が2027年度に登場する可能性(USNI News)―なぜここまで遅延しているのか、大量建造は可能なのか

  A Fincantieri Marinette Marine model of the proposed USS Constellation (FFG-62). USNI News Photo ) ―もともとアーレイ・バーク級でなくても良い任務を任せるため早期に建造するはずだったフリゲート艦ですが、FREMMをモデルにしたものの、海軍があれやこれやと要求し、大幅設計改変となり、ちっとも建造できなくなってしまっているわけですが、はたして思惑通りスムーズな建造ができるのか注目されるところです。 コ ンステレーション級フリゲートの設計は、5月までに造船会社で連続生産を開始するのに十分なほど成熟しているはずだと、海軍の取得トップが今週述べた。  海軍によるこの評価は、今年初めに海軍が6,700トンの誘導ミサイル・フリゲートの設計完了の遅れを公表した後のことである。造船会社の フィンカンティエリ・マリネット・マリーン は、最初のフリゲートであるコンステレーション(FFG-62)を2026年に引き渡す予定だったが、現在では3年遅くなる可能性がある。  「その間に、我々はその会社に一握りの異なる船を発注し、我々は最初の船を出すことが大幅に遅れていることを知って、彼らがスピードでそれらを構築することができる場所にそれらを取得するつもりです」と研究、開発、取得担当海軍次官補ニコラス・ガーティンNavy assistant secretary for research, development and acquisition Nickolas Guertinは水曜日に述べた。  海軍指導部は、カルロス・デル・トロ海軍長官Navy Secretary Carlos Del Toroの45日間にわたる造船見直しの一環として、コンステレーション級のプログラムを評価した際、コンステレーション級を悩ませている問題に驚かされたとガーティンは語った。  最初の艦は最大3年遅れるかもしれないが、設計が完了したことで、海軍はコニーの納品前に2番目の造船所を開拓し、より多くの船体を建造する道が開けた。  「この設計は、27年度に予想される後続契約コンペの基礎となる」と、ガーティンの広報担当者はUSNIニュースに語った。  現在進行中の労働力の課題に加え、設計の成熟度が遅れの原因となっ...

米海軍のめざすコンステレーション級フリゲート艦建造が難関に直面している。LCSの失敗などもあったが、米海軍は学べない組織になっているのか。

  いいことづくめで構想し、契約交付に続き、実際の作業が始まると色々要求が出てきて変更となり、最終設計が固まらない中で試行として建造を進めるというのは米海軍がLCSで学んだ痛い経験のはずなのですが、フリゲート艦建造でも同じ轍を踏んでいるのはどういうことでしょう。そもそもフリゲート艦建造が必要となったのはLCSが期待外れだったこともありますが、アーレイ・バーク級駆逐艦でなくても用が済む任務に投入できる艦艇を配備して、アーレイ・バーク級の負担を軽減することが主眼点だったはず。であれば、要求性能も思い切って絞り込めたはずなのですが、フタを開けると駆逐艦並の艦容になってしまいました。これではヨーロッパ設計の元の設計は不要ですね。さらに建造面でも遅れがすでに予想されているとは。日本のフリゲート艦建造は順調に進んでいますが、いっそのことライセンス建造で日本から設計を売り込んではいかがでしょうか。とはいえ、これも一旦米海軍の手に鳴ると、色々改修され原型を留めない形になりそうですね。 USN 海軍の新コンステレーション級フリゲート艦は混乱している FREMMを原型とする基本設計への変更が止まらないことが大幅な遅れの原因となっており、「予定外の重量増加」でさらなる遅延につながりかねない 米 海軍が調達を目指すコンステレーション級フリゲート艦の建造は、予想外の総重量の増加のために遅延する可能性がある。海軍と造船会社 フィンカンチエリ・マリネット・マリーン は、原型とした伊仏向けFREMM(Fregata Europea Multi-Missione)と比較して艦の構成が大きく変更された場合の影響に取り組み続けている。コンステレーションを既存のフリゲート艦をベースにする目的は、コスト、納期、リスクを削減することだったが、現実にはより大きく、より重く、予定より何年も遅れている。 重量増加、設計の不安定さ、コンステレーション級フリゲートに関するその他の問題についての新たな詳細は、議会の監視機関政府説明責任局(GAO)が昨日発表した報告書に記載がある。先週、海軍はフィンカンティエリ・マリネット・マリーンに10億4000万ドル強の新たな契約を結び、さらに2隻のフリゲート艦を発注したところだ。海軍は現在6隻のコンステレーションを発注中で、その1隻が建造中である。 同時に海軍は、コンステレー...

米海軍の建造計画が一様に遅れを生じている。コンステレーション級は就役が3年遅れる見込みなど。背景に深刻な米国の労働事情、産業構造問題がある。

  米海軍の進める建造計画がことごとく遅れを生じています。こちらは予算問題ではなく、人材まで含めた産業基盤の原因のようですが、日本や韓国に海軍が関心を示しているのはてっとり早い解決策を希求しているためでしょうが、米国の産業構造そのものに手を入れないと建造計画が絵に描いた餅になってしまいます。USNI News記事からです。 Rendering of USS Constellation (FFG-62). Fincantieri Image 米 海軍の新型誘導ミサイル・フリゲート艦の就役が最大3年遅れる可能性があることがUSNIニュースの取材で分かった。  ウィスコンシン州の フィンカンチエリ・マリネット・マリーン で建造中のコンステレーション(FFG-62)は、当初の引き渡し目標2026年が3年遅れて、2029年まで艦隊に引き渡されない可能性がある。  このプログラムの遅れは、カルロス・デル・トロ海軍長官が今年初めに命じた45日間の造船見直しの一環として明らかになった。フリゲート艦の遅れに加え、空母エンタープライズ(CVN-80)、コロンビア級弾道ミサイル原子力潜水艦の一号艦、ヴァージニア級攻撃型潜水艦の引き渡しの遅れも海軍が確認している。  プログラムの遅れの要因として、海軍は設計の成熟度、サプライチェーン、熟練労働者の確保の難しさなどの問題を挙げている。  海軍によると、将来のUSSディストリクト・オブ・コロンビア(SSBN-826)は、12ヶ月から16ヶ月の遅れに直面している。先月、USNI Newsは、海軍は、継続的なサプライヤーの問題により、同艦での1年の遅延の可能性を検討中と報じた。  エンタープライズは1年半から1年半の遅れに直面し、ブロックIVヴァージニア級攻撃型潜水艦は3年の遅れを検討している。ブロックVヴァージニア級潜水艦は大型の新型ヴァージニア・ペイロード・モジュールを搭載するが、現在は予定より2年遅れている。 オースタルUSA が昨年建造契約を獲得した海軍の新型海洋監視船T-AGOS(X)の遅れは、同プログラムがいつ新規建造を開始するかによる。  アメリカ級強襲揚陸艦、サン・アントニオ級揚陸輸送ドック艦、アーレイ・バーク級駆逐艦、ジョン・ルイス級艦隊補給給油艦については、海軍の概要によれば、「契約は遅れている」が、「安定しており、プロ...

米海軍が次期フリゲート艦コンステレーション級の詳細情報を公表。日本の進めるFFMとは大きく方向がちがうことがわかりますね。

    コンステレーション級フリゲート艦の最新の想像図NAVSEA / US Navy image.     米 海軍の次期フリゲート艦コンステレーション級の建造が今年始まる。開発主幹ケヴィン・スミス大佐から同級開発の最新状況が2022年1月11日から13日開催された水上海軍協会(SNA)年次総会で発表された。       発表でスミス大佐はコンステレーション級はあくまでもフリゲート艦であり駆逐艦ではない、またDDG同様の兵装は搭載しないと強調した。ただし、大佐は新型フリゲート艦の投入で重要艦艇の援護任務についているDDGの負担が緩和されると紹介した。   スミス大佐は建造契約はフィンカンティエリ・マリネット・マリンに2020年4月交付されており、現在は詳細設計段階にあると紹介した。大佐は主要装備となるイージス戦闘システムのベイスライン10などに取り組むとともに、電源供給、配管、消火などの各種サブシステムも進めていると述べた。   コンステレーション級建造は当初予想より遅れる 海軍長官は既に初期建造三隻の名称を発表している。コンステレーション(FFG-62)、コングレス(FFG-63)、チェサピーク(FFG-64)だ。フィンカンティエリがまず二隻を建造し、チェサピークは現予算年度でオプションとなる。事業の大日程でプレゼンテーションでは以下説明があった。   22年度の主眼点 – 詳細設計の完了:            • Critical Design Review (CDR) 2QFY22 – 一番艦 (FFG 62) 建造の開始: • Production Readiness Review (PRR) 3QFY22 – イージス戦闘システム開発と統合 – フィンカンティエリ設備投資をマリネットおよびスタージョンベイで完了する – 推進系の陸上技術試験設備をフィラデルフィアに構築する   スミス大佐は報道陣に対し2022年4月を建造開始予定にしていると述べた。一年前に Naval News と USNI News はFFG-62建造開始は2021年と報じて...