Boeing MQ-25の極めて長い航続距離は、空母搭載機として前例のないものであり、その影響は広範囲に及ぶ可能性がある ボ ーイング のMQ-25 スティングレイは予定より遅れ、予算も超過しているが、それでも空母航空団(CVW)の空中給油能力を飛躍的に向上させることに変わりはない。米海軍によると、同無人機は基本的に、亜音速ジェット速度で効率的に巡航し、長時間ホバリングするように最適化された空中給油機である。将来的に他の役割を担う可能性があるという断片的なヒントは出ているが、機首下のセンサーボールに二次的な偵察機能はすでに備わっており、空中給油機としての役割をはるかに超える潜在能力があるにもかかわらず、その可能性は過小評価されているようだ。これは少なくとも現時点では意図的なものと思われる。端的に言えば、MQ-25が空母航空団に与える航続距離と飛行持続時間は、まったく前例のないものであり、燃料の移送という範囲をはるかに超えた大きな影響をもたらす可能性がある。 このあまり話題に上らないが明白な付加価値は、スティングレイの巨額コストを正当化する助けとなるはずだ。現在、MQ-25は1機あたり約1億3000万ドルで、76機が発注されている。一方で、MQ-25は、空母からあらゆる種類の将来の高機能無人機を運用するための重要な手順、支援技術、戦術、および機上インフラを確立する「先駆者」プラットフォームであることも、海軍は強調している。海軍は、量産型MQ-25が今年ついに飛行し、2026年に試験運用として空母から運用を開始することを約束している。 MQ-25のデモンストレーター機が試験中にF/A-18Fと接続。(米海軍) MQ-25の潜在能力を活かすことは、海軍が2010年代半ばに、非常に有望視されていた多用途無人戦闘航空機(UCAV)プログラム、UCLASS(Unmanned Carrier-Launched Airborne Surveillance and Strike)から撤退し、「単なる空中給油機」と思われるものを調達したことに対する不満を鎮める上でも、大きな助けとなる。 海軍は、MQ-25の設計要件の中心となる「空母から500マイル飛行し、15,000ポンドの燃料を空中給油し、再び空母に戻る」という要件は依然有効であると認めている。これによ...
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