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MQ-25スティングレイ無人タンカーの開発で遅延、リスクに懸念の声が国防総省内で起こっている

  確かに最近の航空装備は複雑になっており、開発も大変なのですが、ボーイングが手掛けるプロジェクトがことごとく遅延、コスト超過を招いているのはどうしてなのでしょうか。ボーイングだけに限ったことではないので同社を責めるのはフェアではないとしても、あまりにも目立つ話が同社では目立つと思うのですが...The War Zone記事からのご紹介です。 USN MQ-25スティングレイ・タンカーの遅延とリスクが明らかに ボーイングがMQ-25開発に新たな資金を得る中、新たな報告書がMQ-25に対するリスクについて警告 米 海軍がMQ-25スティングレイ・タンカー・ドローンの開発を急ぎすぎ、新たなリスクを招いていると米国防総省のトップ監視団が新たな報告書で懸念を示している。これと別に米軍は、ボーイングのMQ-25開発継続を支援するため、予備設計見直しの一環として6つのサブシステムにおける「部品の陳腐化を軽減」策として3600万ドルを追加供与する。 国防総省の監察総監室(DODIG)はMQ-25プログラムに関する海軍の管理について、部分修正した監査内容を昨日公表した。 「海軍当局は、プログラムオフィスと連携し、プログラムが運用能力要件を満たしていることを検証する試験と評価をプログラムオフィスが実施する前に、MQ-25プログラムの生産決定を行おうとしている。「DT&E(開発試験・評価)およびIOT&E(初期運用試験・評価)を実施せず重要な生産決定を行うことは、MQ-25プログラムが運用能力要件を満たさないリスクを高め、CVNへのMQ-25Aの配備を遅らせ、プログラムコストを増加させる」。 海軍は2018年に空母搭載空中給油システム(CBARS)コンペの勝者としてボーイングの設計を選択し、現在の計画では76機のMQ-25Aを取得することになっている。DODIGによると、この総計は7機の生産前機材、12機の低率初期生産(LRIP)モデル、そして多くのフルレート生産ロットの57機で構成されている。 ニミッツ級空母とフォード級空母には、人間のオペレーターがMQ-25の飛行を監督できる地上管制ステーションも設置される。試験、訓練、その他の目的のために、追加の地上管制ステーションが設置される予定だ。 DODIGのレビューによると、MQ-25プログラムは、研究、開発、試験、評価に

米海軍が期待する無人タンカーMQ-25の開発最新状況。空中給油だけが任務ではない。

  Boeing Screencap ボーイングのセントルイス工場で、MQ-25が生産ラインから静止試験へと移動した   ボ ーイング は、現在米海軍向けに開発中のMQ-25スティングレイ無人給油機の最初の量産前実機の姿を公開した。この時点まで、MQ-25デモ機(T1として知られる)が、スティングレイ・プログラムの「顔」として公開されてきた。ボーイングはこの機体を本物のMQ-25と説明しているが、この特定の機体がどのような計画なのか、はっきりしたことはわからない。  ボーイングが本日公開したビデオでは、ボーイングのセントルイス工場で生産ラインから静的試験スペースに移される量産前のMQ-25が映っている。静的試験は、飛行させずに機体の構造的完全性を分析する。  ボーイングによると、ビデオに映っているMQ-25は、静的試験にかけられる9機のうちの最初の機体だという。同機は、ボーイングが2018年に作業開始するため契約していた技術・製造開発(EMD)バリエーションの1つである可能性もあるし、飛行しない地上試験用である可能性もある。 移動中のMQ-25。ボーイングのスクリーンショット 道路で輸送される航空機。ボーイングのスクリーンショット 静的試験のあとドローンは疲労試験に進むと同社は指摘する。これは機体にさらなる応力を加えるもので、機体にどのように微細な亀裂が形成され、それがいつ限界の大きさまで拡大するかを明らかにすることを目的としている。これらは、量産前の機体で本格的な飛行試験を開始する前の耐空性に対する重要な安全性試験であり、機体の長期耐久性試験でもある。 ボーイングの静的試験施設でのドローン。ボーイングのスクリーンショット 新しいビデオで見られる胴体は、T1デモンストレーターに非常によく似ている。ボーイングが量産モデルのためデモ機の基本設計をどの程度手直しするつもりなのかは明らかではなかった。このようなやり方は、先進的な航空戦闘機のデモ機から量産型に移行する際に通常行われる。この場合、T-1の最も魅力的な特徴のひとつである機体上部のフラッシュマウント吸気口は基本的に同じで、ジェット機上部の追加吸気口も同じだ。機首には同じ3つのエアデータプローブがあり、独特な台形の排気口も同じである。これらのことから、T-1と量産型MQ-25の変更は比較的軽微であることがわかる。T-

米中が空中給油機開発を懸命に進めている。中国はY-20改装、米国は無人機MQ-25とアプローチが全く異なるのが興味深い。

  MQ-25スティングレイがF/A-18スーパーホーネットへの空中給油に成功した  Courtesy photo/Boeing   米中両国で新型空中給油機開発に大きな進展 輸送機、無人機と形態は異なるが、空中給油機として僚機の運用距離を延ばす効果を期待 米 中両国で新型空中給油機開発が進んでいる。両国軍それぞれで長距離作戦運用を重視する動きを反映したもので、広大な太平洋を考えると当然といえる。 Y-20 11月28日にY-20空中給油機1機がその他軍用機26機とともに台湾防空識別圏に進入した。中国機の大量侵入は日常茶飯事となっているが、11月28日はY-20戦略輸送機の空中給油型が初めて加わり注目された。 Y-20空中給油型の写真を台湾国防部が公表した. Taiwan Ministry of Defense Y-20タンカーはJ-20など戦闘機やH-6爆撃機への空中給油が可能で、H-6は11月28日にも5機が加わっていた。 中国の空中給油機は現在30機ほどあり、旧ソ連製Il-78やH-6爆撃機を改装したHU-6がある。中国国営通信によればY-20タンカーは燃料90トンを搭載し、Il-78に近いが、HU-6を上回る。 タンカーの「大きな意義」は「H-6K爆撃機の作戦行動半径を延ばすことにあり、米艦艇や台湾東海岸も脅威を受けることにあるとRANDコーポレーションのティモシー・ヒース Timothy Heath 主任研究員が評している。 中国軍に関する最新レポートをまとめた米国防総省はY-20給油機の登場で中国の航空戦力は「第一列島線外でも運用可能となる」としている。 Y-20タンカーは完成した機体ではなく、ソ連製エンジンに代わり中国製エンジンに換装し、性能向上が期待される。 中国は空中給油の経験を増やす中で、Y-20タンカーについて「PLAは時間をかけて新機材の運用の経験を積むだろう」とヒースは見ている。 MQ-25 数日後に米海軍から最新鋭無人空中給油機MQ-25スティングレイが空母USSジョージ・H・W・ブッシュ艦上で初の「空母艦上運用テスト」を開始したとの発表が出た。 米海軍は2018年8月にボーイングへMQ-25契約800百万ドルを交付し、同機は一年後に初飛行した。 2021年6月に海軍のF/A-18スーパーホーネットへ無人機による初の空中給油を行った。 飛

中国の思い通りにはさせない。新型無人給油機MQ-25が太平洋の戦いを決める存在になる。

    ここがポイント : この空中給油機が対中戦の勝敗を分けるといっても過言ではない   数 年前は単なる構想だったものが、数々の試作作業、実証を経て現実になった。米海軍の新型空母搭載無人機が空中給油に成功し、無人給油機開発に向けた海軍の努力が実り、空母搭載機材の航続距離が大幅に伸びる可能性が出てきた。空母は従来よりも後方からスタンドオフ兵力投射が可能となる。   今回有人機に空中給油を行ったのは ボーイング MQ-25スティングレイ無人機だ。   「今回の飛行では受け手の海軍所属F/A-18スーパーホーネットがボーイング所有のMQ-25テスト機T1に接近し、編隊飛行を評価し、ドローグを伸ばし、その後接続させた。T1はその後燃料を航空給油貯蔵ポッドからF/A-18に移送した」と海軍は発表した。   海軍はテストデータを集め、誘導技術、逝去機構の基本から必要となるソフトウェア改良の情報を得る。海軍で無人空母搭載機材開発を進めるチャド・リード大佐が語っている。   「T1テストは今後数カ月続け、飛行性能限界を徐々に伸ばしていく。エンジンテスト以外に空母艦上の取り回し実証を今年後半に行う」という。   無人給油機が実現すれば海軍の作戦立案に戦略戦術両面で大きな利点が生まれ、急速に変化している脅威内容への対応が可能となる。この給油機が中国との戦闘で勝敗のカギを握るといっても過言ではない。   その理由として中国の「空母キラー」対艦ミサイルのDF-21DおよびDF-26がある。1000カイリあるいは2000カイリ先の空母を精密攻撃する能力があると伝えられる。F/A-18あるいはF-35の戦闘行動半径は300カイリなので、現状では空母はDF-26の射程内に入らないと兵力投射や対地攻撃任務が実施できない。   だが、MQ-25スティングレイが稼働し、戦闘行動半径を倍増できれば 空母は安全な距離を維持できる。空母に搭載される防空能力の強化にも関心が集まっており、安全を確保したまま、さらに遠距離地点から航空機を発進させられる。空母から無人機を発進させれば、大型非ステルス有人給油機を展開するリスクを減らせる。無人機から給油を受けた戦闘機は攻撃対象上空での滞空時間を延ばし、別の地点の攻撃に移動するか、情報データを受けて再度攻撃を加えることが可能となる。■   この記事は以下を再構成し人

MQ-25スティングレイが初の空中給油に成功。艦載無人給油機の実用化に大きな一歩となった。IOC獲得を2025年目標とし、タンカー任務以外にも期待が広がる。

  Boeing    ボ ーイング MQ-25スティングレイのテスト機T1が初の無人給油機として有人機への空中給油に成功した。MQ-25を空母航空団(CVW)に加えようとする米海軍に大きな一歩となった。   海軍航空システムズ本部(NAVAIR)とボーイングが本日発表した内容ではT1テスト機はF/A-18Fスーパーホーネットへの空中給油に2021年6月4日に成功したとある。MQ-25はイリノイ州マスクータのミッドアメリカ空港を離陸し、主翼下の空中給油タンクAerial Refueling Store (ARS) からスーパーホーネットへの給油に成功した。   BOEING 6月4日、MQ-25のT1がF/A-18Fへ空中給油に成功した。   戦闘機が給油前に無人機に20フィートまで接近した。給油機は曳航するバスケット状のドローグをスーパーホーネットの標準型給油受け口に接続した。両機は実際の給油時の速度、高度を維持したとボーイングは発表。   「今回のフライトは空母運用につながる基礎となり、有人機無人機チーム構想の能力を拡げる」と無人航空攻撃兵器の事業評価室長ブライアン・コーリ海軍少将が述べている。「MQ-25により将来の空母航空戦力の飛行距離、飛行時間が大幅に伸びる。空母の搭載機材を増やす野と同じ効果が生まれる」   「今回の歴史的な達成はボーイング=海軍チームがめざすMQ-25による空中給油能力の実用化に大きな意味がある」と ボーイング・ディフェンス・スペース&セキュリティ 社長兼CEOリーアン・キャレットもコメントを発表した。「近い将来に無人装備を防衛作戦に安全かつ確実に統合する際にチームの作業が推進役となっている」   「無人給油機により攻撃機材が給油機任務から解放され、空母航空団は飛行距離を伸ばし、柔軟かつ高い機能を発揮できるようになる」と海軍無人空母航空機材事業室の主査チャド・リード大佐も述べている。「MQ-25がF/A-18への空中給油に成功したことでMQ-25が空母搭載への道を着実に歩んでいることが証明された」   初の有人機向け空中給油作業で各種データが収集できた。両機間でどんな空気力学が発生するのか、また誘導制御システムの信頼性についてだ。こうしたデータが集まり、テストチームは無人機側の飛行制御ソフトウェアに必要な改良を検討する。   6月4日の

米軍支援機材をスタンドオフ攻撃する狙いのJ-20はその役目を果たせない。米軍の対抗戦術が明らかに。

    中 国の第五世代ステルス戦闘機J-20は米軍の重要機材たる給油機、偵察機、空中指揮統制機を駆逐できるのか。   この興味深い疑問を雑誌Forbesで問いかけたのがロンドン在住のアナリストで可能性はあると断定した。この記事では米国および同盟国の機材はステルス性の劣るE-2Dのような偵察機材、トライトンのような無人偵察機、KC-46のような給油機に大きく依存していると指摘。   「有事になれば人民解放軍空軍がJ-20で中国沿岸を飛行させ、西側空軍部隊に一撃を与えようとするはず」とフォーブス記事にある。しかし、庫のような事態が本当に実現するだろうか。その可能性は低いとみる。     記事のアナリスト、ジャスティン・ブロンクは英国シンクタンクRoyal United Service Instituteの所属でJ-20は米F-22の前に優位性はないとする。ブロンクはJ-20は「重く、敏捷性にかけた機材で製造、運用に多額の費用が掛かる。F-22の卓越した性能や敏捷さには対抗できない」 確かにブロンクの指摘には一理ある。J-20はライバルのF-22と同様の性能はないと見られるからだ。だがF-22の機数が少なければどうなるか。米空軍にはF-22が180機近くあるが、同機生産ラインは完全閉鎖されており、この機数では対中国戦には十分とは言えない。   ただし、米海軍、空軍の作戦立案部ではF-22を使い、空母含む炊事王艦艇の防衛に充てる構想を検討中で、ブロンクの指摘には海軍が配備計画中のMQ-25スティングレイ無人給油機の必要性を裏付けるものがある。脆弱性がついてまわるKC-46への依存度を減らすだけでなく、作戦半径を大幅に伸ばし、F-22の監視体制を広大な太平洋で継続できる。太平洋では地理的なひろがりがネックで、F-35C、F-22ともにも空中給油の必要性が外せない。   F-22やF-35が攻撃あるいは防御行動に入るとき、空母発進型の給油機がそばにいれば大きく効果があがる。J-20はブロンクが想定するような戦い方はできないだろう。   また、ペンタゴンでは高性能ステルス無人機を運用開始しており、さらにステルス性能を高めた機材も将来登場するので、前方監視活動を敵防衛体制の中で実施する可能性が高まる。そこでJ-20が必死に偵察機を捕捉攻撃しようとしてくるはずだ。■   この記事は