ラベル 2022年2月24日ウクライナ侵攻 の投稿を表示しています。 すべての投稿を表示
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2026年6月25日木曜日

ウクライナの攻撃はロシアのミサイル製造の急所も狙う―プーチンは和平のチャンスを逃し、このままだとロシアは産業も人心もどんどん荒廃していきます。愚かな指導者を抱えたロシアの悲劇です

 

ウクライナの攻撃はロシア石油施設にとどまらず、ミサイル製造の急所を握る工業施設が次の標的だ

Ukraine Has Stopped Just Hitting Russia’s Oil. Now It’s Going After the Plants That Build Russia’s Missiles

ウクライナによるロシア攻撃は、もはや石油だけが対象ではない。キーウはますます、ロシアのミサイルの生産チェーンにおける「単一障害点」を標的にしている。ウクライナは先ごろ、ロシアがウクライナに向けて発射するミサイルの誘導システムを製造するヴォロネジの工場への攻撃に最も貴重な兵器の一つである英仏共同開発の「ストームシャドウ」を投入した

ストームシャドウミサイル。画像提供:クリエイティブ・コモンズ。

https://nationalsecurityjournal.org/ukraine-has-stopped-just-hitting-russias-oil-now-its-going-after-the-plants-that-build-russias-missiles/


ポーランド・ワルシャワ発―― ウクライナとロシアの戦争を注視する人々にとって、モスクワの石油産業――製油所、貯蔵施設、タンカーへの積み込みを行う石油ターミナルなど――への繰り返し攻撃は、今や当たり前の光景となった。

ヴォロディミル・ゼレンスキー大統領が繰り返し述べているように、これらの攻撃の目的は、彼が「長距離制裁」と呼ぶもので、ウラジーミル・プーチン大統領の戦争機械に資金を供給し続けるために必要な石油収入をモスクワから奪うことにある。

しかしロシアの防衛産業企業に対する攻撃が増加していることはあまり報じられていない。こうした企業はミサイル等の兵器生産で不可欠な部品を製造している。

これらは、ウクライナの軍事施設や重要インフラに最も大きな損害を与えてきた兵器そのものである。

「ウクライナがますます能力を高めているのは、モスクワの長距離ミサイル生産でボトルネックとなる施設を攻撃することだ」と、本誌取材に応じたウクライナの防衛企業幹部は述べた。

「これらは最優先の標的であり、我々の兵器庫の中で最も価値の高い兵器の一つである[MBDA] 『ストーム・シャドウ』ミサイルが、これらの攻撃に使用されたという事実からもそれがうかがえる。」

この日のウクライナ軍発表によると、『ストーム・シャドウ』ミサイルが、ヴォロネジ市の製造工場に対するミサイル攻撃に使用された。

ヴォロネジ半導体工場は、ロシアの9K720イスカンデル中距離弾道ミサイル(IRBM)やKh-101巡航ミサイル、さらにはパンツィールS-1短距離防空(SHORAD)システム向けの電子システムおよび部品を製造していると報じられている。

主要な搭載システムの生産停止

キーウの参謀本部がオンライン投稿で明らかにしたところによると、この生産拠点はウクライナにおける今回の攻撃の主要な標的であった。

また、参謀本部は、モスクワ州にあるドゥブナ宇宙通信センターへの攻撃が成功したと報告している。これは、ウクライナのドローンによる3日間にわたる2回の攻撃で首都の主要石油精製所に火災が発生し、モスクワ上空が黒煙に包まれて1週間も経たないことだった。

ウクライナ総参謀部はまた、空対地巡航ミサイルでヴォロネジの工場を攻撃したと述べ、同施設はロシアの防衛生産における「極めて重要な構成要素」であると説明した。ヴォロネジで生産されていたのは、ロシア製ミサイル用の誘導モジュールや搭載コンピュータシステムなどが含まれている。

同工場で生産され、これらの重要な搭載システムの製造に使用される個々のサブアセンブリには、Kh-101巡航ミサイルに使用されるトランジスタアセンブリやマトリックス、イスカンデル-Kミサイルに使用される「ザリャ-61M」搭載デジタルコンピュータ用の半導体部品、そして「パンツィール-S1」防空システムに使用されるダイオードやトランジスタモジュールなどが含まれる。

ヴォロネジ州のアレクサンドル・グセフ知事は施設に甚大な被害が生じたことを認めた。また、少なくとも3人が負傷したと述べたが、被害の程度に関するその他の詳細については明らかにしなかった。

その後、ソーシャルメディア上では、工場から立ち上る煙や炎を捉えた多数の動画や画像が拡散され、ロシアのメディアはヴォロネジの工場であると特定した。

ロシアのミサイル産業の弱体化

ロシアで現在運用されているシステムは、ソ連時代から引き継がれたものであり、多くの場合、主要な兵器システムの生産を担う企業数社が同じ地域、時には同じ都市内に集まっている。

これにより、ミサイルやその他の兵器の主要な「ブロック」を、遠く離れた最終組立工場まで長距離輸送する必要がなくなり、生産が簡素化される。

ヴォロネジ工場もこのパターンに当てはまるため、同市の軍事関連企業に対する攻撃が今後も続くと予想するのは妥当である。

半導体工場の近くには、ヴォロネジ機械工場(VMZ)と、ロケットエンジンを開発する化学自動化設計局(KBKhA)がある。

これら2つの企業は、半導体施設から約1マイル未満の距離に位置している。

同工場がKh-101ミサイルの生産に関与していることは、ウクライナの都市に対するロシアの作戦において、戦略的に最も重要な意味を持つ。

Kh-101は、発射地点から最大3,400マイル離れた目標を攻撃可能な長距離空対地巡航ミサイルである。

同ミサイルの誘導システムは、慣性誘導、地形追従レーダー、および光学式終端ホーミングを組み合わせたものである。その高度制御は、ロシアの技術資料で「UVK-208ブロック」と呼ばれる、暗号化された高度計ユニットによって行われている。

ロシアは通常、トゥポレフTu-95MS戦略爆撃機から、同機がまだロシア領空内を飛行している間にKh-101を発射している。その際、カスピ海地域の奥深くやヴォルガ川流域上空から発射されることもある。

これにより、同機はウクライナの防空部隊の射程圏をはるかに超えた位置に留まることができる。■

著者について:ルーベン・F・ジョンソン

ルーベン・F・ジョンソンは、外国の兵器システム、防衛技術、および国際的な武器輸出政策に関する分析と報道において36年の経験を有する。ジョンソンは、カシミール・プワスキ財団の研究部長を務めている。また、彼は2022年2月のロシアによるウクライナ侵攻の生存者でもある。長年にわたり、米国の防衛産業で外国技術アナリストとして勤務し、その後、米国防総省、海軍および空軍、ならびに英国およびオーストラリア政府のコンサルタントを務めた。2022年から2023年にかけて、防衛分野の報道で2年連続して賞を受賞した。デポー大学で学士号を、オハイオ州のマイアミ大学で修士号を取得しており、専攻はソ連・ロシア研究である。現在はワルシャワに在住している。

苦肉の策でロシアが戦略爆撃機用に巨大防護シェルターを建設中―ウクライナ戦が始まる前には機材は屋外に置いても何も危惧サれなかったのですが、今や機材シェルターはホットな話題になっています

 

苦肉の策でロシアが戦略爆撃機に巨大防護シェルターを建設中

Russia Is Building Huge Protective Shelters For Its Strategic Bombers


貴重な爆撃機を無防備な状態に置いてきたロシアは標的となりやすい空軍基地に、爆撃機用のシェルターを建設中。

https://www.twz.com/air/russia-is-building-huge-protective-shelters-for-its-strategic-bombers

Engels shelters long-range aviation

写真 © 2026 PLANET LABS INC. ALL RIGHTS RESERVED. 許可を得て転載。

星画像により、ロシア軍が軍用機向けの防護シェルターの建設を進めていることが明らかになった。対象は現在、長距離爆撃機にまで及んでおり、これはロシア航空宇宙軍で前例のない展開である。画像からは、最も重要な長距離航空拠点の一つであるロシアのエンゲルス空軍基地で大規模な工事が進行中であることがわかる。数十年にわたりこうした高価値な航空機を駐機場に無防備な状態で放置してきた状況からの大きな転換だ。同基地は、ロシアがウクライナに対して展開している巡航ミサイル作戦で中心的な役割を果たしているため、ウクライナにとっての主要な標的となってきた。

本誌Planet Labsから入手した2026年6月20日撮影の衛星画像は、同国南東部のサラトフ州にあるエンゲルス空軍基地における防護シェルターの建設工事の規模を示している。従来の防護シェルターは戦術機用だったのに対し、エンゲルス基地ではTu-95MS ベア-HおよびTu-160 ブラックジャックといった戦略爆撃機の寸法に合わせて、はるかに大型になっている。


写真 © 2026 PLANET LABS INC. ALL RIGHTS RESERVED. 許可を得て転載。

入手可能な画像によると、最寄りのウクライナ国境から約300マイル離れた同基地では、少なくとも17基の防護シェルターが建設中であるようだ。


エンゲルス空軍基地のおおよその位置。Google Earth

エンゲルス(別名エンゲルス-2)は、ロシア長距離航空部隊にとって最重要な飛行場の一つである。同基地には第22重爆撃航空師団が駐屯しており、ロシアで唯一のTu-160飛行隊に加え、Tu-95MS爆撃機の飛行隊も担当している。

両機種は、ウクライナ紛争に広く投入されており、特に、ウクライナ全土の民間・軍事施設をはじめとする標的、とりわけ同国のエネルギーインフラを標的とした遠距離攻撃で活用されている。

2012年から2017年にかけて、エンゲルス空軍基地は再建された。長さ約11,500フィート、幅230フィートの主滑走路と並行して、同じ長さで幅200フィートの新しい滑走路が建設された。その後、航空機の駐機エリアも全面的に再建された。


現在の建設プログラムが始まる前の、エンゲルス(エンゲルス-2としても知られる)の衛星写真全体。Google Earth


6月20日に撮影された、基地の北東隅で行われている大規模な建設プロジェクトを示す写真。写真 © 2026 PLANET LABS INC. ALL RIGHTS RESERVED. 許可を得て転載。

報道によると、爆撃機用の防護シェルター建設作業は2025年4月に始まった。これは、昨夏にロシア全土の主に爆撃機基地を標的としたウクライナの大規模ドローン攻撃「オペレーション・スパイダーウェブ」が実行された数ヶ月前のことであり、その詳細については当サイトのこちらの記事で読むことができる。

その直後、下図のように、ブラックジャック級の航空機用シェルターの模型がロシアのアンドレイ・ベロソフ国防相に披露された

エンゲルス空軍基地は「オペレーション・スパイダーウェブ」の標的となった空軍基地にではなかったが、同基地に駐留する航空機が潜在的に脆弱であることは明らかだった。

当時当サイトが報じたように、2025年3月、エンゲルス空軍基地はウクライナの長距離ドローンによる攻撃を受け、基地内の兵器貯蔵区域が主な標的であったとみられる。


2025年3月、エンゲルス空軍基地の兵器貯蔵区域に対するウクライナのドローン攻撃によって生じた被害の衛星画像。衛星画像 ©2025 Maxar Technologies

2025年1月、当サイトは、エンゲルス空軍基地付近で発生した大規模火災について報じた。ロシア当局は、この火災の原因を「大規模なウクライナ製ドローン攻撃」と説明している。攻撃の標的となったのは、エンゲルス基地にとって戦略的に重要な燃料貯蔵タンク群であり、火災はその後数日間燃え続けた。

紛争初期の2022年12月だけでも、エンゲルスは3回攻撃を受けた。そのうちの少なくとも1回について、ロシア側は、同空軍基地がウクライナによって爆発物を搭載したソ連製ジェット推進式無人航空機による攻撃を受けたと述べた。

こうした攻撃は、比較的速度が遅く低空飛行するウクライナのドローンが、ロシア領内の奥深くまで侵入し、戦略的な軍事目標を攻撃できる能力を繰り返し浮き彫りにしてきた。一方で「スパイダーウェブ作戦」は、空軍基地にはるかに近い場所から、短距離ドローンを密かに大量に発射されたという新たなジレンマをもたらした。

現地の防空能力の有効性に対し疑問が絶えない中、ロシアは基地駐機中の航空機を保護しようと、各種取り組みに着手している。

紛争開始当初から、ロシア空軍基地は航空機を分散配置してきたが、爆撃機の場合、スペース、乗組員、整備施設、兵器などに対する要求が高いため、それほど単純な話ではない。エンゲルス基地の滑走路の一本は、ここ数年、分散駐機エリアとして使用されてきた。


2022年11月、エンゲルス基地で屋外に駐機している爆撃機。写真には、左から順にTu-95MSが3機、Tu-160が3機が写っている。写真 © 2022 PLANET LABS INC. ALL RIGHTS RESERVED. 許可を得て転載

ロシアはまた、空軍基地においてさらなる予防措置を講じている。まず、運用中の航空機の間に防爆壁を設置した。これは、攻撃の際に1機の航空機に生じた損害を封じ込め、火災や破片の拡散を防ぐことを目的としたものである。

さらに最近では、基地数カ所で建設工事が行われ、ドローン攻撃やその他の間接射撃から航空機を確実に防護するため、数十基の新しい強化型航空機格納庫が追加されている。しかし、この取り組みの初期段階では、格納庫のサイズは小型の戦術ジェット機対応で設計されており、爆撃機に同種の防護措置が講じられていなかった。これは、ウクライナに近い飛行場や、2024年後半からロシアの空軍基地に対して使用され始めた米国供給の陸軍戦術ミサイルシステム(ATACMS)短距離弾道ミサイルに対する特有の脆弱性を反映したものだった可能性もある。

その代わり、爆撃機基地には、おとりとして使用されるために廃棄機材が提供された。さらに異例の対策として、航空機の上面に車両用タイヤを配置したり滑走路のコンクリート面に航空機のシルエットを描いたりした。特にタイヤは、ウクライナが運用するスタンドオフ兵器に搭載された画像照合型ホーミング装置を混乱させることを目的としていた。本誌は、2023年8月にエンゲルス基地の爆撃機数機の上部に施されたこの奇妙な覆いを最初に発見した


2023年8月、エンゲルス空軍基地で、主翼と胴体中央部の上面にタイヤが設置されたTu-95MS長距離爆撃機。衛星画像 ©2023 Maxar Technologies


エンゲルス空軍基地に描かれたTu-95MS爆撃機の偽装図。写真 © 2023 PLANET LABS INC. ALL RIGHTS RESERVED. 許可を得て転載

現在、エンゲルスからの画像により、これらのシェルターがロシアの爆撃機にも拡大されていることが確認された。これはロシアの爆撃機運用における重要な変化を示すものであり、これまではこれらの航空機は飛行場で実質的に無防備な状態に置かれており、屋外での整備も行われていた。

現段階では、こうした爆撃機用シェルターがどの程度の防護能力を持つかは不明だ。最も堅牢な戦術機用シェルターは鉄骨フレームの上にプレハブコンクリート部材を載せた構造とされている。これらは大型巡航ミサイルの直撃には耐えられない可能性があるが、多くの種類のドローンやクラスター弾による攻撃からは防御できると考えられる。

また、曲面状の金属板を使用した別のタイプのシェルターも、一部のロシア戦術空軍基地に現れているが、小型のFPVドローンや「爆撃機型」ドローンによる近距離攻撃に対するドローン遮蔽壁としての役割に過ぎない可能性が高い。


ロシアのマリノフカ空軍基地にある金属製の格納庫は、ウクライナのドローン攻撃を受けて、破片による甚大な被害を受けている。Telegram経由

たとえ爆撃機用シェルターが比較的脆弱なものとしても、特に小型ドローンに対してはある程度の防護効果を発揮し、作戦活動――さらには爆撃機の存在そのもの――を観察者から隠蔽することで、標的の特定を困難にすることができる。

ウクライナに対する長距離巡航ミサイル攻撃の矢面に立たされているだけでなく、ロシアの爆撃機は戦術ジェット機よりはるかに貴重な資産であり、戦術ジェット機の中で最も重要な機種は現在も量産が続いている。

対照的に、Tu-95MS(およびTu-22M3「バックファイア-C」)は数十年前から生産が終了しており、Tu-160の生産再開に向けた取り組みはこれまでのところ極めて緩やかなペースで進んでいる


ロシア西部のタタールスタン共和国にあるカザン航空工場で製造された最初の新型Tu-160M。2022年初頭に同地で初飛行を行った。UAC

同時に、これら航空機は同国の戦略的軍事態勢の重要な要素であり、ロシアの核兵器運搬部隊の一翼を担っている。

航空機――特に米軍機――に適切な防護を提供する必要性については、本誌以前にも取り上げたことがある。ドローンやミサイルの脅威の進化に対応し、さまざまなレベルの防護性能を備えた航空機シェルターが、世界的に再び注目を集めている。米軍内部や議会では、航空機のための新たな防衛インフラの整備、ならびに新たな能動的航空・ミサイル防衛戦術・技術・手順への投資の価値について、議論が高まっている。少数の前方展開拠点を除き、米国は爆撃機を含む戦闘機用の堅牢な格納庫への投資を行っていない。この状況がもたらすリスク(米国本土を含む)は、最近バークスデール空軍基地がドローンに襲撃された際、同基地の貴重なB-52爆撃機が駐機場でほぼ無防備な状態に置かれたままだったことで、メディアを通じて浮き彫りになった。

ウクライナによるドローン(および巡航ミサイル)の継続的な攻撃により、ロシアの爆撃機基地が重要な標的であることが明らかになった。ウクライナが様々な手段でこの種の施設を攻撃できる能力を有していることから、エンゲルス空軍基地で防護シェルター建設計画が拡大された。これは、冷戦時代まで遡ってもロシアにとって前例のないことだ。この建設は、代替が極めて困難な損失を被ってきたロシアの爆撃機部隊にとって、部隊防護に関する新たなドクトリンを示している。モスクワが白昼の大量空襲にさらされていることから、長距離攻撃の脅威は、ロシアにとって明らかに憂慮すべきペースで高まっているようだ。■

トーマス・ニューディック

スタッフライター

トーマス・ニューディックはTWZのスタッフライターであり、軍用航空、防衛技術、兵器システム、国際安全保障を専門に取材している。ドイツのベルリンを拠点とし、世界中の紛争、軍事近代化の取り組み、新興の航空宇宙技術について報道しており、特に空軍力と現代戦争におけるその役割に関心を寄せている。彼の報道は、現代および歴史的な空軍力、とりわけヨーロッパにおける深い専門知識に基づいており、大陸全域およびそれ以外の地域における軍用航空、空戦、航空宇宙技術の発展に焦点を当てている。




2026年6月24日水曜日

鹵獲ロシア兵器の諸元をウクライナが公開し、西側同盟国と共有中「TrophyLab」は戦利品データ実験室といったメッセージなのでしょうか

 

鹵獲したロシア製兵器のデータを同盟国と共有する「TrophyLab」プラットフォームをウクライナが立ち上げ

Ukraine launches ‘TrophyLab’ platform to share captured Russian weapons with allies


https://www.defensenews.com/global/europe/2026/06/22/ukraine-launches-trophylab-platform-to-share-captured-russian-weapons-with-allies/

2026年4月5日、キーウで展示された鹵獲ロシア製戦車を眺めるウクライナ国民。(Martyn Aim/Getty Images)

ウィーン発 — ウクライナ国防省はアクセス制御付きのオンラインプラットフォームを立ち上げ、同盟国の政府、防衛企業、研究機関に対し、鹵獲したロシア軍用装備から得られた技術情報を提供する。キーウがこれまで特定のパートナーと非公式に行ってきた取り組みを正式化したものである。

「TrophyLab」と名付けられ、trophylab.mod.gov.uaでアクセス可能な洗練されたデザインのプラットフォームには、現在、79のカテゴリーにわたり、鹵獲したロシア製装備のサンプル115点以上が登録されている。審査プロセスを通過したユーザーは、設計図、部品分析、回路図以外にウクライナの国立研究所や情報機関による調査結果にアクセス可能となる。同省によると、現在225件以上の研究資料が掲載されている。

ミハイロ・フェドロフ国防相は木曜日、ソーシャルメディアでこのプラットフォームの立ち上げを発表し、これを「文明世界全体」の戦略的ツールと位置付けた。研究対象として掲載されている品目には、例えば「キンジャル」極超音速ミサイルやT-90M戦車などが含まれる。

「戦場で押収されたミサイル、ドローン、車両はすべて、自由世界にとって知識の源となっている」とフェドロフは記した。

デジタルアクセス以外にこのプラットフォームでは、認証済みのパートナーが、非破壊検査、分解、あるいは完全破壊試験のためにハードウェアそのものの提供を要請できる。この仕組みは、電子対抗措置を開発している国や、特定のロシアの脅威に対して自国のプラットフォームの耐性を高めようとしている国にとって、特に有益なものとなる可能性がある。

アクセスは一般公開されていない。利用資格のあるユーザーには、ウクライナ国防軍および製造業者、外国の国防省、国防省の要件を満たすパートナー国の防衛企業、ならびに認定された科学機関が含まれる。審査要件は、資料の機密性を反映している――押収されたシステムの一部は技術的な詳細が公に開示されていない――一方で、プラットフォームの利用範囲を、すでにウクライナの防衛協力ネットワークに組み込まれている国家や企業に限定することにもなる。

この取り組みは、キーウが戦場の知見を移転可能な資産として制度化するという、広範な動きの一環である。同様の動きとして、ウクライナは以前、同盟国のAIシステムを訓練するため前線でのドローン映像を長時間分共有したほか、ドイツと二国間協定(いわゆる「ブレイブ・ジャーマニー」プログラム)を締結し、実戦での教訓に基づいて深部攻撃兵器を開発するスタートアップを共同で支援している。先月、キーウは国際防衛協力において鹵獲したロシア製装備を使用するための正式な法的枠組みも確立した。■


ライナス・ヘラーについて

ライナス・ヘラーは、『ディフェンス・ニュース』の欧州特派員兼OSINT調査員である。欧州および世界を形作る武器取引、制裁、地政学について報道している。大量破壊兵器(WMD)不拡散、テロリズム研究、国際関係の各分野で修士号を取得しており、英語、ドイツ語、ロシア語、スペイン語の4か国語で取材・執筆を行っている。

2026年6月17日水曜日

ドローンが飛び交うウクライナでは赤十字マークは標的となるので消されている―ドローン作戦により戦場の負傷者搬送のあり方がここまで変わってしまった

 

ウクライナのドローン戦が戦場医療を変えている

How Ukraine’s Drone Warfare Is Changing Battlefield Medicine

https://nationalinterest.org/feature/how-ukraines-drone-warfare-is-changing-battlefield-medicine

ドローンによる殺傷能力の高まりで負傷した兵士の前線からの救出が困難になっている

ローンは、ロシアの侵攻に対するウクライナの防衛で要となり、キーウに高度な能力と、広範な非対称的な攻撃範囲をもたらしている。しかし、ロシアもドローン戦争の戦い方を学びつつあり、その手法は一層洗練されてきている。

その結果、戦場では双方にとって極めて大きな犠牲を伴うものとなっている。ロシアはもはや、大規模な装甲部隊を戦場に定期的に送り込んでいない。両軍とも絶え間ないドローンの監視と攻撃の下で行動している。

敵は相手の動きのほとんどを検知でき、数分以内にドローンが接近してくる可能性がある。ウクライナ第80空挺旅団のイゴール・イワノフ上級中尉は、たった一つのミスがどれほど迅速に致命的な結果を招くかを筆者らに語った。2025年10月、ドネツク州ヴィャキフカ近郊の塹壕に、新兵たちが適切な迷彩や移動規律を欠いたまま進入した。1分も経たないうちに、ロシア軍のファーストパーソンビュー(FPV)ドローンがその陣地を攻撃した。

しかし、ドローン革命は兵士の戦い方を変えるだけでなく、戦闘で負傷した後の兵士の扱い方も変えている。それは兵士が負う傷の性質を変容させキルゾーンからの救出の難度を高め、その後の治療方法も変えている。ドローンによる切断傷、救助時間の長期化、そして致命的な「ウォーバグ」の拡散というこの「致死三要素」は、今やウクライナの戦場医療を定義づけており、NATOの防衛計画担当者たちの注目を集めるべきである。

戦場医療では「ゴールデンアワー」が長年重視されてきた。兵士が負傷した直後の重要な時間帯のことで、迅速な救出と治療が生死を分けることになる。しかし、ドローンが氾濫する今日の戦場では、負傷者に到達すること自体が危険な場合が多い。救急車や医療従事者自身が、瞬く間に標的となってしまうのだ。

ウクライナの医療従事者は、赤十字など識別マークを避ける傾向が強い。あるウクライナの地下軍事病院の医務総監は、『エコノミスト』に対し、識別マークは保護をもたらすどころかロシア軍の攻撃を招く恐れがあるため、医療従事者はその除去を勧められていると語った

ロシア軍の一般的な戦術の一つは、ウクライナ車両を攻撃して乗員を負傷させることだ。その後、ドローンが付近を徘徊し、ウクライナの医療従事者や搬送チームが到着するのを待ち伏せする。到着すると、ロシア軍は医療搬送チームに2度目の「ダブルタップ」攻撃を仕掛けることができる。

塹壕に身を潜める兵士たちにとって、これは「ゴールデンアワー」が「永遠のアワー」へと変貌したことを意味する。負傷した兵士は、救出されるまで数時間、あるいは数日間も閉じ込められる。一部の戦区では、車両の移動があまりにも危険なため、兵士たちが数ヶ月間も前線の陣地に留まり続けている。そうした陣地への到達や撤退には、ドローンの監視が絶え間なく続く中、数マイルを徒歩で移動しなければならないことがよくある。

「ゴールデンアワー」が過ぎ去るにつれ、長期にわたる戦地での治療が新たな焦点となっている。アゾフ部隊の元戦闘衛生兵である米国の退役軍人ベン・ワイセログルは、著者らに対し、衛生兵には、輸血、点滴、疼痛管理、感染対策、そしてかつては高度な医療レベルでのみ行われていたその他処置を通じて、負傷した兵士を長期間にわたり生き延びさせることが期待されていると語った。

ある事例では、脚を負傷した兵士が、度重なる後送が失敗に終わったため、5ヶ月間も前線の陣地に留まり続けた。

航空医療後送は、長らくアメリカの戦場医療の中心であったが、ヘリコプターでさえ瞬く間に標的となるドローンが飛び交う環境下では、ほとんど利用できない。ウクライナは、機械式救護兵として機能する無人地上車両UGV)、ドローンによる医療物資の輸送、移動式トリアージ拠点に転用された病院列車など、即興的な後送手段で対応している。ワイセログルによると、2025年末までに、一部ウクライナ部隊は、迅速な後送が不可能な負傷兵へ点滴キットや全血を届けるためドローンを使用しはじめていたという。

負傷した兵士を仕留めたり救助隊を攻撃したりしようとするロシアのドローンが群れをなして救出作戦に襲来することが多い。コスティャンティニフカでは、ハリネズミ型の即席装甲を装備したM113装甲兵員輸送車が、ウクライナのリュート旅団の負傷兵を救出する最中、ロシア軍のFPVドローンによる度重なる攻撃を耐え抜いた事例がある。

殺戮地帯が過度に危険なため有人車両が派遣できない場合、UGV(無人地上車両)は夜間に低シグネチャで移動できるため、ドローンによる探知を困難にしながら負傷兵の救出を支援できる。

しかし、指揮官が救出任務を承認するには、適切な条件が必要だ。もし負傷兵を乗せたUGVがドローンの待ち伏せ攻撃を受けた場合、その兵士を道路の真ん中に無防備なまま放置し、ロシアのドローンの餌食として待たせるわけにはいかない。

その結果、ウクライナは、救助中にロシアのドローンが攻撃してきた場合でも、負傷兵の生存率を高めるべく設計された装甲避難カプセルに投資してきた。ウクライナ第1独立医療大隊による最近の任務は、こうしたカプセルの重要さを示した。あるUGVが負傷兵を前線から36.5キロメートル運搬したが、帰路で2つの地雷に遭遇した。それでも、装甲カプセルが兵士を破片から守り、避難を成功させた。

Dignitas Ukraineの共同創設者であるリュバ・シポビッチは、通信環境も大きな制約となっていると筆者に語った。UGVは、オペレーターが通信を喪失した場合でも避難ルートを完遂できるよう、より高い自律性を必要とする。将来の塹壕システムには、UGVがドローンから隠れたまま負傷兵、弾薬、物資を移動させられるよう、覆われたロボット用ルートやアクセスポイントが必要になるかもしれない。

負傷した兵士を後送できない場合、無人機(ドローン)が塹壕の陣地に医療物資を直接届け、救出が可能になるまで兵士の命をつなぐことができる。また、地上車両や無人地上車両(UGV)がロシア軍のFPV攻撃の前に脆弱になる中、ウクライナは負傷兵を空路で後送するため大型マルチコプター型ドローンの試験運用も行っている。

しかし、ドローンによる負傷者や後送の遅延(CASEVAC)は、兵士を治療待ちの状態に置くだけにとどまらない。それらは、医療班が負傷者に到達した際に直面する負傷の様相も変えている。

「兵士が受ける最も一般的な負傷は、爆風や地雷に関連するものです」と、第1独立突撃連隊の上級戦闘衛生兵キリロ・マトロスは著者らに語った。FPVドローンやロイタリング弾薬は、一部戦区では死傷者の最大90%を占めており、戦場の負傷パターンを再構築しつつある。

ウクライナで活動した米国の外傷外科医たち――退役米陸軍ハドソン・ベリー大佐マイケル・サモトフカ医師ら――は、第1段階の前線野戦病院や第2段階の外傷治療拠点で、その影響を直接目撃している。彼らは筆者らに対し、負傷の傾向が従来の銃創や間接的な砲撃による負傷から、露出した四肢、顔面、首への精密攻撃へ移行しつつあると語った。

負傷者多数は、防弾チョッキやヘルメットの下で、致命的な内部爆風損傷も負う。その結果、西側諸国の軍隊が数十年にわたり備えてきた負傷パターンと異なり、複雑な多肢損傷や顔面損傷、火傷、爆風外傷の数が急増している。

ウクライナでは、「ゴールデンアワー」が数日間に及ぶ場合、止血帯症候群(TS)でさえ深刻な合併症となる。コンスタンティン・フメニウク大佐ドミトロ・ベシュレイ少佐といったウクライナ軍の外科医は、搬送された負傷者の約40%がこの症候群の基準を満たしており、その大半が最終的に切断を余儀なくされると著者らに語った。また、手術を生き延びた者のうち、半数近くが依然としてTS関連の臓器不全のため死亡する可能性がある。

こうした遅延は、抗生物質耐性を持つ「スーパー・ウォーバグ」による感染症にとって理想的な条件も生み出している。

ヘイリー・ウレン博士(ウクライナ公衆衛生センターの抗菌薬耐性・感染管理主任専門医)は、土壌や破片で汚染された爆発傷、長時間に及ぶ搬送、早期除染の機会の限定が、治療困難な感染症の発生を加速させていると著者らに警告した。戦時下では、負傷者が搬送経路を移動する間に、汚染された傷がコロニー形成から全身性感染症へと進行する可能性がある。

負傷兵が最終的な治療を受ける段階に至る頃には、その傷口にはクレブシエラシュードモナスアシネトバクターを含む複数の細菌、すなわち「ウォーバグ」が繁殖している可能性がある。これら感染症の一部は、利用可能な抗生物質のほとんど、あるいはすべてに耐性を獲得しつつあり、戦場医療はウクライナおよびNATOにとって、より広範なバイオセキュリティ上の問題へと変貌しつつある。

しかし、NATOのドクトリンでは、負傷者が外科医の元へたどり着く前に、ドローンの執拗な監視下に置かれる可能性がある戦場の現実に対応しきれていない。イラクアフガニスタンにおける西側軍事医療の基盤となっていたヘリコプターによる医療後送モデルは、もはや脆弱になりつつある。ウクライナ事例は、ヘリコプターでさえ安価なFPVドローンに狙われる可能性があることを示しており、迅速な空中後送は、多くの西側計画担当者が想定しているよりもはるかにリスクが高く、信頼性が低いものとなっている。

実際、ウクライナは孤立した実験場ではない――アフガニスタン以降、西側の軍事医療が抱いてきたあらゆる前提に対するリアルタイムのストレステストとなっている。弱小国が加えることのできる、大国に対する不釣り合いな損害を可能にするドローン技術が、現代の戦場医療を再構築しつつある。

「イランに対して、多大な犠牲者を出さずに地上部隊を投入できる唯一の方法は、FPVドローンの戦術を完全に掌握することだ」と、元米軍リーパードローン操縦士のサム・ナヒンスは筆者らに語った。しかし、イスラエルレバノンヒズボラによる光ファイバー式ドローンの使用に直面しているにもかかわらず、適応のペースが遅い状況は、将来の戦争において、西側の戦術が対応し切れないほどの速さで犠牲者が発生することを示唆している。

影響はすでに顕在化しており、教訓も明白だ。負傷者が前線の衛生兵から後方の最終治療病院へ軍医療システムを移動する過程で、「致死三要素」は長い痕跡を残す。切断、止血帯症候群、薬剤耐性感染症、敗血症による死亡、そして戦争終結後も数十年続くリハビリテーションの必要性などである。

ケアの実践、感染管理、抗菌薬適正使用は、連鎖のあらゆる段階で適応しなければならない。病原体は国境を尊重しないため、その影響は軍事医療にとどまらず、民間医療の備えや世界的なバイオセキュリティにまで及ぶ。備えるための知識は存在する。しかし、それに対応する教義は存在しない。■

著者について:デビッド・キリチェンコ、ダグラス・デイヴィス

デビッド・キリチェンコはフリーランスのジャーナリストであり、ヘンリー・ジャクソン・ソサエティの客員研究員である。彼の研究は、自律システム、サイバー戦争、非対称戦争、および軍事戦略に焦点を当てている。彼の分析は、アトランティック・カウンシル、欧州政策分析センター、非対称戦争センター、『ミリタリー・レビュー』、モダン・ウォーフェア・インスティテュートなどの媒体や、査読付き学術誌で広く発表されている。Xで彼をフォロー:@DVKirichenko

ダグラス・J・デイヴィス医学博士・理学博士は、ウィスコンシン医科大学の神経放射線科医、救急放射線科医、およびグローバルヘルス担当官である。2022年以降、医療代表団や米国の医療・特殊作戦退役軍人と共に、ウクライナへ20回近くの人道支援活動を行い、最前線の外傷センター、リハビリ施設、ドローン攻撃のトリアージ区域を訪れている。彼は、ウクライナの医療システムを支援する国際NGOや医療専門家からなるコンソーシアム「ウクライナ医療交流・開発同盟(Ukrainian Alliance for Medical Exchange and Development)」の共同設立者である。デイビス博士は、『The Cipher Brief』および『The Keyu Post』の寄稿アナリストを務め、ジトミール州立工科大学の名誉教授職も兼任している。ウクライナ出身の妻も医師である。彼のLinkedInをフォローしよう。