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2026年8月27日木曜日

ポーランドがF-15EX調達に動く?同国は否定しているが、大幅な装備品調達をポーランドがしていること、否定していたものの蓋を開けたら大量に調達したアパッチヘリの前例から同国が有望視されています。ロシアの脅威のためでしょうね

 


米空軍写真(撮影:テクニカル・サージェント・ジェイコブ・スティーブンス)

F-15EX購入先にポーランドが浮上、同国は調達を否定しているが

Poland’s Name Appears in U.S. F-15EX Deal, Warsaw Denies Procurement Plans


ワルシャワはF-15EXの調達計画はないとしているが、AH-64アパッチの先例がある

  • TWZ

  • トーマス・ニューディック

  • 2026年8月25日 午後1時53分(EDT)公開

  • https://www.twz.com/air/polands-name-appears-in-u-s-f-15ex-deal-warsaw-denies-procurement-plans

味深い展開として、ポーランドがF-15プログラムに関してボーイングの大規模な新規米国契約の対象となる対外軍事販売(FMS)顧客の一つに名指しされている。これにより、ワルシャワがF-15EXイーグルIIを導入する可能性があるとの憶測が再燃してきた。しかし、ポーランド国防省は現時点でその計画はないとしている。とはいえ、AH-64Eアパッチ・ガーディアン攻撃ヘリコプターのポーランドによる発注が、同様の経緯をたどった前例がある。

米国防総省は月曜日、ボーイングが「F-15イーグル・クレスト」プログラムに関して、上限額1,312億3,000万ドルの無期限納入・無定量(IDIQ)契約を獲得したと発表した。この契約は、F-15の生産、システム統合、近代化、アップグレード、改修、維持管理、およびデポレベルでの整備能力の確立を網羅している。作業は2037年8月まで継続される見込みで、当初の発注期間は2031年8月までだが、2036年まで期間延長のオプションが設けられている。

この区別は重要である。IDIQ契約は、その後発注を行う仕組みを確立するもので、それ自体が契約に記載されたすべての国による航空機購入を意味するものではない。したがって、1,312億3,000万ドルという数字は、米国およびその海外顧客がすでに発注した航空機の価値ではなく、より広範なF-15プログラムにおける契約上の最大上限額である。

重要な点として、この契約は対外軍事販売(FMS)の顧客も対象としている。米国防総省は、日本、イスラエル、サウジアラビア、韓国、シンガポール、インドネシア、ポーランドを具体的に挙げている。

うち、インドネシアはかつてF-15EXの最初の輸出運用国となる予定だったが、今年初め、ボーイングは同国が同機購入を断念したことを確認した。この取引は過去2年間、停滞状態にあった。

一方、ポーランドがF-15EXの発注計画を正式に発表したことはないが、ボーイングは同国を同機の潜在的な顧客として注目している。

ボーイングはワルシャワにF-15EXを積極的に売り込んでおり、ポーランド軍当局者も以前、同社の米国施設を訪問している。2025年には、当時のポーランド空軍監察官イレーヌシュ・ノヴァク将軍が、ボーイング施設でF-15EXを操縦した。

同機は、ポーランドが追加で必要とする第4世代戦闘機に関する議論で頻繁に取り上げられてきた。ワルシャワはすでに、第5世代戦闘機F-35の調達数を大幅に増強することを決定しており、ポーランド当局者は、発注済みの32機に加えて、さらに32機のF-35Aを導入する計画を確認している。

2026年6月12日、ポーランドのラスクにある第32戦術空軍基地で行われた、同機の正式就役を記念する式典での、ポーランド空軍の最初の3機のF-35戦闘機(ポーランドでは「フサールズ」として知られる)の1機。写真:Andrzej Iwanczuk/NurPhoto via Getty Images Andrzej Iwanczuk

F35 – HUSARZ

過去に論じた通り、F-15EXは、大容量の兵装搭載能力、長航続距離、そして強力な空対空兵器能力を備え、F-35を強力に補完する存在となる。しかし、現時点では、ポーランド側からそのような調達計画が正式な取得段階に入ったことを示す兆候は見られない。

ポーランド国防省はDefence24に対し、ポーランド軍は「F-15EXの取得は計画していない」と述べた。また、同国が米国の枠組み契約に含まれていることは、決定が下されたことや調達プロセスが開始されたことを意味するものではないとしている。

現状では、米国の発表文言は、新たな契約枠組みでF-15の対外軍事販売(FMS)に潜在的に参加可能な国々を特定したものとして理解するのが最も適切だろう。

ポーランドに関しては、ワルシャワ当局が現在同機の取得計画はないとしているにもかかわらず、ワシントンは将来のF-15EX購入を容易にしそうな長期的な契約枠組みを準備している。

将来的に状況が変わるかは別の問題であるが、『ジェーンズ』の航空担当編集者ガレス・ジェニングスが指摘しているように、2017年には、センサーに関する同様の契約でポーランドが名指しされた際、米国防総省は同国がAH-64を選定した事実を否定していた。その直後、ワルシャワはアパッチで最大の海外顧客となり、96機を購入した。

2026年8月15日、ポーランドのワルシャワで行われたポーランド軍記念日の軍事パレード中、ポーランド陸軍のボーイング製AH-64「アパッチ」攻撃ヘリコプターが市街地上空を飛行している。写真:Marek Antoni Iwanczuk/NurPhoto Marek Antoni Iwańczuk

ボーイングは本日、ジェニングスに対し、ポーランドはF-15EXについてまだ決定を下していないと伝えた。

アパッチの購入は、ロシアによるウクライナへの全面侵攻以来進行中の、異例のポーランドの軍事拡大の一環に過ぎない。ワルシャワは、32機のF-35発注に加え、48機のFA-50軽戦闘機、180両のK2戦車、250両のM1A2 SEPv3エイブラムス戦車など、軍隊のほぼすべての分野にわたって大規模な調達を進めている。また、既存のF-16戦闘機隊についても大規模なアップグレードが予定されている

現時点では、ポーランドによるF-15EXの契約は成立しておらず、ワルシャワ当局は調達プロセスが開始されていないことを明確にしている。しかし、同国が米国の枠組みに組み込まれたこと、ボーイング社の継続的な関心、そして「アパッチ」の先例を踏まえると、この可能性は注視する価値がある。

トーマス・ニューディック

スタッフライター

トーマス・ニューディックはTWZのスタッフライターであり、軍用航空、防衛技術、兵器システム、国際安全保障を専門に取材している。ドイツのベルリンを拠点とし、世界中の紛争、軍事近代化の取り組み、新興の航空宇宙技術について報道しており、特に空軍力と現代戦争におけるその役割に関心を持っている。彼の報道は、現代および歴史的な空軍力、特にヨーロッパにおける深い専門知識に基づいており、大陸全域およびそれ以上の地域における軍用航空、空戦、航空宇宙技術の発展に焦点を当てている。


オリジナル版読者のコメント

  • 特にポーランドの場合、これほど多くの航空機を配備しなくても十分対応できるのではないかと思う。防衛的な対空戦においては、既存のF-16機をPOBIT基準に近代化することがより良い選択だろう。戦闘を行わない欧州の国で、なぜF-15のような速度や航続距離が必要なのかはよく分からない……

  • 覚えておくべき点は、ポーランドの中長期計画の大部分が、NATOにおいて深く関与し、高度な能力と影響力を持つ加盟国となること、そして米国の防衛機関とも緊密に連携することにあるということだと思います。

  • ご指摘の通り、EXは国内防衛には必要以上に高性能かもしれませんが、NATOやEUの……

  • インドネシアもそのリストに含まれており、ボーイングは2月に同国へのF-15EX販売キャンペーンを終了すると発表しました。したがって、これはあくまで万が一に備えて行われているFMS(対外軍事販売)の事務手続きに過ぎないようです。

  • ポーランドにとってEXは理にかなっていないと思う。同国はすでに、制空権確保や敵陣深くへの侵入のためのハイエンド機を保有しているからだ……

  • 米国の主要戦闘機メーカーを検証:ボーイングとロッキード・マーティンの2025年ジェット機納入計画の内訳 - Defense Security Monitor

  • dsm.forecastinternational.com

  • おそらくポーランド政府は、(要請書)LORを提出しており、現在価格と入手可能性(P&A)について調整中なのではないか。これは本質的に米国政府に対して「Xは入手可能か、もし可能なら購入にはいくらかかるか」と尋ねているものだ。IDIQ契約は、プログラム事務局に航空機取得のための基準コストを提供し……

  • 見逃した方のために、そのリストにはポーランドも含まれていることに注目。彼らがF-15を導入するという話は初めて聞いた。

  • ミズーリ州セントルイスに本社を置くボーイング社は、F-15イーグル・クレストの支援を目的とした、上限131,230,000,000ドルの無期限納入・無期限数量契約を締結した…

2024年2月2日金曜日

米国の対外軍事装備品の売却、2023年度は809億ドルに急増  米国防衛産業株は買いか

 世界各地の安全保障への不安で、米国の防衛産業が好況のようです。FMS制度を使った売上が大幅増。Breaking Defense記事からのご紹介です。

Air Force photo

An Army M1 Abrams tank is loaded onto an Air Force C-17 transport. (Air Force photo)

23年度の外国向け武器販売・納入額は前年度比で55%増になった。

国務省の発表によると、米国の国防企業は昨年、対外軍事販売プログラムの下で809億ドル相当の兵器を他国に引き渡し、契約を交わした。

約810億ドルという数字は2023会計年度(2022年10月から2023年9月)のものである。ウクライナ戦争が激化し、友好国が近代化努力を加速させる方法を模索する中、バイデン政権が太平洋の同盟国を支援する後押しを続けたためである。22年度は519億ドルだった。

810億ドルに含まれるのは、同盟国やパートナー国からの資金による武器売却623億ドル、対外軍事資金プログラムを通じて契約された40億ドル、地雷除去や対テロリズムなどの項目を含む「その他」プログラムラインの147億ドルである。

昨年度の大型FMS案件には、ポーランドへのAH-64Eアパッチ・ヘリコプター96機と高機動砲兵ロケット・システム(HIMARS)100億ドル、ドイツへのCH-47Fチヌーク・ヘリコプター85億ドル、チェコへのF-35航空機と軍需品56億2000万ドルなどが含まれる。

FY23のFMSに加え、政権はFY22の総額1,536億ドルから2.5%増となる1,575億ドルの商業直接販売を昨年許可した。内訳は以下の通り:

  • F-35の主翼アセンブリとサブアセンブリ製造でイタリアに28億ドル

  • GE製F414-INS6エンジン・ハードウェア製造でインドへ18億ドル

  • 韓国にF100推進システムと予備部品用で12億ドル

米国はすでに24年度において、トルコ向けの推定230億ドルのF-16とギリシャ向けの推定86億ドルのF-35を承認し、以前は56億ドル相当と見積もられていたチェコ共和国向けの別のF-35契約を最終決定するなど、高額な潜在的取引の数々が承認ずみだ。■

US Foreign Military Sales deals mushroomed to $80.9 billion in 2023 - Breaking Defense

By   ASHLEY ROQUE

on January 30, 2024 at 1:57 PM


2013年9月27日金曜日

防衛装備の海外販売に熱を入れるペンタゴンの狙いは国内産業基盤維持および調達費用高騰の防止にある

Pentagon Pushes More Foreign Sales Of U.S. Goods

By Michael Bruno
Source: Aviation Week & Space Technology
aviationweek.com September 16, 2013
Credit: NIDS/NATO Media Library

アメリカ経営学の第一人者ピーター・ドラッカーは「ビジネスの本質は顧客を獲得し、維持すること」と表現した。国防総省はその言葉を真剣に受け止めているようだ。
  1. 強制予算執行削減はこのまま続きそうな観測で、国防関係者は輸出を前例のない水準まで引き上げようとしている。時間がかかる海外軍事販売 (FMS)では我慢できなくなり、海外バイヤーを米国製武器装備の販売に直接巻き込む傾向が強くなってきた。.
  2. 「近代装備は一層高価格になっており、長期間にわたる開発の負担が大変だ。これは米国以外でも同じ」と国防安全保障協力庁 Defense Security Cooperation Agency (DSCA)副長官リチャード・ジェネイルRichard Genaille, Jrが発言。いわんとしているのは開発調達コストを多くの海外諸国に負担させることだ。
  3. その好例が9カ国が参加する共用打撃戦闘機(JSF)でハイエンド装備は概して調達数が小規模になる、とジェネイルは発言。一方で、世界各地の開発途上国・新興国ではローエンド技術が訴求力を有している。
  4. そこでDSCAの対策のひとつに複数国向けにLOA要望承諾書を一括発行することで、従来は各国別にLOAを提示してきた。「多国向けLOAがあれば、同時に複数国が署名し、特定の製品を共同購入が可能となり、従来の二国間ベースより安価かつ容易に導入する道が開ける」(ジェネイル)
  5. JSFより成功している事例にNATOの戦略空輸能力手段調達計画でボーイングC-17グローブマスターIIIが計3機導入された件がある。各機はハンガリーのパパ空軍基地Papa AB に駐留し、10カ国が共同運航している。加盟国のアフガニスタン撤退時はこの制度を有効に活用した。.
  6. ハイディ・グラント空軍副次官(国際担当) Heidi Grant, deputy undersecretary of the Air Force によると空軍は空中給油分野で国際コンソーシアム体制の構築を目指し、NATOC-17の例を参考にしたいという。一方で空軍はFMSの対象となる可能性がある各国で導入希望が高い共通した15種類の兵器・システムを抽出しており、今後はその販売実現を重点的に進めることにし、従来のFMSを最初から案件成立していくプロセスを取りやめる。
  7. DSCAはFMS総額4,000億ドル相当の各種案件の成約を期待し、年間平均410億ドルの取引規模になる。「毎年410億ドルの新規案件で生まれる資金流入は国内の産業基盤を維持し、わが国自身の国防調達コストを下げることにつながる」(ジェネイル)
  8. オバマ政権が打ち出した輸出拡大策は国防総省による海外販売が頼りで、FMSでの販売が成立しないと国内の技術職技能職の数百万人分が雇用不安になるとジェネイルは試算し、逆に米国向けの調達価格が2割から3割値上がりするという。
  9. 一方で米国はすでに通常型戦争を行う能力を喪失したと危惧する向きもある。「武器調達・支援費用に軍の人件費も加えるとインフレーション率を上回る上昇をしており、当面この傾向がおさまりそうもない」と見るアナリストもいる。
  10. F-35、V-22やオハイオミサイル原潜の後継艦のような新型兵器は高性能だがインフレ率を加算してみると前の世代の兵器より高価になる。敵側の攻撃手段は防衛対象装備の数分の一の価格だと同アナリストは指摘し、「米国の国防産業企業の売り上げよりも少ないGDPの国が発射した」無誘導の初歩的なミサイルや中国のDF-21D対艦弾道ミサイルから防衛するために巨額の費用がかかる。■