スーパーホーネットが作られなかったら、グラマンの次世代型トムキャットが現実になっていたかもしれない。今回は素晴らしいレンダリング画像でそれを科学的に再現してみた グ ラマンF-14トムキャットは、アメリカ海軍戦闘機として退役して10年以上経った今も、人々の注目をしっかりと集めている。筆者が「ターキー・バード」について書いた記事が何年も前ながらいまだに人気で、読者からのメールが絶えない。「作られなかったスーパートムキャット」である。この記事を書いたのは5年以上前になるが、今回、Hangar B Productionsの航空宇宙アーティスト、アダム・バーチの協力を得て、F-23やF-32で行ったように、この機体が製造されていたらどう見えたかを科学的に再現してみた。また、ボーイングのF-15ストライクイーグル同様に、2010年代の理論的なアップグレードも考えてみた。 射出座席のストラップを締め、操縦桿を握り、スロットルを開け、敬礼をして、もうひとつの航空宇宙史の世界へ向かおう。 まずは、筆者が以前に書いたスーパートムキャット21の裏話から始める必要がある。詳細や時系列について議論している部分もあるが、一般的には以下のような考え方でST21は誕生した。 我々の現実では、F/A-18E/Fスーパーホーネットは、A-12アベンジャー計画という大失敗により、21世紀の海軍の主力戦闘機となった。大幅なコスト超過と重量増、そして大幅な遅延の末、当時のディック・チェイニー国防長官はステルス空母搭載の全翼機型攻撃機を中止し、NAVAIRの将来の在庫に大きな穴を開けてしまった。 1991年のことで、冷戦が終わったばかりで、世界最大の常備軍を蹴散らしたばかりであった。議会は何十年もの間、リスクの高い、非常に積極的な防衛計画に口を出していたが、もうたくさんだった。「平和の配当」論が台頭し、国防予算は減少の一途だった。 A-6E TRAMイントルーダーの退役が迫り、A-12計画の中止で生じた空白に、航空機メーカーが既存機材をベースにした「論理的成長」のデザインを出し始めた(中には何年も前のコンセプトを焼き直し、更新したものさえあった)。メーカーが、ほとんど全く新しい航空機を既存の機種のように見せ、しかも親しみやすい「進化型」の呼称を...
軍事航空、ISR、 無人機、サイバー、宇宙、安全保障、最新技術....防衛産業、軍事航空、軍用機、防衛関連宇宙開発等の最新技術動向を海外メディアからご紹介します。民間航空のニュースは「ターミナル1」をご覧ください。航空事故関連はT4へどうぞ。無断転載を禁じます。YouTubeでご利用の際はあらかじめご連絡ください。