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USSニミッツが最終配備でサンディエゴを出港/USSカール・ヴィンソン、中東への移動途中でグアムを出発/3月30日に東京で日米防衛相会談(USNI News)

 

2025年3月26日、サンディエゴ湾を離れるUSSニミッツ(CVN-68)。 サンディエゴ・ウェブカムによるスクリーンショット

海軍最古の空母がサンディエゴ湾を水曜日出港し、これが最後の配備となることが本誌取材でわかった。

艦齢49歳のUSSニミッツ(CVN-68)は、月曜日にサンディエゴに到着した後、海軍航空基地ノースアイランドの空母桟橋から離れた。艦船ウォッチャーによると、同艦は現地時間水曜日の朝、水兵が整列したまま出港したという。 空母は先週、母港であるワシントン州ブレマートンからサンディエゴに移動し、空母航空団CVW17の飛行運用と護衛部隊と合流する前の最終準備を行った。

CVW17に加え、第9駆逐隊のUSSカーティス・ウィルバー(DDG-54)、USSグリッドリー(DDG-101)、USSウェイン・E・マイヤー(DDG-108)、USSレナ・サトクリフ・ヒグビー(DDG-123)の各誘導ミサイル駆逐艦がニミッツに加わる。レナ・サトクリフ・ヒグビーは、2023年の就役後、最初の配備として打撃群に加わる。

ニミッツは計画されている退役に先立ち、2026年にヴァージニア州ノーフォーク海軍基地に母港を移す。 西太平洋では同空母は2023年に7ヶ月間に派遣されたのが最後だった。

ニミッツの退役は、サンディエゴを拠点とする空母カール・ヴィンソン(CVN-70)が太平洋配備から中東に配置転換されるのに続くものだ。

USSカールビンソン(CVN-70)は、2025年3月24日グアム海軍基地に到着した。 米海軍写真

一方、カール・ヴィンソン空母打撃群は、金曜日にグアムを出港し、ハリー・S・トルーマンCSGに合流するため米中央軍に向かっている。

海軍発表によると、カール・ヴィンソンCSGは月曜日にグアムに入港し、金曜日出港した。空母航空団(CVW)2を乗せたUSSカール・ヴィンソン(CVN-70)、巡洋艦USSプリンストン(CG-59)、駆逐艦USSステレット(DDG-104)で構成されている。駆逐艦USSウィリアム・P・ローレンス(DDG-110)は、11月中旬に西海岸を出港した際、CSGに配備され、3月21日、海上自衛隊の駆逐艦「いかづち」(DD-107)とフィリピン海で訓練を行っていた。ウィリアム・P・ローレンスがCSGに復帰するかどうかは不明。

ヴィンソンの西太平洋からの離脱は、CVW-17を搭載した空母USSニミッツ(CVN-68)、駆逐艦USSカーティス・ウィルバー(DDG-54)、USSグリッドリー(DDG-101)、USSウェイン・E・マイヤー(DDG-108)、USSレナ・サトクリフ・ヒグビー(DDG-123)からなるニミッツCSGの展開が補う。今回の配備は、2026年予定の退役を前にしたニミッツの最後の配備となる見込み。

ニミッツCSGは、初展開の同クラス初のUSNSジョン・ルイス(T-AO-205)が支援する。「USNSジョン・ルイスは、艦隊に強化されたロジスティクス能力をもたらし、同クラスで最初の艦となる」と、ミリタリー・シーリフト・コマンド太平洋司令官のマイカ・マーフィー少佐はリリースで述べた。

横須賀を拠点とする前方展開空母USSジョージ・ワシントン(CVN-73)も、ニミッツの西太平洋配備中に配備される予定で、同艦のCVW-5は3月末にグアムでの訓練を終了する。

紅海に向かうのはカール・ヴィンソンCSGだけではない。フランスのCSGは、FSシャルル・ド・ゴール(R91)、駆逐艦FSフォルバン(D620)、フリゲート艦FSプロヴァンス(D652)とFSアルザス(D656)、船団給油艦FSジャック・シュヴァリエ(A725)、フランス海軍原子力攻撃型潜水艦で構成され、クレマンソー25任務で太平洋に展開した後、スエズ運河を通過し帰国の途につく途中、アラビア海を通過する。

シャルル・ド・ゴールに22機のラファールM多機能戦闘機が搭載されていれば、攻撃回数を大幅に増やすことができるだろう。フランスはまた、欧州連合(EU)の海軍部隊(EUNAVFOR)のアスピデス作戦の一環で、この地域にはフランスのフリゲート艦に加え、ギリシア海軍のフリゲート艦HS Hydra(F-452)とイタリア海軍のフリゲート艦ITS Federico Martinengo(F596)が配属されている。

その他の動きとしては、中谷元・防衛相が日曜日にピート・ヘグセス国防長官と会談し、日米同盟の強化、日本の南西諸島における共同活動やプレゼンス向上を議題とする。

ピート・ヘグセス米国防長官がフィリピンを訪問した金曜日、米国、フィリピン、日本はフィリピンの排他的経済水域(EEZ)内で多国間海上協力活動(MCA)を実施した。 第7艦隊のリリースによると、金曜日のMCAは、これまでのMCAと継続的な活動を基礎としたもので、防衛/武装勢力のドクトリン、戦術、技術、手順の相互運用性を強化するものだという。

また同リリースには、駆逐艦USSシュウプ(DDG-85)と米海軍P-8Aポセイドン海上哨戒偵察機、フィリピン海軍フリゲートBRPホセ・リサール(FF-150)とキングエアC-90航空機、海上自衛隊フリゲートJSのしろ(FFM-3)がMCAに参加したと記されている。「米国は、同盟国・パートナー国とともに、航行と上空飛行の自由と、それらの自由に関連するその他国際的に合法的な海洋利用の権利を支持する」とリリースは結ばれている。

MCAでホセ・リザールに同乗したAP通信は、訓練が係争中のスカボロー珊瑚礁の近くで行われ、人民解放軍海軍(PLAN)のフリゲート艦が訓練を監視していたと報じた。

フィリピン訪問の後、国防長官は硫黄島に向かう。 国防長官は、土曜日に中谷元・防衛相と硫黄島での戦いの80周年記念式典に出席する。防衛省の発表によれば、両防衛トップは日曜日に東京の防衛省で初めて直接会談する。

金曜日の記者会見で中谷防衛相は、会談の具体的な議題は調整中だが、地域情勢、自衛隊と米軍の指揮統制体制の改善、日本の南西諸島における二国間のプレゼンス向上、より実践的な訓練や演習を通じた即応態勢の改善、防衛装備品や技術協力の促進を含む日米同盟の抑止力と対処能力のさらなる強化に向けた取り組みについて話し合うと述べた。中谷防衛大臣は自衛隊統合運用司令部(JJOC)の設立を踏まえ、JJOCと米軍との連携をどう調整し、強化するか議論したいと述べた。■


USS Nimitz Leaves San Diego on Final Deployment

Sam LaGrone

March 26, 2025 8:39 PM

https://news.usni.org/2025/03/26/uss-nimitz-leaves-san-diego-on-final-deployment


USS Carl Vinson Departs Guam for Middle East Tasking

Dzirhan Mahadzir

March 28, 2025 4:19 PM

https://news.usni.org/2025/03/28/uss-carl-vinson-departs-guam-for-middle-east-tasking



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