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中国から大規模な対ドローン高出力マイクロ波兵器が登場(The War Zone)

     CSCG/Norinco capture via X 今年の珠海航空ショーで複数の高出力マイクロ波システムが登場し、中国の指向性エナジー対ドローンへの取り組みが勢いを増している 対 ドローン能力に対する需要が世界的に爆発的に高まっている中で、マイクロ波・レーザー指向性エナジー兵器の開発、実戦配備、輸出における中国の着実な進展が目立つ。   正式には中国国際航空宇宙展覧会として知られる珠海航空ショーは、中国および外国の企業が地上および海上の製品を展示する機会も提供している。   来週の正式な開幕を前に、各種航空機やその他のシステムの写真や動画が着々と登場している。   珠海で準備が進む中、ネット上に出回っている画像には、国営企業である中国南方工業集団公司(CSGC)とノリンコのプロモーション・ビデオがあり、2つの高出力マイクロ波指向性エナジー兵器やその他の防空システムの映像が含まれている。   そのひとつは、8×8軽装甲車のシャーシの上に搭載された大型平面アレイからなるマイクロ波システムである。   このシステムには小型の回転レーダーも搭載されており、目標探知と追跡を目的としている。   基礎となる車両は、625E型自走式短距離防空システムで使用されているものと同じか、プロモーションビデオにも映っている CSGC/Norincoの別の製品である、その変形または派生型のようだ。 軽装甲車のシャーシに搭載された高出力マイクロ波指向性エナジー兵器システムを示すCSCG/ノリンコ・ビデオの画面キャプチャ。  中国のインターネット CSGC/Norincoのビデオには、さらに大型のマイクロ波システムも映っており、やはり平面アレイとレーダーを含むが、今回はシャックマンSX2400/2500シリーズ8×8トラックに搭載されている。  CSCG/Norincoのキャプチャ via X   ビデオでは、CSGC/Norincoの高出力マイクロ波兵器システムの全機能や能力について、追加センサーの有無も含め、具体的な詳細は明らかにされていない。   最後のクリップでは、小型ドローンがシステムの1つによって撃墜され、赤外線カメラの映像も映っている。   電...

1発13ドル(もっと安くなるのでは)のレーザーで飛行標的に命中。英国のDragonFireの実戦搭載が期待されるが....

  レーザー含むDEWの技術革新が進んでいるとはいえ、実戦の厳しい状況で実用に耐えるまで一皮むけるまではまだ道のりは遠いようです。とはいえ、技術面ではいつもブレイクスルーもありますので、悲観ばかりしていてもしかたがありません。今回は英国による試写成功を伝えるBreaking Defense記事のご紹介です。 The UK has test fired the DragonFire high energy laser weapon against ‘aerial targets’ for the first time (UK Defence Science and Technology Laboratory) イギリスが「空中標的」に対し、1発13ドルのレーザー兵器DragonFireの試射に成功 1 発10ポンド(13ドル)以下と推定される高エナジー・レーザーが、スコットランド北西部の試験場で空中標的に命中した。 英国の国防革新部門である国防科学技術研究所(Dstl)が開発し、 レオナルド 、 MBDA 、 QinetiQ の各社と共同で、英国国防省(MoD)のヘブリディーズ試験場でDragonFireレーザー指向性エナジー兵器(LDEW)が「空中目標」を攻撃する「高出力発射」に成功した。(DSTLの声明) タイムズ紙は、DragonFireが「数マイル先からドローンを攻撃した」と報じている。Dstlは、この兵器が5年以内にイギリス海軍艦艇で運用されると予測している。 Dstlの声明では、DragonFireを運用環境に移行する意欲が確認できるが、時期は言及されていない。 英国防省の広報担当者は、本誌取材に対し、この兵器を搭載する艦船は 「現時点では」選ばれていないが、「レーザーが20年代末までに実用化される可能性はある」と語った。 Dstlは、レーザーの運用コストは「通常1ショットあたり10ポンド(13ドル)以下」であり、視線システムとして設計されており、その射程距離は機密扱いだと述べている。同兵器は「ピンポイントの精度」も提供するとされているため、将来的には、高価な弾薬を削減しながら、正確な照準を英国に提供する可能性がある。 「DragonFireは高出力レーザーを長距離照射できる。要求される精度は、1キロ先の1ポンド硬貨を打つのと同じである」。 最新の...

ストライカーだけじゃない、米陸軍のレーザーは対無人機防御のため進化している

  第10軍航空・ミサイル防衛司令部、第4防空砲兵第5大隊アルファ隊のが、2021年5月25日、ドイツのオーバーダッハシュテッテン射場施設でM-SHORADストライカーのドライバー訓練を実施する 。 (U.S. Army photo by Georgios Moumoulidis) ストライカー用の指向性エナジー兵器に加え、米陸軍は小型車両用の小型レーザー兵器も開発中 米 陸軍は、ストライカー部隊に初の戦闘用レーザーを今後数週で納入する計画で、別の車両にレーザー兵器を搭載するプロジェクトも進めている。 アラバマ州ハンツビルで開催された宇宙・ミサイル防衛シンポジウムで、迅速能力整備・重要技術開発室 Rapid Capabilities and Critical Technologies Office, RCCTO のニール・サーグッド中将 Lt. Gen. Neil Thurgood, は、今日、DE M-SHORAD(指向性エナジー機動短距離防空ミサイル)の最初の隊が、今後45日以内にオクラホマ州フォートシルに送られると発表した。 DE M-SHORADプログラムは、陸軍の上位の近代化優先事項35の1つで、50キロワットのレーザーをストライカーに搭載する。ロケット弾、迫撃砲、大砲に加え、サイズグループ1(最大20ポンド)から3(最大1,320ポンド)までの無人機から地上部隊を守る設計だ。サーグッド中将はプレゼンテーションで、陸軍は指向性エナジーについて「学ぶことがたくさんある」と述べながら、戦術、技術、手順(TTPs)に変化はないと述べた。 「レーザー発射のTPPは、弾丸発射TPPとほぼ同じです」「レーザーは光の弾丸で、それが唯一の違いです」(サーグッド中将)。 サーグッド中将によると、DE M-SHORADは2回実射している。初回は、迫撃砲弾を「追跡」できたものの、「破壊」できなかった。その後6カ月間の作業を経て、DE M-SHORADプログラムは迫撃砲の撃破に成功した。 歩兵部隊の防御用に、RCCTOは最近、歩兵分隊車(兵士9人名が乗る小型兵員輸送車)に20キロワットのレーザーを搭載するプロジェクトを開始したとサーグッド中将は述べた。新しいプロジェクトは、Army Multi-Purpose High Energy Laser(AMP-HEL)と呼ばれ...

米陸軍のレーザー搭載ストライカー車両が射撃実証を完了。成果は非公表だが、2022年度には実戦配備が始まる。レーザーの実用化は思ったより早く進展している。

    Photo by Jim Kendall   米 陸軍は無人航空機システム(UAS)、ロケット弾、砲弾、迫撃砲弾(RAM)への対応を目指し、ハイテクレーザー兵器装備の整備を続けている。   陸軍の最新広報資料ではマルチドメイン作戦へ対応しつつ新型スタンドオフ機能を実現するとある。   中でも指向性エナジーの応用が最も進展しており、陸軍は24カ月でレーザーを車体に搭載し、戦闘用途の試作車を完成させた。   無人機やRAMにレーザーで対抗することで陸軍の防空ミサイル防衛体制が充実し、同時にシステム全体のライフサイクルコストが補給活動の必要が減るため低下する効果も実現する。   今夏、陸軍迅速能力整備重要技術開発室R apid Capabilities and Critical Technologies Office (RCCTO)が航空ミサイル防衛機能横断チーム等とレーザー搭載ストライカーをオクラホマのフォート・シルへ持ち込み、指向性エナジー機動短距離防空 Directed Energy-Maneuver Short-Range Air Defense (DE M-SHORAD)の戦闘発射実証を行った。実戦部隊をUASやRAMの脅威から防御すべくRCCTOはレーザー搭載ストライカー4両で1個小隊を2022年度までに整備する。   「レーザーの初めての戦闘応用となります」とL・ニール・サーグッド中将(極超音速・指向性エナジー・宇宙・迅速調達担当)は語った。中将はRCCTOも統括する。「現時点で技術は準備が整った。未来の扉を開く」   戦闘射撃想定ではストライカーに現実を想定したシナリオが準備された。陸軍にとっても初の出来事であり、今後のDE M-SHORAD装備に必要となる特性を考慮した。   「前例のない試みです」と語るのはG・スコット・マクロード大佐(RCCTOのDE M-SHORAD事業主査だ。「これまでどこにもない機能を実現し配備する。改修や性能向上ではない。わずか24カ月で政府民間合同で設計、統合の上実用環境で作動する装備に仕上げた」   Photo by Jim Kendall   DE M-SHORAD用の試作装備は陸軍が進める近...

航空機搭載レーザー兵器の実用度はここまで進んでいる。F-3の発電容量拡大も指向性エナジー兵器搭載を想定している模様。

Stars and Stripes   2017年にThe Driveが入手した米空軍のプレゼン資料では第六世代戦闘機に機体内部搭載あるいは「一体型」のレーザー装備を導入するとある。   4 月23日、空軍研究本部(AFRL)が光ファイバー方式レーザーをホワイトサンズ試射場(ニューメキシコ)で実験し、「飛翔中のミサイル数発」を撃ち落とした。 防御用高エナジーレーザー実証装置(SHIELD)は大型の地上装備だが、空軍はSHIELDをポッド搭載可能になるまで小型化が可能と楽観視しており、2021年までにF-15で試射するとし、その後F-16やF-35のような単座戦闘機に搭載するとしていた。一部にはC-17やC-130輸送機でテストを開始するとの観測もあった。   航空機搭載レーザーが想定通り実用化されれば、航空戦闘の姿が大きく変わる。戦闘機、爆撃機、はては給油機や輸送機で対空ミサイルからの防御能力が画期的に高まる。さらに超高速空対空、空対地攻撃兵器になり、事実上無限の発射が可能となる。   まず、航空レーザーの強み、短所、応用範囲を理解しよう。その後、ペンタゴンが進めているレーザー兵器か計画三点をご紹介する。   レーザーのドッグファイトは実現するのか   レーザーの兵器応用は急速に進んでおり、小火器から、戦車搭載(中国がこれを開発中)さらに地上配備あるいはヘリコプター搭載対無人機装備(米陸軍がテスト中、近接防御装備として米海軍が実用化を狙う装備まで多岐にわたる。レーザーには発射速度(光速)、ステルス、精密度とともに一回の「射撃」コストが極めて低価格になり、事実上無尽蔵の弾倉が実現する。   ただし、レーザーには大電力が必要で特に長距離射程でこれがあてはまり、大気状態で効力を減じることがあり、発熱量が大きく冷却装置が必要となり、最近まではかさばる電源が必要だった。   SHIELDは敵ミサイルを撃破すべく開発されたアクティブ防御システムの最先端装備だ。ロシアには 48N6 地対空ミサイルやR-37空対空ミサイルといった長距離装備があり、無防備な早期警戒機や給油機を200マイル先から狙う。第4世代機、第5世代機がレーダー探知されるのはこれよりずっと短い距離で、高機動の短距離ミサイルを回避する可能...

レイルガンの夢と現実。

  「指向性エナジー兵器」構想は早くも19世紀の通俗小説にあらわれたが、SFの世界をそのまま現実にする兵器技術をフランス人発明家が第一次大戦中に提唱していた。   レイルガン構想は化学反応では到底無理な距離まで発射体を大型電気回路で飛ばそうというもので、提唱したのはアンドレ・フォション-ヴィレプレーだった。このフランス人は簡単な構造の電気砲を作り、フランス軍の注目を集めた。当時ドイツが運用中の「パリ砲」に対抗可能な長距離砲が欲しかったからだ。   1918年にフランス軍需省発明局の命令でフォション-ヴィレプレーは簡単な電気砲の作成に取り掛かった。今日でも画期的な同装置はフランス軍には未来と写ったはずだ。   だがフォション-ヴィレプレーのレイルガン開発が進展を示す前に終戦となってしまった。   第二次大戦中にナチドイツのヨハヒム・ヘンスラーもレイルガン構想を提唱し、秒速2千キロで発射弾を飛ばすと豪語していた。終戦後に研究内容を発掘した米調査団は構想の弱点として発射には当時のシカゴの半分の照明用にあたる電力が必要だと理解した。   レイルガンは数々のコンピュータゲームに登場しているが、大型の「レーザー砲」との誤解がついてまわっている。ゲームではレイルガンは大型ライフルや機関銃の扱いを受けたり、ロボットの腕に装着されたりしている。ゲームデザイナーにはこれだけの威力を誇る兵器にどれだえ電力が必要となるのかわかっていないようだ。   レイルガンとは基本的に大型電気回路であり、電源、レイル二本、移動式回転部品の三要素で構成される。こういうと単純な構造に聞こえるが、問題は必要な電力があるかだ。中大型レイルガンでは百万単位のアンペアが必要となる。   レイルは伝導性の高い銅などで形成するとしても30フィート超の長さが必要だ。そうなるとライフルや機関銃の大きさのレイルガンなど実現困難だとわかる。   レイル二本の間をつぐぎ回転部品や伝導性の高い金属部品が必要だ。電流は電源の正極からプラス荷電のレイルを伝わり、回転部品を通過してマイナスのレイルを伝わり、電源に帰ってくる。   簡単に言えば、これで電磁力が生まれ発射体を高速度で打ち出す。   レイルガンの長所   化学...