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2月, 2023の投稿を表示しています

ウクライナ戦の最新状況(現地時間2月25日現在) ロシア軍の旧式T-62に旧式センサーを搭載、制裁措置が効いてきた

  57th Kish Otaman Kost Hordiienko Motorized Brigade/wikicommons ロシアの旧式T-62Mが旧式サーマルサイトを装備している ソビエト軍にT-62が就役して約62年、ロシア軍がこの旧式戦車を再改良した。ウクライナ兵器追跡(@UAWeapons)のツイートにある「T-62M Obr. 2022」は、サーマルサイトを搭載しているようだ。 ロシアは昨年春から老朽T-62をウクライナに配備しており、10月には800両を「近代化」し使用すると発表した。 T-62Mは1983年に製造され、ソ連のアフガニスタン戦争でNATO情報機関が改良型を確認した。同戦車は、皮肉にもウクライナのハリコフにある有名なマリシェフ工場で製造され、装甲や火器管制システム、新しいディーゼルエンジンを搭載し大幅に改善された。また、9K116-2「シェクスナ」(NATO:AT-10 Stabber)対戦車誘導弾の発射機能を備える。 しかし、1PN96MT-02サーマルサイトは、もともと1980年代半ばに生産されたBTR-80装甲兵員輸送車の初期型がルーツだ。この旧型光学機器を搭載したロシア戦車は、T-62が初めてではない。@TankDiaryの1月下旬のツイートには、よりシンプルで古い照準器を装備したT-72Bが満載の列車が写っている。 フォーブスは今月初め、ロシアがT-80に劣悪な1PN96システムを装備していると報じた。T-62多数が保管場所から再稼働しなければならなかったことを考えると、改造は、高性能車両の戦場での損失と、電子機器の製造に影響を与えている制裁から生まれたと思われる。装甲車のセンサーなど多くのシステムは、戦前は西側諸国から輸入されていた。 T-72B、T-80BVM、T-90に搭載されている最新のソスナSosna-Uパノラマ光学系は1PN96より性能が優れるものの、フランス製のThales赤外線イメージャーに頼っている。侵攻作戦に関連する制裁措置により、戦闘で失われたソスナUの代替や、再稼働した戦車に取り付けるための追加製造ができないことは明らかだ。 昨年、ロシアのメドベージェフ前首相が戦車工場を視察し、防衛産業関係者を逮捕すると脅したのも、サプライチェーン問題が雪だるま式に大きくなっていたからだ。さらに、日を追うごとに、西側

ボーイングはF/A-18生産を2025年に終了の見込み。ただし、次の手は打ってある模様。

  USN ボーイングは、海外販売があればスーパーホーネットの生産は2年延長可能というが.... ボ ーイング は、新型F/A-18E/Fスーパーホーネットの生産は2025年に終了する見込みだとしている。しかし、2年後にも不特定の「国際顧客」向けにスーパーホーネットを製造する可能性を残している。これはインド海軍との契約の可能性を指している可能性が非常に高い。いずれにせよ、同社は10年以内に新しいF/A-18E/Fの製造を停止する見込みだ。  同社は本日発表したプレスリリースで、セントルイス施設内にあるF/A-18E/Fの生産ラインを閉鎖するスケジュールを発表した。現状では、スーパーホーネットの注文残は米海軍向けのみである。これらの機体は、電子戦派生機であるEA-18Gグローラーと同様に、現在米海軍とオーストラリア空軍にのみ就役している。  クウェートもF/A-18E/Fを運用することが決まっているが、同国での就役時期はまだ明らかにならない。米国の有償海外軍事援助(FMS)のプロセスの一環として、ボーイングは2021年にクウェート受注分として機体を米国海軍に引き渡した。しかし、クウェート空軍への最終的な移転は、将来の本拠地であるアハメド・アル・ジャベール空軍基地の拡張作業の遅れにより、一部は保留されている。  ボーイングが2025年に製造が終了した場合、何機のスーパーホーネットを製造することになるかは、すぐには明らかにならない。ボーイングのプレスリリースによると、1983年以来、スーパーホーネットとグラウラー、旧式のF/A-18A/B/C/Dホーネットを世界中の顧客に2000機以上納入しているが、その内訳は明らかにされていない。1995年に初飛行したスーパーホーネットは、初代ホーネットの派生機で、前任機から大幅に大型化されている。 超大型空母USSニミッツの甲板には、米海軍のF/A-18Eが並ぶ。背景に発艦するF/A-18Fが見える。USN  海軍に関し、Defense Newsが2025年までに、「予算文書では30年間で合計698機のスーパーホーネットを購入することになる」と報じていた。しかし、2023年度予算案によると、2022年3月時点で、単座のF/A-18Eを310機、2座のF/A-18Fを246機、EA-18Gを161機保有しているとある。Defense N

シンガポールがF-35B追加調達を決定。東南アジアで独自の安全保障を堅持する同国の動向に注目。

  USMC シンガポールはF-35Bを8機追加購入する F -35共用打撃戦闘機の評価を終えたシンガポールは、短距離離陸・垂直着陸(STOVL)型F-35Bをさらに8機購入すると発表し、これで合計12機を購入することになる。シンガポールはステルス機を強化しているが、STOVL型は、滑走路から独立して運用するか、将来的には大型水陸両用艦の飛行甲板から運用するかとは関係なく、東南アジアの小国であるシンガポールに重要な利点を提供する。 シンガポールは2022年の第3四半期に米国でのF-35A(通常離着陸型)とF-35B(通常着陸型)の評価を経て、STOVL型8機の追加購入を決定した。 「技術的に高度なF-35Bは、RSAF(シンガポール空軍)がシンガポールの空を守るため、将来への備えと効果の維持を保証します」と、同軍は今日のツイートで宣言した。 シンガポールの国防大臣ン・エンヘン博士 Dr. Ng Eng Hen は、「完全な評価を経て、国防省とシンガポール軍は、F-35が現在および将来の防衛ニーズに最も合う機体という結論に達した」と付け加えた。 「RSAFはさらに8機のF-35Bを取得し、2020年代の終わりまでに追加する」と大臣は続けた。「2030年代半ば以降のF-16の漸進的退役を支援するものとなる。F-35とF-15を有するRSAFは、我が国の空を守る強力な空軍となる」。 シンガポールは、2003年に安全保障協力参加国として共用打撃戦闘機事業に関与している。 シンガポールが2019年にF-16後継機としてJSFを選択した後、米国政府は翌年、F-35Bの売却を承認した。シンガポールは、有償海外軍事援助(FMS)契約で、2026年に引き渡される予定のF-35Bの初期バッチを4機発注した。シンガポール空軍は、F-35BのSTOVLバージョンを陸上基地だけで運用する初のユーザーとなる。 公式発表によれば、最初の4機は、F-35Bがこの小国に本当に適しているかの評価に使用されるとある。しかし、同じバリエーションでさらに8機オプションを行使するという今日の発表で、シンガポールにおける統合打撃戦闘機の将来に疑う余地がなくなったようだ。 2015年12月、アリゾナ州ルーク空軍基地の第61戦闘機隊を訪問し、F-35ヘルメットマウントディスプレイシステムについて学ぶシンガポールの国

ウクライナにレオパルド戦車第一陣が届けられた。ポーランドから。戦車供与には11カ国が加わる

  レオパルド戦車の第一陣がポーランドからウクライナに納品されました。スウェーデンも装備品提供の流れに加わっています。Breaking Defense記事からのご紹介です。 ポーランドから搬入されたレオパルド2A4主力戦車を手に握手を交わすウクライナのデニス・シュミハル首相とポーランドのマテウシュ・モラヴィエツキ首相(Denys Shmyhal on Twitter) 今回の納入は、西側主力戦車で初のウクライナ向け供与となり、キーウは春攻勢で戦車の使用を望んでいる ロ シア侵攻から1周年を迎え、ポーランドはウクライナにレオパルド2主力戦車の第1陣を正式に引き渡した。スウェーデン政府も同日に同車両を最大10両、キーウに供給すると発表した。  この納品は、西側主戦闘戦車がウクライナに初めて贈られたことを意味する。キーウは、来るべき春の攻撃計画の一部として投入を望んでおり、長い間待ち望んでいた兵器である。  AP通信によると、ポーランドは金曜日に、マテウシュ・モラヴィエツキ首相 Prime Minister Mateusz Morawiecki  のキーウ訪問に合わせレオパルド2A4戦車4両を納入したと発表した。これは、ウクライナのデニス・シュミハル首相 Prime Minister Denys Schmyhal のツイートで確認され、両首相が戦車の前で握手する写真も掲載された。ワルシャワは今後、10台を追加納入する。  一方、スウェーデンのウルフ・クリスターソン首相  Prime Minister Ulf Kristersson とパル・ヨハンソン国防相  Defense Minister Pal Jonson は、ウクライナへの新たな軍事支援として、レオパード2A5戦車を最大10台送ると決定したと共同発表した。  対象のレオパード2A5戦車は、スウェーデンが120両を保有する一部で、供与を約束していたCV90歩兵戦闘車50両に加わる。ウクライナ向け同国からの最新の軍事援助パッケージは、ホーク防空システム部品と弾薬、IRIS-T防空システム部品の贈与も含む。  「ホークの部品と弾薬を購入すれば、数億ユーロ相当になる」とヨハンソンはソーシャルメディアに投稿した。ヨハンソンはまた、2022年12月に個人的にオデーサとミコライフを訪問し、ウクライナにさらに軍事装備を送るよう

米海軍戦闘機が対潜任務に投入される? 深刻なASW能力低下に対する解決策になるのか。前例が存在していたとはいえ、必要なのはASW専用機材ではないのか。

  U.S. Navy photo by Mass Communication Specialist Seaman Jonathan Berlier 冷戦時代の潜水艦ハンターが、海軍戦闘機で海中脅威に対抗した思いもよらない取り組みを語っている コ ントロールできなくても、単にコントロール不能になったにせよ、直面する問題の解決では、かつて存在した選択肢を思い出させてくれる。今日、米海軍の対潜水艦戦(ASW)に疑問符がつき、コントロールできなくなくなってきた事情から、米海兵隊と海軍が、1970年代初頭の選択肢、戦術ジェット機を潜水艦狩りに転用することを呼びかけている。 筆者はThe War Zoneに寄稿した、ソノブイを投下して音響データを中継し対潜活動を支援する海軍の戦術機(TACAIR)の実験的使用について調べる際、F-35やF/A-18にそれをさせるべしとの声が上がるとは思いもよらなかった。しかし、それはまさに米海兵隊のウォーカー・ミルズ大尉と米海軍のコリン・フォックス、ディラン・フィリップス=レバイン、トレバー・フィリップス=レバイン両中佐が、米海軍協会『 Proceedings 』2021年10月号掲載の論文「ASWに新たな技術を活用せよ」で提案していることなのだ。 冷戦時代の艦載対潜機 1960年代半ば、老朽化し、扱いにくく、ピストンエンジンのS-2トラッカーは、ソ連海軍の原子力攻撃型潜水艦(SSN)や各種対艦巡航ミサイル(ASCM)搭載潜水艦(SSG/SSGN)についていけなくなった。しかし、トラッカー後継機が空母艦隊に加わり始めたのは1974年だった。ツインターボファンのS-3バイキングは、より速い速度、より長い航続距離と滞空時間、高度な音響プロセッサ、より多くのソノブイを搭載し、あらゆる潜水艦の脅威をはるかに効果的に捜索、位置確認、追跡できた。 ASWで一つの時代の終わりと、次の時代が始まった。S-2トラッカーと後継機のS-3A。 U.S. Navy 海軍は空母戦闘群(CVBG)のASW能力強化で応急処置として、TACAIRの使用を決定した。投下されたソノブイが発する音響データを別ポッドで中継し、空母や他のASW能力保有艦に解析させることも可能だった。もちろん、A-7コルセアIIやA-6イントルーダーは、潜望鏡深度や水面に潜水艦が姿を現せば、弾薬を大