57th Kish Otaman Kost Hordiienko Motorized Brigade/wikicommons
ロシアの旧式T-62Mが旧式サーマルサイトを装備している
ソビエト軍にT-62が就役して約62年、ロシア軍がこの旧式戦車を再改良した。ウクライナ兵器追跡(@UAWeapons)のツイートにある「T-62M Obr. 2022」は、サーマルサイトを搭載しているようだ。
ロシアは昨年春から老朽T-62をウクライナに配備しており、10月には800両を「近代化」し使用すると発表した。
T-62Mは1983年に製造され、ソ連のアフガニスタン戦争でNATO情報機関が改良型を確認した。同戦車は、皮肉にもウクライナのハリコフにある有名なマリシェフ工場で製造され、装甲や火器管制システム、新しいディーゼルエンジンを搭載し大幅に改善された。また、9K116-2「シェクスナ」(NATO:AT-10 Stabber)対戦車誘導弾の発射機能を備える。
しかし、1PN96MT-02サーマルサイトは、もともと1980年代半ばに生産されたBTR-80装甲兵員輸送車の初期型がルーツだ。この旧型光学機器を搭載したロシア戦車は、T-62が初めてではない。@TankDiaryの1月下旬のツイートには、よりシンプルで古い照準器を装備したT-72Bが満載の列車が写っている。
フォーブスは今月初め、ロシアがT-80に劣悪な1PN96システムを装備していると報じた。T-62多数が保管場所から再稼働しなければならなかったことを考えると、改造は、高性能車両の戦場での損失と、電子機器の製造に影響を与えている制裁から生まれたと思われる。装甲車のセンサーなど多くのシステムは、戦前は西側諸国から輸入されていた。
T-72B、T-80BVM、T-90に搭載されている最新のソスナSosna-Uパノラマ光学系は1PN96より性能が優れるものの、フランス製のThales赤外線イメージャーに頼っている。侵攻作戦に関連する制裁措置により、戦闘で失われたソスナUの代替や、再稼働した戦車に取り付けるための追加製造ができないことは明らかだ。
昨年、ロシアのメドベージェフ前首相が戦車工場を視察し、防衛産業関係者を逮捕すると脅したのも、サプライチェーン問題が雪だるま式に大きくなっていたからだ。さらに、日を追うごとに、西側の近代的な戦車や装甲戦闘車両が、優れた光学系を備えてウクライナ側に到着する日が近づいてきている。現代の機甲戦は、誰が最初に撃つかで大きく左右されるため、目の良し悪しが決め手となる。
最新情報
英国国防省が土曜日に発表した情報では、2月15日以降、イラン製カミカゼドローンによる攻撃は小康状態だが、ロシアが在庫を補充すれば、静寂は終わると予想している。
ウクライナ東部では激しい戦闘が続いており、包囲されたバフムート市との間の重要な補給路にある集落、イワニフスケをロシア軍が襲撃しているとの報道があった。
1年前、ロシア軍はウクライナ北部のベラルーシ国境を越えて、チェルノブイリ原発の立ち入り禁止区域とその周辺に押し寄せた。今、ウクライナは首都とベラルーシの間に、2キロに及ぶ地雷と対戦車要塞を配した本格的な防衛線を敷いている。
ウクライナ参謀本部によると、南部でロシア軍はケルソンのすぐ南にあるドニエプル川デルタ地帯のコンカ島周辺から河川部隊を退避させたという。
クロアチアは、クロアチア空軍から退役した Mi-8MTV-1 12 機と Mi-8T "Hip" 2 機を、ウクライナに移送する準備を始めたと報じられた。Jutarnji誌の報道では、首都ザグレブ郊外のVelika Goricaにある航空技術センターでヘリコプターを準備する技術的作業が進行中であることを詳述している。ウクライナのMi-8/17型が前線近くの戦闘任務で超低空を飛行する姿が頻繁に目撃されている。
最後に、マリウポリへの最新の長距離攻撃で、ロシア装甲車を数台破壊し、数十人の死傷者を出した。ウクライナが戦線のはるか後方の目標の攻撃用に何を持っているのか、興味をそそられる。■
Ukraine Situation Report: Russian Tanks Reverting To Cold War Thermal Sights
BYSTETSON PAYNE|PUBLISHED FEB 25, 2023 7:58 PM
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