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2026年6月23日火曜日

米陸軍も対中戦を想定して「マルチドメイン司令部」を新設し、地上部隊をサイバー・電子戦やドローン大量運用で支援を図る

 

米陸軍が「援護部隊」司令部を太平洋地域に新設

Army forms new command to create a ‘covering force’ in the Pacific


第7歩兵師団と第1マルチドメイン・タスクフォースを単一司令部に統合する。

https://taskandpurpose.com/news/army-7th-infantry-multi-domain-pacific/

A Soldier assigned to 7th Infantry Division (Multi-Domain Command - Pacific) switches their patch from the 1st Multi-Domain Task Force patch to the 7th ID (MDC-PAC) patch during a redesignation ceremony at Joint Base Lewis-McChord, Wash., June 18, 2026. The redesignation honors the Bayonet Division’s legacy while establishing 7th ID (MDC-PAC) as the Army’s newest theater-enabling command, built to integrate maneuver, fires, air defense, cyber, space, electronic warfare, intelligence, unmanned systems, sustainment, and command and control in support of the Joint Force across the Pacific. (U.S. Army photo by Sgt. Taylor Zacherl) 第1マルチドメイン・タスクフォースのパッチから、第7歩兵師団マルチドメイン・コマンド-太平洋のパッチに交換する兵士。米陸軍提供写真(撮影:テイラー・ザケリ軍曹)。

陸軍は新たな種類の部隊を正式に創設し、兵士数千人を「マルチドメイン司令部」の隷下にに移管した。

木曜日、米陸軍は第1マルチドメイン・タスクフォースと第7歩兵師団を統合し、「第7歩兵師団マルチドメイン司令部-太平洋」を正式に創設した。新しい司令部は、その種の組織として初めてのものであり、地上部隊に、サイバー戦や電子戦、そして大規模なドローンの運用を含む現代の戦術に焦点を当てた比較的新しい編成を組み合わせたものとなる。

この動きは、陸軍全体の変革イニシアチブの一環で、ジョイント・ベース・ルイス=マッコードに本部を置くこの新司令部の指揮下に約12,000名が配属される。

今週のトップニュース

先月、副司令官トッド・バロウズ大佐は、新司令部を「自立型」の組織で、掩護部隊と同様に運用されると説明していた。偵察および対偵察任務を統合し、電子戦やサイバー攻撃、砲兵火力によって敵陣地を攻撃し、主力合同部隊のため進路を確保することになる。

第7歩兵師団のストライカー旅団戦闘チーム2個を、タスクフォースの長距離砲兵およびサイバー戦能力と統合する。その一環で、陸軍が「クロスドメイン・コンタクト・レイヤー(Cross-Domain Contact Layer)」と呼ぶ概念が採用され、脅威を迅速に追跡・特定し、排除する。

「クロス・ドメイン・コンタクト・レイヤー構想を通じて、当師団は無人水上艇、長距離の片道攻撃型ドローン、発射型兵器などの能力を駆使し、敵のアクセス拒否/領域拒否(A2/AD)ネットワークを突破する」と、同司令部の指揮官バーナード・J・ハリントン少将Maj. Gen. Bernard J. Harringtonは述べた。「電波を発するすべてのレーダー、信号を送信するすべてのノード、指揮を執るすべての司令部に対し、我々は連合パートナーや同盟国と共に、継続的に脅威を与え続けることを目指す。」

TWZが報じたように、これにはドローンも関与する。大量のドローンだ。ハリントン少将は記者団に対し、同司令部の戦略には、遠隔操作システム数種類を「大量投入して、潜在的な敵対システムを圧倒する」ことが含まれていると語った。

第1マルチドメイン・タスクフォースは当初2017年に発足した。2021年には欧州に第2部隊が、さらに第3部隊が設立された。第3部隊は、5月に数件の展開計画が中止された影響を受けた部隊である。ドイツとの外交上の対立を受け、国防総省は、同国で第2マルチドメイン・タスクフォースに合流する予定だった野戦砲兵連隊の展開を中止した

木曜日の式典で、太平洋陸軍司令官のロナルド・クラーク大将 Gen. Ronald Clarkは、この新編部隊が太平洋地域全域の部隊を支援できる能力を有していると指摘した。再編は、軍全体が太平洋における存在感を再構築する中で行われており、一部部隊を移動させ、グアムを強化し、前方展開部隊を支援する新技術を配備している。■

ニコラス・スレイトン

寄稿編集者

ニコラス・スレイトンは、『Task & Purpose』の寄稿編集者である。速報ニュースの取材に加え、歴史、難破船、そして軍による未確認異常現象(旧称:UFO)の調査についても執筆している。

2026年6月13日土曜日

米陸軍が導入する新型XM8は近接戦闘を念頭に小型化したカービン銃だ

 

新型6.8mm XM8カービン 写真:スコット・R・ゴールリー

米陸軍が新型XM8カービンを近接戦闘用に導入

Army Introduces New XM8 Carbine For Close Combat Ops

  • National Defense Magazine

  • 2026年6月11日

  • スコット・R・ゴールリー著

https://www.nationaldefensemagazine.org/articles/2026/6/11/army-introduces-new-xm8-carbine-for-close-combat-ops

陸軍は4月上旬、シグ・ザウアーがXM8カービンの納入を開始したと発表した。XM8カービンは、当初「次世代分隊兵器(NGSW)」プログラムの下で配備された6.8mm M7ライフルの新型バリエーションである。

米陸軍の戦闘用小銃の最後の機種転換――5.56mm M16シリーズ小銃からM4シリーズカービンへの転換――に20年を要したが、M7小銃からXM8カービンへの転換にはわずか4年しかかからなかったと、元変革・訓練司令部(TTC)司令官のデビッド・ホドネ大将は、米国陸軍協会(AUSA)が最近開催した「グローバル・フォース・シンポジウム・アンド・エキスポ」での演説で指摘した。

「このプログラムは、迅速な試作と配備に向けた議会の権限拡大という成功事例を反映し、兵士からのフィードバックの価値を実証している」と、同大将は4月の退役を控えた最後の主要演説の一つで述べた。

XM8カービンは、M157小火器射撃管制システムやその他の武器搭載型支援装置との汎用的な互換性を維持しつつ、M7ライフルより約3.5インチ短く、1ポンド以上軽量である。コンパクトなカービン銃は、陸軍の6.8mm弾薬を用いたシステムレベルの殺傷能力要件を維持しつつ、兵士の機動性と制御性を向上させる設計だ。

カービン銃の初期配備は、陸軍の近接戦闘部隊の一部を対象に行われる予定だ。

シグ・ザウアー・ディフェンス・ストラテジーズ・グループ・アメリカ(Sig Sauer’s Defense Strategies Group — America)の戦略製品担当シニア・ディレクター、ジェイソン・セント・ジョンはインタビューで、XM8カービン版に組み込まれた設計改良の一部は、数年前、同社が7.62mm M110A1コンパクト半自動狙撃システム(M110A1 Compact Semi-Automatic Sniper System)の提案書に盛り込んだものに遡ると述べた。このプログラムはその後、ヘッケラー&コッホ(Heckler & Koch)が受注した。こうした初期の起源に端を発する要件が、サイドマウント式のチャージングハンドルといった武器の設計上の特徴を説明している。

「M7[ライフル]は、そのプログラムのために当社が開発したライフルの継続的な進化と改良を体現したものです」とセント・ジョンは述べた。「そして、当社は陸軍から指示を一切受けずに、M7とほぼ同時にXM8カービンの開発を開始しました。」

この開発の社内決定は、陸軍が計画していた次世代分隊用武器(Next Generation Squad Weapon)M7ライフルおよびM250自動小銃の製品改良努力とほぼ時期を同じくして、M7の小型版に対する特殊作戦部隊の需要が常に存在するというシグ・ザウアーの確信を反映していた。

「陸軍の[M7およびM250]製品改良が開始され、当社はすでにカービン銃の開発を進めていました。そして、兵士の負担をさらに軽減する課題を達成する基盤として、その開発成果を活用しました」とセント・ジョンは述べた。

同氏は、重量を削減する最も簡単な方法の一つは「武器を小型化すること」だと認め、XM8カービンではM7ライフル(13.1インチ)に比べて銃身が10.9インチに短縮されており、ハンドガードやサプレッサーの短縮、レシーバーやバットストックの材質変更など、XM8の新たな特徴を挙げた。

「これらの機能の多くは、この銃をいかにしてより良くできるかという、当社社内の取り組みを反映したものです」と彼は付け加えた。シグ・ザウアーは、カービンの研究や試験、そして寄せられたフィードバックから学んでいる。

「[次世代分隊用武器(NGSW)]の契約獲得から製品改良の取り組みに至るまで、当社は現場の兵士たちからフィードバックを受け取りました。あるいは、イベントに参加した際にも、彼らが何に注目すべきか、あるいは何を改善すべきかについて教えてくれました」と彼は語った。

製品の継続的に改良されてきた。シグ・ザウアーは、次世代分隊兵器(NGSW)の契約を獲得するやいなや、陸軍に設計変更案を提出した。当時、開発にはあと8~10ヶ月を残していた。契約獲得から実戦配備までの期間中、変更案は受け入れられ、評価された。この継続的かつ絶え間ない開発プロセスは、2018年以来、NGSW専任のエンジニアリングおよびテストチームによって毎日続けられていると彼は述べた。

「それにより、改良型XM8およびM250を、米陸軍のスケジュールに最小限の影響しか与えずに検討対象として提供することができたのです」と彼は述べ、シグ・ザウアーは今後もM7、XM8、M250の改良を続け、すべての軍人が各兵器の最良のバージョンを手にできるよう確保していくと付け加えた。

陸軍は今後、M7ライフルとXM8カービン銃の将来的な配備範囲とペースについて決定を下す予定だと、彼は付け加えた。

「陸軍は特定の役割で依然として一部のM7を配備するだろうと考えている」と彼は述べた。「また、陸軍はXM8を近接戦闘用小銃とするとの発表を行ったと認識している。そしてもちろん、現在保有している武器をどうするかという問題は常に存在する。州兵や陸軍予備役部隊に回すのか? 基礎訓練で活用するのか? ご存知の通り、『旧型M7』は導入から4年が経過しているが、答えは私には分からない」

陸軍にはまだ約4万丁が残っている、と彼は述べた。

「しかし、M7が陸軍から完全に消えることはないだろうと確信している」と彼は語った。「M7は依然として極めて高性能な小銃だ。XM8は、より小型で軽量な、同じく極めて高性能な小銃に過ぎない。」■

2026年5月20日水曜日

ペイトリオットの低価格化を米陸軍が模索。低価格ドローン・ロケットなどへの対抗の経済効率の実態から。ただし、ペイトリオットの手直しで画期的な低価格装備が生まれるか疑問



The U.S. Army is pressing defense contractors to come up with proposals for a new interceptor for the Patriot surface-to-air missile system with a unit cost under $1 million.

ロッキード・マーティン

米陸軍が「低コスト」(100万ドル未満)ペイトリオット迎撃システムを模索中

敵が安価なドローンや大量の弾道ミサイルで圧倒的な戦力を構築しようとする中、米陸軍は安価で量産可能なペイトリオットシステムが必要だと認識している

陸軍は、防衛関連企業に対し、単価100万ドル未満のペイトリオット地対空ミサイルシステム用新型迎撃機の提案を求めている。これは、陸軍が現在、現行世代のペイトリオットPAC-3ミサイル・セグメント・エンハンスメント(MSE)迎撃ミサイルに支払っている価格の約5分の1と、はるかに安価である。

既存の迎撃ミサイルを補完する低コストの代替案があれば、特にドローンや巡航ミサイルといった低レベルの脅威に対して、ペイトリオットシステムの「迎撃あたりのコスト」を改善できる。また、この設計は大量生産が容易になる可能性があり、在庫やサプライチェーンにかかる懸念が高まっている負担の解消にも寄与するだろう。これらはTWZが長年指摘し続けてきた問題であり、最近のイランとの紛争におけるペイトリオットシステムの多用によって、その深刻さが増している。

先週金曜日、陸軍の防御火力担当能力プログラム執行官(CPE)は、ペイトリオット向けの新たな低コスト迎撃ミサイル設計案に関する情報提供をこっそりと募集した

「我々は、低コスト迎撃ミサイル(LCI)およびミサイルサブシステムに関する非常に積極的な競争を実施している」 と、陸軍の火力担当ポートフォリオ調達責任者(PAE Fires)フランク・ロザノ少将は昨日LinkedInで述べ、契約公告に注目を促した。「近くワシントンD.C.で『インダストリー・デイ』を開催する予定がある。ミサイル技術産業基盤全体から、可能な限り多くの関心と参加を集めたいと考えている!この取り組みは、複数の契約を締結し、能力が高くかつ手頃な価格の多様なミサイル迎撃ソリューションを実現することを目的としています!」

2025年12月、ピート・ヘグセス国防長官(左から2番目)の訪問に際し、レッドストーン兵器廠でペイトリオット地対空ミサイル発射機の前に立つ陸軍フランク・ロザノ少将(右端)。DoW/米海軍一等兵曹アレクサンダー・クビツァ

契約公告は、100万ドルという単価目標を4つの構成要素グループに分割し、陸軍は各グループのコストを25万ドル以下に抑えることを目指している。これらは、低コスト迎撃用オールアップラウンド(AUR)および火器管制、低コストロケットモーター、低コストシーカー、そして火器管制および飛行誘導の実装である。陸軍はまた、異なる供給元から調達される可能性のあるこれら「各分野で最良の」要素すべての中核的な統合業者となる候補企業に関する情報も求めている。

完成したミサイル(AUR)および関連する射撃管制システム要素に関しては、陸軍はこれらを既存のM903トレーラー型発射機に統合し、同軍の新しい統合戦闘指揮システム(IBCS)ネットワークを活用することを目指している。M903はすでに、MSE型を含む新型PAC-3シリーズ迎撃機や、旧式PAC-2にも対応可能である。

ノースロップ・グラマンのIBCSは、当初からモジュール式かつオープンシステムのアプローチで設計されており、時間の経過とともに新しいシステムや機能を容易に統合できるようにしている。


「政府は、AMD迎撃ミサイルに必要な厳格な運動学的・力学的要件を満たし、MOSA AMD迎撃ミサイルの一部として統合可能なコンポーネントレベルの固体ロケットモーター(SRM)を求めている」と、契約通知には記載されている。「政府は、競合環境や通信環境が劣悪な状況(例:能動的電子戦、悪天候、起伏の激しい地形など)において、指定された脅威群に対するAMD任務を支援するため、脅威の捕捉、追跡、および終末誘導が可能なコンポーネントレベルのシーカーを求めている。」

「政府は、IBCS(統合戦闘指揮システム)に交戦オプションを提供し、発射後の迎撃機の飛行および通信メッセージの管理を行うことができる、コンポーネントレベルの射撃管制および飛行誘導システムを求めている」と、契約通知は付け加えている。

通知によれば、全体として、これらの新しい低コスト迎撃機は、「空気呼吸式脅威(ABT)、巡航ミサイル、近距離弾道ミサイル(CRBM)、および短距離弾道ミサイル(SRBM)に対する統合火力・航空・ミサイル防衛(IFAD)任務の補完的役割を果たす」ことを目的としている。SRBMは通常、最大射程が620マイル未満の弾道ミサイルと定義される。米軍はまた、最大186マイル以内の標的を攻撃可能な弾道脅威を分類するためにCRBMという用語を使用している。

ペイトリオットシステムは現在、上記の脅威すべてに対処する能力を有しているが、その能力にはコストが伴う。陸軍の最新の2027会計年度予算案によると、PAC-3 MSE迎撃ミサイル1発あたりの単価は約530万ドルに上昇している。これは、同ミサイル1発あたりの過去の平均価格である約400万ドルから値上がりしたものである。また、これらは製造に数年を要する高度な兵器であり、この点については後ほど改めて触れる。

2024年、陸軍は計画を取り下げたことを発表した。ペイトリオット用の新型迎撃ミサイル(旧称:Lower-Tier Future Interceptor:LTFI)に関する計画であり、その主な理由は予想されるコストの高さであった。

「したがって、現時点で陸軍は、いわゆる『ローワー・ティア・フューチャー・インターセプター』の計画を推進しないことを決定しました」と、当時のロザノ准将は、その年の米国陸軍協会(AUSA)年次総会会場から『ディフェンス・ニュース』のジェン・ジャドソンとの生インタビューで述べた。「それは非常に高額な事業になる予定でした。……その系統やクラスの迎撃機は非常に高性能だが、同時に非常に高価でもある。」

その後、LTFIの後継となる何らかの計画が進行中であるという兆候が見られていた。「今年、我々はより長射程かつ高高度に対応する新たな迎撃機プログラムを開始する」 下層迎撃機(LTFI)の製品マネージャーを務める陸軍中佐スティーブン・モーベスは、昨年12月に同軍のレッドストーン兵器廠で行われた実物展示会において、ピート・ヘグセス国防長官にこう語った。この場にはメディア関係者も同席していた。

『ウォール・ストリート・ジャーナル』紙によると「我々は、知的財産権(IP)を自社で保有できる迎撃機をゼロから開発し、その後で委託製造先を探すことができるかどうかを見極めたい」と、ダン・ドリスコル陸軍長官も今月初め語っていた。

ドリスコル長官は当時、陸軍が目指す総コストは25万ドルと示唆したと報じられている。前述の通り、これは合計100万ドル以下の迎撃システムを構成する4つの各要素のコスト目標であることが現在判明している。

低高度の空気呼吸式脅威から短距離弾道ミサイル(SRBM)に至るまであらゆる対象に対処可能でありながら、100万ドル未満の対空迎撃システムを導入する目標は、依然として野心的なものである。また、これは低コスト弾薬の調達拡大を目指す国防総省全体の取り組みとも合致している。これには、既存の主要防衛請負業者をはるかに超えた新たな非伝統的な産業パートナーの活用や、オープンアーキテクチャへのアプローチも含まれる。ドリスコル長官が陸軍によるIP所有権に言及したことは、これらの取り組みのもう一つの重要な側面を浮き彫りにしている。それはベンダーロックインの防止が目的で、AURやサブコンポーネントについて新たな競争入札を容易に実施できるようにするものである。

繰り返すが、この新しい低コスト迎撃機は、ペイトリオットシステムの既存の選択肢を補完するものである。同時に、すべての脅威に対してPAC-3 MSEが必要というわけではない。したがって、前述の通り、比較的手頃な価格の新たな選択肢を加えることは、迎撃のコスト効率の面でメリットをもたらすだろう。特に1機あたりの価格が数万~数十万ドル長距離自爆ドローンといった低層脅威を撃墜するために本システムを使用する際のコストは、過去10年間において主要な議論の的となってきた。また、イランとの最近の紛争で浮き彫りになったように現実的な脅威であり、ますます拡散している短距離弾道ミサイルの飛行終末段階に対する重要な防衛層もペイトリオットが提供している。したがって、低コストで低性能な終末段階弾道ミサイル防衛を提供できる能力は、今後ますます価値を高めることになるだろう。

PAC-3 MSEのような既存型に比べて比較的安価でありながら、十分な能力を備えたペイトリオットの新型迎撃ミサイルは、特に大量生産が迅速に行えれば、備蓄管理やサプライチェーンの面で有益となる可能性がある。最近のイランとの紛争近年のその他の中東危機、そして同盟国やパートナー国(特にウクライナ)への支援は、十分な数の対ミサイル迎撃弾やその他の重要弾薬が米国の在庫に残るよう確保するための新たな措置が必要であることを浮き彫りにした。

国防総省は、米国の兵器庫には現在および将来の不測の事態に対処するのに十分な備蓄が依然としてあると主張しているが、米国当局者は公然と、高い消費率による潜在的な影響や、これらの兵器を供給する産業基盤の多様化の重要性に注意喚起している。防空兵器やその他の弾薬を大量備蓄しておく必要性、そして数年単位の時間軸ではなく迅速に補充する能力は、太平洋における中国との対決のような将来の高強度紛争において、さらに顕著になるだろう。

ペイトリオットに関しては、全体的な能力という、別個ながら直接関連する問題がある。陸軍のペイトリオット部隊は、既存の需要を満たすことさえ不十分なままであり、中国人民解放軍(PLA)との将来の紛争で必要とされる要件を満たすことなど到底できない。

陸軍は、ペイトリオット部隊の総規模を拡大するとともに、新型レーダーやその他の機能の追加を通じシステムの能力向上に取り組んでいる。また、国防総省はPAC-3 MSEの主要請負業者であるロッキード・マーティンと、同迎撃ミサイルの生産拡大に関する合意に達している。現在、陸軍はペイトリオットシステム向けに新たなコンテナ型発射機の導入も検討しており、無人トラックによる運搬も可能となる見込みだ。

しかし、これらの開発の多くは、完全に実現するまでにまだ数年を要すると見られ、独自のサプライチェーン上の制約にも左右される。海軍は現在、PAC-3 MSEをMk 41垂直発射システム(VLS)に統合する作業を進めており、海上配備の兵器体系に貴重な新型対空迎撃ミサイルを追加する一方で、需要をさらに増大させている。イランとの最近の紛争における同システムの多用などを含め、ペイトリオットを巡る米国の需要が全体的に高まっていることは、二次的な影響を世界中の他の顧客に及ぼしている。

総じて言えば、ペイトリオットシステム向けの新たな低コスト迎撃ミサイルは、陸軍の兵器体系で今以上に不可欠となる可能性は低いにせよ、重要な追加要素となり得る。同時に、陸軍が、厳しい要件を満たしつつ、それでも100万ドル未満のコストに抑えられるミサイルを見出す目標を達成できるかどうかは、まだ未知数である。

【更新】米国東部標準時午後6時11分 –

昨日、陸軍のフランク・ロザノ少将がLinkedInに投稿した内容には、下図のレンダリング画像が含まれていた。これは、ウクライナのFire Point社が開発中のFP-7弾道ミサイルのレンダリングであることが判明した。Fire Pointによると、同社は現在、FP-7.xと呼ばれる対空迎撃ミサイル版も開発中であり、その詳細が最近公開された。その基本設計は、S-400地対空ミサイルシステムで使用されているロシア製48N6を基にしているとの報告がある。FP-7.xが、ペイトリオットシステム向けの新型迎撃機として米陸軍の要件に適合するかは不明である。■

ロザノ少将は、今週末にLinkedInで低コスト迎撃ミサイル開発に関する投稿を行い、その中にFire Point社のFP-7であることが判明したこのレンダリング画像を掲載した。米陸軍

ジョセフ・トレヴィシック

副編集長

ジョセフは2017年初頭から『The War Zone』チームの一員である。それ以前は『War Is Boring』の副編集長を務め、その署名記事は『Small Arms Review』、『Small Arms Defense Journal』、『Reuters』、『We Are the Mighty』、『Task & Purpose』など、他の出版物にも掲載されている。

‘Cheap’ Patriot Interceptor Costing Under $1 Million Now Being Sought By Army

The Army knows it needs a more affordable and producible Patriot option as enemies seek overmatch through cheap drones and throngs of ballistic missiles.

Joseph Trevithick

Published May 18, 2026 2:20 PM EDT

https://www.twz.com/land/cheap-patriot-interceptor-costing-under-1-million-now-being-sought-by-army


2026年4月27日月曜日

MV-75シャイアンIIの登場で米陸軍航空戦力はこう変わる

 An artist's conception depicts an MV-75 with a notional aerial refueling port operating from a notional unmanned tanker.


無人給油機から給油を受ける空中給油ポートを備えたMV-75が描かれている概念図。BELL

MV-75シャイアンIIは米陸軍航空戦力の見直しを迫る

アパッチ、ブラックホークには新たな任務、さらにドローン給油機の導入につながるかもしれない


Defense One

メガン・マイヤーズ

2026年4月17日


ナッシュビル発—米陸軍幹部が新型ティルトローター機について語る際、真っ先に強調するのはその速度、航続距離、積載能力であり、すべてで同機は現行のUH-60ブラックホークを凌駕している。

しかし、MV-75 シャイアンIIの導入は、陸軍航空部隊にも変化を強いることになる。その中には、おそらく、この機体への給油専用として新型航空機の開発も含まれるかもしれない。

「確かに、MV-75で従来の回転翼機のかわりははできないが、固定翼機なら対応可能だ」 陸軍航空センター・オブ・エクセレンスを率いるクレア・ギル少将 Maj. Gen. Clair Gillは、木曜日に開催された陸軍航空ウォーファイター・サミットで記者団にこう語った。「また、空中給油機能を……従来の機種に搭載する場合、それをどう給油するかという点についても創造的に検討している。つまり、能力が大幅に強化された今、我々は自ら空中給油の要件を策定する必要があるのかどうか、といったことを検討しているのだ」

陸軍は航空部隊にティルトローター機を導入する最後の軍種であり、空中給油機を保有していない唯一の軍種でもある。米特殊作戦コマンド傘下の陸軍部隊は、空中で空軍のC-130からの給油に頼ることができるが、MV-75の試験運用を開始する部隊は、他のヘリコプター部隊と同様に地上給油に頼らざるを得ない。

しかし、ギル少将によれば、短期的な視点で見ても、MV-75は後方支援の負担を軽減する。なぜなら、ブラックホークに比べて、前線地域に設置する給油ポイントを大幅に減らすことができるからだ。

水曜日のシャイアンの発表に併せて公開されたベル・テキストロンのプロモーション動画には、ドローンによる空中給油のシーンが含まれている。この無人システムは、海軍のMQ-25 スティングレイ(空母搭載型給油機)に非常によく似ている。

「陸軍は自らの問題を解決し、MV-75に追随できるような、いわば『空中での兵站補給』をいかに実現するかを考える必要があると思います。そのコンセプトは、まさにそこを指し示していたのです」とギル少将は述べた。

しかし、陸軍には給油ドローンに関する正式な要件がまだないため、現時点ではこの構想は単なる目標に過ぎないと少将は付け加えた。

ヘリコプターの今後はどうなるか?

給油以外にも、ティルトローターが陸軍の既存の航空戦力とどのように連携するかについて考慮すべき点があり、中でも最大の課題の一つに機体の防御がある。

陸軍は任務中のヘリコプターの護衛にAH-64アパッチを使用しており、MV-75でもその運用は継続される。しかし、最高速度が時速約185マイル(約298km/h)のアパッチは、時速300マイル(約483km/h)以上の巡航速度で設計されたMV-7よりはるかに遅い。シャイアンを護衛するためには、陸軍は異なる地点から複数のアパッチを派遣しなければならない可能性がある。また、アパッチの行動半径を拡大する方法も検討中だ。

「2017年以来、要件文書を更新していないため、その更新に注力している」と、フューチャー・バーティカル・リフト(Future Vertical Lift)横断チームを率いるケイン・ベイカー少将は述べた。

ベイカー少将によると、アパッチから発射される兵器は、脅威を検知し、さらに攻撃することも可能なドローンを活用することで、その行動範囲を拡大するのに役立つという。

さらに、陸軍の頼れる主力機ブラックホークの問題もある。同機は1976年にUH-1イロコイの後継機として選定された。少なくとも理論上は、シャイアンIIはブラックホークの後継機として開発された。

ただし、完全な置き換えが実現するとしても、移行は緩やかなものになるだろう。

「可能な限り、予算が許す限り、すべての部隊を最新世代のブラックホークで近代化していくつもりだ」とギル少将は述べた。「ブラックホークは今後数十年にわたり運用され続ける。それは保証できる。」

少なくとも2050年代までは、と陸軍の多用途ヘリコプター担当プログラムマネージャーであるライアン・ネスルスタ大佐は木曜日に記者団に語った。少なくとも当面の間、シャイアンはブラックホークを兵員輸送だけでなく、より複雑な任務に充てられるようにするだろう。

「以前、この機体に関しては兵員の移動や戦場での展開に焦点が当てられていました。「実際には、同機の多用途能力を最大限に引き出すための道が開かれているのだと思う」とネスルスタ大佐は述べた。これにより、自律システムの搭載を含め、「機体からの攻撃能力の活用に関する実質的な議論と活動」が進められている。

それだけでなく、ブラックホークを製造するシコースキーは、同機の補給任務を引き継ぐ完全な無人型の開発にも取り組んでいる。

「ブラックホークは、これまで通り得意とする任務、つまり空挺攻撃能力、医療搬送能力、後方支援能力を継続して遂行するだろう。ただし、おそらくは我々が『近接戦闘』と呼ぶ領域により密着した形で展開することになるだろう」とギル少将は述べた。■

How the MV-75 Cheyenne II is pushing the service to re-think its aviation lineup

It might mean longer-range Apaches, new missions for the Black Hawk, and even a drone tanker.


BY MEGHANN MYERS

STAFF REPORTER

APRIL 17, 2026

https://www.defenseone.com/defense-systems/2026/04/how-mv-75-cheyenne-ii-pushing-service-re-think-its-aviation-lineup/412946/



2025年5月19日月曜日

米陸軍の次期ティルトローター強襲機に制式名称MV-75がついた(The War Zone)—長年室しまれてきたブラックバードに交代します

 

The U.S. Army's Future Long-Range Assault Aircraft (FLRAA) tiltrotors will be designated MV-75s, the service announced today at the Army Aviation Association of America's annual Mission Solutions Summit.

ベル


陸軍は現在、ベースラインのMV-75の納入を早めようとしており、特殊作戦バージョンも視野に入ってきた


陸軍のFLRAA(Future Long-Range Assault Aircraft)ティルトローターは、MV-75と命名されると、陸軍は本日、米国陸軍航空協会の年次ミッション・ソリューション・サミットで発表した。

 2022年、陸軍はFLRAA競合の勝者として、ベルのV-280Valorティルトローターをベースにした設計を選んだ。陸軍は、精鋭部隊である第160特殊作戦航空連隊(SOAR)に配属されている特殊作戦用MH-60Mの一部を含め、相当数のH-60ブラックホーク・ヘリコプターを新型のMV-75に置き換える予定である。設計は年内に最終決定される予定で、ベースライン型から特殊作戦型への転換を容易にするための機能が盛り込まれている。

 Designation-Systems.netのウェブサイトによると、2024年11月にFLRAA用の試作機YMV-75Aの名称が承認されたと報告されている。 本誌は3月から陸軍とこの指定の確認を進めていた。

 指定の、"M "は "multi-mission "を表し、"V "は垂直離着陸可能な設計であることを意味する。 ブラックホークやチヌークといったこれまでの陸軍輸送ヘリコプターは、ユーティリティを意味する "U "やカーゴを意味する "C "で始まる呼称だったことを考えると、ベースラインのFLRAA型に "M "が使われているのは興味深い。 この「マルチミッション」という呼称は、特殊作戦に特化した機能が組み込まれていることを反映しているのかもしれない。


米陸軍UH-60ブラックホークヘリコプター。 米陸軍

 陸軍はまた、ベースラインとなるFLRAAの設計が、負傷者搬送や「ダストオフ」のような他任務にも容易に適応できることを期待しているのかもしれない。このような任務に使用される陸軍のヘリコプターには、捜索救難を示す「H」が接頭辞に付いていることが多い。

 機種区分の "V "呼称と既存機体から大き離れた "75 "という数字が特別な意味を持つかどうかは不明である。Designation-Systems.netによると、XV-25Aは、実験的な傾斜誘導ファンARESドローンのために昨年承認されたと報告されており、このカテゴリで最も新しい連続した指定である。本誌は陸軍に詳細情報を求めている。

 FLRAAのMV-75制式名称は、陸軍がこれらのティルトローターの実戦配備を加速しようとしているときに行われた。陸軍は、ブラックホークよりもティルトローターがもたらす速度と航続距離の向上を、太平洋地域における将来のハイエンドな紛争で特に重要であると考えている。

 陸軍は、MV-75を2030年までに就役させる目標を掲げているが、現時点では2028年の就役を目指しているという。陸軍はまた、軍全体の大規模な兵力再編の一環として、FLRAAプログラムが切り捨てられるか、あるいは中止される可能性についての報道にも反発している。

 MV-75を最初に導入するのは、陸軍きっての空挺部隊である第101空挺師団となる。 同師団はすでに、将来のティルトローターを受領するための基礎固めに着手している。

 特殊作戦任務用のバージョンも、第160次SOARのために開発される予定である。

 ディフェンス・ニュースによると、陸軍のジェームズ・ミンガス副参謀総長は、今日のミッション・ソリューション・サミットでのスピーチで、「我々は、これを実現するために、ずっと先を待っているわけではない」と述べた。 「陸軍変革イニシアティブの下で、我々はこの航空機を予定より何年も早くオンライン化することを推進している」。

 陸軍の意向に沿えば、少なくとも現在伝えられているように、最初の運用型MV-75は10年末までに納入が開始される可能性がある。

更新:2025年5月15日

米陸軍は本誌の取材に対し、MV-75の「75」という数字は、同軍の正式な創設日である1775年6月14日にちなんだものであることを明らかにした。この日、当時の大陸議会は大陸軍を正式に発足させた。

 「FLRAAのミッション・デザイン・シリーズ(MDS)の名称はMV-75です。Mはマルチミッション、Vは垂直離着陸を意味する」。陸軍副参謀長広報アドバイザーのダニエル・マシューズは、本誌取材に対し、「75という数字は、アメリカ陸軍の誕生年である1775年へのオマージュです。「これは垂直離陸ティルトローター中型揚力戦術攻撃・医療避難機であり、陸軍に長距離・高速の選択肢を提供し、紛争環境でも生き残ることができる機体になります」。■


MV-75 Official Designation Given To Future U.S. Army Tiltrotor Assault Aircraft (Updated)

The Army is now pushing to speed up delivery of its baseline MV-75s, with special operations versions also on the horizon.

Joseph Trevithick

Published May 14, 2025 6:15 PM EDT

https://www.twz.com/air/mv-75-official-designation-given-to-future-u-s-army-tiltrotor-assault-aircraft



ジョセフ・トレビシック

副編集長

ジョセフは2017年初めからThe War Zoneチームのメンバー。 それ以前はWar Is Boringの副編集長を務め、Small Arms Review、Small Arms Defense Journal、Reuters、We Are the Mighty、Task & Purposeなどの出版物にも寄稿している。