スキップしてメイン コンテンツに移動

投稿

ラベル(スネーク島)が付いた投稿を表示しています

スネーク島撤収の背景、ウクライナにとっての意義、西側供与の新型長距離砲が効果を発揮したようだ

Uncredited ウクライナからの激しい砲撃を受け、ロシア軍は黒海の戦略的前哨基地から「戦術的撤退」した。 ク レムリンは、黒海の北西に位置する激戦地スネーク島から自軍が撤退したことを認めた。ウクライナ側は、長距離砲が侵略者を追い出すのに重要な役割を果たしたと述べている。いずれにせよ、2月下旬の侵攻開始直後からロシアの手中にあった極めて重要な戦略拠点を、ウクライナが奪還する可能性が出てきたといえる。   6月30日、スネーク島北端の近景。炎上中の桟橋と建物が見える。 Maxar ロシア国防省は、ウクライナの黒海から穀物輸出を可能にするための「戦術的撤退」だと説明し、最後のロシア軍は昨夜スネーク島(別名ズミニーイ島)を離れたようだ。モスクワは世界的な穀物不足を欧米の制裁のせいにしているが、これは非常に疑問のある議論だ。また、クレムリンが撤退を親善のジェスチャーに仕立てようとしていることも注目に値する。ロシア軍がキーウ進撃を断念した後にも同様の主張をしていた。 ロシア国防省の発表では、「国連の参加を得て成立した共同協定の実施の一環として、人道的な穀物回廊を組織するため、ロシア連邦はツミニイ島駐留地を撤収することを決定した」とある。モスクワはまた、黒海の港に向かう船舶の危険を取り除くため、沿海の機雷除去をウクライナに要求している。機雷除去は、ウクライナとロシア間の論争点だ。また、ロシア国防省は、現在16カ国70隻の外国船がウクライナ6港で封鎖されたままであり、砲撃や機雷の脅威にさらされていると主張し続けている。 ウクライナ国防省が出した勝利のツイートには、次のようにある。 「南方作戦司令部が確認した。ロシア占領軍はスネーク島を去った。ロシア軍は天候に耐えられなかった。足元は焼け付くようで、海は沸騰し、空気は熱すぎる。追伸:ロシア軍艦は、自分たち自身でくたばれ!」。 これは、ウクライナの国境警備隊が侵攻の際、ロシア軍艦に「くたばれ」と言ったことを引用している。この発言は、ウクライナ軍と支持者の間で叫び声となった。 一方、ウクライナ軍のヴァレリー・ザルジニ Valeriy Zaluzhnyi 司令官は、ロシア軍はウクライナ軍の砲撃を受け離脱したと述べ、この作戦におけるウクライナ製2S22ボフダナ Bohdana 155ミリ口径榴弾砲の有効性を指摘した。一方、スネーク島は1

ウクライナ戦。巡洋艦モスクワを喪失し、黒海のロシア海軍が劣勢に。スネーク島を巡る戦いが焦点。

    ロシア海軍揚陸艦の多数が、ノボロシスクに集結している。同港はセパストポリから遠く、スネーク島付近で見られることが少なくなっている。また、ベルジャンスクでロシアが拿捕したウクライナ海軍の艦船も確認されている。   ロシア海軍が劣勢になりつつある。 ロシアはウクライナ侵攻で、最初にスネーク島を奪取した。その2カ月後、ロシアはスネーク島の維持に必死になっている。黒海北方でロシア支配が弱まっている証だ。   巡洋艦モスクワ喪失後の最大の影響は、黒海北部がウクライナ機に安全な場所になったことだ。特にウクライナ海軍のTB2ドローンにとって。戦略的な意味合いが生まれたといってよい。  焦点は、ウクライナ南西端にある小さな岩礁、スネーク島だ。開戦時にロシアに占領された。巡洋艦モスクワも奪取に役割を果たした。  クリミアから西に侵攻できない今、スネーク島は孤立した前哨基地となっている。同島はクリミア以西の唯一のロシア拠点だ。そして、無防備になりつつある。   小さな岩の大きな代償 巡洋艦モスクワの役割は主に防空で、S300ミサイルを搭載していた。モスクワが消えた後、ウクライナ軍無人機は標的に効果的に対応できるようになった。劇的な効果を生んでいる。  ウクライナの最初の大きな動きは、無人機による攻撃による島内の防空網の破壊だったようだ。少なくとも理論上は、強力なSA-15 Torミサイルシステムが防空を担っていた。そのシステムを排除したことで、ウクライナ海軍のTB2ドローンが付近を飛行できるようになった。ロシア海軍の最初の犠牲は、5月2日の2隻のラプター攻撃艇だった。  プロジェクト03160ラプター級は、スウェーデンのCB-90をモデルにしている。特殊部隊の投入や撤収など、多くの用途がある。しかし、防空能力は限られ、激しい動きを見せてもTB2の格好の標的になってしまった。  5月7日、ロシアはSA-15ミサイルシステムを同島に搬入しようとした。その際、TB2のドローンがプロジェクト11770セルナ級揚陸艦を捉え、荷揚げするところを直撃した。攻撃は壊滅的で、同艦は揚陸地点を塞いでしまった。  防空能力が低下したロシア軍守備隊は、無人機と戦闘機による空爆を次々と受けることになった。やがて建物のほとんどが瓦礫と化した。ロシアはまだラプターを運用していたが、5月8日にTB2がさらに二