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米空軍の戦力低下と世界危機、ヘリテージ財団の警鐘

予算確保のため米軍は厳しい状況を意図的に伝える傾向があるのですが、米空軍の状況は実際に悪いようです。予算削減が続く中でしわよせが人的資源に現れた結果と思われますが、再建に数年かかるでしょう。その間に北朝鮮とイランという最悪の組み合わせで戦闘が始まれば戦勝の実現はおぼつかないというのが今回の報告書の指摘でしょうか。 Influential Think Tank Warns Of Drop In Fighter Capability 有力シンクタンクが米空軍戦闘機兵力の減衰に警鐘を鳴らす Oct 5, 2017 Lara Seligman | Aerospace Daily & Defense Report http://aviationweek.com/defense/influential-think-tank-warns-drop-fighter-capability F-15: Boeing トランプ政権に近いワシントンの有力シンクタンクが米空軍の戦闘機戦力の低下に警鐘を鳴らしている。 ヘリテージ財団による「米軍事力指標」によれ戦闘機数がば昨年から大幅減少し空軍の第一線戦術戦闘機は現在923機とある。昨年より236機の減少で、ヘリテージが算出した二大戦役同時勝利に必要な水準1,200機からも277機不足している。同財団はこの機数を基準にして米戦力を評価した。 パイロット不足も1,000名の大台に近づきつつあり、整備陣が3千名も不足しているため米空軍の有事対応力は減衰中と報告書で指摘した。 総合評価では米空軍の戦力、規模、即応体制は「最低限」と評価し、いいかえると現時点で同時に二方面で大規模戦に米国が巻き込まれると現状の戦力水準では要求にこたえられない。 総合評価は昨年から大きくは変わっていないものの訓練・機体整備両面の不足に加えパイロット自身の自己評価でも退潮は明らかとしている。 米空軍が状況悪化の進行を食い止められない一方で海外の敵勢力は戦力整備にまい進しているとヘリテージが強調している。 「米空軍の総合戦力評点は下降を続けており、米国の航空優勢確保は潜在敵国の技術力向上により脅かされている」と報告書はまとめている。同財団が特に懸念するのはF-15Cの第一線配備が106機しかな

★米空軍がF-15C/D型の早期退役を検討中

予算がないからと機種を整理していけば、その先はどうなるかわかっていても背に腹は変えられない事情が米空軍にあるのでしょうか。F-15はまだまだ供用に耐える機種であり、「空飛ぶミサイルトラック」に改装する構想もあるのに行く末に黄色信号ですね。もっともA-10の事例のように議会が強硬な反対論を展開することもあり(マクサリー議員は退役空軍大佐でA-10パイロットのようです)、空軍もわざと議論を巻き起こしてちゃっかり予算を確保したいと考えているのではないでしょうか。本家の米空軍がこんな状態では先が心配ですね。航空自衛隊は結局最後までイーグルを運用するのではないかと思いますが。 Are the F-15 Eagle's days numbered? Top generals say maybe By: Stephen Losey, March 22, 2017 (Photo Credit: Senior Airman John Hughel/Air Force) https://www.airforcetimes.com/articles/are-the-f-15-eagles-days-numbered 米空軍はF-15C型およびD型を退役させ任務をF-16に引き継がせる検討に入っている。 下院軍事委員会即応体制小委員会の聴聞会が今週水曜日に開かれ、委員長ジョー・ウィルソン議員(共、サウスカロライナ)がスコット・ライス中将(州軍航空隊総監)にF-15C型D型計236機を退役させ予算節約する案を質した。ライス中将は検討中と認めた。 同聴聞会でマーサ・マクサリー議員(共、アリゾナ)から同案は初めて聞いたとして、スコット・ウェスト少将(空軍運用部長兼参謀次長)に同戦闘機退役案が既定方針なのかを問いただした。 ウェスト少将は正式決定ではないとしながら限られた予算を最大限に活用する案を空軍が検討中と認め、ミッション実現のため機種数を最小限にしたいと発言。ウェスト、ライスともにF-15の一部退役は「正式決定前」とした。なお、F-15Eストライクイーグルは検討対象ではない。 ライス中将からはレーダー改修を行えばF-16でF-15の代わりは務まるとの発言があり、空軍は2019年度業務を計画中だが、F-15C型D型の退役方針は今年中は決