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2018年2月18日日曜日

難航するA400Mで発注国の一部要求を切り捨てに。しかし問題は残り前途は多難。

ヨーロッパ各国が自国の利益を振りかざし、次々と細かい注文を付けながら、米国製より優秀な機体になると就役前から自慢していた事業がこのテイタラクです。エアバスの業績の足を引っ張る事業になっています。このままではまずいとやっと妥協に動いてきたようですが、A400Mの前途は明るいとは言えないようです。ロイターが特ダネとして伝えています


Exclusive: Europe's A400M army plane may see some features axed独占記事 - A400M輸送機で一部性能を切り捨てに



An aerial view of an Airbus A400M aircraft during the 52nd Paris Air Show at Le Bourget Airport near Paris, France, June 21, 2017. REUTERS/Pascal Rossignol

ーロッパが目指す新型軍用輸送機は当初想定の性能を実現できないことになった。A400M導入各国はエアバスとの交渉で実現が難しい一部性能は盛り込まないことを容認したためだ。

先週エアバスとNATO7か国間で合意に至った文書をロイターは見ることに成功し、それによると同社は購入国と個別交渉で付加的機能一部を省略できるとある。

米国製機材へ優位性を実現するはずだった機能の一部が実現できないことを購入国側が初めて認めたことをこの「合意確認書」は意味する。

合意では納期の新規交渉も意味する。

その反面、エアバスは「A400M事業で必要な支援、資源すべて」を投入すると誓うが、ヨーロッパ最大の防衛装備事業は慢性的に遅延し当初予算から200億ユーロ(245億ドル)超過している。

当事国のベルギー、英国、フランス、ドイツ、ルクセンブルグ、スペイン、トルコにコメントを求めたがいずれも回答を留保している。エアバスは機密交渉のためコメントはできないと回答。

複雑な付随機能の内容は不明だが、仕様内容から外されると見られる。

内容を知る消息筋は匿名条件で各国は要求内容すべてを求めるより部分的でも前進するほうが得策と納得したという。「つまり妥協したということだ。一部性能を実現しないまま納入される」

2010年には購入各国からの35億ユーロ拠出で事業頓挫が救われたが同機の極秘防御装備での問題は解決されておらず、空挺部隊用投下装備、ヘリコプター用給油装備でも問題が残ったままだ。

業界筋は購入国があまりにも過剰な期待をしたことが開発上の問題を起こしたと非難する。一部は自国の雇用確保が理由だった。だが最大の導入国のドイツは一貫してエアバスが約束通りに仕事していないと批判していた。

輸送機のはずだがA400Mには高性能地形回避技術が搭載され、ヨーロッパで最大に複雑な機材になった。フランスはアフリカ運用の実績を評価していた。

先週の交渉でエアバスは「SOC3」仕様で今後の機材を納入すると述べており、低空飛行性能もその一部だという。また生産済み機体は二段階で2027年4月までに改修していくという。

一方でエアバスは遅延で生じた損害を賠償する義務があり、第4四半期業績に悪影響を与えそうだ。

エアバスは2月15日の業績発表でA400M関連の損金に対応した新規項目を加えるとしており、これまでも同機関連で70億ユーロを償却処理している。

ただし今回の合意では導入国にエアバス宛支払いを凍結する根拠となっていた条項が改訂され、かわりに「適切な報奨策の仕組み」を導入すると改定されている。■

2016年5月2日月曜日

★★A400M>エンジンギアボックス問題で深刻な遅延が発生している模様



この機体も相当当初の日程から遅れて費用もかさんでいるようですが、C-17を導入したほうが安上がりだったのでは。それをマレーシアが導入するというのはどういうことなんでしょう。日本も人のことは言っておられず、C-2の開発で苦労していますね。
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Airbus Reports A400M Engine Gearbox Problems Will Cause Delays

Pierre Tran, Defense News 10:32 a.m. EDT April 28, 2016
635817516142734637-DFN-France-A400Mx(Photo: Airbus Defence)
PARIS — エアバスが巨額の財政損失に見舞われそうだ。A400M軍用輸送機のエンジンギアボックス問題が原因だと同社は4月28日に明らかにした。
  1. 「A400Mの生産引き渡しで深刻な問題があり、エンジンプロペラのギアボックスで新たに予想外の問題が発生したためだ」とエアバスグループのCEOトム・エンダースが第一四半期営業報告で述べた。「面倒だが解決方法をエンジンメーカーと探っていく」
  2. エアバスはギアボックスの補修費用は「相当な金額」になるとみている。
  3. 「補修費用は完了時に上乗せするが、現時点で設計、技術、営業で全体像が見えず、費用面で大きな影響が出そうだとしか言えない」と同社は伝えている。
  4. 同社発表では50億ユーロ(57億ドル)がこの問題で費用に上乗せされる可能性があるとする。
  5. 解決方法の模索が進行中だと同社は発表。発注元と交渉も継続中で、引き渡し日程が変更となる。
  6. A400MのエンジンメーカーはスペインITP、ドイツMTU、ロールスロイスとサフランの共同事業体だ。ギアボックスのメーカーはジェネラルエレクトリックのイタリア子会社アヴィオエアロ。
  7. エアバスグループの営業利益は5.01億ユーロと前年の6.51億ユーロから減少しているが、売り上げも211億ユーロが122億ユーロになっている。年間全体の見込みは民間商用機の納入により年末にかけてキャッシュフローと利益双方が安定してくると同社は見ている。
  8. A400Mのローンチカスタマーのベルギー、英国、フランス、ドイツ、ルクセンブルグ、スペイン、トルコの各国はここにマレーシアも含め同機を購入する予定だ。引き渡しの新日程はヨーロッパ調達機関OCCARを通じて現在交渉中である。■>



2014年9月2日火曜日

英空軍向けA400M一号機初飛行、引き渡し近づく



RAFはC-17も運用中ですね。中東や中央アジアへはC-17、アフリカなどヨーロッパから近い目的地にはA400Mと使い分けるのでしょうか。日本のC-2は開発が遅れるうちに、輸送機市場はどんどん進展していきます。



Royal Air Force A400M Makes Its Maiden Flight

Sep. 1, 2014 - 01:59PM   |  
By ANDREW CHUTER   |   Comments
MAIDEN VOYAGE: The first Airbus A400M new generation airlifter ordered by the Royal Air Force has made its maiden flight, marking a key milestone towards its delivery. The aircraft, known as MSN15, took off from Seville, Spain, at 14:25 local time (GMT+1) on 30 August and landed back on site 5 hours and 5 minutes later.
英空軍向けA400M一号機が初飛行。8月30日スペインで現地時間14:25に離離陸し5時間5分後に着陸している。 (Media Airbus Defence And Space)

LONDON — 英空軍向けエアバスA400M一号機が初飛し、英国は同輸送機の運航国三番目に一歩近づいた。
アトラスの呼称を与えている英空軍(RAF)の一号機はスペイン・セルビアを8月30日離陸し、5時間の初飛行を実施。
さらにテスト飛行が今月後半に予定され、エアバスによれば同機は今月末に引き渡される。
英国防省はフランスと製造スロットを交換しており、今回の引き渡しは当初の計画より早くなる。
英国の発注数は22機で、今年中に4機が引き渡される。
現時点でフランスとトルコが同機を運航中。フランスへは4機、トルコへ1機引き渡しずみ。■



2013年8月11日日曜日

A400M引渡しがついに実現

                           

French Air Force Takes Delivery Of First A400M

By Anthony Osborne
aviationweek.com August 02, 2013
Credit: Airbus Military

フランス空軍がエアバスミリタリーA400M初号機を正式受領した。
  1. 大幅に遅れた引渡しがついに実現し、A400Mの歴史のひとつの転換点となった。フランス国防調達庁DGAが7月31日に同機の軍用運航許可がOccar(共同軍用装備整備協力機構)から出たことで翌8月1日の引渡しを認めたもの。DGAからは軍用型式証明が7月24日に交付されていた。
  2. フランス空軍向け一号機MSN7は8月2日にオルレアン・ビシー基地Orleans-Bricy air baseに回航された。同基地がA400M部隊の基地となる。エアバスミリタリーによると一号機は乗員訓練用に使用される。
  3. 同社は一号機を7月12日に納入し、革命記念日の記念飛行に間に合わせようとしたが、結局記念飛行にはテスト機材MSN3を代わりに投入した。引渡しの公式式典は今夏おわってから同社のセビリア工場(スペイン)で開催する。なお、同社はA400Mの重要機能である空中給油、戦術飛行能力など運用能力を徐々に引き上げていくべく作業中だ。このため5機のテスト用機材を投入している。
  4. 月内に二号機MSN8を受領予定で、MSN9はトルコ空軍に今年内に引き渡される。MSN10はフランス向けの機体になる。■