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クリミアでドック入りしていたロシア・キロ級潜水艦はウクライナの攻撃でここまでの損傷を受けていた----

  CIT via X クリミアでドック入り中のロシア潜水艦が攻撃され、甚大な被害を受けた   先 週、ウクライナの巡航ミサイルによる攻撃を受けたロシア海軍のキロ級ディーゼル電気攻撃潜水艦が受けた大きな損害を示すとされる写真が、ソーシャルメディアに出回り始めた。キロ級は、ロプチャ級揚陸艦とともに、ロシア占領下のクリミアのセヴァストポリ港で乾ドックに入っていたが、9月13日未明に攻撃を受けた。 改良型キロ級潜水艦の損傷を写した2枚の写真のうちの1枚は、 Conflict Intelligence Teamが最初に公開したものらしい。CIT via X 独立調査機関CIT(Conflict Intelligence Team)が最初に公開したらしいこの写真には、艦首に直撃らしき跡があり、ぽっかりと穴が開いている。セイルの後方、右舷側にも大きな衝撃があり、おそらく二次爆発の結果、船体の一部が吹き飛ばされたようだ。もうひとつ考えられるのは、今回の攻撃で使用されたと広く報じられているストームシャドウやスカルプEG巡航ミサイルが搭載している二重の「BROACH」弾頭の爆発である。  英国国防省を含む複数ソースによれば、問題の潜水艦はロストフ・オン・ドン(B-237)で、プロジェクト636.3クラスの改良型キロ艦、ウクライナの標的に対して広く使用されているタイプのカリブル陸上攻撃巡航ミサイルを発射できる。同艦は2014年に就役した黒海艦隊配備4隻のうちの1隻である。  ともあれ、この潜水艦が受けたダメージの程度を見る限り、完全に放棄せざるを得ないだろう。最良のシナリオでも、可能な限りの部品を回収して再建する必要があり、何年も使用できなくなる。さらに、そのような修理はほぼ間違いなく黒海の外で行わなければならず、それ自体が深刻な物流上の努力となるだろう。  潜水艦戦で権威あるアナリストのH・I・サットンと元米海軍潜水艦乗りのアーロン・アミック両名が本日、キロ級改良型潜水艦は修復不可能なほど損傷していると考えているとツイートした。  確かに、この写真は、潜水艦は(揚陸艦とともに)修理され、活動に復帰するというロシア公式発表に重大な疑問を投げかけるものだ。ウクライナ側は"修復対象にならない可能性が高い "と主張していた。  攻撃直後から、セヴァストポリからの衛星画像で

ウクライナ侵攻の海上戦闘はどうなっているのか。 ロシア黒海艦隊を中心にこの数日の動きをまとめた記事をご紹介。

  Russian Naval Activity in the vicinity of Snake Island (H I Sutton image)   ロシア-ウクライナ間の戦闘が4日目に入り、一向に衰える気配がない。「戦闘の霧」のため、全体像が見えてこない。世間の関心が市街地戦に向かいがちだが、これ まで黒海で何が発生したか見てみることに意味がある。 ロ シア軍はウクライナ戦に備え準備していた。国境地帯やベラルーシでの部隊増強が関心を呼んでいたが、重要だったのが黒海艦隊(BSF)の増強で、バルト海、北海、太平洋から艦艇が移動し、BSF配備中の艦艇も地中海に展開した。 報道でなかなか取り上げられない黒海に焦点をあててみよう。 黒海艦隊の役割 陸上空中に比べ、海上の緊張度は低い。2014年のクリミア半島侵攻でウクライナは海軍戦力の大部分を喪失したためだ。 侵攻一週間前にBSFがNOTAMを出し、ケルチ海峡 Kerch Strait ならびにクリミア半島南部西部の封鎖作戦の予行演習が展開された。その時点でBSFが黒海北部を統制下においたと言っても過言ではない。 2月24日、ロシアはウクライナ主要都市に大規模攻撃を開始した。ロシア国防省は投入したミサイルの種類を明らかにしていないが、BSF艦艇もカリブルミサイルを発射したと思われる。BSFのブヤン-M級海防艦、アドミラル・グロゴロヴィッチ級フリゲート艦、改キロ級潜水艦、プロジェクト22160哨戒艇が同ミサイルを搭載している。 スネーク島で何があったのか ルーマニア国境付近のウクライナ領の小島「スネーク島」(ウクライナ語でズミイニ島)が海上戦闘で最も目立つ舞台となった。BSF旗艦スラバ級巡洋艦RFSモスクバ、プロジェクト22160哨戒艇が艦砲射撃した。なお、同島はオデッサの南方50カイリ。 守備隊13名は降伏を拒み、ロシア砲火により絶命した。同隊隊員は「ズミイニの英雄」と呼ばれている。ロシア艦艇は同島を占拠し、付近海域を哨戒している。 同島陥落の詳細が不明ながら、その位置がNATO加盟国ルーマニアに極めて近いことが重要で、ロシアのBAL/バスティオンP沿岸防衛ミサイルを配備されればA2/AD効果が増加する点も同様に重要だ。オデッサへの上陸作戦が実施されえれば、同島が補給拠点になる。 黒海での航行の自由 MILLENNI