米空軍機材の稼働率が過去最低水準になっていると警鐘を鳴らす空軍トップ(Defense News)―新鋭機材も過度率が低迷しているのが問題です。更に海外に優良な機材を優先配備しているのも苦しい事情のようですね。
米空軍トップは、予備部品や人員が不足し、数十年も前の機材ばかりであるにもかかわらず、整備士が機体を飛ばし続ける「奇跡」を起こしていると述べた 1月にアリゾナ州ルーク空軍基地上空でF-35と編隊飛行するF-16。(A1C Katelynn Jackson/空軍) 本誌の分析によると、2024会計年度中の平均的な日において、空軍の保有機のうち任務遂行可能な機体は10機中6機未満だた。 全機での任務遂行可能率62%は、近年で最低の数値だ。これは、5,000機を超える空軍の航空機が老朽化し、一部機材を飛行状態に維持することがますます困難になっていることを反映している。 空軍は、2024年に保有していた各種航空機の数と、各航空機が任務遂行可能な状態にあった時間の割合に関する統計データを発表した。これらの統計は、Air and Space Forces Magazine誌が最初に報道した。 Defense Newsは、全機材の任務遂行可能率を算出するために、すべての機体の加重平均を計算した。加重平均では、保有機数が多い機体(C-17グローブマスター、F-16ファイティングファルコン、F-35A統合打撃戦闘機など)に重点を置き、保有機数が少ない機体に重点を置かない。 空軍の保有機数が5,025機(78年の歴史の中で最小)であるため、任務遂行可能な機体は62%となり、常に約1,900機が稼働していない状態にあることになる。 元F-16パイロットで、ミッチェル航空宇宙研究所の上級研究員ヘザー・ペニーは、この数値は憂慮すべきものであり、今年に入ってさらに状況が悪化している可能性が高いと指摘している。 ペニーは、「即応性は往々にして遅行指標となります。そして、これは今日の実情でもありません」と述べ、2025年にはさらに悪化すると予測した。 空軍は他の軍とともに、長年にわたり任務遂行可能率の向上に苦心してきた。第一期ドナルド・トランプ政権の最初の国防長官ジム・マティス氏は2018年、F-16、F-22、F-35の任務遂行可能率を80%に引き上げる野心的な目標を掲げたものの、達成には至らなかった。 また、同様の指標である航空機の稼働率から判断すると、機材全体の真の状況はさらに悪い可能性もある。 空軍技術研究本部および空軍資材コマンドのアナリストによる2019年の論文によると...