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中国のADIZ設定の先にあるものは何か 

China Uses ADIZ As Part Of Buffer-Building Strategy By Bradley Perrett Source: Aviation Week & Space Technology aviationweek.com December 09, 2013 中国が高圧的かつ異例な形で防空識別圏(ADIZ)を設定したのは同国への海上交通で実効支配を徐々に強化していく一環だ。心配なのは中国共産党が国際緊張を意図的に高め国内支持を強めようとしている点だ。 中国は周辺国へ自己主張を強めており、敵意をあらわにし外部を見る態度は国内政治向けに国力増強と国家主義を強化するためのもので、日本が大戦中の残虐行為を認めないことがこの傾向を助長している。 今のところ中国のADIZ内での民間航空は通常通り運航中で、日本の各社はフライトプラン提出を拒否しているが支障は発生していない。一方、米日韓の軍用機は中国の要求を完全に無視している。 「今後の執行が問題です」と語るのはシドニーのシンクタンク、レービ研究所Lowy Instituteのローリ・メドカフ Rory Medcalf(アジア海上安全保障専門家)だ。宣言後の中国は他国をどう自国要求に従わせるのか。 航空会社へは着陸拒否すれば遵守させられるが、その動きはない。中国が日系航空会社に中国運行を拒否すれば、日本も同様の報復措置に出て、世界第二、第三位の経済大国間で直行便が消滅する。 これに対し軍用機に強制すると確実に危険がともなう。中国の主張する排他的経済水域内では中国海軍艦船が米海軍艦船に衝突してくる事例が発生しているが外国の軍事行動を排除しようとするものだ。が、空で同じ行動に出ると悲惨な結果になるのが、2001年に中国戦闘機パイロットが米海軍EP-3オライオン情報収集機に接近しすぎ衝突した事例だ。 11月23日の中国ADIZ宣言へ報道の関心は中国外交政策の不器用さに集まっている。ADIZ設定そのものは珍しくないが、中国の一方的宣言は他国との事前協議なく、日本との対立が解消されない中だった。一方で、中国のADIZ設定は自国の所有意識を重視しており、圏内を飛行する全航空機にフライトプラン提出を求めるもの。 EEZ定義の拡大解釈も連想させ