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12月, 2014の投稿を表示しています

★年の瀬に今年の人気記事をご紹介

今年もあと僅か。そこで人気をよんだ今年の記事をあらためてご紹介しましょう。(一定の期間内に一定のアクセスがあった記事に★をつけています) ★★★ATD-Xが開く次世代戦闘開発の可能性 F-3への道のり F-15.F-16も改修へ F-3につながる実証機の登場で一気に国産戦闘機へ期待が高まりました。課題はエンジンですね。国産戦闘機がこのまま開発に一気に進むかは2015年がひとつの勝負になるでしょうね。 ★★★米海軍の考える2020年代のA2AD対抗としての航空戦のイメージ F-35C, F/A-18E/F, ISR,NIFC-CA, TTNT, UCLASS, 空母打撃群 NIFC-CA(ニフカ)と言う概念が出てきました。機体はコンピュータネットワークの装置のひとつになっていくようですね。E-2Dが実は重要な役割を果たすことがわかります。日本も同機導入を決めましたが、ちと使い方がちがうようですね。 ★★★事故原因の焦点はF135エンジン第三段タービンへ F-35, F135エンジン, 火災事故調査 今年もF-35は一進一退、本当にこんな機体にこれからの防衛を依存して西側各国は大丈夫なんでしょうか。当ブログでは一貫して同機への疑問を表明しています。 ★★★韓国KF-Xは双発仕様に決定 KF-X, ステルス戦闘機, 韓国 あれやこれやとお騒がせなおとなりの国ですが、日本が仮想敵国だという国民の意識はなんとなかならないでしょうか。そもそも韓国の安全保障の課題は何でしょうか。よくわかりません。 ★★★カンザス州でも目撃された謎の機体の正体を探る 一般市民が高性能カメラを手にすることが多くなり、この事件もたまたま写った機体が変だぞ、ということになったのですが、空軍はあわててB-2だったと発表しましたが、怪しいですね。ブラックの世界で開発中の次期戦略偵察機ではないでしょうか。今後は夜間飛行に切り替えて写らないようにするかもしれませんね。 ★★★オーストラリア潜水艦商戦へ土壇場で参入図るスウェーデン オーストリア海軍, サーブ, 潜水艦調達 潜水艦の話題が今年は多かったですね。海上自衛隊がこれまで努力を重ねてきた潜水艦開発が急に注目された格好ですね。さらに武器三原則の見直しで海外輸出の可能性が出てきたことも大きいですね。た

今年の軍事航空を振り返る

Military Aircraft In 2014 Dec 29, 2014 Graham Warwick | Aviation Week & Space Technology F-22が実戦デビューし、議会がA-10退役にストップをかけ、F-35ではさらに就航が遅れる不具合が発生しましたが、以下今年の軍事航空での大きな出来事を御覧ください。(全12題) 1.  AH-64E の実戦投入(3月) ボーイング AH-64Eアパッチを米陸軍がアフガニスタンに投入し、無人機 ジェネラルアトミックス MQ-1Cグレイイーグル編隊と連携運用した。 Credit: U.S. Army 2. F-35 が国際デビューに失敗(7月) 6月に発生したF-35Aのエンジン火災のため飛行停止となり、JSFは英国で予定していた国際航空ショー2つへの出展ができなくなった。 Credit: Lockheed Martin 3. スコーピオンが国際デビュー(7月) 初飛行から半年足らずで テキストロン・エアランド が自社開発したスコーピオン軽攻撃・偵察機のプロトタイプが大西洋横断しロイヤルエアタトゥーおよびファーンボロの国際航空ショーでお披露目された。 Credit: Textron 4. 南アフリカ開発のAhrlacが初飛行(8月) 南アフリカの防衛産業企業パラマウントグループが設計、開発した発展型高性能偵察軽量航空機Advanced High Performance Reconnaissance Light Aircraft (Ahrlac) が初飛行した。 Credit: Paramount Group 5. イラクへの回帰(8月) アフガニスタンからの撤兵を続ける米国と英国は10月に同地での戦闘活動を停止したが、8月には米国主導の有志連合がイラク、シリア国内のイスラム国勢力への空爆を開始した。ステルス機F-22も対地攻撃で初めて実戦投入された。 Credit: U.S. Air Force 6. 韓国の調達決定と契約取り消し 韓国はF-35A導入を9月に正式に決定し、2018年から合計40機を調達する。しかし11月に BAEシステムズ とのKF-16合計132機の改修契

中国:尖閣諸島をにらんだ基地新設に日本は対応をどうすべきか

こういう報道が出てくる共同通信には敬意を表します。中国に独自の情報源があるのでしょうね。それにしても立場が反対なら自国近辺に物騒なものができたと大騒ぎするのに、いちいち目くじらを立てるなと取り合わない中国の態度はどうなんでしょうか。もっとも国内ではこの案件は全く報道されていないのでしょうね。 Report: China Building a Base 190 Miles from Contested Islands By: Sam LaGrone Published: December 23, 2014 10:05 AM • Updated: December 23, 2014 10:06 AM http://news.usni.org/2014/12/23/report-china-building-base-190-miles-japanese-islands 物議を醸し出している中国による防空識別圏 (ADIZ) 国営新華社通信 中国が尖閣諸島から200マイル地点の島嶼に滑走路複数を建設中と共同通信が伝えた。 匿名中国筋を引用し数本の滑走路が南キ(鹿の下に几)Nanji 島に完成済みで、レーダー設備も補強しているという。 「戦略的に重要な立地だ。釣魚(尖閣)諸島に近く、東シナ海の防空圏を補強できるし、本国の沿海部の海上防衛でも重要な位置になる」と中国海軍研究所Chinese Naval Research Instituteの主任調査員Li JieがBloombergに語っている。「中国が該当地域の軍事プレゼンスを強化しているのは疑いようがない」 新設基地は尖閣諸島に近く、物議をかもしだしている東シナ海上空の防空識別圏(ADIZ)の航空作戦を支援できる。Bloombergは基地が尖閣諸島に沖縄の米軍基地よりも近い場所にあることを指摘している。 「基地整備は何ら異常なことではない」と発言し、「中国は戦略拠点ごとに軍事基地を設けており、今回の南ジもその一つにすぎない」と語るのはXu Guangyu退役中将(中国軍縮兵器管理協会China Arms Control and Disarmament Association顧問)。 「日本側報道が何ジで騒いでいるが、本質を捉えていない」■

★2015年の注目ポイントはこれ Aviation Week

Key Points To Keep An Eye On In 2015 Dec 29, 2014 | Aviation Week & Space Technology http://aviationweek.com/technology/key-points-keep-eye-2015-0 冷戦の再来、航空運輸の安全性での懸念、商用航空・軍用航空、宇宙の各分野での案件ごとでの個別課題、と2015年は大変な年になりそうだ。以下の12題が話題の中心だろう。 1.新型ナロウボディ機材 Cシリーズが目標どおりに路線就航を2015年下半期に開始しても、すでにこの目標は怪しくなっておいるが、 ボンバルディア の優位性は消えている。 エアバス のエンジン換装A320neoは2015年10月に就航の予定で、 ボーイング の737MAX(2017 年)より先に行くが、各機が順調に増産されればCシリーズは受注が少なく一層影が細くなってしまうだろう。 Credit: Airbus 2.中国の挑戦 中国製の商用機はエアバス、ボーイングに脅威となるはずだが、現状では張子の虎のようだ。2015年には Comac のARJ21リージョナルジェットが就航するが、予定から8年遅れでしかもすぐに重量軽減とエイビオニクス改修が必要となる。C919ナロウボディ機も2015年末に初飛行の予定だが、路線就航は2018年の予想で、開発は10年がかりとなる。 Credit: Comac 3. あと一歩のところまで(やっと)来たF-35 開発開始から14年で ロッキード・マーティン のF-35共用打撃戦闘機はついに2015年に作戦運用を米海兵隊で開始する。ただし機体改修とソフトウェアテストのため時期は12月になるとみるのが妥当で、目標の7月はムリだろう。米空軍の初期作戦能力獲得は2016年8月予定で、これもソフトウェアと点検整備の訓練により実施が危うくなっている。 Credit: U.S. Navy 4. インドの野望 インド新首相は国防装備の半分を国産化したいと考えている。今後10年で2,500億ドル規模の事業となるが、本当に実現できるだろうか。純国産の ヒンドゥスタン・エアロノーティクス のテジャスT

イスラム国がヨルダン空軍機を撃墜

イスラム国がどのように機体を撃墜したのかが問題です。おそらく地上からの一斉掃射など数にものを言わせる方法だったと見られますが、イスラム国がプロパガンダに本件を利用するのは間違いないところでしょう。イスラム国の動向には目が離せません。 Official: Jordanian Pilot Shot Down by Islamic State By AWAD MUSTAFA 2:17 p.m. EST December 24, 2014 http://www.defensenews.com/story/defense/international/mideast-africa/2014/12/24/jordan-plane-down-islamic-state/20854827/ (Photo: AFP) DUBAI —.ヨルダン保安当局者がDefense Newsに対し同国所属の戦闘機が本日シリア領土内でイスラム国により撃墜されたと確認した。 同筋によるとムアト・アルカセアスバ大尉 1st Lt. Mu'ath Al-Kaseasba が捕獲された写真を家族が本人に間違いないと確認している。 パイロットはF-16に搭乗していたと思われるが、同筋は確認していない。. ヨルダンは合衆国、サウジアラビア、アラブ首長国連邦、カタール、バーレーンとともにイスラム国への空爆作戦を10月から実施中。 ロイターによればシリアの人権監視団体が撃墜地点はイスラム国の拠点ラッカ市Raqqa city近郊であるという。 イスラム国側は撃墜機パイロットが戦闘員により引き回される写真を広報の意図で公開しており、パイロットの国籍をヨルダン人だとしている。 ラッカはトルコ国境近くでほぼイスラム国戦闘員が全域を占拠されている。■

インド海軍初の弾道ミサイル原潜が海上公試をスタート

2014年は潜水艦の話題も豊富でしたね。年末になりインドから国産ミサイル原潜のニュースが入ってきました。まだ実用レベルではないとはいえ、核ミサイルを運用できる同艦がインド洋に遊弋すればパキスタンはじめ隣国には脅威になりますね。ただし、技術的にはまだ相当の開きがあるようで、インドはゆっくりと実用化をめざすのでしょうね。 New Indian Boomer Starts Sea Trials By: Sam LaGrone Published: December 16, 2014 2:01 PM • Updated: December 16, 2014 2:01 PM http://news.usni.org/2014/12/16/new-indian-boomer-starts-sea-trials Indian Navy nuclear ballistic missile submarine INS Arihant on Monday. via The Hindu Times インド海軍の国産初の原子力弾道ミサイル潜水艦(SSBN)が海上海上公試を12月15日に開始したとの地元報道が出た。 国産初の原子力潜水艦排水量6,500トンのアリハント Arihant がインド東海岸のヴィシャカパトナムを出港した。ただし同艦は実用よりも試験開発を主眼においた艦となる可能性がある。 「アリハントが公試開始したは良い知らせだが、同艦が真のSSBNとなるまで道は遠い。技術実証目的に終わる可能性もある」と元インド海軍総司令官アルン・パーカッシュ提督 Admiral Arun Parkash がJane's Defense Weeklyに語っている。「ノイズレベルのせいで抑止任務につかなくても同艦は今後のSSBN部隊にとって経験値を得る手段となる」 INS Arihant in 2009. Indian Navy Photo アリハントはロシアのアクラ級を元に12発のサガリカ水中発射弾道核ミサイル(SLBM) を搭載したもの。ミサイルの射程はおよそ435マイルだ。 開発は極秘の内に1970年代からはじまっていたと海軍協会のCombat Feets of the Worldに記述がある。 インド海軍は攻撃型原子力潜水艦数

ソニーへのサイバー攻撃はさらに大きなネット障害のはじまりなのか 警戒が必要

クリスマス年末を控え世界が緊張したくない時に不穏な動きが目立ってきました。韓国、北朝鮮のコンピュータ関係で事故が発生しているのも決して偶然ではないでしょう。日本も気を抜けない数週間となりそうですね。 Expert: Sony Hack Used Black Market Malware by BRENDAN MCGARRY on DECEMBER 22, 2014 http://defensetech.org/2014/12/22/obama-sony-hack-was-cybervandalism-not-war/ オバマ大統領はソニー・ピクチャーズ・エンタテインメントのコンピューターネットワークへのハッキングを「サイバー破壊行為」 “cybervandalism ”と表現し、攻撃とは呼んでいない。専門家のひとりは引き金を引いたマルウェアは闇市場で調達したらしいと発言。 大統領は21日放送のCNNインタビューで「戦闘行為と認識していない」と発言し、「サイバー破壊行為だと思う。非常に高くつく結果を産んだ。これを真剣に受け止めており、相応の対応を進める」 北朝鮮のインターネットは22日月曜日にクラッシュしたと伝えられ、同国で最悪の故障だという。外部からの攻撃が原因と言われるが確認できない。 ソニー・ピクチャーズへのサイバー攻撃はその高度な内容から北朝鮮政府の関与が指摘されるが、社員の電子メール私信、給与明細、健康診断記録等機微情報数万件が暴露された。 漏出した文書では知られては拙い情報も含まれ、ハリウッドの大物プロデューサー、スコット・ルービンがアンジェリーナ・ジョリーのことを「駄々っ子」とした会話や男優女優のギャラ情報もあり、オスカー女優のジェニファー・ローレンスが共演した男優よりも低い額を受け取っていることもわかってしまった。 自称「平和の守護者」との集団が情報漏出を実施したと主張。しかし連邦捜査局は19日にマルウェア侵入は北朝鮮政府が関与と発表した。「合衆国政府省庁、各機関と連携した捜査の結果、入手した大量の情報からFBIは北朝鮮政府が今回の事件の首謀者と結論付けるものである」 FBIが公開した証拠は以下のとおり。 * 今回使用されたマルウェアはデータを消去するタイプでFBIがすでに解明した北朝鮮開発マルウェア

米空軍の考えるOffset Strategyでの重要技術要素

なるほど米空軍が考えている方向がわかりますが、技術だけでは戦争には勝てないのであり、下に出てくる品質管理も行き着くところは人質管理であることと思います。コスト要素として見るのであれば無人化や3Dプリント技術で人の関与を減らす方向に進むでしょうが、それでは人間の組織にならないのですが。 Pawlikowski On Air Force Offset Strategy: F-35s Flying Drone Fleets By COLIN CLARK on December 15, 2014 at 5:41 PM http://breakingdefense.com/2014/12/pawlikowski-on-air-force-offset-strategy-f-35s-flying-drone-fleets/feed/ PENTAGON: 空軍で兵器装備の選定に絡むエレン・ポーリコウスキイ Ellen Pawlikowski 中将が自律運転 autonomy や3Dプリンター 3-D printing が良いと発言すれば耳を傾けるべきだ。 中将は自律性能(人員の関与なしに兵器を任務実施させる技術の総称)は「大きな役割を期待できる。同じ予算でもっと多く調達できる」とし、数が重要との考えを他の将官と共有している。 これがペンタゴンの進める相殺戦略の実態だ。ボブ・ワーク副長官が進める同戦略ではアメリカの軍事優位性を長期にわたり確保するのが目的だ。ポーリコウスキイは空軍の科学技術研究を統括し、空軍の相殺戦略の実施をまとめている。 「一つのシナリオではF-35一機がRPA(遠隔操縦航空機)20機をセンサー・通信機能で指揮調整することを考えています」という。 もうひとつは無人機間の空中給油で、「大きな可能性を開く」という。 ポーリコウスキイが考えるもうひとつの可能は付加製造additive manufacturingつまり3-Dプリント技術で従来のコスト概念を変えることだ。 品質管理はF-35や宇宙機開発で明らかになったように「これからも最大の課題」としつつ、兵器開発では人員が一番高価な要素だとする。 「付加製造技術を使えば両方の問題は解決可能」とし、イーロン・マスクのスペースXでは3Dプリント技術を利用している

サイバー攻撃から技術を守れ

日本でも図面数万点を持って行かれたメーカーの事例がありましたが、莫大な量の情報流出が新型装備になって跳ね返ってくるのではたまりません。目的の為なら手段を選ばない思考の中国に対抗するために今後はセキュリティが強化され、米国産業界は警戒心を強めるでしょうね。サイバー攻撃はこれまでの軍事常識と無関係のため、とまどう国防関係者の様子が伺えます。日本ものんびりしていられませんね。 Industry Fears Massive Losses Through Espionage Aaron Mehta, 2:23 p.m. EST December 19, 2014 http://www.defensenews.com/story/defense/policy-budget/cyber/2014/12/10/industry-fears-massive-losses-through-espionage-/20211863/ (Photo: Johannes Eisele/Getty Images) 原注 FBIが北朝鮮によるソニーピクチャーへのサイバー攻撃を明らかにしたことでオバマ大統領から政府、民間に対して共同して情報保護の強化があらためて要請されているが、以下の記事は12月8日に執筆されたもの。 WASHINGTON – 米国産業界、ペンタゴン関連企業がどれだけサイバー攻撃の被害をうけているかを知るには先月の珠海航空ショーを見れば十分だ。中国はJ-31ステルス戦闘機およびJY-26"Skywatch-U"三次元長距離航空監視レーダーを出展している。 専門家が指摘するのは二例がロッキード・マーティンのF-35と三次元遠征展開用長距離レーダー Three Dimensional Expeditionary Long-Range Radar (3DELRR)と酷似していることだ。ロッキードが中国のハッカーにより情報流失したとの報道が2009年4月から出ており、業界では中国が情報を利用したとの意見が主流だ。 情報流出は米国産業界には数十億ドル相当の損失とブレット・ランバート (前国防次官補)が発言している。「ここまで大きな被害を受けた Brett Lambert 例はない」とし、3,000億ドル相当の知的財産、しかも大