今年は潜水艦を巡る話題が目立ちましたね。台湾でも真剣に潜水艦の増強を検討しているところ、米国に頼らず国産化を進めざるを得ない状況にるようです。なお、台湾を国と書くと反対の向きもありましょうが、現に主権を維持し領土保全をしているので国問って何が悪いのでしょうかね。
Taiwan Pressing On With Local Sub Build
Dec. 16, 2014 - 02:56PM |
By WENDELL MINNICK | Comments
台湾は次期潜水艦でオランダ原設計の海龍型を原型に国産化を検討中。(Wendell Minnick)
TAIPEI —台湾は米国政府が2001年に約束したディーゼル潜水艦8隻の売却を当てにせず独自に潜水艦建造を進めると同国海軍関係者が明らかにしている。
2001年の取り決めが実現いていない背景には米国では通常型攻撃潜水艦の建造もはやおこなわれていないこともある。米国から供給が不可能なら、「国内建造に切り替える用意ある」と台湾海軍関係者は述べている。
台湾海軍では米国による有償以外軍事援助を想定しているが、米国務省はコメントを回避している
代替策として台湾は国産潜水艦建造事業 Indigenous Defense Submarine (IDS)を立ち上げており、仮に米国が売却できない場合でもIDSへ米国企業の参画可能だと上記海軍関係者は述べる。
上記海軍関係者の発言は台湾国防部副部長Kao Tien-chung が12月0日に立法部で行った証言で台湾国産潜水艦は2024年までに完成との見通しを示したことへの対応だ。
2013年から台湾はIDS関連のセミナーを連続して開催しており、オーストラリア米国、イタリア、フランス以外に国名不詳のヨーロッパより参加があり、台湾南部高雄の造船所CSBCの見学会では、IDS実施の場合にどこまで技術支援が必要かを判断する機会になった。
考えられる障害は中国政府による反対だが、各国企業は台湾向け契約の履行に前向きだ。
AMIインターナショナルで海軍関係のコンサルタントを務めるガイスティットGuy Stitt は台湾潜水艦国産化では米国の視点と中国の影響から自由な日本、韓国、インドの視点で区別する必要があるという。
米国には台湾への技術供与に抵抗があるという。台湾国内に中国工作員が多数暗躍しており、台湾に与えた技術が中国の軍備増強につながるとの懸念が残るというのだ。
韓国と日本はそれぞれ領土を巡り中国の強硬な態度を経験済みで、対中貿易依存度を徐々に引き下げている。「そのため一部構成部品の提供が実現するだろう。インドも国産化事業に理解を示すだろうが、提供可能な技術要素が少ない。、
これに対して海軍専門家のボブ・ニュージェントBob Nugent はIDSの実現には二種類の提携先国が必要だという。ひとつは設計建造にかかわる国、もうひとつは戦闘システム等の搭載で協力できる国だ。
ニュージェントによれば台湾には「暗黙知だが絶対必要な価値観が必要。関係者全員が不良ゼロを厳格に守り、目上のものに反抗することが必要となっても大日程、予算、業務目標を守ることだ」
現状では潜水艦建造に必要な経験を有する人材は台湾に足りず、それだけ提携各国の関与が必要だという。
IDSでは二つの選択肢がある。一つは現有のオランダ製海龍Hai Lung級(2,500トン)を原型に開発すること。もうひとつは1,500トン小型艦とすることだ。海龍級で台湾は知的所有を確立しているが海外の援助が一用だと上記海軍関係者は述べる。1,500トン級は新設計となり、この大きさが通常型潜水艦としては世界的に一番普通なためという。、
ソナー、潜望鏡、プロペラ、魚雷発射管の内外扉、魚雷発射の管制システムなど不可欠な重要システムの確保が最大の課題とニュージェントあ指摘する。
それに比べれば船体の設計建造ははるかに容易だが、それでも最大の難関は船体後部で、ここが最大のノイズ発生源となりステルス性を妨げるのだという。.
台湾海軍の説明では、潜水艦は台湾防衛の目的以外に水上艦の訓練用にも活用できる。海龍型は2隻しかなく、IDSと平行してその艦齢延長策が遠投されている。IDSの予算規模は明らかになっていないが、一号艦は試作おし、二号艦を海上公試に投入し、二隻ないし4隻の建造を想定しているという。
台湾は初期設計を2016年に開始する予定だ。UGM-84ハープーンミサイル搭載の可能性を問われた台湾海軍関係者は当初は無理としてもその後に可能性があると認めた。台湾はハープーンを米国から供与されている。■
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