★2015年の注目ポイントはこれ Aviation Week



Key Points To Keep An Eye On In 2015

Dec 29, 2014
| Aviation Week & Space Technology


冷戦の再来、航空運輸の安全性での懸念、商用航空・軍用航空、宇宙の各分野での案件ごとでの個別課題、と2015年は大変な年になりそうだ。以下の12題が話題の中心だろう。


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1.新型ナロウボディ機材
Cシリーズが目標どおりに路線就航を2015年下半期に開始しても、すでにこの目標は怪しくなっておいるが、ボンバルディアの優位性は消えている。エアバスのエンジン換装A320neoは2015年10月に就航の予定で、ボーイングの737MAX(2017 年)より先に行くが、各機が順調に増産されればCシリーズは受注が少なく一層影が細くなってしまうだろう。
Credit: Airbus


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2.中国の挑戦

中国製の商用機はエアバス、ボーイングに脅威となるはずだが、現状では張子の虎のようだ。2015年にはComacのARJ21リージョナルジェットが就航するが、予定から8年遅れでしかもすぐに重量軽減とエイビオニクス改修が必要となる。C919ナロウボディ機も2015年末に初飛行の予定だが、路線就航は2018年の予想で、開発は10年がかりとなる。
Credit: Comac


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3. あと一歩のところまで(やっと)来たF-35

開発開始から14年でロッキード・マーティンのF-35共用打撃戦闘機はついに2015年に作戦運用を米海兵隊で開始する。ただし機体改修とソフトウェアテストのため時期は12月になるとみるのが妥当で、目標の7月はムリだろう。米空軍の初期作戦能力獲得は2016年8月予定で、これもソフトウェアと点検整備の訓練により実施が危うくなっている。
Credit: U.S. Navy


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4. インドの野望


インド新首相は国防装備の半分を国産化したいと考えている。今後10年で2,500億ドル規模の事業となるが、本当に実現できるだろうか。純国産のヒンドゥスタン・エアロノーティクスのテジャスTejas マーク1軽量戦闘機が2015年に作戦運用認可されると、開発は20年かかったことになるが、総費用はわずか12億ドルだとインド政府は説明している。
Credit: Aeronautical Development Agency


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5. エンジン変更

ロシアがウクライナに軍事介入したことで米国は2015年に新型ロケットエンジンの開発に本腰を入れる。これまで数十年に渡り新型国産エンジン開発を躊躇しロシア製RD-180で情報収集衛星を打ち上げてきたのでひとつの踏ん切りができたといえる。だが米空軍は政府主導の開発にはしたくなく、予算は政府・民間共同事業体としてスペースX SpaceXとユナイテッドローンチアライアンスUnited Launch Allianceに投入する予定。後者はエンジン開発メーカーのブルーオリジンBlue Originと共同開発を進めている。
Credit: United Launch Alliance



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6.  ハイエンドの機材がそろう

ビジネス航空はゆっくりと金融危機による市場崩壊(2008年)から回復しつつある。ただし、大型機が脚光を浴びており、メーカー側も対応を迫られている。2015年には超長距離ボンバルディア・グローバル7000、ダッソーの拡大型ファルコン5X、長距離型ファルコン8X、ガルフストリームの大型キャビン仕様G500がそれぞれ初飛行する予定。
Credit: Bombardier


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7. 無人機運用の認可範囲はどうなるか

遅れていたFAAの民間空域内での無人機システム(UAS)の限定付き運行認可手続きが進行中だ。ただし、議会が求めるUASの安全な運行を全国的認可(期限2015年9月)をFAAがどう解釈するかは要注意だ。長く待たれていた小型UAS運行の規程は2014年末の予定だが、前例のないほどのパブリックコメントが寄せられ、最終決定は遅れる見込み。
Credit: Aerial-MOB


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8. 調達がピンチ?.
ペンタゴンが想定する機材調達の大型案件が2015年に動き出すが、その時点で予算矯正削減策がまだ有効なのか不明だ。契約交付がかかっているのは空軍向け長距離打撃爆撃機(LRS-B)、海軍の無人空母運用偵察攻撃機システム(UCLASS)、空軍のT-38C高等練習機の後継機、E-8共用監視目標補足レーダーシステム(Joint STARS)の後継機種である。
Credit: Boeing


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9. より安全なフライトへ

マレーシア航空370便の消失(3月)、同17便の撃墜(7月)からそれぞれ一周年となる機会に国際航空運輸協会(IATA)と国際民間航空機関(ICAO)の合同チームが2014年末までに提言を出し、安全な航空輸送にむけ紛争地帯のリスク情報共有で一定の前進が見られるはずだ。
Credit: Aireon


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10. 優位性回復へ

ペンタゴンが新しく打ち出した「第三相殺」戦略では研究開発を米国の技術優位性につながる分野に特化する考えで、2015年中に姿を現してくるだろう。詳細はまだ不明だが、退任が迫るチャック・平ゲル国防長官は高度生産技術、自律システム、ビッグデータ、縮小化技術、ロボット工学を掲げている。それ以外にサイバー戦、極超音速技術はそれぞれすでに認知されている。
Credit: Lockheed Martin


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11. 供給不安

2014年末現在で大手機体メーカーやエンジンメーカーがチタンの備蓄を進めている。これはロシア制裁が実現した場合にチタン価格が急騰するのを恐れてのこと。まだ現実になっていないが、2015年中にこの恐れは高まるだろう。ロシアのVSMPO-Avismaがエアバスのチタン需要の6割、ボーイングの4割を供給しており、tとくに新型A350や787は複合材製機体のためチタンが大量に必要だ。
Credit: MAKINO


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12. ロシア製RD-181への換装

10月に連続発生したヴァージン・ギャラクティックのスペースシップツーとオービタル・サイエンシズのアンタレスの事故で商用宇宙利用の信頼性が急落した。そこで2015年は再度勢いをつける必要がある。ヴァージンは年の中頃にテスト再開の予定で、オービタルは国際宇宙ステーションに別の打ち上げ手段を使って物資補給を実施する予定。アンタレスロケットのロシア製エンジンRD-180またはRD-193への換装は2016年末にならないと完成しない。
Credit: Chris Simundson/AW&ST


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