ラベル #シンガポール の投稿を表示しています。 すべての投稿を表示
ラベル #シンガポール の投稿を表示しています。 すべての投稿を表示

2026年4月30日木曜日

注目の艦艇:シンガポールの国産艦艇MRCV「ヴィクトリー級」の建造が順調に進んでいる。排水量8千トンで多用途任務に特化した同級は将来を見越した設計のようです。

 

シンガポールが「ヴィクトリー」級MRCVの第3・第4号艦の建造を開始

  • Naval News

  • 2026年4月29日公Xavier Vavasseur

Singapore cuts steel of third and fourth Victory-class MRCV

シンガポール共和国海軍提供の写真。

2026年4月29日、シンガポール共和国海軍は、シンガポールのSTエンジニアリング造船所にて、多目的戦闘艦(MRCV)の第3・第4番艦の起工式を執り行った。

シンガポール共和国海軍は、ソーシャルメディアを通じて発表し、投稿には次のように記されている:

本日早朝、海軍工学・兵站部長(HNEL)のME7クー・コー・ギオク氏が、第3・第4番目の多目的戦闘艦(MRCV)の起工式を執り行った。式典には、STエンジニアリング・マリンにて、シンガポール共和国海軍(RSN)および国防科学技術庁(DSTA)の高官や代表者が出席した。

同級1番艦であるMRCV「ヴィクトリー」は2025年10月に進水しており、今年下半期には2番艦の進水を楽しみにしている。

MRCVは、海軍作戦の遂行に向け、無人航空機、水上・水中システムの「母艦」として機能するよう設計されている。

ヴィクトリー級第3艦はRSS「ヴィジランス」、同級第4艦はRSS「ヴァリアント」と命名される。STエンジニアリングのベノイ造船所では、計6隻のMRCVが建造されている。

MRCV 3 + 4 steel cuttingSTエンジニアリングのベノイ造船所にて、MRCV第3・第4艦の起工式が行われた。RSN写真:CPLラッセル・イム(NIC)。

STエンジニアリングは、6隻のヴィクトリー級多目的戦闘艦(MRCV)のうち最初の1隻である「ヴィクトリー」を、2025年10月にベノイ造船所で進水させた。同社は、2025年4月に2番艦の起工式を行い、2番目の多目的戦闘艦(MRCV)の建造を開始した。この2番艦の起工は2026年初頭に行われた。

MRCVについて

MRCV Infographic

シンガポール共和国海軍(RSN)は、シンガポールの海上防衛を確保し、重要な海上交通路(SLOC)を開放した状態に保ち、物資、サービス、エナジーの円滑な流通を保証することで、海上航行を保護する。これには、近海および遠洋の両方で作戦を遂行できる強力な海軍が必要となる。MRCVは、RSNの既存戦力と相まって、シンガポールのSLOCを保護する能力を強化し、地域の安全保障体制および海上へのアクセスが妨げられないよう確保するための国際的な取り組みに貢献するものである。

MRCVは、新鋭フリゲート艦の戦闘能力と、各種無人システム群の母艦として必要な搭載・制御能力を兼ね備える。RSNの独自の運用要件を満たすため開発された本艦は、シンガポールでこれまでに建造された中で最大かつ最も複雑な戦闘艦艇である。国防科学技術庁(DSTA)が主導し、DSO、STエンジニアリング、国際的なパートナーとの共同開発を通じて誕生したMRCVは、シンガポールの防衛技術コミュニティの深い専門知識と、シンガポール軍(SAF)との強固な連携を実証している。

無人システム対応の先進戦闘艦兼母艦

全長150メートル、排水量8,000トンのMRCVは、多様な無人システムの母艦として機能するよう設計されている。「フォーミダブル」級フリゲートの2倍にあたる7,000海里を超える作戦行動範囲と、21日以上の航続能力を備えたMRCVにより、シンガポール海軍(RSN)は、シンガポールの海上交通路(SLOC)を保護するため、各種無人システムを展開する。

MRCVから展開される無人水上艇(USV)、無人航空機(UAV)、自律型水中艇(AUV)は連携し、空中、水上、水中の各領域において、同艦の監視および作戦行動範囲を拡大する。これにより、無人技術の艦隊を擁する1隻のMRCVで、現在有人艦が必要となっている任務を遂行することが可能となる。

MRCVは、高度なセンサーと兵器を装備し、ハイエンドな戦闘を遂行するとともに、SAF(シンガポール軍)の任務を支援する指揮艦としての役割を果たす。また、DSTA(国防科学技術庁)が独自開発した最新の戦闘管理システム(CMS)を搭載し、高度な状況認識および意思決定支援機能を備えている。

ミッションモジュール

MRCVは、任務ベイに8つのコンテナモジュールを搭載できる設計で、短期間で幅広い任務に対応すべく再構成が可能だ。これにより、人道支援・災害救援(HADR)などの任務にも展開でき、作戦上の柔軟性が向する。例えば、艦載医療能力(手術室(OT)、集中治療室(ICU)、高度管理病床、診察室、一般病棟、薬局など)が不十分な場合、MRCVのミッションベイに迅速展開型海上コンテナ(いわゆる「コンテナ型診療所」)を収容し、HADR任務における能力を強化できる。

標準化海上コンテナを扱う能力で、同艦の兵站も効率化される。食料、物資、整備用装備を安全かつ効率的に積み下ろしできる。

MRCVは、既存のヴィクトリー級ミサイルコルベット(MCV)に取って代わり、2028年以降順次引き渡される。ヴィクトリー級MCVの伝統を尊重し、MRCVはヴィクトリー級MCVの艦名を継承する。MRCV一番艦は「ヴィクトリー」と命名される。

将来を見据えた設計

モジュール式による柔軟性に加え、MRCVは拡張余地も大幅に確保して建造される:

  • 統合全電気推進(IFEP)システムに電力を供給するために必要な高電圧配電システムは、将来的により高いエナジー需要を持つシステムにも対応できるよう設計

  • 上部構造は軽量な複合材料で作られている。これにより重心が低くなり船体の安定性が向上するほか、新装備の搭載に対応する余剰重量も確保ずみ

MRCVは、乗組員の効率と安全性を高めるため、高度な自動化も設計に組み込まれている:

  • MRCVのブリッジは、従来5名必要だったところを2名で運用可能で、機関制御センターも、艦のシステム監視でも従来の4名が1名で済む

  • 搭載クレーンにより、物資、兵器、装備の積み下ろし作業が効率化される。ミッションベイには貨物用エレベーターに加え、コンテナを艦内で効率的に移動させる設備も備えられている

艦名および艦番号

MRCVは、ヴィクトリー級MCVの艦名および艦番号を引き継ぐ。現行のMCVは1990年代に就役し、RSNの能力において飛躍的な進歩をもたらし、MRCVは誇り高い伝統と歴史を継承する。

MRCVの艦名  艦番号

ヴィクトリー 88

ヴァラー 89

ヴィジランス 90

ヴァリアント 91

ヴィガー 92

ヴェンジェンス 93


諸元

全長: 150m

全幅: 21m

排水量:8000トン

速力: 22ノット以上

航続距離:7000海里以上

基準乗組員数:100名未満

センサー

  • タレス製多機能レーダー

  • タレス製火器管制レーダー

  • サフラン製電気光学システム

  • 船体搭載ソナー

  • サイバーセキュリティ能力

兵装

  • STRALES 76mm 誘導砲

  • MK30-C 30mm 遠隔操作兵器システム

  • MICAおよびASTER 地対空ミサイルシステム

  • 地対地ミサイルシステム*

*後日確認予定

ザビエル・ヴァヴァスール

ザビエルは、Naval Newsの共同創設者兼編集長です。フランス・パリを拠点としています。フロリダ工科大学(FIT)で経営情報システムの学士号と経営学修士号を取得しています。ザビエルは10年以上にわたり、海軍防衛関連のトピックをカバーしてきました。

Singapore cuts steel of third and fourth Victory-class MRCV

2026年2月4日水曜日

堅実なシンガポールは老朽化した初期型ハーキュリーズの代替として中古のH型を調達した―作戦環境が違うとはいえ、日本のH型も代替策が検討されているでしょう

 

シンガポール、最古参のC-130Bに代わるC-130Hを中古で取得

「徹底的な評価の結果、今後15~20年間の作戦上のニーズを満たすにはC-130が依然として最適なプラットフォームであると判断した」とシンガポール空軍のファン・ケルビン少将は述べた

Breaking Defense 

2026年2月2日 午後12時55分 

マイク・ヨー

シンガポール、パヤ・レバ空軍基地にあるシンガポール空軍のC-130(写真:マイク・ヨー)

シンガポール — シンガポールは、旧式のC-130 に代わる、ロッキード・マーティンC-130 ハーキュリーズ輸送機を購入したと、空軍司令官が発表した。

シンガポール航空ショーに先立つ伝統的なメディア質疑応答で、ケルビン・ファン少将は、シンガポール空軍(RSAF)が保有する C-130B を置き換えるため、中古 C-130H の納入が開始されたと述べた。

「徹底的な評価の結果、C-130は今後 15 年から 20 年間の作戦上のニーズを満たすのに最適なプラットフォームであると判断しました。そのため、RSAF は、老朽化した C-130B を置き換えるため、中古ではあるが、よく整備された C-130H 航空機を取得しています」。

ファン少将は、調達したC-130Hの機体数や調達元に関する詳細を明らかにしなかったが、公開情報によれば、12月中旬以降に3機のC-130Hがシンガポールに到着していることが確認されている。

シンガポールに到着した3機は、米国登録番号N974BAのC-130H、KC-130H N973BA、C-130H-30 N977BAであり、本誌は1月30日に最後の機体がシンガポールに到着したことを確認している。

公開のフライト追跡情報によれば、これらの機体はフロリダ州に本拠を置くブルー・エアロスペースの所属で、同社は現在、標準型C-130H輸送機2機、延長胴体型C-130H-30、およびKC-130H給油機の売却を広告している。同社は本稿執筆時点での質問には回答しなかった。

米連邦航空局(FAA)のオンライン航空機登録情報によれば、N973BAとN974BAの両機の登録はシンガポール到着直後に抹消されており、ブルー・エアロスペースからの所有権移転を示唆する動きである。

元スペイン軍の機体は1976年と1983年製で、飛行時間は16,000時間から19,000時間強を記録している。ブルー・エアロスペースのウェブサイトによれば、これらは改良型エイビオニクスとデジタル式グラスコックピットへのアップグレードが施されている。4機全ては最近までスペインの低湿度地域にある安全な航空機保管施設で保管されていた。

シンガポールは現在、パヤ・レバ空軍基地の第122飛行隊で10機の旧式C-130を運用している。内訳はC-130Bが4機、C-130Hが6機で、B型は1977年から導入を開始した。シンガポールが取得したB型4機は中古機であり、60年以上経過した機体である。

2010年代を通じて、シンガポールのSTエンジニアリングにより全機が改修され、新型グラスコックピットと改良型通信・航法・飛行監視システムが導入された。シンガポールは、新たに取得した航空機に搭載された装備を既存機と標準化することを望む可能性がある。■


Singapore acquires used C-130Hs to replace even older C-130s

“After thorough evaluations, we have determined that the C-130 remains the best platform to meet our operational needs for the next 15 to 20 years," Singapore Air Force Chief Maj. Gen. Kelvin Fan said.

By Mike Yeo on February 02, 2026 12:55 pm

https://breakingdefense.com/2026/02/singapore-acquires-used-legacy-c-130hs-to-replace-even-older-c-130s/


2026年1月23日金曜日

シンガポールがP-8Aポセイドンを導入、フォッカー50は退役

 

シンガポール向けP-8Aポセイドン4機の購入23億ドルで承認


契約が成立すれば、P-8Aはシンガポール空軍が運用中のフォッカー50海上哨戒機に交替する


Breaking Defense 

マイク・ヨー 

2026年1月21日午後1時20分

2025年7月29日、ハワイ・パールハーバー・ヒッカム統合基地に着陸する航空試験評価飛行隊(VX)1所属のP-8Aポセイドン(米海軍提供)


メルボルン — 米国防安全保障協力局が公表した通知によると、シンガポールはボーイング P-8A ポセイドン多目的海上哨戒機を購入する。23 億米ドル以上の潜在的な価値のある取引について、外国軍事販売 (FMS) 案件としてを承認された。

 この承認には、MK 54 軽量魚雷、および AN/AAQ-24(V)N 指向性赤外線対策装置(DIRCM)や AN/AQQ-2(V) 音響システムなどの関連装備も含まれている。

シンガポールは 2025 年 9 月、P-8A を、海上状況認識能力と水中脅威への対処能力の強化を図る、同国の航空海上保安能力の再構築の第一段階として導入すると発表していた。

 契約が成立した場合、P-8Aはシンガポール空軍が現在運用する5機のフォッカー50海上哨戒機を置き換えることになる。

 シンガポール経済は世界有数の繁忙港である同国港湾に大きく依存している。この島国はマラッカ海峡と南シナ海が交わる狭隘な要衝に位置し、アジアと中東・欧州を結ぶ海上交通路を航行する商業船舶の往来が極めて激しい。

 同国は米国の安全保障パートナーでもあり、米海軍沿岸戦闘艦のローテーション配備や米軍兵站部隊を受け入れており、これらは米軍艦艇・軍用機の定期的な訪問を支援している。

 DSCAからの通知は議会への事前通告であり、最終決定ではない。数量や総額は交渉過程で変更されることが多く、米議会議員が介入して売却を阻止する可能性も極めて低いながら存在する。■


Singapore cleared to buy four P-8A Poseidons for $2.3 billion

By Mike Yeo on January 21, 2026 1:20 pm


https://breakingdefense.com/2026/01/singapore-cleared-to-buy-four-p-8a-poseidons-for-2-3-billion/


2025年9月12日金曜日

シンガポールが次期海上哨戒機にP-8ポセイドンを選定(TWZ)―明確な国家戦略と安全保障の価値観からシンガポールは着実に装備を充実させています

 

F-35とP-8を導入するシンガポールは、地域で最も近代的な空軍力を急速に構築中だ

オーストラリア国防省

ンガポールは次期海上哨戒機(MPA)としてボーイングP-8Aポセイドンを正式に選定した。同機は、シンガポール空軍(RSAF)の老朽化したフォッカー 50 ターボプロップ機群に交代し、能力を大幅に向上させ、この地域でも有数の装備を誇る空軍の近代化が推進される。

シンガポール国防省は、同国の海上保安能力強化に向けた広範な取り組みの第 1 段階として、P-8A を 4 機購入すると発表した。チャン・チュンシン国防相は本日、ピート・ヘグセス米国国防長官と会談し、この決定を伝えた。

P-8 は、エアバス C295 MPA(双発ターボプロップ機)に優先して選定された。その前に、シンガポールは、米国海軍の退役 P-3を購入する選択肢も検討していた。

シンガポール国防省は声明で、P-8 取得により「シンガポール軍の海上状況認識能力と、水中脅威に対抗する能力が強化される」と述べた。現時点では、プログラムの費用や新型MPAの納入時期について言及はない。

シンガポール空軍(RSAF)が現在運用中の5機のフォッカー50エンフォーサーII MPAは1993年から運用されており、早急な更新が求められている。運用国が減少する中、同機の維持はますます困難になっており、スペアパーツを含む支援体制の確保に大きな疑問符が付いている。同機の特筆すべき特徴はAGM-84 ハープーン対艦ミサイルの発射能力だが、P-8とは異なり、対潜戦能力はない。

3月、当時のシンガポール国防相Ng Eng Henが計画を発表した。フォッカー機の代替調達に加え、新型潜水艦2隻と対ドローン能力を備えた新型歩兵戦闘車の購入を盛り込んだ。

2025年3月の公式資料。当時のシンガポール国防相Ng Eng Henの調達計画を示す。シンガポール国防省

一方、2023年にはボーイングとシンガポール政府系企業STエンジニアリング(STE)がP-8の維持管理に関する覚書(MoU)を締結した。これは他運用者の航空機整備にも拡大される可能性がある。

シンガポールにとってP-8は、現行のフォッカー50に比べ明らかな優位性をもたらす。

双発ターボプロップのフォッカー50、C295 MPA、P-3と比較して、P-8は機体が大きく、より多くの乗員、そして将来の能力追加のための余地を備えている。その性能上の優位性は、より長い航続距離、より高い運用高度(センサーの「視界」を拡大)、作戦地域へのより速い移動、そして到達後のより長い滞空時間を意味する。米海軍では、P-8による10時間を超える情報収集・監視・偵察任務は珍しくない。

C295 MPA. エアバス

性能上の優位性に加え、P-8は真の多目的プラットフォームでもある。兵器に加え、対潜戦、対水上戦、ISR、捜索救助(SAR)任務で使用する各種センサーを搭載する。これは、少なくとも一部のフォッカー50がISR用に構成されているとの報告を考慮すると重要かもしれない。これはP-8が標準装備の電子支援措置(ESM)スイートでカバーできる領域である。これによりポセイドンは、特に敵の防空システムや電子戦戦力構成に関する電子情報収集任務を遂行できる。さらにP-8は、極秘レーダーシステムであるAN/APS-154 先進空中センサー(AAS)の搭載機としての改造にも適している。P-8は高い相互運用性も備える。特に注目すべきは、マレーシアを除く五カ国防衛協定(FPDA)加盟国——オーストラリア、ニュージーランド、シンガポール、英国——が全て本機を発注している点だ。その他の運用国としてはノルウェー、インド、韓国が挙げられ、カナダとドイツも本機を採用している。

シンガポールにとって、P-8が最も重要な役割を果たすのは、中国が同地域における主張を強化するため強硬な動きを見せている南シナ海における緊張の高まりという文脈である。

中国は南シナ海のほぼ全域を自国領土と主張し、その立場を強化するため、同海域に人工島に軍事拠点群を建設するなど、活動を活発化させている

一方、シンガポール自身は南シナ海のいかなる部分にも領有権を主張しておらず、北京との良好な関係を維持しつつ、現在の紛争解決を地域的及び国際的機関を通じて繰り返し呼びかけている。

この背景には、同海域を縦横に往来する海上貿易へのシンガポールの強い依存がある。P-8の能力は、自国に近い沿岸海域、特に広域的な地域危機が発生した場合に容易に要衝となり得るマラッカ海峡でも発揮されるだろう。

こうした状況を踏まえ、シンガポールは海上戦力の刷新を進めており、P-8はその一環に過ぎない。

シンガポール海軍能力の継続的強化には、多目的戦闘艦(MRCV)6隻、フォーミダブル級フリゲート艦の改修、無人水上艦(USV)、既存4隻に加え追加配備される218SG型潜水艦2隻も含まれる。

中国が南シナ海でアクセス拒否・領域拒否(A2/AD)能力の拡大を続ける中、この課題はさらに深刻化している。人工島建設はその最も顕著な表れで、多くは既に、あるいは配備可能な状態にある長距離地対空ミサイル陸上配備型対艦防衛システム、さらにはH-6爆撃機を配備可能であり、危機発生時にはいかなる潜在的な敵対勢力に対しても重大な脅威となる。

このような状況下で、シンガポール空軍のP-8は、水上艦艇および潜水艦を監視する任務を担うことになる。中国人民解放軍海軍は現在、前例のない規模の拡大と近代化を進めている。

急速に拡大する中国の海洋能力を考慮すると、シンガポールはP-8のような高性能MPA(海上哨戒機)こそが、こうした動向に真正面から対抗できる唯一の合理的な選択肢と見なしている可能性が高い。

市場には他のMPAも存在する(ビジネスジェット機体を基にした、依然として能力はあるがよりコンパクトな機種など)。しかしP-8には実績があり、現在生産中であるという利点がある。同時に、これはシンガポールと米国の戦略的関係構築にも寄与する。

シンガポール空軍(RSAF)は、米国から供給されるF-35戦闘機による能力強化も期待している。昨年、シンガポールは従来の水平離着陸型(CTOL)F-35Aを8機追加発注し、これまでに発注済みの短距離離陸・垂直着陸型(STOVL)F-35B12機に追加した。

シンガポール国防省は最近、空軍向けF-35 20機の生産が開始されたことを確認し、初号機は2026年末に納入予定である。

F-35とP-8が配備されれば、シンガポール空軍は極めて近代的で高性能な航空戦力を保有することになる。既に同国は、特に先進的なF-15およびF-16の各種機種、イスラエル製装備のガルフストリームG550空中早期警戒管制機(AEW&C)、A330多用途給油輸送機(MRTT)、AH-64D攻撃ヘリコプターなどを運用している。

フォッカー50を除けば、短期的に更新が必要なプラットフォームはシンガポール空軍のC-130輸送機群のみである。

オーストラリア在住の防衛・航空記者マイク・ヨー氏が本誌に語ったところによれば、「次の更新対象はC-130となる可能性が高い。最も古いC-130Bはほぼ70年を経ているが、これらは主に国内訓練用として使用されており、C-130の基準では比較的穏やかな運用歴であることに留意すべきだ。より新しいC-130Hモデルは、人道支援・災害救援(HADR)やシンガポールの海外訓練支援など、実際の作戦任務に使用されている」。

シンガポール空軍(RSAF)のC-130H。

C-130B/Hの後継機に関する決定はおそらく間もなく下され、C-130Jが有力候補となるだろう。

総面積が280平方マイル(約720平方キロメートル)未満、ロードアイランド州の4分の1以下の国がP-8を戦力に追加した事実は、シンガポールが国防をいかに真剣に捉えているかを改めて示すものだ。

本記事作成にあたりRoy Choo氏の協力を得た。■

P-8 Poseidon Officially Selected By Singapore As Its Next Maritime Patrol Aircraft

With F-35s and P-8s on order, Singapore is fast building one of the most modern air forces in the region.

https://www.twz.com/air/p-8-poseidon-officially-selected-by-singapore-as-its-next-maritime-patrol-aircraft

トーマス・ニューディック

スタッフライター

トーマスは防衛分野のライター兼編集者であり、軍事航空宇宙分野や紛争に関する取材歴は20年以上。多数の書籍を執筆・編集し、世界の主要航空専門誌にも寄稿。2020年にThe War Zoneに参加する前は、AirForces Monthlyの編集長を務めていた