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ゴーストフリート:日米が連携し、無人艦艇を多用することで中国への抑止効果を狙う動きが出てきた

  USNI News ゴースト・フリートは、無人艦船作戦をめざす海軍で進行中のプロジェクトだ 軍 用無人装備をめぐる話題は航空分野や地上技術に焦点が当てられる事が多いが、太平洋における最近の動きで、米海軍の無人艦船「ゴースト・フリート」に脚光が当たっている。アメリカと日本の海軍作戦、そしてアメリカの同盟国と中国の間の地域的な対立に大きな影響を与える可能性が出てきた。 ゴースト・フリートは、無人艦船が自律的・半自律的に多艦作戦を行える海軍で進行中のプロジェクトである。開発中の無人水上艦艇(USV)は、小型の太陽光発電偵察プラットフォームから、魚雷発射が可能な中型クラスまで幅広い。海軍はまた、大型無人水上艦船(LUSV)と呼ばれる、全長200フィートから300フィート、満載排水量1000トンから2000トンの大型艦船群の獲得を望んでいる。これは、コルベットとほぼ同じ大きさで、哨戒艇より大きいが、フリゲートよりは小さい。LUSVは、ミサイル発射管16~32基の垂直発射システム(VLS)を装備する。 無人水上艦第一部隊(USVDIV-1)が運用しているLUSVの2隻、マリナーとレンジャーが9月18日に横須賀に到着した。LUSVは、中型USV(MUSV)のシーハンター、シーホークとともに、航海ロードショーの一環として、初めて日本から出港し運用される。統合戦闘問題(IPB)23.3という演習は、有人・無人協力のテストに重点を置いている。海軍は、同盟国とのこの共同演習は、「インド太平洋における地域の安全保障と安定を確保する」新しい能力をテストし、構築すると主張している。このテストは力の誇示でもある。中国は無人艦船の開発も強化している。これは驚くべきことではない。中国は南シナ海での勢力圏を確保する際、新しい島の建設、浮遊バリアの設置、法執行機関や海上民兵によるグレーゾーン作戦など、すでに独創的な手段を講じている。 USVは中国、米国、そしてその同盟国に人員を最小限に抑えながら作戦を遂行する能力を提供する。米国のLUSVは、より正確には最小限の有人船またはオプション有人船と呼ばれ、通常6人の乗組員を乗せている。この船はほとんどの場合、自律行動するが、乗組員は必要なときに交代する能力を持つ。米国のLUSVと小型USVは、Silvis無線によって弾力性のあるメッシュ・ネットワークに接続

ゴーストフリート実験艦が横須賀へ到着。無人艦の統合運用の実証が目的。米海軍は分散海上作戦DMOをめざす。

  2023 年 9 月 15 日、統合戦闘問題( IBP ) 23.2 中に太平洋を通過する無人水上艦「レンジャー」。 US Navy Photo   ゴースト・フリート無人艦艇二隻が西太平洋に進出      米 海軍のゴースト・フリート無人水上艦のプロトタイプ 2 隻が今週、 USV の可能性を紹介する太平洋ロードショーの一環として横須賀に寄港したと、海軍当局者が木曜日に発表した。 ジェレマイア・デイリー中佐 Cmdr. Jeremiah Daley は、日本からの電話インタビューで、 USV マリナー、 USV レンジャー、無人水上舞台ディビジョン ONE ( USVDIV-1 )の幕僚は先月カリフォーニアを出発し、海軍の将来の USV 艦隊のための広範なテストプログラムの一環でハワイに出航したと語った。 デイリー中佐は、無人艦艇が、有人艦艇の認識を拡大し、海軍の水上艦隊の将来での活動の鍵になると考えている、と語った。 「駆逐艦 3 隻と USV で構成される水上作戦群を、 3 、 4 、 5 倍の空間をカバーする 3 つの水上作戦群に転換する能力は、ゲームチェンジャーとなる」。 マリナーとレンジャーは、海軍の大型 USV の技術実証艦である。海軍は年内に最初の LUSV の要件を確定し、 2028 会計年度までに 9 隻の契約を結びたいと USNI News は今年初めに報じた。 「 LUSV は、数週間にわたる展開や大洋横断が可能で、空母打撃群( CSG )、水陸両用即応集団( ARG )、水上行動集団( SAG )、個々の有人戦闘艦と統合運用される」と海軍の 2024 年度予算書にある。 より多くの武器とより多くのセンサーで有人艦を強化することは、艦船間の接続を拡大する新たな分散海上作戦 distributed maritime operations ( DMO )コンセプトの重要な要素である。 米太平洋艦隊司令官サム・パパロ海軍大将 Adm. Sam Paparo は先月、記者団に対し、「 DMO は、拡大機動の原則の下で、大量の砲火を浴びせる能力を我々に与えてくれる」。 ゴースト艦隊の艦船と小型のシーホークとシーハンター USV の配備は、より広範なコンセプトを現実の世界でどのように機能させ

イランが公海上で米海軍無人艇を拿捕しようとしたが、米海軍に阻止された事件が発生。無人装備の拿捕リスクが浮き彫りになった。

  U.S. Navy photo 今回の事件は、無人装備の利用が急速に拡大する中で、盗難リスクという未解決問題を浮き彫りにした   イ ランのイスラム革命防衛隊海軍(IRGCN)は昨日、アラビア湾で米海軍第5艦隊の無人水上艇セイルドローンを拿捕しようとした。イラン側はその後、無人艇を解放した。今回の試みは、無人装備が拿捕の脅威に直面しているとの懸念を浮き彫りにした。 米海軍の公式発表によれば、事件は現地時間8月29日午後11時頃、第5艦隊が公海を通過中、IRGCN支援艦Shahid Baziarを確認した際に発生した。同艦が米国の無人探査機「セイルドローンエクスプローラー」(USV)を曳航しており、IRGCNが同艦を捕獲しようとしたと海軍は主張。 イラン・イスラム革命防衛隊海軍の支援艦Shahid Baziar(左)が、Saildrone Explorer無人探査機を不法に牽引している映像のスクリーンショット。 . Credit: U.S. Navy これを受けて、警備艦USSサンダーボルト(PC-12)が付近での作戦から方向転換し、ヘリコプタ海上戦闘飛行隊26がMH-60Sシーホークを非公開場所から発進させ、事態対応を支援した。第5艦隊と第26ヘリコプタ海上戦闘飛行隊はともにバーレーンに司令部を置き、アラビア湾を拠点に活動している。海軍の報告によれば、4時間後に、IRGCNはUSVの曳航線を外し、それ以上の混乱はなく、海域を離れたとされる。 米海軍中央司令部および第5艦隊(NAVCENT/5th Fleet )司令官のブラッド・クーパー中将Vice Adm. Brad Cooper,は、「IRGCN の行為は非道、不当で、プロの海上部隊の行動と矛盾している」と述べた。「米海軍は警戒を怠らず、国際法が許す限り飛行、航行、作戦を継続し、地域全体でルールに基づく国際秩序を推進する」。 「USSサンダーボルトの乗組員のプロ意識と能力により、イランの違法行動を阻止した。米中央軍(CENTCOM)司令官マイケル・クリラ大将Gen. Michael Kurillaも別の声明で「今回の事件は、イランが中東で不安定化、違法、非専門的な活動を続けていることを改めて示した」と付け加えた。 2014年の編隊訓練で、他のPCと並走する沿岸警備船USSサンダーボルト(PC12)。 Cred

米海軍が進めたい大型無人水上艦の実現が一筋縄ではいかない---何が問題なのか

  ゴーストフリート 事業のオーヴァーロード試験艦が9月にフェイズIで最終段階を迎えた。オーヴァーロード事業で既成の民間高速補給艇は無人水上艦(USV)に改装され、海軍にUSVの基本情報を提供する役目を負う。 US Navy photo.     9 月4日、米海軍は大型無人水上艦艇(LUSV)のあるべき姿を決める第一歩として合計六社に契約交付した。   契約規模は合計42百万ドルで オーストラルUSA 、 ハンティントン・インガルス工業 、 フィンカンティエリ・マリネッタ 、 ボリンジャー造船 、 ロッキード・マーティン 、 ギブス&コックス の六社が7百万ドルずつで作業を開始する。  海軍は各社作業は2021年8月完了を期待するが、2022年5月までの延長も可能とする。  「各社向け契約を通じ大型無人水上艦の性能諸元を絞り込み信頼性研究を行い解決策を把握してからデジタルデザイン・建造契約(DD&C)の交付に向かいます」と海軍広報官ダニー・ヘルナンデス大佐がUSNI Newsに伝えてきた。「研究活動を通じ政府と産業界の間に強い協力関係が生まれ、艦艇性能諸元も洗練されます。また実現可能な技術性能をLUSVのDD&C競作で追及してきます」  今回の契約交付発表はLUSV調達方法を 海軍が 変更したのを受けたことに対応している。未検証技術の実現が早期すぎると議会が懸念していることが背景にある。  「LUSV検討は要求内容の完成を助け、導入可能で効果のある艦艇開発を円滑にし、性能要求内容の成熟化作業を継続させ、信頼性を向上させながら電気系統、機械系統で信頼性を引き上げ、コスト削減策の把握につながるので、導入を容易にしてくれるはずです」(ヘルナンデス大佐)  もともと海軍はLUSVでも従来通りの調達方法で対応のつもりだった。構想設計を数社に任せ、海軍の要求性能を決定してから詳細設計・建造契約を一社に公布する方法がこれまで行われてきた。   開発計画の見直し これに対し議会がLUSVで同じ方法をとらないよう要求してきたため、2021年度予算要求ではLUSV関連の調達方法を見直し、LUSV概念設計での契約交付は本年度最終四半期に先送りされた。この遅れにより、海軍は議会の求めに応じた形にLUSVの予算要求を変更できたという。議会は垂直発射装備(VLS))を含む設計

進展する無人艦システムで今度は米西海岸ハワイ往復航海に成功!

これも無人艦USV技術の進展を示すニュースです。記事にあるように現在のところは補助任務に投入して有人艦の任務を楽にすることが想定されていますが、ゆくゆくは自律運航で海域防衛や対地攻撃に投入される日が来るのではないでしょうか。この技術も今後注目していくべきでしょう。 A Navy Ship Sailed to Hawaii and Back With No One on Board 海軍艦艇がハワイ往復航海を無人で行った シーハンターは全長132フィートの自立航行艦でサンディエゴからハワイ・パールハーバーまで無人で往復航行に成功し歴史を作った。DARPA photo 15 Feb 2019 Military.com | By Gina Harkins https://www.military.com/defensetech/2019/02/15/navy-ship-sailed-hawaii-and-back-no-one-board.htm l 全 長132フィートの小型艦が歴史を作った。サンディエゴからハワイ真珠湾まで往復航行を無人航行したのだ。 自律型三胴構造のシーハンターは対潜対機雷戦用に開発され、1月にサンディエゴからパールハーバーまで航行に成功したとNaval Newsがまっさきに報道した。 随行艦乗員が電気系統、推進機関の点検に短期間乗り込んだとシーハンターを設計建造したレイドスLeidosが発表しているが航行は大部分が無人だった。 「今回の試験航行には米海軍に自律運航技術が開発段階から試験段階に進んでおり、さらに高度の作戦試験に向かいつつあることを示す意義があります」とレイドスの防衛部門社長ジェリー・ファセイノが述べている。 海軍研究本部(ONR)が今回のハワイ往復航行を実施したが安全保障上の理由から取材に一切答えていない。 レイドスで海洋システムを担当するダン・ブリンツィンホファーはシーハンターに代表される自律運航艦は既存艦船を置き換えるのではなく、大型艦乗員に複雑な任務にあてる時間を捻出するのが目的と述べている。 「自律運航艦は『退屈危険かつ汚い』仕事を中心にし、世界各地に投入したい。たとえば自律運航艦で海中測定調査をさせれば有人艦を他任務にあてられる」(ブリンツィンホファー) シー