連携戦闘機YFQ-42AとYFQ-44A。 (画像引用元:Gen. Allvin経由米空軍)。
米空軍は、初の連携型戦闘機2機種にYFQ-42AとYFQ-44Aと制式名称がつき、無人戦闘機として初の装備品となると発表した
YFQ-42AとYFQ-44A
アメリカ空軍参謀総長のデイビッド・オールヴィン大将は、2025年3月3日に開催された航空宇宙軍協会(Air & Space Forces Association)の2025年戦争シンポジウムの基調講演で、最初の2機のCCA(Collaborative Combat Aircraft)の制式名称を発表した。ジェネラル・アトミクスYFQ-42AとアンドゥリルYFQ-44Aの2機が米空軍で「無人戦闘機」呼称の初使用となった。
米空軍機の呼称にはそれぞれ意味がある。今回発表されたYFQ-42AおよびYFQ-43Aは、戦闘機としての役割(「F」の基本任務)を意図したUAV(「Q」のタイプコードで示される)の試作機(「Y」のステータス接頭辞で示される)を示している。
開発が完了し、無人機が米空軍に就役すると量産機はそれぞれFQ-42A、FQ-44Aと呼ばれることになる。2機種の公式な愛称は発表されていない。
「数年前までは紙の上の存在だった共同戦闘機のプロトタイプ2機種が揃った」とオールヴィンは言った。「空軍の歴史で初めて、YFQ-42アルファとYFQ-44アルファに戦闘機の呼称がついた。象徴的とかもしれないが、我々が空中戦の新たな章に傾きつつあることを世界に伝えている」。
オールヴィン将軍はさらに「今年の夏には飛行準備が整う」と付け加えた。これらの新型無人機は、CCAプログラムのインクリメント1の一部で開発されている。アメリカ空軍は、2024年4月にアンドゥリルとジェネラル・アトミックスをCCAプログラムの飛行試験品に選定した。 また、ボーイング、ロッキード・マーチン、ノースロップ・グラマンからも設計オファーがあった。
「YFQ-42Aは、1990年代のRQ-1プレデター(後にMQ-1プレデターと改名)のデビュー以来、GA-ASIの長く輝かしい歴史を引き継ぐ」。 ジェネラル・アトミクスの公式プレスリリースによると、「この無人航空機は、MQ-9Aリーパー、MQ-20アベンジャー、新しいMQ-9Bスカイガーディアン、シー・ガーディアン、その他多くの航空機に道を譲った。「YFQ-42Aは、将来の紛争において統合軍の制空権を確保する上で極めて重要であり、紛争環境において敵の脅威を打ち負かすために、自律能力と乗員・非乗員のチームワークを活用する」。
YFQ-42Aは、米空軍のOBSS(オフボード・センシング・ステーション)プログラム用に開発されたもうひとつのUCAVである同社のXQ-67Aと非常によく似た外観だ。これは、2024年4月24日にジェネラル・アトミクスがXQ-67AをCCAインクリメント1のプロトタイプとして使用すると発表していたので驚くに値しない。
一方、アンドゥリル・インダストリーズのエンジニアリング担当上級副社長ジェイソン・レヴィン博士は、「YFQ-44Aは、YFQ呼称の最初の航空機タイプであり、無搭乗戦闘機の新時代を示すものです。「当社のCCAは、コストと時間という制約の中で、有人機の戦力増強手段として機能する、航空優勢ミッションを念頭に設計された高性能機です」と述べた。
アンドゥリルのYFQ-44A共同戦闘機プロトタイプのモデル。 (画像クレジット:Matthew C Clouse/Air Force Research Laboratory)
無人航空機の公式ニックネームは公表されなかったが、アンドゥリルのYFQ-44Aの社内名称は「フューリー」であることが知られている。 注目すべきことに、「フューリー」の基本コンセプトは、2023年にアンドゥリルが買収したブルーフォース・テクノロジーズから始まっている。
「フューリー」のコンセプトモデルは、過去に「YFQ-XX」と呼ばれていた。これは当初、AFRL(空軍研究本部)のバンディット・プログラム用に開発されたもので、第5世代戦闘機の訓練用アグレッサーを狙っていた。
地上エンジン試験を行う「フューリー」。「フューリー」のロゴの下に「YFQ-XX」の表記がはっきり見える。(画像出典:ブルーフォース・テクノロジーズ)
CCAプログラム
F-35やB-21のような現在および将来の有人戦闘用航空機と「連携」することを目的としたUCAV(無人戦闘機)を開発するのがCCAプログラムであり、「システム・オブ・システム」であるNGAD(次世代航空優勢)の一翼を担い、航空優勢を達成することを目的としている。
また、従来のUCAVと異なり、AI(人工知能)を組み込む期待もある。CCAプログラムは、特に戦闘機隊の性能を高めるためにAIのような最先端技術を使用することで、制空権を獲得するための費用対効果の高いソリューションと考えられている。
ジェネラル・アトミクスのプレス・ステートメントの言葉を借りれば、「YFQ-42A含む半自律型航空機は、柔軟性、手頃な価格、任務の有効性を高める。「YFQ-42Aは、現行および次世代の有人航空機とシームレスに統合できる設計で、ミッション能力を拡大し、継続的な航空優勢を確保する。「要するに、YFQ-42Aは手ごろな質量の戦闘機を、低コストで、脅威と関連性のあるタイムラインで提供するものである」。
CCAプログラムにはさまざまな段階(インクリメント)があり、FQ-42Aおよび/またはFQ-44はインクリメント1として米空軍の装備に加わる。米空軍が両機種を購入するのか、それともインクリメント1で1機種だけ選択するのかは、現在のところ不明である。米空軍は、インクリメント1のCCAを最大150機購入する予定であり、「FQ」の呼称が示すように、空対空任務をうけもち、有人戦闘機を支援する「ミサイルトラック」として機能する。
米国の三軍航空機制式名呼称システム
1962年9月18日に初めて導入された三軍航空機呼称システムは、米軍の全航空機を呼称する統一システムである。名称に「トライサービス」と付いていることから、3軍でのみ使用されていると思われがちだが、現在ではアメリカの6つの軍すべてで実施されている。また、NASA(アメリカ航空宇宙局)で使用されている航空機も、同じ呼称システムで指定されることが多い。
典型的な呼称はMDS(Mission Design Series)またはT/M/S(Type/Model/Series)の形式をとり、ステータスプレフィックス、修正ミッション、基本ミッション、車両タイプコードの後に設計番号とシリーズレターが続く。
新しい'FQ'指定は'QF'指定と混同しないように、QFは退役機材から変換されたターゲットドローンのものである。 QF-16のような'QF'指定の機体は、実弾射撃訓練に使用できるよう改造されている。■
First CCAs Assigned Unmanned Fighter Designations by the U.S. Air Force
Published on: March 4, 2025 at 3:25 PMFollow Us On Google News
https://theaviationist.com/2025/03/04/first-ccas-assigned-unmanned-fighter-designations-by-usaf/
イーロン氏も無人機に可能性を言っているし、アメリカ合衆国も今後高価で開発期間が長い友人機は徐々にやめて、完全無人機になってくれると今後のスケジュールや大手防衛企業独占も少しは緩和して、新しい企業が革新的な機体を作ってくれるのを待っています。
返信削除