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2026年5月8日金曜日

なんと、F-14トムキャット実機が米国で飛行可能な状態に戻される可能性が出てきた―これまで神経質に管理されてきた同機の部品等はイランのF-14Aが全滅したことで取り扱い可能になったのでしょうか

 

An F-14D Tomcat pulls up after performing a fly-by past the aircraft carrier USS Dwight D. Eisenhower (CVN 69) as the ship operates in the Atlantic Ocean on June 19, 2006.米国海軍二等兵曹ミゲル・A・コントレラス撮影(国防総省提供)。(公開)

F-14トムキャットが米国上空で飛行する日が来そうだ

長年「空想の産物」と見なされてきた「マーベリック法」により、F-14が20年ぶりに米国で運用再開される可能性があるあ


海軍が同機種を退役させて過去20年間、空想として語られてきたF-14トムキャットを再び米国の空に飛ばす夢が、実際に現実となるかもしれない。

連邦議会で審議中の法案が可決されれば、海軍は退役したF-14Dの3機をアラバマ州ハンツビルにある米国宇宙ロケットセンターの博物館に寄贈することが可能となり、F-14の一機が飛行可能な状態に戻される道が開かれる。上院と下院で審議中関連法案は、いずれも「マーベリック法」と呼ばれている。これは、映画シリーズ『トップガンや、主演のトム・クルーズが演じた架空の海軍大尉ピート・“マーベリック”・ミッチェルへの明確な言及である。

モンタナ州選出の共和党上院議員ティム・シーヒーは、3月23日に上院版のマーベリック法案を提出した。アリゾナ州選出の民主党上院議員マーク・ケリーが同法案の共同提案者となった。シーヒー上院議員は米国海軍兵学校出身で、元ネイビーシールズ隊員。ケリー上院議員も退役海軍航空兵であり、A-6イントルーダーを操縦した経験を持つほか、宇宙飛行士でもある。下院では、アリゾナ州選出の共和党議員で米陸軍退役軍人のエイブ・ハマデ下院議員が、4月16日に同じタイトルの関連法案を提出した。ハマデ議員の法案には、民主党議員1名を含む9名の共同提案者が名を連ねている。同法案は4月28日、上院で全会一致の同意を得て可決され、現在は下院に審議が委ねられている。

A Navy F-14D Tomcat is silhouetted against the sun as it flies a mission over the Persian Gulf on Dec. 4, 2005. The Tomcat and its crew are assigned to Fighter Squadron 213 and are operating off of the aircraft carrier USS Theodore Roosevelt (CVN 71). Roosevelt and its embarked Carrier Air Wing 8 are conducting maritime security operations in the Persian Gulf. (DoD photo by Lt. j.g. Scott Timmester, U.S. Navy. (Released))2005年12月4日、ペルシャ湾上空で任務飛行を行う米海軍のF-14Dトムキャットが、太陽を背にシルエットを浮かび上がらせている。米国防総省写真:スコット・ティメスター海軍少尉(公開) ダイアナ・ネスク

海軍最後のF-14は、32年間にわたる就役を経て、2006年9月に正式に退役した。米国での退役にもかかわらず、トムキャットは、同機種を運用した唯一の外国であるイランでの同機運用のため、極めて厳格な輸出規制下に置かれたままである。

現在、移管の可能性が検討されているトムキャット3機は、海軍シリアルナンバー(局番)が164341、164602、159437と特定されている。米空軍の記録によれば、これらは現在、アリゾナ州のデイビス・モンサン空軍基地にある有名な「ボーンヤード(廃棄機保管場)」に保管されている唯一の3機のF-14D。また、同基地には現在、A型3機とB型2機も保管されている。これらの機体の現在の状態は不明である。

アリゾナ州デイビス・モンサン空軍基地の「ボーンヤード」に保管中のF-14やその他の航空機を捉えた衛星画像。Google Earth

執筆時点の上院版法案の条文によると、同法案は、1970年にアラバマ州が設立した航空宇宙博物館である「米国宇宙ロケットセンター」へのF-14譲渡について、政府に費用負担が生じないことを定めている。「当該譲渡に関連する費用、譲渡条件の遵守確認にかかる費用、および譲渡された航空機の運用・維持管理費用は、委員会が負担するものとする」と法案には明記されている。

同法案は、当該機が「弾薬の発射または投下を行うプラットフォームとしての能力、あるいは当初設計されたその他の戦闘能力を一切有しない」ことを明示している。また、譲渡に関する一連の条件を定めており、海軍長官はトムキャットを引き渡す前に修復、修理、またはその他の改造を行う義務を負わないが、利用可能な余剰予備部品とともに、付随する整備・運用マニュアルを供与するものとある。

A Navy F-14D Tomcat makes a near supersonic fly-by above the flight deck of the USS Theodore Roosevelt (CVN 71) during the final launch of Tomcats as the ship operates in the Atlantic Ocean on July 28, 2006. The F-14 will officially retire in September 2006 after 32 years of service to the fleet. This Tomcat is assigned to Fighter Squadron 31. (DoD photo by Petty Officer 3rd Class Nathan Laird, U.S. Navy. (Released))2006年7月28日、大西洋上で活動中の空母セオドア・ローズベルト(CVN 71)の飛行甲板上空を、米海軍F-14Dトムキャットがほぼ超音速で飛行する様子。これは同艦におけるトムキャットの最終発進時の光景である。米国防総省写真、撮影:米海軍三等兵曹ネイサン・レアード。(公開) ネイサン・レアード上級兵曹長

余剰予備部品の問題は、同法案で最も注目すべき条項へとつながる:

「[海軍]長官は、F-14D機1機を飛行可能にするか、あるいは静態展示を完了できるようにするために、余剰予備部品を提供しなければならない。ただし、譲渡される部品はすべて海軍の既存在庫から提供されるものとし、委員会のために新たに調達される物品は一切含まないものとする。」

「海軍長官は、航空機の譲渡中または譲渡後において、本項に規定された範囲を超える追加部品の譲渡または追加支援の提供について責任を負わない」と、法案は付け加えている。したがって、海軍長官は、委員会が「海軍航空の遺産を保存するための一般公開、航空ショー、記念行事」を目的として、航空機の修復および運用を支援するため、関連する非営利団体と協定を締結することを認めることになる。

また、同法案は、譲渡は「委員会が、連邦航空局(FAA)長官によって課されたすべての適用制限および整備要件を遵守して航空機を運用・維持することを条件とする」と明記している。「委員会は、長官の事前の承認なしに、航空機の所有権益を譲渡したり、航空機の占有権を他の当事者に移転したりしてはならない。」

上記のいずれかの条件に違反した場合、海軍は直ちに航空機を回収する権利を留保する。

2005年、ジャクソンビル海軍航空基地(NAS JAX)にて、退役したF-14が静態展示のために所定の位置へ移動される様子。USN

「『2026年マーベリック法』は、ほぼすべてのF-14を廃棄へと追いやった退役後の制限に対し、限定的な例外を設けるものであり、その遺産が確実に保存されることを保証する」と、5月1日にエイブ・ハマデ議員事務所が発表したプレスリリースは述べている。「『マヴェリック法』は、世界に残る最後のトムキャット3機について、厳格な国家安全保障上の安全措置の下で非軍事化を行い、一般公開および教育目的での移管を認めるものである。これは戦闘能力を回復させるものでも、海外への移転を再開させるものでもない。」

「史上最も象徴的な航空機の一つを歴史のために保存することを目的とした同法案を採択してくれたシーヒー上院議員および同僚議員たちに感謝したい」と、ハマデ氏は付随する声明の中で述べた。「元米陸軍将校として、共に任務に就いた多くの男女が同じ思いを抱いていたことを知っています。だからこそ、私は誇りを持ってこの法案を提出したのです。」

退役したF-14は米国内の様々な軍事基地や博物館で一般公開されているが、飛行可能な機体は1機もない。退役当時、民間主導でトムキャットを再び空に飛ばそうとする動き故デール・“スノート”・スノッドグラス氏らによって行われたが、成功に至らなかった。スノッドグラス氏は伝説的な海軍航空士官でF-14パイロットでもあり、長年にわたり航空ショーで海軍公式のトムキャット実演飛行を行っていた。

「ウォーバード」としてのトムキャットを飛行させるという構想は、長年にわたり人々の間で話題となり続けてきたが、官僚的な手続きの煩雑さ、そしてそのためのコストと複雑さから、ほぼ不可能と見なされてきた。それは、1986年の映画『トップガン』の続編である『トップガン:マーヴェリック』(2022年公開)に、飛行不能なF-14が登場することが明らかになった際のことである。米軍は両作品の制作に深く関与していた。第一作は、F-14と海軍のTOPGUNプログラムを大衆文化の中に確固たる地位のまま定着させた。

TOP GUN | Official Trailer | Paramount Movies thumbnail

トップガン | 公式予告編 | パラマウント・ムービーズ

Top Gun: Maverick - Official Trailer (2022) - Paramount Pictures thumbnail

トップガン:マーヴェリック – 公式予告編 (2022) – パラマウント・ピクチャーズ

これらすべてで重要な要因となったのは、トムキャットの物語がイランと切り離せない関係にある点だ。イランは1979年のシャー政権崩壊前に、F-14Aを受け取っていた。その後成立したイスラム共和国は、同機の運用を継続した。これは米国政府が支援を打ち切ったにもかかわらずのことである。米国当局はまた、退役後のF-14の機体や予備部品へのアクセスに対して極めて厳しい規制を課す動きを見せ、このため海軍を退役する際、機体多数がそのまま破壊された。

興味深いことに、米国でF-14が再び飛行する可能性は、イランとの最近の紛争の結果として高まったかもしれない。本誌が以前報じたように、2月から4月にかけて行われた米国とイスラエルの共同空爆により、イラン・イスラム共和国空軍(IRIAF)のトムキャット運用はついに完全に終焉を迎えた可能性が高い。

紛争以前から、運用可能なイランのトムキャットはごくわずかだったと思われる。例えば、2024年のキシュ航空ショーには1機しか登場しなかったが、その詳細はこちらで確認できる。

イスファハンの第8戦術航空基地所属のIRIAFのF-14Aが、2024年のキシュ航空ショーに参加している。@tower_eye, Tango Six

とはいえ、たとえ「マーベリック法案」が可決・成立したとしても、F-14が再び空に舞い上がるまでには、多くのハードルが存在する。砂漠の骨董品置き場で長年にわたり放置されたままだったトムキャットは、構造や重要なサブシステムが完全に機能し、連邦航空局(FAA)の認証要件を満たしているかを確認するために、徹底的な検査が必要となるだろう。

F-14を飛行可能な状態に戻すだけでも、膨大な労力と莫大な費用がかかる。トムキャットは整備負担が極めて過重なことで知られており、機体を空に維持し続けるには多額の費用が必要となる。定期的な飛行には、燃料費を含め高いコストが伴う。F-14の内部燃料タンク容量は約2,280ガロンである。したがって、現在のジェット燃料価格では、タンク1つ分の燃料を満タンにするだけで約14,500ドルかかる。外部燃料タンクを使用すると、さらに534ガロン分の費用が加算され、この金額は大幅に跳ね上がる。特に高度なエアショーの演技中は、燃料を非常に速いペースで消費してしまう。

複雑な超音速可変翼ジェット機として、米国の航空ショーに時折登場してる機体にソ連時代のMiG-23フロッガーがある。2023年には、ミシガン州イプシランティで開催された「サンダー・オーバー・ミシガン」航空ショーで民間所有のMiG-23UBが墜落し、民間所有下でこの種のジェット機を運用する課題が浮き彫りとなった。

一方、冷戦時代のもう一つの可変翼ジェット機であるトーネードF2は、ジャレッド・アイザックマンによって現在、飛行可能な状態に戻されつつある。NASAの局長を務めるアイザックマンは、「レッドエア」と呼ばれる敵機支援プロバイダーであるドレイケン・インターナショナルの創業者兼元CEOであるだけでなく、テック界の億万長者、宇宙飛行士、そして完璧な状態のMiG-29フルクラムジェット機の所有者でもある。

「マーベリック法」が成立するか否か、あるいは米国宇宙ロケットセンターがF-14を米国の空に復帰させるか否かにかかわらず、この法案はトムキャットの歴史における注目すべき新たな展開となる。また、より広範な影響を及ぼす可能性もある。過去にも連邦議会議員らが、民間事業者が旧式の米国軍用先進機を飛行させることを一般的に制限する法案を提案してきた。

トムキャット再飛行の可能性について言えば、それは確かに大きな課題となるだろうが、大衆文化でここまで強い魅力を持ち、人々の意識にこれほど深く刻み込まれた航空機は他にないと言っても過言ではない。機会さえあれば、このジェット機を再び空に飛ばすための取り組みを支援しようと熱望する、非常に裕福な人々が大勢現れるだろう。

総じて言えば、「ウォーバード」としてのトムキャットという構想を空想から現実のものへと変えることは、『トップガン』の映画ファン、F-14の熱心な支持者、海軍航空の退役軍人や愛好家、そして航空遺産コミュニティ全体にとって、極めて歓迎すべきこととなるだろう。

筆者注:本件を我々の注意に喚起してくれたXの@Osinttechnicalに特別の感謝を捧げる。

トーマス・ニューディック

スタッフライター

トーマスは、軍事航空宇宙分野や紛争に関する取材経験20年以上の防衛分野のライター兼編集者です。数多くの著書を執筆し、さらに多くの書籍の編集を手掛け、世界有数の航空専門誌にも寄稿しています。2020年にThe War Zoneに参加する前は、AirForces Monthlyの編集長を務めていました。


ジョセフ・トレヴィシック

副編集長

ジョセフは2017年初頭から『The War Zone』チームの一員です。それ以前は『War Is Boring』の副編集長を務め、その署名記事は『Small Arms Review』、『Small Arms Defense Journal』、『Reuters』、『We Are the Mighty』、『Task & Purpose』など、他の出版物にも掲載されています。


My God… The F-14 Tomcat May Actually Fly Again Over The United States

Long regarded as a flight of fancy, the "Maverick Act" could put an F-14 back into operation in the U.S. for the first time in 20 years.

Thomas Newdick, Joseph Trevithick

Published May 7, 2026 11:28 AM EDT

https://www.twz.com/air/my-god-the-f-14-tomcat-may-actually-fly-again-over-the-united-states


2026年3月10日火曜日

イスラエル空爆で最後魔の残っていたイランF-14部隊が全滅した模様

 

イスラエル空軍がイスファハン空軍基地のイランF-14トムキャット部隊を攻撃

The Aviationist

デイビッド・チェンチョッティ

公開日: 2026年3月8日 午前10時05分

Iranian F-14

イランのF-14(画像提供: Daniele Faccioli)

イラン中部の基地で攻撃を受けたイランのF-14。同基地にはイラン軍が保有する残存F-14全機が配備されていたとみられる。

2026年3月8日早朝、イスラエル国防軍(IDF)は、イラン中部のイスファハン(エスファハン)にある第8戦術戦闘基地(第81、82、83戦術戦闘飛行隊が配備)に駐機中のイラン空軍のF-14トムキャットが、「轟く獅子作戦」の一環として実施された空爆により全滅したと発表した。

以下はIDFがX(旧Twitter)にヘブライ語で投稿したメッセージの翻訳:

IDFはイスファハン空港に駐機中のF-14戦闘機を攻撃した。

軍事情報部が指揮する大規模な空軍攻撃波により、昨日イスファハン空港でイランテロ政権のF-14戦闘機を保管する施設が攻撃された。

空軍機を脅かす探知・防衛システムも攻撃対象となった。

これは、空軍の対イラン制空権強化の一環として、2日前にテヘランのメフラバード空港でクッズ部隊が使用中の航空機16機を破壊した攻撃に続くものだ。

IDは、イランテロ政権のあらゆる要素に対する攻撃を深化させ、イラン全土での制空権拡大を継続する。

詳細が明らかになりつつある。

イスラエル空軍によるF-14の破壊は今回が初めてではない。2025年6月、IDFはテヘランの空港で2機のトムキャットがドローン攻撃により破壊された瞬間を捉えた映像を公開した。(両機体は非稼働状態で、衛星画像に長年映っていた)ものの、この攻撃は象徴的であった。ペルシャのトムキャット(世界最後の現役F-14)は、禁輸措置にもかかわらず飛行可能な状態に維持され、さらには改良さえ可能とするイランの能力の象徴と長年見なされてきたからだ。

しかし今回の攻撃は性質が異なる。昨年も標的となった第8戦術戦闘航空団基地には、イラン軍が保有する残存F-14が全て配備されていたとみられる。つまり世界中でトムキャットが生存している可能性は皆無(あるいはごく少数、おそらく地下施設に隠されている)と言える。

IRIAF F-14(画像提供:X)

ペルシャのトムキャット

ペルシャのトムキャットは、主要運用者である米海軍が2006年に同機種を退役させて以来、世界で最後の現役F-14となっていた。

イランは当初、帝国イラン空軍向けに80機を発注し、1976年2月から79機が納入された。これは1979年にイラン国王が権力から追放され、イスラム共和国が誕生する前のことで、機体は現在のイラン・イスラム共和国空軍(IRIAF)に引き継がれた。

2025年以前から残存機数については議論があったが、保有機数は30機以下と推定される。一部のトムキャットはF-14AM(「近代化型」)仕様に改修され、国産エイビオニクス(レーダー・RWR)と兵装:R-73E、AIM-54A、AIM-7E、AIM-9Jを搭載している。イランはまた、AIM-54フェニックスやMIM-23ホークを基にしたファクール-90空対空ミサイルなど、国産兵器をトムキャットに統合したと主張していた。

Iranian F-142013年、メフラバード空港に駐機するイラン空軍F-14のファイル写真。(画像提供:Mohammad Shaltouki/Wiki)

イラン空軍が保有するF-14Aには2種類ある:PMC(Partially Mission-Capable)機は訓練用であり、戦時下ではFMC機となる。一方、完全任務遂行能力(Fully Mission-Capable)を有するトムキャットは、射撃管制システム、兵装システム、慣性航法装置(INS)が完全に作動する。これらのFMC仕様のF-14Aは通常、24時間365日の即応警戒(Quick Reaction Alert)やその他の戦闘任務に投入される。従来、飛行可能なトムキャットの70%がFMCであると報告されていた。

2018年、キシュ島で開催されたイラン国際航空ショーでは、約24機のF-14が完全な戦闘準備態勢にあると推定され、さらに16機が部分的な準備態勢を維持していた。同様に、Flight Globalの調査によれば、2019年時点でイラン空軍は第8戦術戦闘航空基地に24機のF-14を配備していたと推定されている。

キシュ2018航空ショーにおけるペルシャのトムキャット。画像提供:Leszek Kujawski/FoxTwo.pl

2015年、イランのF-14トムキャットは、シリアの標的を攻撃するため、エンゲルス空軍基地からイラク・イラン・カスピ海沿いの6,500kmに及ぶ回廊を飛行し、9時間30分の任務を終えて帰還するロシア空軍Tu-95ベア爆撃機をイラン領空で護衛した。さらに最近では、2023年12月のロシア・プーチン大統領の中東訪問中、大統領専用機Il-96-300PUの護衛に、R-77およびR-73空対空ミサイルを装備した4機のSu-35Sフランカーに加え、1機のIRIAF(イラン空軍)F-14が参加した

F-14 escorts Putin2023年12月6日、イラン上空を4機のSu-35Sフランカーと1機のF-14(強調表示)に護衛されたIl-96。枠内はIRIAF F-14のファイル写真(画像クレジット:The Aviationist、@shiraz_magazineの動画経由@mhmiranusa、タスニム通信写真

デイビッド・チェンシオッティはイタリア・ローマを拠点とするジャーナリスト。「The Aviationist」の創設者兼編集長であり、世界で最も著名かつ読まれている軍事航空ブログの一つを運営する。1996年以降、『Air Forces Monthly』『Combat Aircraft』など世界各国の主要雑誌に寄稿し、航空・防衛・戦争・産業・諜報・犯罪・サイバー戦争をカバー。米国、欧州、オーストラリア、シリアから報道を行い、様々な空軍の戦闘機を数機搭乗した経験を持つ。元イタリア空軍少尉、民間パイロット、コンピュータ工学の学位取得者。著書5冊を執筆し、さらに多くの書籍に寄稿している。


Israeli Air Force Strikes Iranian F-14 Tomcat Fleet at Isfahan Air Base

Published on: March 8, 2026 at 10:05 AMGoogle News IconFollow Us On Google News

 David Cenciotti

https://theaviationist.com/2026/03/08/iranian-f-14-fleet-update/


2024年12月5日木曜日

イランはF-14トムキャットを今もどうやって飛ばしているのか? (The National Interest)

 F-14D Tomcat



海軍の伝説的戦闘機F-14トムキャットは、導入から数十年経った今もイランで活躍している。もともとは1970年代の王制時代にソ連のMiG-25に対抗するため導入されたイランのトムキャットはイスラム革命を生き延びた。


F-14トムキャットとイランの絆 F-14トムキャットが最初に就役したのは50年以上も前のことである。大ヒット映画『トップガン』で知られた同戦闘機は、アメリカでは後継機に取って代わられたが、イラン・イスラム共和国では今も現役である。 

 現在ではワシントンの最重要敵国であるテヘランは、国王が退陣しイスラム革命が始まる前に、当時貴重だったプラットフォームを初めて手に入れた。現在もテヘランが保有するトムキャットは、現代の航空事情に対応するため、長年にわたって改良が加えられてきた。

F-14トムキャットの概要 トムキャットは1950年代後半、海軍の戦術戦闘機実験プログラムの副産物として誕生した。このガイダンスの下で、海軍と空軍は、両軍が要求するミッションを達成できる唯一のプラットフォームを選定する任務を負った。

 つまり、新しいプラットフォームは、戦闘爆撃機としても迎撃機としても運用できなければならなかった。最終的にノースロップ・グラマン社がF-14試作機の製造契約を獲得し、マッハ2.2以上の速度を出せる空対空戦闘機となった。

 威力という点では、トムキャットは圧倒的になるように設計されていた。各機はジェネラル・エレクトリックのバルカンM61A-1 20mm砲に弾丸675発を装備していた。また、短・中・長距離空対空ミサイルAIM-9、AIM-54、AIM-7などの兵装を搭載するため8つのハードポイントも装備されていた。さらに、CBUクラスター爆弾やロックアイ爆弾のような空対地兵器も搭載できる。

イランはどのようにしてF-14プラットフォームを手に入れたのか?

トムキャットはその優れた性能から、即座に垂涎の機体となった。特に1970年代頃にイラン領内を飛んでいたソ連時代のMiG-25フォックスバット戦闘機に効果的に対抗できる戦闘機であったため、イランにとっては理想的なジェット機であった。

 当時のリチャード・ニクソン米大統領もまた、近東地域で同盟国を求めており、最終的に79機のトムキャット戦闘機を帝政イランに引き渡すことを選択した。

 国王の失脚後、アメリカはイスラム共和国の航空部隊を遮断したかったのだ。長年にわたり、イランは機体の部品をリバース・エンジニアリングし、部品を密輸することで、ワシントンが仕掛けたこうした障害を回避することに成功してきた。1988年には、イラン系アメリカ人がトムキャットのエンジン部品を購入しようとした容疑でニューヨークの連邦捜査官に逮捕された。

 昨年、米司法省は、"4種類の航空宇宙部品"をイランに不法に輸出しようとしたとして、イラン系米市民を起訴したとAviationist誌は伝えている。この人物は、2023年初頭から、航空機部品を3ダース近く密輸しようとしていたとされている。

 中東で進行中の戦争に照らしワシントンとテヘランの緊張がエスカレートし続ける中、イランに残ったままのトムキャットは問題になったままだ。■


How Iran Flies the F-14 Tomcat Like in Top Gun: Maverick

by Maya Carlin 


November 27, 2024  Topic: Security  Region: Middle East  Blog Brand: The Buzz  Tags: F-14F-14 TomcatMilitaryDefenseU.S. NavyIran

https://nationalinterest.org/blog/buzz/how-iran-flies-f-14-tomcat-top-gun-maverick-213919


2022年9月17日土曜日

ファン限定 F-14が正常進化していたらこんな機体になっていた---スーパートムキャットの姿を大胆に想像

 

 

スーパーホーネットが作られなかったら、グラマンの次世代型トムキャットが現実になっていたかもしれない。今回は素晴らしいレンダリング画像でそれを科学的に再現してみた

 

 

ラマンF-14トムキャットは、アメリカ海軍戦闘機として退役して10年以上経った今も、人々の注目をしっかりと集めている。筆者が「ターキー・バード」について書いた記事が何年も前ながらいまだに人気で、読者からのメールが絶えない。「作られなかったスーパートムキャット」である。この記事を書いたのは5年以上前になるが、今回、Hangar B Productionsの航空宇宙アーティスト、アダム・バーチの協力を得て、F-23やF-32で行ったように、この機体が製造されていたらどう見えたかを科学的に再現してみた。また、ボーイングのF-15ストライクイーグル同様に、2010年代の理論的なアップグレードも考えてみた。

 射出座席のストラップを締め、操縦桿を握り、スロットルを開け、敬礼をして、もうひとつの航空宇宙史の世界へ向かおう。

 まずは、筆者が以前に書いたスーパートムキャット21の裏話から始める必要がある。詳細や時系列について議論している部分もあるが、一般的には以下のような考え方でST21は誕生した。

 我々の現実では、F/A-18E/Fスーパーホーネットは、A-12アベンジャー計画という大失敗により、21世紀の海軍の主力戦闘機となった。大幅なコスト超過と重量増、そして大幅な遅延の末、当時のディック・チェイニー国防長官はステルス空母搭載の全翼機型攻撃機を中止し、NAVAIRの将来の在庫に大きな穴を開けてしまった。

 1991年のことで、冷戦が終わったばかりで、世界最大の常備軍を蹴散らしたばかりであった。議会は何十年もの間、リスクの高い、非常に積極的な防衛計画に口を出していたが、もうたくさんだった。「平和の配当」論が台頭し、国防予算は減少の一途だった。

 A-6E TRAMイントルーダーの退役が迫り、A-12計画の中止で生じた空白に、航空機メーカーが既存機材をベースにした「論理的成長」のデザインを出し始めた(中には何年も前のコンセプトを焼き直し、更新したものさえあった)。メーカーが、ほとんど全く新しい航空機を既存の機種のように見せ、しかも親しみやすい「進化型」の呼称を与えれば、議会はその製品を実績あるプラットフォームの低リスク・低コストのアップグレードと見なし、調達が前進するのではと考えた。

 同時に海軍のNATFプログラム(米空軍のAdvanced Tactical Fighterプログラムに相当)も計画されていたが、その開発費用とスケジュールは膨大なものとなり、またステルス戦闘機A-12「フライング・ドリト」で起こったことを考えれば、もっとシンプルな機体が必要なのは明らかであった。結局、この「ローリスク」で「身近な」設計思想が、最終的にF/A-18E/Fスーパーホーネットの開発・調達で機能することになった。しかし、一部には、このコンセプトが間違った機体に適用されたと考えた向きもある。

 スーパートムキャット21は、A-12計画の崩壊後にグラマンが行ったクイックストライクと呼ぶ以前の提案から生まれた(情報筋によれば、実際にはクイックストライクの前に提案されていたが、後に蒸し返されたという)。クイック・ストライクは、F-14DのAPG-71レーダー(オリジナルのAWG-9レーダーがベース)の地上攻撃モードのアップグレードや、AGM-84E SLAMやAGM-88 HARMといったスタンドオフ兵器の搭載能力とともに、アメリカ空軍のLANTIRNシステムに似たハイエンドの航法と照準ポッドを与えて、既存のF-14をアップグレードするものだった。


 

グラマンが想定したトムキャットのロードマップ。 Grumman

 

 クイック・ストライクは、A-12のハイエンド版というよりも、イントルーダーの遅れを安価に取り戻すのが目的で、当時就役していたF-14BやD型に対し技術的な飛躍が不十分と見なされていた。また、マクドネル・ダグラスで安価でクリーンな次世代ホーネットの設計が進んでいるとの噂もあり、クイックストライクは魅力を高めるには至らなかった。そこでグラマンは、スーパートムキャット21(ST21)と呼ぶ真の「スーパートムキャット」で海軍に帰ってきたのである。

 前述したように、これはNATFが実現しないと明らかになりつつあるのと同時期の出来事であった。つまり、イントルーダーの穴を埋めるのがクイックストライクであるのに対し、ST21はNATFの穴も埋め、ステルスやその他多くの最先端技術、ハイリスク技術がなくても、同じ任務をこなすことができるとした。 

 

 

グラマンF-14スーパートキャット21型。現在、ニューヨーク州ガーデンシティの航空博物館に展示されている。ST21の大まかな配置がわかる Public Domain via "GE Geoff"

 

 

 スーパートムキャット21は、F-14Dに各種改良を施す、既存F-14の機体を再製造する、あるいは新規製造で発注も可能としていた。おそらく、F-14Dと同じように、両方の選択肢を組み合わせ使用されたことだろう。最後の新造トムキャットは1992年にニューヨーク州ベスページの生産ラインから搬出されており、スーパートムキャット21が検討されていた時点で、F-14の在庫が長かったり、生産ラインが長期間停止していたわけではない。

 

Public Domain via "GE Geoff"

 

ST21は、トムキャットの特質を際立たせ、欠点を軽減するような、非常に論理的な機能を多く盛り込んでいたはずだ。これらは、ほとんどがすでに利用可能、あるいは比較的成熟した技術であった。その結果、グラマンは1990年代半ばにST21の納入を開始できていたはずだ。


Hangar B Productions

 

改造案はすべて文書化されており、主な内容は以下の通り。

  • F110-GE-429ターボファンエンジン。推力29Kポンドの同エンジンは、後のF-16やストライク・イーグルに搭載され、トムキャット用に長い排気管を備えているが、ST21の超航続性能(燃料消費が激しいアフターバーナーなしでMach1以上)は、空対空装備品を搭載している間実現していたはずだ。M1.2-1.4程度の超低速巡航は可能だったはずだ。

  • 拡大され、再形成されたリーディングエッジグローブで、各2,200lbsの燃料貯蔵量を追加

  • 胴体下にはフォード・エアロスペース(現ロッキード・マーチン)のナイトアウル照準ポッド/FLIRとナビゲーションポッドを搭載

  • 視認性を高める一枚板のウィンドスクリーン。

  • FLIR画像を投影する広角ラスタースキャンHUD。

  • グラスコックピットで新型ミッションコンピューターとグラフィックプロセッサー 

  • 機内酸素生成システム(OBOGS)

  • F-15EのAN/APG-70を移植し、さらにアップグレードしたAN/APG-71レーダー。F-14Dに搭載されたAN/APG-71より範囲と能力が拡大されたAWG-9の発展型。

  • デジタル・フライト・コントロール・システム(DFCS)。

  • 300ガロン外部タンクを搭載可能な湿式主翼パイロン。

  • ナセルハードポイントに425ガロンの外部タンクを搭載可能。既存のタンクサイズは280ガロン。

  • 拡大したマルチセグメント・ファウラーフラップ。

  • 主翼前縁のスラットの拡大・延長。

  • 着艦時の容量を9kポンドから16kポンドに増加。

  • 接近速度の低減と低速域での制御性の向上。

  • AIM-120 AMRAAMと最新のスタンドオフ兵器を統合。

  • AN/ALE-47カウンターメジャー・ディスペンサーをアップグレード。BOLカウンターメジャー・ディスペンサーをミッション構成オプションとしてアウトボード・パイロンに統合。

 

 他にも、目立たないが多くの特徴が含まれていた。例えば、油圧系や環境制御システムの再設計、性能、安定性、整備性を向上させる飛行制御や空力の小さな変更など。また、ST21の総重量は増加し、もともと非常に頑丈な着陸装置が若干強化されていた可能性がある。F-14Dのレーダー警報と電子対策は、当初は小さな更新で引き継がれたが、将来のアップグレードの焦点になっていただろう。

 ST21は、マルチロール戦闘機中で特に強力な戦闘機であっただろう。内外部の燃料容量を大幅に拡大して、航続距離と滞空時間は飛躍的に伸びただろう。空対空戦闘機としての超高速航行、AIM-120能力、F-14Dから移植した最新の赤外線捜索・追跡(IRST)システムおよびテレビカメラセット(TCS)で、ST21はトムキャットを制空戦闘機および艦隊防衛の新しい領域へと押し上げていただろう。実際、同様の長距離目標探知・識別能力を有する戦闘機は、世界で唯一の存在になっていたはずだ。

 エンジン、スラット、デジタル飛行制御システム、ウィンドスクリーン、HUDのアップグレードや、スポイラーを含む他の制御面の微調整により、より手強い近接戦闘機となったであろう。航法/攻撃ポッドのセットアップにより、F-15E同様の低高度、全天候型の精密攻撃能力を提供することができたはずだ。スタンドオフ兵器の統合は、空母の戦術対応範囲を劇的に拡大し、新兵器はトムキャットの大型積載能力に完全に適合していただろう。AIM-54 Phoenix長距離空対空ミサイルは、ST21の強力なセンサー群を活用するため、再びアップグレードされ、より長く使用されていたかもしれない。

 このように、ST21は、当時入手可能な技術に根ざしつつも、多くが夢見たトムキャットの姿を表現している。多くの点で、技術がトムキャットの機体設計にようやく追いついた。ST21は、将来のアップグレードに余地を多く残し、その結果、個々の能力と戦力増強能力をさらに別のレベルへと引き上げることができたはずだ。

 

The Super Tomcat 21. , Hangar B Productions

The Super Tomcat 21. , Hangar B Productions

The Super Tomcat 21. , Hangar B Productions

The Super Tomcat 21. , Hangar B Productions

The Super Tomcat 21. , Hangar B Productions

The Super Tomcat 21. , Hangar B Productions

 

 1990年代初頭、グラマンではNATFを含まない将来のロードマップとして、トムキャットの抜本的な改良案を検討していた。この機体は、NATFの先進技術を活用しトムキャットを全面的に再設計するもので、マクドネル・ダグラスがスーパーホーネットで行った内容を大幅に超える、高価な新造機となる可能性があった。

 現実には、ST21が調達されていたとしても、ASF-14のような形でST21後継機が開発される可能性は低かった。しかし、もし海軍が1990年代半ばにST21としてトムキャット・プラットフォームに大型投資を再開していれば、ボーイングがF-15SAやF-15QA、F-15XでF-15のラインに注入したのと同様の中期アップグレードを行う可能性が非常に高かったと思われる。これはおそらく、既存のST21機体を比較的経済的な方法で新技術アップグレードすることを意味する。

 こうした推測をもとに、2010年代までにST21がどのような機体に成長していたかを、慎重に、現実的に、そして合理的にまとめてみた。この機体を「スーパートムキャット2010」(ST2010)と名付けた。

 

Hypothetical Super Tomcat 2010, Hangar B Productions


 このアップグレードは、既存のST21を次のように拡張する想定だ。

  • アクティブ電子走査型アレイ(AESA)レーダー。F-14は、アメリカの戦闘機で最大のレーダー開口部を持つ。そのため、ST2010は世界の戦闘機の中で最も強力なAESAを搭載する。イーグルが使用しているAN/APG-63(V)3の改良型で、現在F-15Eが搭載しているAN/APG-82と同様にマルチモード機能を強化し、アンテナ配列を大きくしたものが、この要件を満たす最も可能性の高いシステムだっただろう。レドームは、AESAレーダーを搭載するため若干のデザイン変更となった。

  • スーパーホーネットに搭載されているAN/APX-111(V)「ピザボックス」IFF(Identification Friend or Foe)インタロゲータ/トランスポンダを、ST2010の機首の同じ位置に取り付けた。

  • 両クルーステーションには、デジタル・ジョイント・ヘルメット・マウント・キューイング・システム(D-JHMCS II)ヘルメット・マウント・ディスプレイ(暗視機能付き)が装備されている。AIM-9Xの全機能を搭載。

  • コックピットディスプレイをアップグレードし、RIOセクションの大型ディスプレイを強化。

  • スナイパーアドバンスドターゲティングポッドは、フォードエアロスペースのナイトアウルターゲティングポッドや、当時使用中のものを置き換えたものだ。航法ポッドはミッションの必要性に応じ保持または取り外される。

  • 視線を越えるSATCOM受信機能により、脅威、ブルーフォース追跡、重要な任務情報をリアルタイムでスーパートムキャットに送信できる。さらに、情報の一部をLink16接続で、見通し内の各種プラットフォームへ送信できる。EA-18G Growlerはこの機能を搭載しており、現在は第2世代になっている。

  • ミサイル接近警報システム(MAWS)。機首上部、機首下部ポッド、前縁グローブ、機体上部、機体下部、ST2010のツインテール上部に開口部を持ち、飛来するミサイルやその他脅威を総合的に状況把握できるシステム(将来的にはDASアップグレード可能)、機体の防御システムと連動している。

  • AN/ALE-47の消耗品対策能力を拡大。

  • ST2010の胴体下「トンネル」後部付近のハウジングに、完全統合された曳航式光ファイバーデコイを搭載。

  • デジタル飛行制御システムにより、操縦面と上部スピードブレーキ面のたわみを利用してスピードブレーキ機能を実行。

  • AN/AAS-44赤外線捜索・追跡システムをIRST-21に変更。

  • ミッション・コンピュータとグラフィック・ディスプレイ・プロセッサを更新。

  • 小口径爆弾、JSOW、SLAM-ER、WCMD、レーザーJDAMなど、最新のスタンドオフ兵器を統合。

  • デジタル電子戦システム 最新の完全統合型デジタル電子戦および脅威認識スイートで、対抗措置、曳航式デコイ、AESA電子戦モードなども制御する。RIOの大型ディスプレイにセンサー、電子戦装置、データリンク、衛星データリンクの情報を表示し、状況認識を最大限まで高め、ミッションマネージャーとして活動できる。


Hypothetical Super Tomcat 2010, Hangar B Productions

Hypothetical Super Tomcat 2010, Hangar B Productions

Hypothetical Super Tomcat 2010, Hangar B Productions

Hypothetical Super Tomcat 2010, Hangar B Productions

 

 ST2010では、戦闘能力より、戦力増強のプラットフォームとして何ができるかのほうが重要だ。この機体は、アメリカの戦闘機史上、最も強力なセンサー群を搭載する。最大のAESAアレイ、最新の赤外線サーチ&トラックセンサー、国防総省のネットワーク資産から脅威データやその他の情報を衛星経由で受信する能力、独自の高感度電子監視・戦争システムを持ち、ST2010はそのラインオブサイト内の低能力のその他プラットフォームにもデータをすべて流すことができる。このコンセプトは、アメリカ空軍がタロン・ヘイト・プログラムの一環としてF-15C/Dに適用しているため、それほどユニークなものではない。

 ST2010は、先進的なデジタル電子戦争システムだけでなく、消耗品対策、光ファイバーデコイ、大型コックピットディスプレイ、360度ミサイル接近警報システム(MAWS)などにより、前世代機より生存性が向上している。また、両コックピットにデジタルジョイント・ヘルメットマウント・キューイングシステムを搭載し、AIM-9Xの全機能を備えていることも特徴である。

Hypothetical Super Tomcat 2010, Hangar B Productions

 

 また、ナイトアウル照準ポッドをスナイパー・アドバンスト照準ポッドに交換し、JSOW、SDB、AIM-9X、AIM-120Dなど最新のスタンドオフ兵器を搭載できることも論理的な追加事項のひとつだ。ST2010は、大型ペイロードを搭載する重量物運搬車としての用途も考慮されている。ST2010は、極超音速兵器の運用機として、また、より伝統的な任務を遂行する上で、大きな有用性を見出すことができる。しかし、ST2010の仮想アップグレードは、運動性能だけでなく、高速飛行するセンサーやネットワーク・プラットフォームとして機能することを再度強調しておく必要がある。

 燃料を満載すれば、非常に長い滞空時間を持ち、ターゲットエリアへの進入・離脱時に自らを完全に保護できる。パイロットは空対空、空対地の脅威に対応し、RIOは航空団や統合軍全体の他の資産を可能にする戦いの「クォーターバック」となる。ST2010のAESAレーダーだけでも、空対空と空対地の機能をシームレスかつ同時に実行することが可能であり、何百マイルもの航続距離を持つレーダーとなる。ST2010は、必要であればミニAWACSとしても機能する。

 最も重要なのは、この10年の前半に成熟したか、成熟に近い状態にあった技術を搭載していることだ。このように、F-14のユニークな特性を生かしたローリスク・ハイリターンのアップグレードにより、大幅な能力アップを図る。

 

This patch would have been reason enough to build the ST21!, Hangar B Productions

 

 つまり、アメリカで最も愛されるジェット戦闘機で、何が可能であったかを示している。結局、海軍はスーパーホーネットという良い機体を手に入れたが、ST21が実現したはずのパフォーマンスやその他の重要特性の点では、比較にならない。もしかしたら、別の世界では、アップグレードされたF/A-18CやST21でデッキが埋め尽くされた原子力空母もあるかもしれない。現実のタイムラインにいる筆者たちにとってはただ熟考するだけであり、アダム・バーチは、壮大で非常に詳細なファッションでレンダリングしてくれた。■

 

筆者注:アダム・バーチに多大なる感謝を捧げます。一緒に仕事をするのにとても素晴らしい人です。この作品では、延々と続くメモや変更依頼など、多くのことに耐えてくれた。これらのデザインを完成させた裏に、およそ150通のメールがあった。本人の素晴らしい芸術的才能と航空宇宙への情熱を、このプロジェクトに注いでくれたことには、感謝してもしきれない。筆者にとって、まさに夢のようなプロジェクトです。

 Hangar-B ProductionsのInstagramとTwitterをフォローして、ウェブサイトもチェックしてみてください。また、この作品に採用されたF-14の標準的な3Dモデルを作成してくれたChris Khunの功績も称えたい。Chrisの作品はこちらでご覧いただけます。

 

This Is What Grumman's Proposed F-14 Super Tomcat 21 Would Have Actually Looked Like

BYTYLER ROGOWAYDEC 1, 2019 5:58 AM

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Contact the author: Tyler@thedrive.com