米海軍の伝説的戦闘機F-14トムキャットは、導入から数十年経った今もイランで活躍している。もともとは1970年代の王制時代にソ連のMiG-25に対抗するため導入されたイランのトムキャットはイスラム革命を生き延びた。
F-14トムキャットとイランの絆 F-14トムキャットが最初に就役したのは50年以上も前のことである。大ヒット映画『トップガン』で知られた同戦闘機は、アメリカでは後継機に取って代わられたが、イラン・イスラム共和国では今も現役である。
現在ではワシントンの最重要敵国であるテヘランは、国王が退陣しイスラム革命が始まる前に、当時貴重だったプラットフォームを初めて手に入れた。現在もテヘランが保有するトムキャットは、現代の航空事情に対応するため、長年にわたって改良が加えられてきた。
F-14トムキャットの概要 トムキャットは1950年代後半、海軍の戦術戦闘機実験プログラムの副産物として誕生した。このガイダンスの下で、海軍と空軍は、両軍が要求するミッションを達成できる唯一のプラットフォームを選定する任務を負った。
つまり、新しいプラットフォームは、戦闘爆撃機としても迎撃機としても運用できなければならなかった。最終的にノースロップ・グラマン社がF-14試作機の製造契約を獲得し、マッハ2.2以上の速度を出せる空対空戦闘機となった。
威力という点では、トムキャットは圧倒的になるように設計されていた。各機はジェネラル・エレクトリックのバルカンM61A-1 20mm砲に弾丸675発を装備していた。また、短・中・長距離空対空ミサイルAIM-9、AIM-54、AIM-7などの兵装を搭載するため8つのハードポイントも装備されていた。さらに、CBUクラスター爆弾やロックアイ爆弾のような空対地兵器も搭載できる。
イランはどのようにしてF-14プラットフォームを手に入れたのか?
トムキャットはその優れた性能から、即座に垂涎の機体となった。特に1970年代頃にイラン領内を飛んでいたソ連時代のMiG-25フォックスバット戦闘機に効果的に対抗できる戦闘機であったため、イランにとっては理想的なジェット機であった。
当時のリチャード・ニクソン米大統領もまた、近東地域で同盟国を求めており、最終的に79機のトムキャット戦闘機を帝政イランに引き渡すことを選択した。
国王の失脚後、アメリカはイスラム共和国の航空部隊を遮断したかったのだ。長年にわたり、イランは機体の部品をリバース・エンジニアリングし、部品を密輸することで、ワシントンが仕掛けたこうした障害を回避することに成功してきた。1988年には、イラン系アメリカ人がトムキャットのエンジン部品を購入しようとした容疑でニューヨークの連邦捜査官に逮捕された。
昨年、米司法省は、"4種類の航空宇宙部品"をイランに不法に輸出しようとしたとして、イラン系米市民を起訴したとAviationist誌は伝えている。この人物は、2023年初頭から、航空機部品を3ダース近く密輸しようとしていたとされている。
中東で進行中の戦争に照らしワシントンとテヘランの緊張がエスカレートし続ける中、イランに残ったままのトムキャットは問題になったままだ。■
How Iran Flies the F-14 Tomcat Like in Top Gun: Maverick
by Maya Carlin
November 27, 2024 Topic: Security Region: Middle East Blog Brand: The Buzz Tags: F-14F-14 TomcatMilitaryDefenseU.S. NavyIran
https://nationalinterest.org/blog/buzz/how-iran-flies-f-14-tomcat-top-gun-maverick-213919
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