ホークの発射.Wikimedia Commons
台北が大量のホークシステムをウクライナへ送ったとの見方が出てきた
大々的な宣伝もないまま、台湾がウクライナ空軍の最大の支援者の1つになったかもしれない。国防総省の元高官トニー・フーによると、台湾は余剰ホーク地対空ミサイル一式をウクライナ空軍に寄贈したという。
YouTubeチャンネル「RJ War Room」でのフーのコメントは、2023年の台湾とウクライナの間の米国仲介による防空協定をほのめかす報道を裏付けるもののようだ。
台湾のMIM-23ホーミング・オール・ザ・ウェイ・キラー・ミサイルとその発射装置とレーダーが、アメリカとスペインからウクライナに寄贈されたホークを補完したことになる。
ウクライナは、レイセオン製のホーク砲台を全部で15基配備することができ、各砲台には少なくとも6基の3連装ミサイル発射装置と関連レーダーが搭載される。
ウクライナ空軍は2022年2月時点で、約50基のSAM砲台(主にSAM-300やその他の旧ソ連製モデル)を運用しており、その後、ソ連製砲台の多くを、アメリカ製ペイトリオットなど西側システムと交換した。
ウクライナの全体的な防空兵力構成が、戦闘による損失を差し引き、寄贈された装備を加えてもほぼ同じ規模を維持していると仮定すると、ホークが兵力の3分の1近くを占める可能性がある。台湾はウクライナの戦争努力の声高な支援者ではないが、重要な支援者である。
ホークは60年以上前のものだ。しかし、シンプルで信頼性が高く、曳航式ランチャーで機動性が高く、アップグレードが容易で、低速のドローンや巡航ミサイル、有人航空機に対して問題なく機能する。おまけに、17フィートのホークミサイルは、ウクライナが使用している、より近代的な別の防空システムと互換性がある。
2023年夏には、米政府関係者は台湾と交渉し、台湾軍が現地設計されたシステムと輸入されたNASAMSに交換し始めた、2015年に退役させた約100基の発射台を備えた十数基のホーク砲台を台北から買い戻そうとしていたと伝えられている。
当時、ホークの大量導入は、旧ソ連のS-300とBuk SAM砲台のミサイル在庫の枯渇という予想されていた問題の解決に役立つと期待されていた。 それ以来、ウクライナは外国のミサイル、ランチャー、レーダーを幅広く統合することで、防空ネットワークを多様化してきた。
この多様化がカギとなる。ウクライナが運用するSAMシステムの種類が増えれば増えるほど、ほぼ毎日ロシアのミサイルやドローンによる空爆を受けながら、それらのシステムに代替ミサイルを搭載するために利用できるミサイル備蓄や生産ラインも増えることになる。
数十カ国がホーク砲台を運用または操作している。 ウクライナは、アメリカが直接関与するしないにかかわらず、何百ものミサイルを調達できるはずだ。
ホークは、ウクライナで最高のSAMであるペイトリオットと同じクラスではない。ペイトリオットは、搭載されたレーダーシーカーで100マイルもの距離を射程に収める。これに対しホークミサイルの射程はわずか30マイルほどで、地上に設置されたレーダーが空中のターゲットに反射するエネルギーを利用してホーミングする。
ホークシステムの主な欠点は、レーダーが妨害電波の影響を受けやすいことがあるが、旧式ミサイルとランチャーを新型NASAMSの優れたレーダーと統合すれば、ウクライナの助けになるかもしれない。■
David AxeForbes Staff
David Axe writes about ships, planes, tanks, drones and missiles.
25FollowNov 12, 2024,12:37am EST
Updated Nov 12, 2024, 12:48am ES
https://www.forbes.com/sites/davidaxe/2024/11/12/taiwan-may-have-rearmed-ukraines-air-defense-force/
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