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2026年1月12日月曜日

米国のタンカー拿捕に反発し、海軍力で同船を防衛すると大言壮語していたロシアが実力の欠如をついに認めた

 外国の攻撃からタンカーを保護できないとロシア海軍が認める 

– ウクライナ戦線で苦しむロシアに海軍再建の予算がなく、ロシア海軍に外洋海軍としての姿はもう見られません

Defence News

ディラン・マリアソフ

2026年1月9日

最終更新日:2026年1月9日

要点

  • ロシア軍事アナリストによれば、ロシア海軍はタンカーを外国による拿捕から守るのに必要な艦艇と航続距離を欠いているとの見解を『ヴォイェンヌイ・オスヴェドミテル』誌が引用した

  • 評価は、近代化の停滞、ソ連時代の老朽艦艇、自国海域から遠く離れた作戦の持続不可能性により、ロシアの遠洋艦隊が崩壊したと指摘している

名な軍事アナリストがロシア関連タンカーを外国の拿捕から防衛する能力が艦隊に欠如していると認めたことで、ロシア海軍の現状をめぐる危機が深刻な姿があらためて浮上している。

この評価は親クレムリン派のアナリストによるもので、軍事専門チャンネルヴォイェンヌイ・オスヴェドミテルが拡散した。これは米軍が世界中で制裁対象船舶の拿捕を継続している状況下での発表である。

防衛機関と関係のあるロシアの論評家らは最近、モスクワには長距離護衛任務や保護任務に必要な艦艇、航続距離、後方支援能力が不足していると認めた。この発言は、北大西洋でロシア海軍艦艇と潜水艦が広域に展開していたにもかかわらず、米国がロシア籍原油タンカー「マリネラ」を差し押さえた事件を受けてのものだ。

ヴォイェンヌイ・オスヴェドミテルによれば、タンカー押収を防ぐためロシアが「剣を抜いて米艦船に突撃する」という構想は非現実的だ。同メディアはロシア海軍が「単純にそのような能力を有していない」と指摘。近代化計画が停滞し、ソ連時代の艦艇は適切な改修なく老朽化が進んでいると述べた。

親クレムリン系メディアが引用した別のロシア分析筋は、艦隊の欠陥を詳細に分析した。アナリストは、ロシアが2000年代初頭の計画に基づき2020年までに44~50隻の新コルベット・フリゲートを配備予定だったと記した。しかし実際には16隻しか納入されず、うち10隻は「冬季の北大西洋で積極的に作戦行動できる能力に疑問がある」とされた。

残る6隻のうち2隻は現在、ウクライナでの継続的な戦争とトルコによるモンテレー条約に基づく制限で、黒海で足止めされている。

同情報源によれば、ロシアはソ連から継承した大型対潜艦・駆逐艦・巡洋艦約20隻の近代化を計画していた。しかし現在までに実質的な改修が完了したのは、巡洋艦「ウストノフ元帥」とフリゲート「シャポシニコフ元帥」の2隻のみである。

その他のソ連製艦艇は技術的には浮上状態を維持しているが、アナリストによれば母港から遠く離れた海域での持続的作戦能力は喪失しているという。同艦隊の残存する第一・第二級艦艇はバルト海とバレンツ海での存在維持には十分だが、ロシア基地から数千マイル離れた海域での24時間防護には不十分だと彼らは主張した。

この評価は、ロシアが長年掲げる遠洋海軍構想と現行艦艇の実態との乖離を浮き彫りにしている。「物理的な存在問題が解決されたとしても」とアナリストは記し、「法的領域における重大な脆弱性は残る」と指摘し、米国がタンカー乗組員に逮捕令状を発行した現状を挙げた。護衛任務に参加する民間船員は拘束されるリスクに晒され、ロシアはこうした船舶に雇用された外国籍市民に「支援を提供できない」と述べた。

この分析は、海軍総司令官アレクサンドル・モイセーエフ提督が2025年12月に学術誌『ヴォエナヤ・ミスル』に掲載した論文も参照している。同論文でモイセーエフは、ロシア海軍が商船保護のために取るべき措置を概説したが、ロシア排他的経済水域外での作戦は主に、船舶の危険地域からの早期撤退、外国による拘留への対応、友好国または中立国の港湾への避難に依存すると認めた。

アナリストは、同論文が包括的な対ドローン防衛システムの必要性を記述しているものの、海上封鎖への対応能力や遠隔地域での船舶護衛能力には言及していないと指摘している。ロシア防衛界隈で広く共有される結論は「容易でも迅速でもない解決策というものは存在しない」というものだ。

この議論は、ロシアの海上物流への圧力が高まる時期に提起された。同国はウクライナ軍の攻撃により黒海艦隊の戦闘能力の大半を既に喪失しており、カスピ海艦隊も長距離ドローン攻撃を繰り返し受けている。地中海におけるロシア海軍の存在感は、友好政権の弱体化とトルコによるロシア海軍の移動制限により衰退した。

『ヴォイェンヌイ・オスヴェドミテル』が指摘するように、遠洋艦隊の信頼性崩壊でロシアに残されたのは「紙上の能力のみ」である。アナリストは、タンカーを護衛できない海軍の状況は、2022年のウクライナ侵攻以降に積み重なった造船失敗・制裁・損失の累積的結果だと分析している。■

Russia admits Navy cannot protect tankers from foreign attack

News

Maritime Security

ByDylan Malyasov

Jan 9, 2026

Modified date: Jan 9, 2026

https://defence-blog.com/russia-admits-navy-cannot-protect-tankers-from-foreign-attack/


参考『ヴォイェンヌイ・オスヴェドミテル』の該当部分(原文ロシア語)https://t.me/milinfolive/164139

タンカーの拿捕を我が海軍が阻止できる可能性では以下の点を考慮する必要がある。

1. 2000年代初頭の当初計画では、2020年までに44~50隻の新型コルベット/フリゲート艦が建造される予定だったが、海軍が実際に受け取ったのは16隻で、うち10隻はコルベット艦であり、北大西洋で冬季に積極的な行動を取る能力はそれ自体が疑問視されている。残りの6隻のうち2隻は現在、黒海に閉じ込められたままだ。

ロシア関連の石油タンカーやロシア産石油の輸送に関与する船舶を、剣を振りかざして襲撃しようとしている者たちにとっては、十分に冷静になれる統計である。

簡単に言えば、ロシア海軍はそのような能力をまったく持っていない。海洋艦隊の建設計画は失敗に終わり、ソ連時代の遺産は、現代的な近代化なしでは必然的に陳腐化するか、あるいは単純に廃棄される(その顕著な例が、956 プロジェクトの 17 隻の駆逐艦である)。

現存する艦艇は、北海およびバルト海における船舶の航行を保護するにはかろうじて十分な程度であり、長距離にわたる民間船舶の定期的な護衛については言うまでもない

付け加えるならば、遠方の海域で他国の侵害から航行を効果的に守るためには、1~2等級の戦闘艦だけでなく、広範で分岐した後方支援システムも必要だ。多くの友好国における港湾へのアクセス、船舶修理企業、航空母艦や沿岸航空基地からの航空支援、補給艦、そして質の高い情報収集能力などである


2024年2月16日金曜日

米下院がロシアの宇宙軍事力を警告。 開示を求める情報は、軌道システム兵器関連だと、内部筋は語った。

 





米国はロシアの宇宙運用能力の拡大へ懸念を強めている


の問題に詳しい関係者3名によると、下院情報委員会の委員長が水曜日に発した「深刻な国家安全保障上の脅威」に関する漠然とした警告は、ロシアと宇宙に関するものだという。

 米国は長年、ロシアの宇宙進出を懸念してきた。うち一人は、モスクワの軌道システムの兵器化に関連した情報だと語った。

 水曜日の朝、マイク・ターナー議員(共・オハイオ州選出)Rep. Mike Turnerは声明の中で、自身の委員会が国家安全保障上の脅威に関する情報を公開したと述べ、当局者や議員が同盟国とこの問題について議論できるよう、情報機密を解除するよう政権に求めた。

 情報公開は1週間以上前から議会内の安全な部屋で下院情報委員会のリーダーやその側近に公開されていたため、ターナー議員が今になって声明を発表した理由は不明である。

 下院情報委員会は火曜日、情報公開を全員一致で決定した。上院も閲覧できるようになった。

 ウクライナへの追加援助を承認する必要性を強調する方法として、ロシアの宇宙進出についてターナー含む議員が警鐘を鳴らそうとした可能性がある。上院はキエフへの600億ドル援助を含む追加法案を可決した。現在、下院で審議中である。

 宇宙におけるロシアの活動に関して、政権が問題視して対象はさまざまで、衛星の開発やアメリカの衛星の妨害などがある。

 ある下院情報委員会メンバーは、この情報は 「不穏な内容」と述べた。別の委員は、「深刻な問題だが、差し迫った危機ではない」と述べた。両委員と情報に詳しい人物は、機密資料について話すために匿名を許可された。

 ジェイク・サリバン国家安全保障顧問は、ターナーが警告を公にしたことに「驚いている」と述べ、ホワイトハウスの記者団に対し、以前「ギャング・オブ・エイト」の議会指導者たちに機密の話し合いをするよう接触したと語った。サリバンは、ターナー議員を含む今回の会談が、同じ件に関するものであることを確認しなかった。

 HPSCIのメンバーであるジェイソン・クロウ下院議員(民・コロラド州選出)は声明で、バイデン政権が情報機密解除で正しい判断を下すことを期待していると述べた。「どの政権よりも頻繁に、そして戦略的に機密解除を行なってきた。そして、今回そうすることが重要で賢明かどうかの判断を下すだろう。深刻な問題ではあるが、危機ではない」と語った。

 ロシアがどのような能力を開発し、政府高官や議員たちを懸念させているのか、正確なところは不明だ。

 可能性のひとつは、ロシアの極超音速巡航ミサイル3M22ジルコンで、マッハ6から8で飛翔し、陸海空の標的を攻撃する設計だ。

 この極超音速ミサイルはNPOマシノストロイエニヤが製造しており、昨年ロシアのフリゲート艦アドミラル・ゴロフコに搭載された。

 ロシアは、アメリカの対弾道ミサイル条約脱退を受けて、極超音速兵器の開発を強化している。

 米国政府も近年、軌道上の衛星を破壊できる地表発射ミサイルに警戒を強めている。2021年、ロシアは自国の衛星のひとつを対象に対衛星ミサイル発射実験を行い、1,500個以上の破片に分解させた。

 ロシアが宇宙に関する能力を開発するという見通しは、モスクワと平壌の関係が強化される中で出てきた。

 12月、北朝鮮の金正恩委員長は、2024年に3基の軍事スパイ衛星を打ち上げると約束した。その3カ月前、金正恩はロシアの最も重要な打ち上げセンターであるボストチヌイ宇宙港でプーチン大統領と会談し、両国が宇宙でどのように協力できるかを話し合った。■


House Intel chair's national security warning is about Russia’s space power - POLITICO

Warning from House Intel is about Russia’s space power

By ERIN BANCO, ALEXANDER WARD and LEE HUDSON

02/14/2024 03:29 PM EST


2022年5月23日月曜日

ウクライナでロシア軍は「手負いの熊」に。だが「張り子の熊」から軍事大国へ復活の可能性は残る。

 Russian President Vladimir Putin Attends 77th Victory Day With Parade On Red Square

戦勝記念日パレードで赤の広場を行進するロシア軍将校団。 May 9, 2022, in Moscow, Russia. (Contributor/Getty Images)



ノルウェーの国防トップや専門家は、ロシア軍の劣勢ぶり、紛争の長期化、初期の損失分を回復するためロシアに必要な事項を評価している。



クライナ侵攻でロシアの旗色が悪くなっているのを見て、優れていたはずのロシア軍の成績がここまで悪いことにノルウェー軍最高幹部は驚きが隠せない。



 「ロシア軍の状態は、考えていたより悪い。戦車は想定を下回る稼動ぶりだし、兵站にも問題があった」と、ノルウェーの国防長官エイリク・クリストファーセン大将Gen. Eirik Kristoffersenは5月12日、Breaking Defenseのインタビューに答えた。

 しかし、クリストファーセン大将は専門家や他の政府関係者とともに、ウクライナ侵攻から3カ月近くが経過した時点で、紛争はまだ終わったわけではないと警告し、ロシア軍が再集結すると予測し、クレムリンは危険な存在のままと言う。

 「今のロシアは手負いの熊だ」「プーチンには核が残っており、非常に危険だ」。

 プーチンが核兵器を投入しないと仮定するクリストファーセンは比較的冷静に、「ロシアにこの時点で核兵器を使う意志や動機があるとは思えない、敷居はまだ高い」と述べ、ウクライナ情勢に短期間には終わりが見えないとする。

 クリストファーセン大将は、ウクライナの強力な防衛力により、ウクライナ情勢は「長びく戦闘」になると予測している。5月16日にフィンランドのミッコ・ハウタラMikko Hautala駐米大使も同じく、紛争は「長期戦」「膠着状態」になると述べ、「率直に言って、この状況が打破する政治的展開の見通しが立たない」と述べた

 問題は、「ロシア側に、この戦争は今ある資源では勝ち目がないという政治認識が少なくとも今は見られない」ことだとハウタラ大使は言う。そして、「その認識がいつ生まれるかわからない。しかし、私自身の評価では、ロシアはまだ今回の紛争を断念できない。勝ち目がないため、何か別の方法を見つけなければという認識が生まれるまで、多くの時間と、残念ながら多くの犠牲が必要になる」。


しかし、もちろん、ロシアは適応していく


世間では、ロシアの通常戦力は張子の熊だと証明され、旧型装備のウクライナ軍に敗れ、物流と士気の課題に悩まされていると見られている。しかし、専門家や欧州の情報筋は、ロシアの軍事力に関して自己満足に陥るなと、一様に警告を発している。

 国防総省出身で、新アメリカ安全保障センターのヨーロッパ専門家であるジム・タウンゼントJim Townsendは、「最大の過ちは、ロシアを過小評価し、回復復帰することはないと考えることだ」と述べた。タウンゼントは、第二次世界大戦でロシアがドイツ軍にいったん敗退した後、復讐に燃えて戻ってきたことを指摘する。

 「ロシアが回復し、軍事大国として再登場する事態に備えなければならない。時間はかかるかもしれないが、彼らはあきらめないだろう。フィンランドはそれを知っているからこそ、リスクを冒してまでNATOに加盟しようとしている」。

 しかし、ウクライナでのロシア軍のように、空洞化している軍隊を再建するのは難しいと、欧州政策分析センターのスティーブン・ホレルSteven Horrell上級研究員は言う。

 「兵站とメンテナンスに問題があるのは明らかで、腐敗と独裁の結果が表れている」とホレルは言う。「戦闘中に修復するのは難しい。このほかにも、訓練や下士官の不足、中隊や現場将校に必要な戦術的判断の権限がほとんどないなど、システム上の問題がある」「これらは、紛争中に解決できる問題ではありません」「組織的で根本的な欠陥がある場合、戦時中に適応し学ぶことは非常に困難だ」。

 タウンゼントは、ロシアは「何らかの調整」ができるとしながらも、戦場に大きな変化は出ていないと指摘した。

 「戦場で結果が出る前に、多くの変化、しかも深い変化が必要だ」とタウンゼントは続けた。「新兵の士気や訓練から、基本的な装備、豆や弾丸を補給する兵站、トップへの連鎖に至るまで、多岐にわたります。インテル、ドローン、航空支援などの統合は、あまりに広範すぎ、すぐに変更できません」。


クリストファーセン:ロシア軍再建には5年から10年必要


状況を複雑にしているのは、ロシアが失った物資を補充できるのかという問題だ。軍需品の在庫を十分に確保することは、軍隊にとって課題であり、ロシアは供給量を大幅拡大したため装備品在庫が著しく不足していると米国は評価している。

 また、米国主導の制裁により、縮小しているロシアの防衛産業にとって、主要部品の入手は不可能となる可能性がある。

 国防総省のジョン・カービー報道官は5月10日、「ロシアがかなりの速さで精密誘導ミサイルを使い果たしていると評価している」と語った。「プーチン氏にとって精密誘導弾の構成部品の入手が難しくなり、防衛産業で対応が困難になっているのは、制裁の効果が発揮されているからだ」。

 ロシアの通常戦力について聞かれたクリストファーセン大将も「いろいろな見積もりを見たが、これまで失ったものを補充するだけでも5年から10年かかると思う」と答えている。

 この数字にホレルも同意しているが、その結果、ロシアは戦術を変更してくる可能性があると警告している。

ホレルは、ロシアが通常戦力の再建に長い時間を要する場合、近い将来から中期的にどのような行動をとるか、より警戒する必要があると指摘し、「ハイブリッド型能力・活動」が増加する可能性があると予測する。

 「近代化に必要なリソースが乏しいため、極超音速のようなこちらの注意を引くハイエンド能力に重点を置いてくるかもしれない」と述べた。「しかし、ここでも問題は発生するはずだ。とはいえ確率が低いといっても影響が大きくでる脅威には、こちらもリソースを投入して対処が必要となる」。

 最終的に、ロシアがウクライナ紛争を自ら評価すれば、「ほとんど最初からやり直さなければならない」とタウンゼントは指摘する。「そして、そうするだろう」。■


Russia’s military is now a ‘wounded bear.’ Can it revive itself?

By   AARON MEHTA

on May 20, 2022, at 6:19 AM