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2019年5月17日金曜日

よくわからない米空軍の軽攻撃機調達への道、もはや関心が薄れてしまったのか

Air Force to give Sierra Nevada Corp. a sole-source contract for light-attack planes, but Textron will also get an award 米空軍はシエラネヴァダコープを単一供給先とする軽攻撃機契約を交付する意向だがテキストロンにも別契約を交付する

レパノン軍が運用するスーパー・トゥカーノ April 11, 2019. (Ibrahim Chalhoub/AFP via Getty Images)



空軍は5月8日にA-29スーパートゥカーノをシエラネヴァダコープエンブラエルから導入する意向と発表した。だがテキストロンのAT-6ウルヴァリンへ懇願書を出していることも認めた。
空軍はシエラネヴァダ=エンブラエル(SNC-Embraer)チームに今月中にも通知し今会計年度内に契約交付する意向だ。
「AT-6は別の調達事業にしたい」と空軍広報官アン・ステファネックがDefense Newsに伝えてきた。ステファネックは各型を2機ないし3機購入しネリス空軍基地(ネヴァダ)で試験する他、特殊作戦部門もハーバートフィールド(フロリダ)で試す意向があるとも述べた。
今年はじめに空軍は軽攻撃機実証は正式な調達事業にする準備ができていないのを認め、テキストロンのAT-6、SNC=エンブラエルA-29は選択肢として残し35百万ドルでテストを2020会計年度まで続けるとしていた。
一部アナリストや議会関係者は空軍の進め方があまりにも遅いことを批判しており、事業を中止するつもりなのかとの疑いを強めているが、議会には新型攻撃機調達に乗り気な動きがある。
ただし空軍参謀総長デイヴ・ゴールドフェイン大将は実証テストにより軽攻撃機の性能を空軍や外国部隊のニーズに合わせ現実的にできると主張。同大将は調達決定は22年度ないし24年度にしたいとも付け加えた。
「海兵隊からも加わりたいとの声がある」とゴールドフェイン大将は述べ、「同盟国や協力国も招き入れ、いただいた権限により試作機を入手しておりテストを続けて共同運用に向けたネットワークを拡充させていきたい」
軽攻撃機は「安価かつ既存機種で世界規模で活躍できる非正規戦環境に投入可能な機材で過去25年の実戦経験から必要とされるものだ。さ空軍特殊作戦軍団 (AFSOC) でも近接戦闘航空支援で活用できる機材になる」と空軍は説明してきた。
空軍によればAT-6及びA-29調達予算は160百万ドルの試算で議会は2016年の事業発足以来200百万ドルを認めてきた。■

なんかやる気がない感じまんまんなのですが、当方が注目していたテキストロンのスコーピオンは全く目がありませんので関心も低下sておりました。中国との対決を念頭におく空軍にとってもはやアフガニスタンやイラクの戦場で痛感された低強度戦用の小型機など大切な予算を食いつぶす邪魔な存在にすぎないのかもしれません。

2017年4月22日土曜日

米空軍OA-X検討でスコーピオンに注目集まる


スコーピオンはハイスペック志向の米空軍に当初は相手にされていませんでしたが、同機のコストパフォーマンスがあらためて脚光を集めているのでしょう。自己資金でこれだけの機材を忍耐強く作ってきたテキストロンの努力が報われるのか注目したいと思います。

The National Interest


The U.S. Air Force's OA-X: An Opportunity For Textron's Scorpion Jet 米空軍OA-Xでテキストロンのスコーピオン採択になるのか

April 21, 2017


テキストロンは自己資金開発によるスコーピオンを米空軍の軽攻撃機OA-Xに採択される期待を高めている。OA-X事業は米空軍の正式事業ではないが、テキストロンは8月か9月予定の実証事業に参加する。
  1. 「スコーピオン生産仕様二号機は今週初飛行に成功しており、フライトテストを始めます」とテキストロンCEOのスコット・ドネリーが4月19日の投資家向け第1四半期営業報告で述べている。「3月、米空軍が正式に当社によるOA-X軽攻撃機実証事業を承認し、今年夏にスコーピオンとAT-6の比較検証が行われます」
  2. OA-Xは米空軍の調達事業の区分ではなく、現時点では実験の扱いだ。「実験ですが個別独立事業です。空軍はミッション投入可能な機材なのか確かめたいはずです。そこで希望性能を定義し、実証での確認事項を公表しています。各社からの提案が期待されており、当社はスコーピオンとAT-6双方を提案済みです」(ドネリー)
  3. OA-X実証が終わるのを待って空軍は軽攻撃機導入の是非を検討する。「空軍は比較実証で機材の実力を把握し検討の材料にすると公表しており、実機調達はその後に決めるとしています」(ドネリー)
  4. OA-Xはスコーピオンで販売見込みがある唯一の機会である。同社は同機へ海外からの照会があると述べてきたのであるが。「各国との商談は続けます。率直に言って現時点では最重要な相手が日程を設定して実機の飛行を見たいと言っているわけです」
  5. ただし海外顧客も米国で採用見送りの機体購入には腰が重いはずだ。そこで米空軍のお墨付きが付いて米国採用となれば国際販売にも追い風となる。
  6. 「海外顧客からも非常に高い関心が米空軍事業に寄せられているのは米空軍の動向を見極めたいためです。繰り返しますが、海外向け販売商談は続けていきます」(ドネリー)
  7. ただし米空軍がOA-X調達を正式に事業化しても空軍が軽攻撃機調達を途中で中止してきた経緯からスコーピオンには厳しい状況になりそうだ。同機の最大のライバルが同社のビーチクラフトAT-6と言うのはなんとも皮肉なことだ。
  8. 「空軍提示の実証条件、性能要求また実証の確認内容は意図的に幅広くなっており、単発ターボプロップのAT-6からスコーピオンのようなジェット機までが対象です。最終要求内容はゆくゆく教えてもらえるでしょう」(ドネリー)
  9. 一方でテキストロンはスコーピオンに自社資金投入を続け機体のミッションシステム関係の完成を目指す。「飛行可能機材が2機になりました。三号機が最終組立工程に入っています。ミッションシステムズ作業がすすんでおり空軍も実証時に性能を確かめたいと言っています。8月頭までに各機投入可能となります」(ドネリー)
  10. 果たしてテキストロンがスコーピオン導入を空軍に納得させられるのか、同社は大金を溝に捨てることになるかは時が経てば判明するはずだ。■
Dave Majumdar is the defense editor for The National Interest. You can follow him on Twitter: @davemajumdar.
Image: Textron